反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

政治哲学のある名古屋市長河村氏と大資本の手先、銭ゲバ、ガサツな大阪ハシモトを一緒にできないが、共に市場原理主義の典型。

 先ほど名古屋市長河村氏の見解を動画で確認した。アップされたのは熊木和枝さん。
急転直下、区議会選挙に立候補の届け出をしたらしい。
駅前での第一声の文面から判断すると、まだ名古屋の河村市長の政治見解への完全同調をしていない模様だが、同時にアップしている河村氏の見解の大枠に賛成している模様。
 
 ネット世論は若くてエネルギーの有り余っている人か、年齢層の高い人で形成されているように思う。
 
 いやな言葉だが、いわゆるB層はネットから情報をとらない。
マスコミの垂れ流す情報を漫然と眺めて刷り込みを入れられている。
その癖、律儀にも投票所には足を運ぶ人も多い。
 これが無党派層のかなりの部分を占める。
 
従って、候補者はこの部分の歓心をかう様な選挙戦術をとる。そうしなければ、多数派は形成できないと知っているからだ。
 
 これが日本の各種選挙の実態だ。
 
生活をすることと、自立した政治的意見を持つことはイコールでない。生活することは自分だけのことを考えていればできる。
 
 が、政治は自分の身近なところ以外のところに想いを巡らさなければ、ならないことだ。本質的にそういう構造になっている。その場合、物事を抽象して考える力や、想像力、経験が必要になる。
 
 日本国民の間で小沢さんへの攻撃を正当化するマスコミに同調する人が85%もいるということは、日本人の間に政治的に物事を考える、抽象力、想像力、政治経験が不足しているからと断定する。
 
 勿論、小沢さんの政治の対して明確な反対者はこの中から除外できる。マスコミ報道にムード的に同調しているだけの部分を問題にしている。
 
 熊木和枝さんの立候補はこういう部分からの集票を目指したものでない。
それは立候補演説の文面を読めばわかる。
 
 >ところが、彼女のアップした河村市長の長い動画を視聴した限り、その意見は一見解り易いが有権者の政治的抽象力、想像力、経験の乏しさに依存している部分が多すぎる。
 
 政治哲学はある。河村さんとの矛盾は内部矛盾になるだろうが、ハシモトはハシにも棒にもかからない、まともに論評するに値しない。政治哲学は資本のむき出しの論理にとって代わられている。
自民党によくいる金儲けとヘンテコ教育論のタイプである。
 
河村さんの意見は私なんかそこまで考えたことはないが、何となく頷ける部分も多い。
 
が、ここはアメリカでもなければヨーロッパでもない、官民間の民主主義が制度的組織的社会風潮的に至らないところが多い日本である。
 
 また彼はイギリス、アメリカは語るがドイツ、フランスという社会民主主義政策のいきわたった国について言及していない。アングロサクソン系の国々の民主主義をお手本として挙げているだけだ。
 
 その中でも、アメリカに代表される国は移民国家であり、その特殊性がある。日本の現状との比較対象としては厳重な限定事項入る。
 
河村さんの意見の全体のトーンは進んだ欧米、遅れた日本のパターンの中で日本の遅れを欧米の現状に近づける政治を目指している。
 
 こういう思考パターンにずっと日本人は悪く言えば、飼いならされてきた。政治の分野で知識人にはこういう思考パターンで語りかける人が多い。庶民の間にも納得する土壌がある。
 
 何よりも、経済生活の面で敗戦後の遅れ、という物的な納得基盤がある。そういう存在基盤があるから日本人の中に政治面での遅れを説く意見が浸透しやすい。
 
 
 政治家は物事を得手勝手に解釈し、抽象力や想像力、経験を加えて目の前の人を上手く説得する能力に長けている。自分たちの側に彼の意見を租借する力がなければ押し流されてしまう。
 
 以下、私の疑問点を列記する。
 
 
1)日本国民の置かれた現状認識に疑問がある。
 
 彼の意見は典型的な経済偏重主義、トッドさん流に言わせると経済幻想に陥っている。
 
 銀行の貯蓄が民間に回りきらず、公債をに向かっている現状にはイロイロな理由がある。
河村さんの法人税所得税定率10%減税方針は減税によって富裕層、大企業の投資意欲を高め、全体のパイを大きくすることを目論んだモノだろう。
 
 当然、少ない法人税しか納めていないところや、事業所運転資金だけで精いっぱいの日本の半分以上の法人は恩恵を受けられないばかりか、そのために相対的に競争力を弱めてしまう。
 
 所得税に関してはもっと解りやすい事態が発生する。
富裕度派増せば増すほど、減税効果で確かに消費は増える。
 
 が、金持ちはどうしてカネもちになったかという根本問題が横たわっている。
 消費性向がカネを持っている割には低いから、カネがたまっていったのである。
 
所得減税の恩恵に預かる富裕層の消費とそこから除外されたモノの消費を比べてみると後者が圧倒的大きさを占める。
 
 日本の需要の6割は個人消費なのに低賃金、中小零細事業所の低迷で消費意欲が低迷している。
こんな環境にあって、増税と減税は同じメダルの裏表だ。共に個人消費を委縮させる。
 
 >次に河村さんは日本国民の置かれた現状はアングロサクソンユダヤ移民国家並みの格差社会、との認識を前提に所得税法人税10%減税方針を唱えているのかどうか?
さらにはTPPに関する意見も明確にしなければ、減税方針の実態が国民規模で明らかにされない。
 
私の考えは、日本では社会民主主義的な政策制度展開が自民党長期政権や野党、国民の政治的怠慢によって蔑にされ過ぎてきた、とみている。
勿論自分の過去への反省もあってのモノだ。
土建国家的な所得分配、中央、地方の官僚組織の資金ロスももちろんある。
 
 >これ以上あらゆる分野で格差を拡大しなくても日本国民全体の生活の再生産をやっていける方法はあると考える。
>減税という餌をまかなくても、正攻法で改革できる道を歩まなければならないと考える。
 
 支払い能力がなくなっているから現状の公務員の賃金を引き下げるとかの改革は粛々とできるモノではないだろうか?またそうするのが首長の政治力であろう。
 
 それを公務員をバッシングし、国民間に分裂対立をあおるのはいかがなものか?まともな政治家のやることではない。
 
河村さんは動画ではさすがそんなところないが、大阪のハシモトの根本姿勢はこれである。
 
2)経済法則的に日本からの海外資金流失は避けられない。
 
国民はこの現実を受け入れるべきで、浮足立ってマスコミや政治家どもに踊らされてジタバタするよりも、自分の足元を見つめて、権利を主張しよう。国民生活が第一である。
 
 グローバル企業がどこでどう儲けを企画しようが、それはその企業の勝手だ。
しかし、そういう企業活動を政府が税制や様々な特典を与えて、保護する、さらには共同企画する様な方向は大問題である。
 
 世界の成長地域への官民一体のインフラ開発売り込みは国民に利益を対してもたらさない。
 
何も政府が率先してやらなくても企業が自分の儲けがかかっているから勝手にやる。
 
韓国などかつての中進国企業の追い上げにあって、苦境に立たされていると称して、大企業が政府に圧力をかけて、自分たちの最大限利潤追求の最適環境を国内外で捏造しようとしている。
 
こういう最大限の金儲けの内外での飽くなき追求と国家のそれへの庇護、その反面での国民生活の蔑化をヒックルメテ帝国主義と云う。
 成長戦略などと称しているが綺麗事だ。
 
 世界市場において先進資本主義が行き詰った時、必ずこういう方向に走らざる得なかった。
 
資本と労働の根本対立から利潤を得ている以上、自国民を豊かにできないから、資本は国内に低賃金層を広範に生みだす。
 
ところが、この低賃金層が膨れ上がっていくと供給に対して需要が低迷する。
故に、過剰化した資本、生産は海外に最大限利潤を求め流失していく。
 
 こういう傾向が先進国で普遍化したらどうなるか?
最大限を利潤を求めて出て行った先の海外市場で競争が激化し、利潤率が低下する。
海外インフラ売り込みをしている日本の大企業、官庁、政府に競争相手は沢山いる。想ったように受注できない、できても条件が悪くなる。
 
 >アメリカの戦略は軍事、金融、農産物の戦略的優位さを梃子に海外から資金を呼び込むことである。
さらに基軸通貨としての特典からドルを増発する金融緩和で国内の失業、不況を回避しようとしている。
 
バブル崩壊時の天文学的架空資本の消失の問題は片付いていない。企業や他のあらゆる分野で不正会計をやるしかない。アメリカンスタンダードは世界で信用を落とした。
 
 世界の決済手段を維持している通貨が政府の意図的な金融緩和策によって平価切り下げの方向にある。
円高になるが、ドルリンクしている通貨は自動的に平価切り下げになる。日本国内の中小の輸出関連生産工場は経営が苦しくなる。
 
 経産省はこういう経済趨勢の中で国内中小資本の海外資本移転を政策的に推進している
当然、そこに雇われているののたちへの合理化は避けられない。
 
 要するに世界中の先進国でこういう事態が慢性化していく。
デフレ局面が慢性化している。
近隣窮乏化が改まらない。
 
 ドル紙幣増発は生産的投資ではなく、各種投機に回っていく。アメリカの様なGDPの3分の1を金融資本関連が占める国では投機に資金が吸い寄せられていく。
 
>>アメリカのドル増刷政策は何処かで帳尻を合わせるシステムがなければ、バランスシート的に危うい。
アメリカは簡単に基軸通貨としての特典を利用しドル増刷でバランスシートを壊している現状を回避できる手段は海外との間でカネとモノのアメリカ中心の還流関係を再構築することである。
 
 今のところ、世界でアメリカにカネを流せるのは中国、日本、アラブしかない。
中国は独自の戦略性を持った国であり、アメリカの意向がストレートに通じない。
アラブもイラン、イスラエルの存在など不確定要素が強い。
 
 >>日本しかアメリカの意向がストレートに通じる金持ち「大国」は世界中どこを探してもない。
 
シンガポール、ボルネオ、チリ、ニュージーランドの間に始まった急進的な経済圏へのアメリカの急遽の参加はアメリカンバブル崩壊を受けたアメリカ金融資本の新たな巻き返し策であり、その標的は日本のあらゆる分野の余剰である。
 
 >TTPのような無理強いを日本国民に押し付けることによってしかアメリカは自己救済できないのである。
小泉竹中時代の様な年度改革要望書を日本側に突き付けアメリカンスタンダードを無理強いする手間はTPPによって一挙に省ける。
 
 「悪い奴ほどよく眠る」
アメリカと一緒になって唱和しているモノどもをどう呼べばいいのだろうか?
 
 河村市長の減税方針は以上の文脈で解釈するとどうなるか?
 
なお、昨夜、聞いたマスコミ報道によれば、河村さんより大阪のハシモトがましだそうである。
 
とんでもない。
河村さんには欧米流とは言え、独自の民主主義観、政治観があり、その意味で政治的に一本筋が通っている
彼の顔が庶民方に向いている限り、修正の余地はある。
 
しかし、ハシモトはどうしようもない。大資本の大資本による大資本のための政治。
大阪都構想はそういうことである。自民党、財界の将来構想を耳触りのいい言葉で言い換えているだけである。道州制とは市場原理主義による旧支配体制の再編過程であり、官僚支配構造は強化される。
地域に分散していた公務員支配構造が広域に統合され強化され、地域の首長の一元支配が強まる。
 これによって利得を得るのは、地域ボスどもである。
住民はいままであった権限、権利が簒奪される。
 
そういう、意思決定の一元化に対抗できる組織実態を住民は持ってこなかった。
一体誰が広域首長の暴走を止めるのか?マスコミ?
 
ハシモトを支持する住民は小泉改革に踊らされた層である。
>詐欺師に騙される人は何度でもだまされる!
 
 日本国民の至らないところでもあるが、これをどうこう言ってもしょうがないと考える。
 
河村さんの様な高尚な民主主義の説教はこういう層には通じない。
 
 彼らはそれ以前の存在であり、江戸時代、明治、大正、昭和、平成と連綿と続いてきた素顔のままの原住民たちである。 
 もう一度負けなければ、懲りない人たちである。
 
小沢さんはエライ!
 原理原則を持ちながら、こういう人たち引き寄せて、多数派形成しようとしてきた。