日本はなぜ「PCR検査」が立ち遅れているのか 『PCR検査を巡る攻防』 | J-CAST BOOKウォッチ
2020/7/31
引用
「~日本のコロナ禍はこのところ、だれが見ても新たな局面に入っている。
そんな中で本書『PCR検査を巡る攻防――見えざるウイルスの、見えざる戦い』(リーダーズノート)が発売されている。コロナ関係の本は多いが、PCRに絞ったものは珍しい。早くもアマゾンの「ジャーナリズム」部門で1位、「感染症」部門で2位にランクインしている。
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アマゾン紹介記事引用
「なぜ感染2学会は、検査拡大とは真反対の方針を出したのか
知られざる複雑な関係が見えてきた
この国のPCR検査論争を検証して、問題点と対策を探る1冊。
すでに2月中旬から、他国の「徹底検査」、「徹底隔離」、「徹底した感染症対策」が
伝えられたなかで、水際対策に失敗し検査体制も追いつかなかった日本は、
「疫学調査を主体とした独自の対策」を行ってきた。←W。推奨する一部は日本独自の対策などという自覚もない。というかそういうことは予め頭から削除できるという一国主義者、日本主義者。
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W。赤字強調が日本のコロナ対策を解くキーポイント。
日本のコロナ患者は「疫学調査を主体とした独自対策」の高いハードルを越えなければ医者と相対する診察、臨床に接することはできない。官の系列は手に入れたグリップは手放さない。
余談になるが安倍さんの著書「美しい国」の最期の方に少子高齢化問題にふれて、日本の人口は8000万人程度になっても生産性を高度に保っていれば問題はないと記されている。流石、安倍さんだな、と妙に感心した。
生身の個々の立場からいえば、「疫学調査を主体とした対策」などで対処されたらたまったものじゃない。悲劇だ。
患者及び病状自覚者は医者と面対峙する安心安全感をさしおいて、クラウド化した電話相談窓口なるものに病状を訴えなければならない。前代未聞の異常事態がこの日本で発生しているが、その程度が増大し付けると、どのように言いくるめようが人間の所作をわきに追いやってコロナウィルス次第で臨界点に達する。主導権はコロナウィルスの側にある。なぜなら、積極的、戦略的対策らしきものは放棄されているからだ。
保険適応無し有料PCRを行っている医療機関で、¥32000税抜き、という報道があった。
>保険適応は当該医療機関が当局に書類申請し1か月以上かかって認可を受け保険がきくようになるが、国立感染症研究所の疫学調査という名目で認可が下りるという。確か、アビガンなどのコロナ症状緩和薬を使用する場合も、厚労省の認可した特定大学、研究所のコロナ感染症研究の一助にする、という一札が必要だった。
@穿った見方かもしれないが、中小規模の多くの民間病院はわざわざ面倒な手続きをしてまで、コロナ疑いのある人を自前で検査するだろうか?大きな病院、保健所にPCR検査は丸投げするのではないか。そうすると、PCR検査ができる病院は限られてい来る。事なかれ主義で関わりたくないんだ。社会組織がたこつぼ化し横の連携を欠いている。
さらに、検体の運搬。
検体の配列を読み込む作業をどこでやるのか。
どの程度精緻で能率的な機器でやるのかという肝心な問題がある。
処理能力の高い高性能機器(1台。1日500検体処理可能)すでに世界で流通している。PCR検査数の多い国はこれらの高性能機器を圧倒的多数、導入している。
¥1000万円。アベのマスクの何百億円をこの機器に回せば、検査数は圧倒的に増える。しかしやらなかった。
当局は最初から一貫して検査数を増やさない方針だったからだ。
あるテレビ報道ショーでは、検査数を増やせば、医療崩壊、保健所機能マヒを挙げて、何とかモーニングショーとの対決姿勢を打ち出しているようだが、もちろん闇雲に検査すればいい、ということではないのは常識である。そのモーニングショーの主張は知らないが、その程度の常識はあると思う。
検査数大拡大の目的は、詳しい手順や技術などの方面はここで調べて書き出す時間はないが、それ以外の積極的な対処方法はないと考える。
夏のこの時点でこの感染急増ならば、コロナウィルスの生存力に都合の良い環境の秋冬を見据えると、積極的に手を打っても、そこそこに感染を押さえることができる程度だと予測する。もちろん積極的な対策をやり過ごすと酷いことになる。
国民規模の免疫抗体獲得論も中世のペスト、20世紀のスペイン風邪の時代と全地球一体化の今では、あまりにも時代状況が違いすぎる。そのような放置主義的政策をとり続けた結果、マイナス要因が積み重なると、その国は当たり前のやれることをやっていない結果なのだから世界から孤立するだろう。
なお、最近の当局は、重症、死者数が少ないことに焦点を当てて活動力のある世代の安心感を誘う意図をあらわにしているようだが、
まず第一に、軽症といわれている症状は、酸素呼吸器使用=中等症
人工呼吸器使用ICU=重症
それ以外の症状で苦しいものであっても軽症に分類されていることを知っておくべきだ。
インフルエンザに罹った経験のある人は知っていると思うが、高熱状態などの諸症状が続くと大変な思いをする。コロナは無症状や、軽い症状のヒトも多くその割合は断定できないがは高熱が続くものと覚悟しておいたほうが良い。
そもそも、大掛かりな流行り病に対して、その実態を出来るだけ知っておいて対処するのが当たり前。
5時間に及ぶ手術を受けた身にとって、術前に自分がどういう手術を受けるのか知ることがとても大切だった。その姿勢をわからない人は「まな板の鯉のつもりでいたらいいんだよ」などと見当違いのことを言っていたが、Wにとって、鯉だろうが鰯だろうがそんなことはどうでもよかった。自分の体に対してどんな施術がなされるのか、ただ知りたかっただけ。その人にはその場で何も言わなかったが、自分とは違った人生を歩んできたヒトなのだな、と何か納得しただけだった。人は十人十色。長い手術だったと知らされ、全身麻酔から徐々に感覚を取り戻したときに、枕もとの看護師さんにいった。「このまま目覚めなくても良かった」。しかし、帰宅した。
いまでも目覚めなくてもよかったと。諦観はある。しかし覚悟はいらない。コロナ感染の実態をもっと知りたい。それだけだ。検査数を増やせば医療崩壊、保健所が機能マヒ?
短絡すぎないか?
押し寄せないように説得すればいいじゃないか。きちんと順序だてて説明すると多くの人は納得し自重する。日本人はそれができる。まさかカネがもったいない、ではあるまい。
だい2。
感染して伝播させること。疾病を自分自身の中で治めることができないパンデミック状態の感染症にたいして、普通の風邪などという認識は、物事を考える土台そのものがWとは違っていると考えるので、相手にする必要はない。
これまた十人十色でそれはそれでやっていけばいいが、迷惑をかける。
だい3。だが、ここに記されている連中の姿勢は批判されても仕方がない、と思う。
>昔、「専門バカ」との批判が吹き荒れた季節があったが、医学の分野は2、3を除き壁で隔てられてほぼ無風状態だった。その中で疫学という特殊分野にそれ的傾向のある人たちが純粋培養され、後継者が増殖したのか。
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アマゾン、本書紹介、引用に戻る
「 「検査拡大」を主張する人と、それに反対する人の大論争が繰り広げられる(W.そんな論争は日本だけではないのか)一方で、
医療界を覗くと舞台裏では、マスコミが報じない複雑なことが起こっていた。
検査は進んでおらず、このままでは第2波、第3波による感染爆発で、
また検査難民が増え、感染者や死亡者が急増しないかとの不安の声が
高まっていくだろう。
本書では、不透明で、ビジョンのない日本の感染対策について徹底検証し、
対策の過程や報道を記録し、保存する。」
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本文に戻る
「 改めて議論を整理し分析
PCR検査論争に首を突っ込んだ時の心境を、木村さんは以下のように記している。
「草むらに小さな穴を見つけて覗きこんでみると暗闇のなかに異様な世界が広がっていて、めまいがした。迷い込むと出口が見つからなくなる。法律家やら政治家やら科学者やらが一斉にしゃべっている。みな自分が正しいと吠えている。理解できない言葉が響き渡る。どこだ、一体ここは」
テレビでPCRに関する報道を何度か見た人なら同感だろう。木村さんは、そうした視聴者と同じ目線から改めて議論を整理し、分析していく。一種の「ファクトチェック」作業だ。門外漢ではあるが、一ジャーナリストとして。
「検査拡大派」vs「検査拡大反対派」
木村さんは、論争の当事者を「検査拡大派」と、「検査拡大反対派」に大別する。
「拡大派」はテレ朝の「モーニングショー」など民放のワイドショーや野党、ジャーナリスト、医師などの一部。それほど明確ではない。←W。権威、権限、権力乏しく。それは現在の検査数に象徴されている。分かり易く言えばこの期に及んでの<既得権益擁護>の壁に跳ね返されている。BLMのようなやり方も駆使しなければ、押し返せない時間が過ぎゆくだけになる。体制側の対応はなし崩しになるが、コロナウィルスの爆発的感染状況次第になるだろう。
>「反対派」は政府対策本部の専門家会議、厚労省のクラスター対策班、感染研、感染二学会(日本感染症学会と日本環境感染学会)、さらには医師の一部など。「コロナ専門家有志の会」も含まれる。政府の専門家会議やクラスター対策班の関係者などで組織されている。
「有志の会」は4月8日、「37.5度以上の熱が4日以上」「高齢者や妊婦は2日以上」などの目安を示し、それに該当しない人は「自宅回復」を呼び掛けていたグループだ。専門家会議の全12人を含む21人が参加していたというから「有志」とはいえ影響力が甚大だ。この「目安」が出ていたため、体調不良でコロナではないかと不安になっていても、PCR検査が受けられなかったという人は少なくない。
W資料 東京新聞
W。記事は削除される可能性があるのでできるだけ引用しておく。
「新型コロナウイルス感染症を巡り、政府の専門家会議の全メンバーらで作る「コロナ専門家有志の会」は、体調不良時の対応としてホームページ(HP)に掲載していた「四日間はうちで」という呼び掛けを削除した。
厚生労働省が示した「三七・五度以上の熱が四日以上」といった受診目安が独り歩きし、受診抑制などにつながっているとの批判が高まっていた。有志の会は取材に「伝え方に間違いがあった」と釈明した。 (原田遼) 「有志の会」は
脇田隆字・国立感染症研究所所長ら専門家会議の全十二人を含む二十一人が参加する。厚労省が二月に設けた一般的な受診目安では、「三七・五度以上が四日間続く」とする一方で、「強いだるさや息苦しさなどがあれば、即日相談を」としており、曖昧さが指摘されている。政府の後ろ盾となる専門家自らがそれを証明してしまった格好だ。
「国としてはあくまでPCR検査を進めていると表明しているため、『検査を拡大せよ』という声に反論ができない。PCR検査体制はまだ十分ではない。そのため、専門家会議の、さらに下にある『有志の会』を使って『検査を拡大せよ』という声を抑えるために、ウエブサイトやSNSでメッセージを出し続けたのではないか・・・」
「検査拡大に反対」する理由は、「PCR検査の精度の問題(偽陰性や偽陽性)」「膨大な費用」「検査技師が大変」「検査体制に限界がある」など。
木村さんは、専門家や権威と言われる人物が、さまざまなメディアで「検査拡大に反対」の論を展開し、メディアがその後押しをしてきた姿を検証している。
俎上に上がるのは、メディアで見慣れた名前が少なくないので、なるほど、あの人はそういう立場と役割だったのか、と大いに参考になる。
そういえば、その一人は最近も、感染者が急増しているというNHKニュースの中で専門家として登場し、「数字に一喜一憂すべきではない」という趣旨の発言をしていた。
評者は「原子力村」と同じように、「感染症村」もありそうだな、と感じた。そして、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗り込み、船内での検疫のずさんさや監視・隔離体制の不備を発信して、国際的に注目された岩田健太郎・神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症学講座感染治療学分野教授が、4月に出版した『新型コロナウイルスの真実』 (ベスト新書)の記述を思い出した。岩田教授は動画公開後に「いろんなところから外されている」と書いていた。とある学会の感染対策のガイドラインでは、今までずっとメンバーに入っていたのが露骨に外されたというのだ。同書では「厚労省の後ろにいるお抱えの専門家」という表現もあったと記憶する。
メディアも検証
省略。