反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

最終回。安部普三著「美しい国へ」ー第4章日米同盟の構図・第5章 日本とアジアそして中国→政経分離の互恵発展ー

今回を最終回とする。5章以下は政策論に近いものが続き、それまでの内容とは違って、オヤッと意外に思うほど、極めて安定した「政策論」が続く。 具体的にいえば、 ・第5章 日本とアジアそして中国→政経分離の互恵発展。 W。現状の対中政策と余りにも違う…

続編。反俗日記2014/3/12(水)安部普三著「美しい国へ」・第3章 ナショナリズムとはなにか。

第三章ナショナリズムとは何か? W。天皇は日本歴史のタペストリーの縦糸論 前回記事の最後尾に配したカールシュミットの民主主義=同一性と比較してみるのも一考。 個々人がどんな思想を持とうがまったく自由であるが~。 「現代議会主義の精神史的状況」…

白井聡【「物質」の蜂起をめざして】よりー【不均等発展の理論】及び議会主義→コミュニュケーションへの信。

Ⅱ不均等発展の理論 A-不均等発展の概念 資本主義経済の発展は基本的にある一つの経済社会像への収斂に向かっていくとされた。 このような基本的視点に対してレーニンが強調したのは、次のことだ。 すなわち、このような発展はあらゆる国、地域において等速…

最終回。丸山真男著「戦後民主主義の原点」。ハイライトは【敗戦直後の憲法草案時期のリアルな描写】

やはり転機になるのは、47年のトルーマン、ドクトリンによって、全世界から共産主義を締め出すというアメリカの冷戦の方針がGHQにも出てきて暫時的に進行し、 (W。1947年は済州島4,17蜂起虐殺鎮圧。日本では2,1ゼネスト中止命令。ただ丸山によると…

第三回。前回の記事への大幅追加、修正(政治手法<戦略>としてのレーニン、北一輝、岸信介、「小沢一郎」(格落ち)、安部普三。途中経過省略→国家権力を握った後の国家改造の系譜)。

W。2005年→2012年自民党憲法草案を比較し、その変化をみるのは現安部政権と自民党政治の現状と将来を確定し、想定する場合、大切。第1条に関しては2005年版と現憲法は完全同一文言。 >2012年度版自民党憲法改正草案、 第1条 (天皇) 第一条 天皇は、日本…

第2回。丸山真男インタビュー「戦後民主主義の原点」。2005年→2012年自民党憲法草案、第1条天皇規定の元首明記への変節。カール、シュミットの民主主義ー同一性。

「主権在民がいかに画期的なことかは、ポツダム宣言受諾の過程を見れば一番ハッキリする。 行政府だけではなく議会も含めた日本政治の統治機構の構造は日本の国民が自由に表明した意思によって決めつということです。 W。安部「美しい国へ」の中で語られて…

丸山真男インタビュー「戦後民主主義の原点」のリアリズムは日本支配層ー自民党の改憲、日米安保=集団自衛権事態の動向を理解するための生きた最良の資料。

丸山真男の本質はジャーナリステックな政治観察と日本人には稀有な論理的思考が融合している、所にある。 東大在学中の本人の希望は父と同じジャーナリストの道を歩むことだった。 ウィキペディア、丸山真男<エピソード>引用。 「丸山は元々は、父と同じジ…

前回の<続き>。丸山真男「昭和天皇を巡るきれぎれの回想」-1989年、病床の昭和天皇と全国的自粛の中で、得意のジャーナリステックな視点から、天皇と自分史のエポックを語る。

矢継ぎ早のGHQ民主化直後の丸山の予想外だったこと。 「全く予想の外にある出来事もあった。東久邇内閣の総辞職の原因となった、治安維持法以下の思想取締法及び特高警察の廃止と、獄中18年を含む政治犯の即時釈放がある。 どうして治安維持法の廃止や思…

丸山真男「昭和天皇を巡るきれぎれの回想」-1989年、病床の昭和天皇と全国的自粛の中で、得意のジャーナリステックな視点から、天皇と自分史のエポックを語る。文句なく面白い。

丸山 眞男。ウィキペディア引用 「1914年(大正3年)3月22日 - 1996年(平成8年)8月15日)は、日本の政治学者、思想史家。東京大学名誉教授、日本学士院会員。専攻は日本政治思想史。 丸山の学問は「丸山政治学」「丸山思想史学」と呼ばれ、経済史学者・大…

エマニュエル、トッドの予言の著「帝国以後」に描かれたプレジンスキー著『大いなるチェスボード』の対ロシア、ウクライナ戦略モデルのリアリズム。

ウクライナ情勢を受けて世界情勢の基本認識の見直し作業が必要になってきた。 時代情勢はボケた頭の中を置き去りに、ずっと先に進んでいるようである。 以前の世界基本認識の基礎になっていたエマニュエルトッドの「帝国以後」の基本情勢認識をもう一度確認…

日本では政治的基準としての右も左も真ん中も本質的に存在しない。ーグローバル資本制と日本国憲法意義ー

日本では政治的基準としての右も左も真ん中も本質的に存在しない。 端的な例を挙げると、日本国憲法を守る、は【純粋な理屈の世界】では、保守ということになる。 いや保守反動ということになるかもしれない。 国家機構のあり方が法制的な規定と大きくかけ離…

アベ路線と内外情勢。 【IWJブログより第3次アーミテージレポート全文翻訳】

アベ路線の骨格を明らかにするために、予定調和の見解になることを承知で、現時点から過去を振り返って順序だてて超手短に整理した。言わんとすることは、アベ路線は突発的に発生しているものではなく四半世紀以上の日本内外の政治経済の流れの到達点、とい…

第2回「美しい国へ」安部普三著の検討。

・まえがき☆ ・はじめに ・第1章 わたしの原点 ・第2章 自立する国家 ・第3章 ナショナリズムとはなにか ・第4章 日米同盟の構図 ・第5章 日本とアジアそして中国 ・第6章 少子国家の未来 ・第7章 教育の再生 ・増補 最終章 新しい国へ☆ ※☆印が新たに…

3、11東日本大震災、福島第一原発事故を祈念。第1回。ー安部普三「美しい国」を検討するー

1)2012年、安部普三はどのような党内力関係から自民党総裁選出されたか? >現時点及び将来の日本支配層の政党、自民党内の政治状況をリアルに把握しておく必要がある。 イ、第一回総裁選。5候補者乱立のためで過半数を獲得した候補者はいなかった。 A)…