反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

原発災害現場の多数の航空写真(無人機)をみると、エネルギー発生率の一番高い、危険なプルトニウム混合燃料使用の3号機の水素爆発による破壊が一番ヒドイ。

 ネットで福島原発事故現場の無人機による航空写真が多数公開されている。
原発災害現場の実態に少しでも近づく為に、閲覧したほうがいい。
被災原発作業現場の無人機、航空写真を見たトータルな感想。
 メチャクチャな解体作業現場。爆弾が落下した大きなビル。
時間を物凄く書けて段取りに従って、片付けながら、作業していくしかない。
テクノロジーを使った作業と云うよりも肉体労働が重きをなすのじゃないかな。キーポイントはきめ細かな手作業になる。物凄い人手が必要だ。
 
 >東電の人は頭脳的管理労働しかできないだろう。
あのような混乱した解体作業現場の様な所で東電の人に現場監督、指揮能力がどれほどあるのか疑わしい。
 現場作業員には、それなりの報酬が支払われなければならない。
 
とにかく、現場作業の進捗状態がカギを握っている。
ここが原因であって、ここから、全ての問題は波及している。
 
 これまで記事に書いてきた内容に感違いが多数あった。
1~3号炉への注水作業は簡易ポンプでやっている。
消防車、コンクリート圧送車が動員されているのは使用済み燃料棒、数千本が安置されているプールのある4号機である。
 
 >>私が見た写真では4号機の真上から、高層建築のコンクリート打設車の長いアームが伸びて、破壊された建屋の瓦礫の隙間からプールを標的に注水中のようだ。
 
 みたところ、水はキチンとにプールに入っていない。瓦礫が遮っているのを構わず、注水するしかないようだ。
 あれでは注水と云うようよりも火災現場の消防放水の様なもので、かなりの水がプールに届かず、周辺に落下している。
 
 プールに安置された使用済み燃料棒の被覆ジルコニムウムが溶けだして水素爆発を起こし、建屋を破壊し、瓦礫が降り積もっている状態で、消防放水の様な乱暴な作業をせざる得ないため、放射能汚染水は垂れ流し状態になっている
その汚染水の大部分は海に地下に浸透しているだろう。
 
 東電、政府の発表では汚染水は貯蔵タンクに回収されている様なイメージを一般に受け取られがちだけど、それ以外のダダ漏れは実に大量である。
 確かに、汚染水のかなりの部分は地下や海に垂れ流しにされています、とは発表すづらいのだろうが、実態がこれだ。
 
 >>1~3号機の注水作業は簡易ポンプでやっているようだ。真水は米軍タンカーなどを接岸して調達している
発電機のあるタービン建屋に原子炉の熱をとった真水を毎秒数10トンの海水で冷やす熱交換装置が設置されているが、ここは今のところ放射能量の多い汚染水で近づけない。
 だから、今現在の作業に使用している水で容器損傷でダダ漏れ状態を承知で何とか炉内圧力、温度を抑え込めている。その真水の冷却循環がどうなっているのか、知りたいが何とか間に合っている、と納得するしかない。
 
 >ここから想定できることは、福島原発事故の現状はランク7に設定されているが、圧力容器の中がチェルノブイリのよう事態に至る可能性は低い、とみなすことができる。
注水程度で何とか炉内の圧力、温度異常を回避できている。これが論拠だ。
 
 >ただし、このままの状態を続けても、圧力容器の中の状態は改善されない。
むしろ、京大の小出さんが云うように部分的再臨界が発生しているわけだから、溶け出している燃料棒が落下し残存の水に触れて水蒸気爆発を可能性が絶えずある。これも、一方の最悪の結果を生む事実。
 
液体窒素注入も行っているようだ。
 
 米軍からアドバイスされてやりだしたとネットにあったが、それが本当なら、現場の東電の当初の事故処理能力を極めて低かった。
 
 チェルノブイリでは砂と鉛と液体窒素で爆発した原発を封じ込めた。
こういう事実を東電は知っているはずなんだが。
 軍を即時に動員できたから、荒っぽい作業が即時にやれた。
 
 廃炉を恐れて即時の海水注入が遅れたが、その責任はとてつもなく重い。安全神話にすがって本当の緊急時の果敢な覚悟を持った対応をとる体制がなかった。
 
 保安院、政府なんて煎じつめれば、現場では素人の様なもので判断しようにも、その素地も材料もない。
 
>このままでは放射性物質の拡散、蓄積はずっと続く。その影響も含めての現状のレベル7指定だ。
メルトダウンが起これば、レベル7をはるかに超えた手の出しようのない事態が発生する。
その可能性がないと、断定できない。
 
 ただ、一般的にこれまで政府東電の発表より状況が次第に悪くなっているように受け止められているが、水蒸気爆発が起こった段階から、実はレベル7だった。
その意味で状況は変わらなかった。云っていることと現場状況に大きな違いがあっただけだ。
 
>次にMOX燃料と云う熱量の大きな特殊プルトニウム混合燃料を使っている3号機の建屋の損傷が一番ひどいことについて。プルトニウムは自然界に存在する物質ではなく、ウランが核分裂した時、発生する最悪の毒性を持つ物質である。爆発的エネルギーを生み出し、ウラン再処理で得られるため、ここまで手を出してしまった。
 長崎に投下された原爆がこれだ。
 
>3号機の建屋の破壊が最も凄まじいのは当たり前だろう。
炉内に制御棒挿入による核分裂中止にも拘わらず、強力エネルギーを生み出す分だけ、核分裂生成物から溜まっており、冷却循環水の停止によって、その熱量によって、被覆管を素早く溶かし、1,2号機よりも大量の水素ガスを発生させた。だから、凄い爆発力で建屋を吹っ飛ばした。
 
 写真で見たところ、もう建屋の構造物としての跡かたもない。瓦礫山状態で真ん中の格納容器に降り積もっている。
 
 一番、強力で危ない3号機の建屋の損傷が激しいということは、勿論、それだけ、周囲に放射能放射性物質を拡散している、と云うこと。
複雑な配管などの付帯設備の破壊も一番激しいだろう。
 
あのようながれきの小山の様な所に、どうやって注水できているのだろうか?想像できない。
が、公表ではやれていることになっている。
勿論、圧力容器、格納容器に損傷があるだろう。
 外部写真で一番損傷が激しく、危険な3号機に対して報道陣は東電政府にどんな質問を投げかけているのだろうか?
 
 >>全体的に現状で圧力、温度面で何とかやれているということは、圧力容器内のメルトダウンによる水素爆発の可能性は少ないとみているが。
 
 >メルトダウンが起こる条件があれば、もっと早い段階で起こっている。なかったからくすぶり続けている。
 
チェルノブイリは自動制御棒の差し込みが不十分な時に、原子炉が暴走した。福島は制御棒の差し込みには成功し、燃料棒の核分裂は止まって、生成物が熱を発している。だから、注水作業で何とか持ちこたえることができている。
この違いは大きいとみる。
あくまで素人判断に過ぎない。
 
ただし、汚染状態進んでいく。残留程度の長い核種の蓄積で内部被ばくや様々な汚染が怖い。対策があるのかないのか。
 
繰り返すが、日本の気候は不安定。放射能物質の飛散は広範囲に及ぶ。
大陸性気候、ウクライナチェルノブイリには台風はない。