反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

愛知、河村、大村。大阪橋下氏、熱烈支持に行き着いた小沢熱烈支持者は新市場原理主義、格差推進、アメリカ型社会の道を掃き清めている。

 昨日の記事の続きは中止する。よく読んでみると、批判的に検討するほどの内容はなかった。さすがプロの書き手。字面を追っていくと何となく雰囲気的に内容のある記事の様に思える様に書けている。
 一つだけ確認しておきたいことがある。
 管直人といえども、書き手が描き上げているほど、首相になりたかっただけの真空男ではないということである。
 長年政治家をやっている人間にはそれなりの実務能力、政治力は備わっている。
問題は現状の日本の首相にふさわしかったかどうかだけだ。
 批判する対象を小さく描き上げて批判するのは邪道である。私はやらない。正攻法で行く。
 
 管直人財務省官僚に籠絡された如く描き上げるのは、話としては解りやすいが、実態とは違う。
 
管直人は元々、大胆な妥協を政治信条とする政治家であることは、元同僚の神奈川県知事松沢氏の著書に原理原則(内容が問題らしいが)の鳩山由紀夫氏との対比でリアルに描かれている。
 いい年した経験を積んだ政治家が、周辺政治家の官僚経由の説得にコロッと立場をひるがえすわけがない。
管直人のそんな傾向は民主党立ち上げの両輪だった鳩山氏が一番よく知っているはずだ。
 
 前官房長官、仙谷氏は小沢代表で勝利した参院選の直後の講演ですでに消費税増税に政治生命をかけるような発言をしている。その際、「貧乏人は麦を食え」なる池田勇人元首相の発言まで引用している。国民は財政再建のために生活を投げ出せということだ。国と大企業だけ栄えて国民はそんな日本に我慢して黙ってついて来いというわけだ。
 
 管直人消費税増税発言に至る党内政治で120名の民主議員が結集して消費税議論をしている。管はこの部分を党内の足場に参院選前の消費税論議に突っ走った。
政権、政権党の最高幹部とは何かが根本的に会得する機会のないまま首相の座に就いたモノの無様な姿だ。
同時にそんな管の拠り所となった民主議員の政権党議員としての自覚のなさがある。
 民主党とはそういう政党だったのだ。
 
 戦後の利権癒着勢力の一部を一貫して担ってきた自民党と政権基盤の脆弱な民主政権の違いが、ハッキリと解っていれば、どんな政治路線を選択しようとも、民主政権は常に背水の陣になる、と理解できる。
一見、旧勢力と大妥協し、楽な道を選択したように映った管政権と民主党の今日を見れば納得できる。
 
 座して死を待つぐらいなら、血路を切り開け!この路線が正しかった。
民主党の固い支持者は残る。今はそれさえもグチャグチャにしている。
 
 小沢氏批判までは政治だから仕方がないが、彼と支持者を含めて、団結して戦うしかなかった。マスコミから批判を受けても、代表選の結果からみて、小沢支持者にポストを配分すべきだった。
 
 そこを小泉馬鹿政治の二番煎じのいうなものをやってしまった。民主に小泉の様な党内対立を演出するほどの政権基盤はない。敵はマスコミの晒しモノになった小沢氏への政治弾圧、圧倒的デマ宣伝を突破口に民主政権に増税、TPPなど国民の嫌がる政策実行を押しつけ、二度と政権に就けないほど国民の信頼を失墜した政党に落とし込めようとしている。
 
 と、以上前振りが長くなってしまったが、こういう党内外の情勢の中に投げ出されている小沢熱烈支持者の相変わらずの、視野狭窄的暴走が始まっている。ネット上にそれが極端に表れている。
 
 政局によってグチャグチャになった民主党支持者内、小沢熱烈支持者の行きつく先は新市場原理主義、格差推進、アメリカ型社会の道を掃き清めることだった。
 これがに現段階の日本資本主義政治員会から彼らに割り振られた役割である。
 
 低調気味の近頃のザ、ジャーナルには珍しく、論争が繰り広げられている。
愛知の河村、大村氏の選挙戦勝利を受けて
<screamer>さんの河村政治路線批判を意図した長文の投稿を巡って、このサイトに住み着く例の小沢熱烈支持者が内容乏しき反論を多数寄せている。
 
<screamer>さんの意見は私なんかが先に書いた河村路線批判よりも高度で具体的な内容を含んでいる。
法人、個人10%定率減税を河村氏が主張したとの前提に立って批判を始めている。
私自身、政局に関心が薄いせいか、河村氏の「減税日本」の政策は正直なところ知らないが。
 
10%定率減税は恩恵に全く、預かれない所得の低いモノを最底辺に所得の過多の順番に上に行くほど個人、企業がよい目にあう仕組みである。
 
 彼はこうした事実を踏まえ、所得税累進課税を20年前に戻せ、と。
定率減税10%による経済活性化、税収増サイクルの河村路線への消費税増税なき対案である。
ま。どこかで聞いたことがある、意見だが、この際、言及しない。
 
 彼の意見に反論を正面から加えたのはこのサイト有名人、恵美様である。
利権癒着構造による資金ロスを具体的に挙げたうえで、
自由主義アメリカでは所得税が低いうえ、消費税がない小さな政府です。所得税は政府に払っても慈善団体に寄付してもかまいません。政権交代ごとに官僚はガラッと入れ替わります」
そして小沢路線の弁護になる。
小沢自由党は国民の自由意思にお金の使い方をゆだねる考え方でセフティーネットをしっかり張るモノであり、グローバル金融資本の自由主義ではありません。
 
 彼女はこういう問題になると日ごろの切れのある文章が書けない。基本的に。天は二物を与えていない。
 
もしアメリカ経済、政府運営が彼女の言うような単純素朴なモノなら、小沢さんへの政治弾圧や普天間基地辺野古移設強硬はない。いつもの彼女のアメリカ観とも大きくかけ離れている。
 
 アメリカ政府が小さな政府との認識も彼女の頭の中にあるだけだ。小さな政府を口先で目指しているだけというのが正しい。よその国からのモノ、カネの循環に頼ってバブル破たんした事実さえなかったかのような描き方である。
 ならば、イラクやアフガンの殺害されたモノもいなかった、と言えば言い過ぎか。
政権交代への影からの干渉も必要で無い。
 
次。小沢さんの主張の根幹の矛盾点を簡潔に言い表している。
 
今現在の日本政治で国民の自由意思にお金の使い方をゆだねることとセフティーネットをしっかり張ることは事実上両立しない異次元といっていいほどの基本政策の違いが両者にはある。
 
小沢さんは代表選の主張で中央地方の行政改革地方分権強化によって経済が活性化するかの様な主張を強く打ち出した。
その裏付けとして地方への交付金一括譲渡も盛り込んでいた。
具体的な内容は知らないが、大幅な予算自由裁量権地方自治体に生じることは論争内容を聞いていて解った。
 
 小沢さんは踏み込んだ発言をしているな、と理解した。
ここらあたりの基本政策から、小沢さんが政局の推移によって地方改革を唱える橋下、河村氏の政治方向に引っ張られる可能性を危惧している。これらのモノどもが得手勝手に財政を地元利権集団の都合に使い込む可能性は排除できない。
 
 何しろ、権限集中した首長を監視する住民の力が弱すぎる。大阪などではマスコミも橋下とグルで将来の利権にありつこうと手ぐすね引いている。
ヨーロッパにはフランス、サルコジ、イタリア、ベルルスコーニなど新市場原理主義者の政権運営がある。
恵美様の弁護にも拘らず、河村らは、グローバル金融資本主義の政治担当者への基本的要請を体現したまでだ。
 万人の万人に対する競争を世界に強制している。その過程で物的人的自然的反地球的ロスが生まれている。
人類がその方向に反抗できなくても、地球環境が反乱をおこすだろう。
 イロイロ批判点はあるが時間の都合で割愛する。
 
庶民にとって、やってみれば、程度の簡単な問題で無い。
小泉路線の形を変えた再来だ。配されたモノの修復の困難性は小泉改革で解っているはず。
冷静に状況に対処すべきである。余計な事をするぐらいなら、なにもしないことの方がいい場合もある。
どう足掻いても、日本経済が世界に置かれている現状を基本的に変化させることはできない。
焦ったり、感情的になって間違った選択だけはしないように心がけよう。
 
 <screamer>さんはザジャーナルに巣くう小沢熱烈支持者より一枚上の見識の方である。
多分共産党系の方で無いかな。
是非の判断は別にして政治新聞をふだん読んでなければ、主張に一貫性と論理性がなくなる場合が多い。