しかし、田中角栄の疑惑は全日空の次期旅客機選定に関する口利き疑惑であるが、疑惑本線は防衛庁の次期主力戦闘機の購入に際して多額の口利き量が発生しあたのではないかというモノで、田中角栄疑惑が騒がれている一方でマスコミの一部に確信を持って語られていた。こちらの方が導入金額大きいので当然、口利きがあれば、多額の資金が動くはず。
私は若いころ、熱血右翼の方と親友であったから、右翼世界の分類法をまず伝授されたが、当時の彼の分類では児玉などは、完璧な利権右翼として、真っ先に例として挙げていた。他に街宣車の右翼風は宣伝右翼として彼はとことん軽蔑して、論外としていた。
その方はすぐ烈士となったが、当時も今も熱い心は共有し合っていると確信している。
彼の当時のきっぱりとした右翼世界の分類は正しかったのではないか。
児玉、中曽根ルートは政府が絡む事件に発展する可能性があるにもかかわらず、特捜検察のよって不問に付され、当時は日本航空から見たら、あくまでもナンバーツーの民間航空でしかない全日空の次期旅客機選定に絡む汚職事件にすり替わっていく。
これに対して、田中角栄を巡る金脈疑惑なるモノに拡張したのは、文春の立花の田中角栄金脈研究なるモノに端を発している。この作文が疑惑追及の方向を児玉、中曽根ルートから田中角栄ルートに変更させた役割をになったというべきである。
庶民は自民党最大の実力者、田中角栄まっ黒のマスコミ報道の尻馬に乗って、検察さん頑張って巨悪を退治してください、の感情に流された。検察は自分たちの有利な情報を垂れ流したし、自分たちの法的行為をあたかも正義であるかのように押し出した。
こういう当時の特捜検察の選別的捜査=マスコミの拡大報道に論理として異を唱える世論はごく少数だった。
当時の田中を憎む、世論なるものから程遠いところにいたから、どうしてこういう事件に世間が大騒ぎしているのか実感できなかった。当時、全てのリベラルに分類できる人たちは田中角栄を追求していた。
こういう政局の積み重ねの過程をどのように歴史的に総括するのか?日本資本主義と世界経済の動向の中で理解て行きたいが、研究には時間がかかる。
2)日本当局にはそうしたアメリカの位置付に対して、迎合していく傾向と、距離を置いて発展した資本主義国としての独自権益確保を重視する傾向が存在する。
3)小泉、竹中路線はアメリカ迎合。格差拡大、日本否定路線であるとハッキリして、これへの国民的怒りが新政権誕生を後押しした。
4)新政権誕生、鳩山内閣の8カ月は日米に渡った戦後支配の実態=実体が全国民の前にアカラサマニあぶり出された、短くもあったが、心ある日本人には貴重な8カ月だった。
5)党内外の管内閣支持派はこの8カ月を無駄な時間と位置付けている。
7)今回の管等の政権交代への裏切りのいい訳は、三木中曽根の内閣のいい訳より、時代基調を踏まえない醜悪なものである。
日本資本主義の相対的地位が世界経済で低下しつつあるこの時期、こういう対立構図を国政に持ち込むのは子供の様な行為である。国民の政治判断を曇らせる最悪の政治行為だ。日本国民を愚弄し、日本を貶める、大きな一里塚を築いたモノといえよう。