時間の都合があるので要約はできない。
興味ある方はグーグルを調べてほしい。
原子力安全委員会のレベル7評価公表について、事態を甘く見過ぎていた、との意見が各方面から寄せられているが、ネットレベルでのウォチャーに過ぎない私のこれまでの感触では原子力安全員会は早い段階から事故現場の実態に即した見解を公表していた。
過去の記事な中で原子力安全員会の見解をそのまま使ったモノがあった。
あの時点で非常に重要な指摘と理解していたから、それを論拠にした記事を作成した。
彼らは早い段階から、圧力容器、格納容器の損傷を認めて、公表していた。
ところが、東電政府はこの事態をどのように云い換えていたのか?
格納容器をを含めた炉内の温度、圧力は小康状態を保っていると。
勿論、この時点では水素爆発によって1~3号機の建屋が吹っ飛んでいる。
この爆発原因を作った水素は何処から発生したのか?
ウランペレットを保護する強力な合金、ジルコニウム被覆管が圧力容器内の温度が耐熱限界温度900度を超えたため、蒸気と反応し水素を大量に発生させたためだ。
圧力容器の設計温度は300度だから、3倍の温度に達しており、当然容器内の圧力もそれに相当する上昇を示していたはずである。
まして、ウランペレットの溶けだす温度1200度。今現在溶け出している。
ところが、東電政府の見解に対して原子力安全員会の見解は「小康状態を保っている」は圧力容器、格納容器の一部損傷によって、漏れが生じている、としか考えられない、は蒸気の水素発生から爆発の経緯を考えると、当然の常識を披露した。
そもそも、ポンプ車程度の流量で水位が下がり、むき出しになっている炉心の熱を冷まし、温度、圧力の小康状態を保てるわけがない。
さらに、それ以前の緊急措置、海水注入による、炉内の塩害による冷却効果減少も加わる。
漏れているから圧力が上がらない、と云う重要な側面を懸命の注水作業の成果にすり替えている。これが当時の自分の記事の主要部分だった。
冷却装置が稼働するまで、ダダ漏れ状態にもかかわらず、ポンプ車による注水作業を当面は行っていくしかない。
今現在もこの状態である。
しかも、大量汚染水の海洋廃棄の事実は実行してから公表した。
>>>と、ここまで書くとありきたりの管政権当局の事故処理の不適切さを追求する論旨となってしまう。
自分のこれまでの観察にに拘ると、誰が、どの党が、今回の事態対応に当たっていても、管政権程度の対応しかできなかっただろうというものである。なぜなら、政府の依存しているのは保安院の様な現場実態不案内の官僚組織であり、東電系列だけが現場作業の実態を把握し実際の事故現場対処法を編み出すことができるからだ。
国として原子力推進は国策としてやってきたが、権限だけあって、官僚機構を含めた主導体制は完全に不十分だった。実態は現場の独占体、東電が取り仕切っていた。
公共部門で東電の様な民間完全独占企業を認めると政府との関係に実態はそうなっていまう。
勿論、大なり小なりという程度の問題はある。
が、多数の国民は自分の過去、現状を当局批判によって誤魔化してはならない。これは私自身を含めている。
原発に関しては大まかなとことは知っていて反対していた。
その程度である。
ただし、経験値として多少、圧力容器、格納容器、冷却系統の実態を知っているので現場のイメージが比較的簡単に湧いてくる。
この部分から、事故当初、テレビ出演して理路整然と語っている解説者を垣間見ると、正直、現場の事態を知るだけの知識が不足しているのか、知っていてパニックを起こさせないために敢えて楽観的な見解を述べ立てているのか判然としなかった。
とにかく口だけは達者な連中であることだけは間違いない。
特に圧力容器の外側をカバーする格納容器の安全神話に取りすがっている様子は私から見ると異常、滑稽だった。
格納容器はチェルノブイリにはなくて、圧力容器がむき出しになっていた云々。
設計圧力たった4気圧。チョット大きめのボイラー程度の耐圧設計のモノが圧力容器の周りを取り巻いていても極端にいえばあってもなくても同じようなモノ。ましてGE製の1号機のモノは設計者自ら設計ミスをもくはつしているシロモノ。
京大の小出さんに言わせると「ペラペラ」
そんなものこの途方もない事態に持ち出して安全装置の砦ごとく述べ立てる輩は犯罪者である。
>気休めをモットウとする原子力安全教だ。
例えば、鋼鉄製の圧力容器の厚さ16センチ。
これが核分裂反応を起こしている炉心のウラン総熱量に対して頑丈なモノかどうか、考えたらわかる。
と云うことは圧力容器内の圧力も高くなるのだから、結構な厚さの鋼鉄容器ななると、私は考えて、その厚さを調べようとした。
検索できずに諦めたが、16センチの厚さなんか信用しちゃだめだよってことだ。
容器自体は均一な耐圧設計されているが、実際のモノは手作業で作られており、必ず、弱いところがある。
例えば、今想定されている損傷個所、圧力容器の下の穴から挿入されている燃料棒と圧用容器本体との溶接部分や圧力容器から蒸気を送る配管部分。
これらがキチンと耐圧状態にあるとはとても思えない。設計と機械の現場の実態が違っていて当たり前。
この前提が原発建設の様な超危険構造物には必要。
こういう観点からも原発の弱点を見つけ反対している人もいる。
>それから、ここがとても重要。
圧力容器下部に作った多数の穴から燃料棒は容器内に突き出ているということ。
テレビなんかで解説者が説明を簡略化するため映し出すフィリップでは圧力容器内の突き出している燃料棒の本数を極端に少なく描いている。
原子力推進員会のホームページの解説の絵を見てもこの方式をとっている。
これはハッキリ云ってペテンの類だ。
ウラン燃料棒の本数は50本以上だ。炉内総トン数は5トン以上にも及ぶ。大量の燃料棒が100万キロワットの発電には必要。
圧力容器下部にあいている穴の間隔はウラン燃料棒のお互いがちょうどいい具合に核分裂反応するように近づけられている。
そういう間隔で大量の燃料棒に核反応を起こさせているから、制御棒を突っ込んで燃料棒本体の燃焼を止めても付随核物質の燃焼は止まらない。
適正な圧力、温度管理を冷却循環でやらなくては、大量の燃料棒相互の溶融状態が始まってしまう。
この溶融の状態が進んで溶融ウランが下に垂れさがっていくと、圧力容器下部に残存している水と反応し、容器内で水素爆発が起こる。
その際に圧力容器が吹き飛ぶかどうかは私には想像つかない。
ただし、福島でも炉内で発生する水蒸気爆発力は必ず、容器内から外に逃げていく。すでに損傷個所もある。
爆発物の半密閉性、爆発力強化の原則からすれば、巨大なダイナマイトと同じようような作用が想定される。
>もう1点。4号機建屋のプールに貯蔵されている数1000本の使用済み核燃燃料の本数の余りの多さ、に注目すべきだ。
稼働中の原発内のウラン燃料の総重量はあんな簡単な絵に描かれている様な少量ではなく、5トン以上である。
それが営業運転開始からたまって、数1000本になっている。この危険度は1~3号機に匹敵する。
当初の説明ではプールに貯蔵されている燃料棒相互は間隔をあけて安置されているから、今回の事故でたがいに反応することはない、などと主張されていたが、これも程度の問題である。持って行き場少ないから、ため込んでいたと云く側面がある。
プールも爆発によって破損してうるし、冷却装置が稼働していないため、ポンプ車のお世話になっている。
危ないのは原子炉ばかりではない。
>以上の様な事態を当局は国民に向けて早い段階で、公表できるかどうか迷って時間を置いての発表段取りをとった。
言葉は悪いが、段階的に国民に事態に慣れさせてから、実態を公表した。
管首相はこの発表を受けても、なお小康状態を保っている、としているらしいが、意図的な発言だろう。
>>>本当のことを知ったら、動揺し、混乱する人が多数出るのは明らかだと思う。
動揺しない人は動揺する人の心境はなかなか理解しがたい面もある。
弱い人程、動揺しやすいという側面がある。
逃げられる人と逃げられない人に差もある。
情報処理が個人的にできる二ととできなくて、不安感だけが募る人との差もある。
それらを評価して、判断をリアルタイムで下すのが政治である。
強者の論理だけで判断するには政治ではない。
ネットで騒いでいる方には強者の論理に絡めとられている人が少なくない。
弱い人のことも考えろと云いたい!
だから簡単、単純に現政権批判に結びつける。
>>日本人は頭のいい人がたくさんいるが政治の算数ができない人が多すぎる。
なければ、日本は民主主義国家でない。
みんなでまとまり過ぎて反対者を系統的な排除し、原子力推進を許してきた側面もある。
ここでまとまって、後にイロイロな意見を聞くというではダメ。
今イロイロな意見の場が保障されなければ、後でもその保証はない。
今こそ日本人がためされて時期はない。
が、これは原発事故を政争の具にすることとは違う。
それはやってはならない。
>これからもっと大変でシンドイ犠牲を伴う作業が現場では展開されようとしている。
チェルノブイリは1機の爆発だけで延べ80万の労働者を動員せざる得なかった。5万人の労働者が5年後死亡したと云われている。
福島現場でも今後そういう、人海戦術的作業が必要になっている。
30キロ避難区域設定はチェルノブイリ事故の避難区域に相当する。
キエフ300万住民の避難は検討されたが、風の向きで実施されなかった。
だが、数100キロ離れた所が死の灰汚染地帯に指定され、農業、牧畜ができなくなった。
チェルノブイリは大陸性気候。
日本の福島は温帯モンスーン気候。
どちらの大気が年間を通じて安定しているか明らかだ。
キエフの年間降雨量をみると、月平均35ミリ~88ミリで安定している。
広い地域に季節ごとの気候団が居座ったら、気候変化は少ない、事を示している。
日本ではそうはいかないだろう。