反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

衆院予算関連法案3分の2再可決に必要な318に造反16人民主議員欠席の他に7票も足りず、管政権は永田町レベルで失格の烙印。

 2011年度予算案が衆院で可決された。
憲法第60条の規定。(衆院の予算議決に関する優越)の項目。
 両院協議会での意見の一致のない時。参院側が予算案を受け取ってから、30日以内に議決しない時は衆院の議決が優先する。
 
 問題は財源の裏付けなどを規定した予算関連法案の採決には上記の規定は為されていない。
だから、衆院側が3分の2条項を使って再可決するしかない。
 
 ところが、2011年度予算案の衆院採決の結果から読み解くと以下の様な管政権、死に体のハッキリとした結果が浮かび上がってくる。
 
 予算関連法案3分の2=318票。
 2011年度予算採決賛成=295票。 民主比例当選議員欠席=16人
 
 この結果から、予算関連法案に必要な3分の2を想定すると。
 
 318-(295+16)=311
 
仮に造反、同僚民主16人の関連法案議決賛成を説得できたとしても、3分の2議決に7票も足りない。
実際に説得は困難な状況。
 
 従って結論的には関連法案成立に23票も足りない。
党内の造反16人を説得できないばかりか、本来、社民党国民新党など他党の協力があれば、数字上は3分の2賛成票確保も想定可能のはずが、反対者が7人も出ている。
 
 この7人の内訳を吟味すると結論的にいえば、現野党に区分けされている社民党6人全員が反対票を投じて、なおかつ与党から2名の造反票が投じられた可能性がつよい。立ち上がれ新党の与謝野馨は現内閣の一員だから数字上は以上のように想定される。
 
 大慌てで岡田幹事長はマニュフェスト子供手当実現の関連法案を自公政権時代の児童手当に戻すなどと主張して今頃になって、公明党にすり寄っている。
 
調査しなければ、断言できないが、子供手当の様な関連法案が会期内で不成立になった場合、前年度の児童手当が自動的に復活する。公明党側も何も今更、窮地に陥った管政権の火中の栗を敢えて拾う政治的馬鹿はしない。今頃、あたふたと、話を持っていっているほうが政治的馬鹿丸出しなのである。
 
 社民党の協力を得るハードルは格差拡大、増税、TPP、辺野古基地移設など対米隷属の政治路線がハッキリしている以上、余りにも高すぎる。
 
 国民新党亀井静香さんは自公を有力大臣に配置した救国内閣を画策しているようである。
 
救国内閣?
話が見当外れのところに行っているのではないか!
 
 管政権の党内外の途方もないデタラメ政治運営が予算案審議の攻防における政局混迷を招いた。
国政を混乱させている主語ははっきりしている。管政権だ。
 この政治責任を早急に問うのがまず第一。
 
 管直人首相に解散権を行使できる政治体質がそもそも備わっていない。
 
 政治運営に腰が据わっていれば、就任後の党内外への対応はあり得ない。
典型的な日和見主義から反革命への転化である。アナーキーなところも見当たらない。ただ無責任な個人主義はあるのでこの一点だけが解散権を行使させる可能性として残っている。
 
 従って、想定される、筋書きは限られてくる。統一地方選は野党各党の人気落ちした管政権への容易な接近を拒ませる。
 国民新党亀井さんらの救国内閣模索は身を結ばないだろう。自公はのってもメリットがない。追いつめて徹底的に民主党を国民規模で否定させる党利党略を選択する。
 
 となれば、政権交代以後3度目の内閣が誕生する可能性が出てくるが。
 
予算関連法案衆院3分の2可決に23票も足りないという現実は残る。
この23票は大きな政治路線上の対立に原因するものだから、簡単な解決案はない。
 
 
<日本国家権力マンションに政権交代を果たした民主党部屋は用意されていなかった。入居したモノはその部屋を自分たちの仕様に改装する必要があった。この作業を成し遂げるためには党が団結してことに当たる必要があった。
 
 それでもだめな時はあるが、固い支持者は附いて行く。党と支持者は残る。
 
 が、改装作業を諦めるばかりか、党の団結を破壊して、政権運営が楽だと勘違いして元の自民仕様に戻したところに最大の政治的誤りがある。党の固い支持者基盤さえ瓦解させている。党そのものの存在すら問われる事態を現出させている。
 
 困難な時、党と支持者に足場を置かず、体重を片足の利権癒着集団に大きく架けた。
で、結局、足を払われたのだ。
 
 これが国内の政局運営に留まらないところに大問題がある。
自公も過去にやってきたことは大差ない。
 
 国民側にもいい加減なところがある。
 
日本の構造に組み込まれた主要な事物がすべて相互に関連しあいながら、日本国民を敗北に導いている。
 
歴史の歯車が一国にとって悪い方向に回る時期はこんなものである。>