以下は妄想の一般的解説
引用
「妄想を持つ本人はその考えが妄想であるとは認識できない(病識がない)場合が多い。 精神医学用語であり、根拠が薄弱であるにもかかわらず、確信が異常に強固であるということや、経験、検証、説得によって訂正不能であるということ、内容が非現実的であるということが特徴とされている。」
老人性痴ほう症における妄想
「認知症の妄想・幻視・見間違いとは?対応方法を徹底解説! | フランスベッド
認知症の「妄想」への対応方法と付き合い方
否定しない
本人にとっては①妄想の出来事が事実と信じ込んでいるため、周りが否定することで混乱してしまします。
また、②否定されたことに対してさらなる怒りや悲しみが生まれ、妄想がひどくなることもあります。
③この人に訴えても伝わらないと感じて様々な人に訴えだすこともありますで、否定せずにじっくり話を聞いてあげるようにしましょう。
W。全項目に当てはまる。妄想否定は混乱、過激化、泣訴。この段階に到達するとある意味無敵。単体介護者は防戦一方を余儀なくされる。
だったらどうするのか?
W。仕事インセンティブがなければ以下のような「神」的対応はできない。しかも症状は進行する。無常なのだ!1つヤマ越せばもう一つのヤマ、その次はもっと大きなやまがやってくる。
共感する W。こういう教科書的なことは実行不可能。
非現実的な内容であったとしても共感しながら話を聞き、受け入れてあげましょう。そうですね、それは大変ですねなどと本人の気持ちに寄り添いながら話を聞いてあげることで、私の気持ちをわかってくれるという信頼や安心につながります。また、本人の話を聞いているうちに妄想の背景にある感情や本音が見えたり、今後の介護につながるヒントを見つけたりすることもあります。本人の訴えに隠されたメッセージに気づくためにも、共感しながらしっかりと話に耳を傾けるようにしましょう。
1人で抱え込まない
医師やケアマネジャーなど医療や介護の専門家に相談すれば、新しい発見やアドバイスがあるかもしれません。
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>距離をとる
あまりにも妄想がひどく、介護する側に極度の負担がかかっている場合は、少し距離をとるのもひとつの対応方法です。
介護を別の人に代わってもらう、介護施設やショートステイの利用、病院への入院を検討するなどして、物理的にも精神的にも適度な距離をとりましょう。ケアマネジャーや医師などと相談し、本人と介護する家族にとって適切な方法を考えてみてください。
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家族介護者における在宅認知症高齢者の問題行動由来の介護負担の特性
杉浦 圭子 伊藤美樹子 三上 洋
引用
「緒 言
で認知症高齢者の問題行動(BPSD:Behavioraland Psychological Symptoms of Dementia)に注目する~W。痴呆の行動心理症状と,認知症高齢者の介護は日常の介護全般に対する負担に加え,認知症特有の精神症状や行動障害への対応が必要であり
,例えば同じ説明を繰り返ししなければならない,目を離すと直ぐに外に出て行ってしまって落ち着かないなど,認知症を持たない要介護者の介護者とは明らかに違った質の“つらさ”(負担)を抱えていると考えられる.
~~
BPSD は,問題行動自体の重症度や頻度を測定するスケールが開発されている
が,その問題行動と介護者の疲労や負担とどのように関
わっているかはまだ十分に明らかにはされていない.
今後増加することが予想される認知症高齢者の介護者に対する援助を考えていくためには,介護者の総合的な負担の程度を把握するだけでなく,介護負担感の質の多面性に注目する必要があると考えられる.
そのひとつが認知症高齢者の問題行動によって引き起こされる介護負担感であると考え,本研究では,認知症高齢者の問題行動由来の介護負担感(Caregiverʼs Burdencaused by Behavioral and psychological symptoms of
Dementia:CBBD,以下 CBBD と略す)項目を作成し,認知症高齢者を含む介護者全般を対象にした大規模サンプルを用いて,その負担の特性を明らかにすることを目的とした.本研究の成果によって,認知症高齢者の介護負担のより適切な把握が期待できると考える.
~~
表 2 CBBDの質問項目と回答状況(n= 1,695)a)(%)
1) 夜に何回も起きなければならないので,つらい 夜何回も起きる 18.2 81.8%
W。介護困難度指標によれば夜間介護が必要になればⅢa。2020年12月11日が(夜間妄想対処)これに相当する。まさに画期的な出来事であったと、とっさに認識したが、それが裏目に出てうまく対応できなかった。だがあのとき、②否定しない、対応は不可能だった。不意を突かれ、ついにここまで来たかという驚愕の想いが先行した。それでこういう記事になったわけだ。
>距離をとる
物理的にも精神的にも適度な距離をとること。
だが、細かい介護を算段すると、それが話し合わなければ、物理的にできない、とわかる。1日おきの風呂、どうするのだということ。その他、諸々雑事。Wが熟して生活が回ってきた面が強い。そしてずっとWは闘いの日々だった。大きな手術もした。
2)つねに,介護が必要な方を看ておかなければならないので,気が休 まらない常時監視の必要性 30.3 69.7%
3) 掃除や洗濯などの家事が増えたので,大変だ 家事が増えた 33.0 67.0
4) 家で介護をしていることで近所に迷惑をかけていると思う 近所に迷惑 5.7 94.3%
W.日本人らしい感性である。
5) 介護が必要な方から非難されたり,拒否されたりすることがつらい 非難・拒否がつらい 8.4 91.6% W女性介護者に多いらしい。
6) 介護が必要な方がいうことややることがわからなくてイライラする 理解不能でイライラ 22.2 77.8%
7) 介護が必要な方が,こちらの言うことをわからなくて困る 介護者の言うことを理解しない 24.1 75.9
W。症状が進行すると、記憶力、理解力が極端に低下し、その場のことを情緒的に感知するだけに終わる。社会システム、構造への理解は吹っ飛ぶが、高齢になればそれを利用しなければならないという逆説。
8) 介護が必要な方のすることに予想がつかなくて,怖い,不安だ 予想不可で怖い・不安 9.5 90.5%
W。徘徊の危険性。この世は仮のやど。
9) 介護が必要な方がする不潔な行為や汚物の始末に嫌悪感がある 不潔に嫌悪感
13.4 86.4
10) 介護を一生懸命やっていることが,周りにわかってもらえない 周囲に理解してもらえない 13.2 86.8
W。社会的介護など掛け声だけ。家族介護に依存。訪問介護も家族介護の補助というシステム。
成 績
1.CBBD (W。介護負担感)の認知障害の有無に対する影響,および全般的介護負担感との比較~W。認知症介護、独特の負担感を特出している。
>認知障害あり群にて選択される割合が高かったのは
「常時監視の必要性(47.4%)」
「介護者の言うことを理解しない(45.1%)」
「家事が増えた ,(44.0%)」
「理解不能でイライラ(41.1%) , 」など,
認知障害による状況判断やコミュニケーションの障害に関連
2.認知症の症状別にみた CBBD (介護負担感)の特徴
認知症の症状に関しては興奮・妄想的行動以外では関連がみられなかった.
考 察
東大阪市在住の在宅介護保険サービス利用者を対象に,1,800 もの大規模サンプルを用いて CBBDの特徴を統計学的に把握した.
>その結果,CBBD は認知症高齢者の介護者に有意に高く選択されることが明らかとなり,その負担の認知障害なし群に対するあり群のリスクは 2.2~20.8 と高い値を示した。←W。上野千鶴子「認知症介護は最後の秘境」
>特に,「予想不可で怖い・不安」←W。あるある大胆不敵行動。
>ソレは対人関係や環境に誘発される場合もあるが、日常生活上の本人独自世界(架空、妄想、空想、記憶時系列ハチャメチャ)の意識の流れ世界の中で誘発されたものも多い。
WACWAC
二つの円、片方は現実世界、他方は本人独自世界。
二つの円が重なり合わさるのは日常生活動作ADLプラス本人の現実状況への客観的把握力。
無常の世界
本人の症状が進むと両円の重なる日常生活動作ADL部分は縮小し、客観的事実とかけ離れた本人独自の意識の流れが作り出す独自世界の「現実」円が膨張し、そのことによって拡張BPSDは派生する。
この説明によって、痴呆症の人の介護者対応、や環境が本人の行動心理障害にもたらす影響力がいわれているほど大きくはなく(家族介護の目指すところは100点満点の60点でOKとしなければ、介護者はつぶれていく~~ゆえにこの指標を基準とすればということだ~~、ある程度の以上の症状に到達した本人世界の意識の流れが拡張行動心理症状に派生するという、理屈が成立する。これがWACWACのこの間の治験である。分かり易くいえば、BPSD拡張期に入った本人に対しての介護は困難を極める、無常を押しとどめることはできない。
「介護者の言うことを理解しない」
「理解不能でイライラ」というような介護者に心理的な緊張や圧迫を与えるような負担のリスクは高かった.←W。冷静に対処できるのは物的なインセンティブを与えられたプロ集団しかなりあり得ない。
Wの悩みはある時点から、「仕事」として徹底できるかどうかという地点に入った。ある時点からの介護の自己規律は観念論=シューシュポスの神話哲学や精神論=決意主義からは出てこなかった。自己革命の大義はすり減ってしまった。なぜか?トータル的人格が崩壊した対象者に対する個別的使命感を社会的なものに拡張できなかった。
Wは旧来のWのまま成長しなかった。労力と精神力が消費されただけだった。
こうした世界と実際の世界との間には大きな溝がある。その溝に架け橋をかける努力は日常の労力消費の中で消えていった。どこにかけ橋をかけていいのかわからなかった。社会団体も思った通り空洞化していた。自分が資格を取得した時の団体の指導者は若死にしていた。直接の死因は聞けなかったが、複雑な病気で死んだという説明を受けた。多分、責任感によって圧迫されたのではないか、と想像する。ひとりひとりの人性と直接、真面目に向き合うのは大変だったと思う。
>つぎに認知症の症状と CBBD (介護負担感)の関係をみると CBBD は全項目にて認知症高齢者の興奮・妄想的行動と強い関連がみられた。
特に,夜何回も起きる,常時監視の必要性,不潔に嫌悪感は要介護者の記憶障害と,そして,近所に迷惑,非難・拒否がつらい,予想不可で怖い・不安という負担は認知症高齢者の見当識障害と強い関連がみられた.さらに,家事が増えた,不潔に嫌悪感がするという負担は認知症高齢者の異食行動と強い関連が確認された。←W。これらの指標は認知症自立度Ⅱb以上、Ⅲ超えの本人に当てはまるものである。在宅介護は非常に困難な場合である。しかし結局、在宅では本人を徹底的に崩壊させて施設収容に持ち込むことが常態化している。一連の人間スクラップ処理体制が出来上がっているのだがそれさえ今はかなわなくなっているのだから、まさに姨捨山状態である。
@楢山節考のおりんばあさんは達者で自ら姨捨を希求する、まさに徹底否定形のヒロインだった。否定の否定は止揚なのだ。捨てられたものに解放を見るのだ。
1.CBBD の認知障害の有無に対する影響,および全般的介護負担感との比較
CBBD の中でも「近所に迷惑」←W。日本人らしい。「非難・拒否がつらい」←W。怒りを覚えるというのが正しい表現かな? , 「理解不能でイライラ」「介護者の言うことを理解しな い」←W自分の頭の中の想いが正しい現実であるという確信力は絶対!しかも自己反省はできない。なぜなら反省するには記憶力理解力判断力がいる。ゆえに大事の時のコミュニケーションは空回り。良き介護は日和見主義に徹することに事実上なっている。介護に躓くものが反省を一手に引き受け本人は部外者のままという構図。この拡大弁証法を理解しない介護教科書は、今ある介護資源の有効利用もできないし、いたずらに施設介護の方向に本人介護者を追いやるばかりだ。
卑近な解決法は低賃金「公務員」を一杯作ることだ。そうすれば社会も安定する。リセッションに弱い日本経済も強くなる。
「予想不可で怖い・不安」 , 「不潔に嫌悪感」の 6 項目 ,は要介護者・介護者の基本的属性を制御しても OR は5.7~20.8 と非常に高く,問題行動由来の介護負担の特性を表し,感度が高いことが明らかになった.
とりわけ「予想不可で怖い・不安(OR=20.8)」←W。徘徊可能性は日常生活である程度察知できる。グローバルポジショニングシステムGPS利用すればかなりの安心感が得られる。Wの懸案事項はこれである。室内紛失対策として発信タグ導入した。や「理解不能でイライラ(OR=7.9)」のような介護者の情緒的な面の負担は,これまで定量化されてこなかったため,本研究でそ
れが明らかにできたことは意義深いと考える。
また,「常時監視の必要性」「家事が増えた」←W。幼子を育てるよりも変質した自我がるので大変。「夜何回も起きる」←W2020年12月11日21時30分過ぎ妄想発生呼びだされる。いよいよこういう段階に達したかと、愕然とした。
「周囲に理解してもらえない」←W.話せないよな。本人ことを想えば。途中までその気だったが萎えた。公平であらねば、という思いが強い。
の 4 項目については,OR は2.2~3.6 と他の項目と比べるとやや低かったが,それでも全般的介護負担感よりも高い OR を示した.
2.認知症高齢者の症状別および要介護者・介護者の基本属性別にみた CBBD の特徴
全般的な介護負担感は,興奮・妄想的行動因子のみが有意であった.
,記憶障害,見当識障害においてもそれぞれ CBBD10 項目のうち 5 項目で有意な関連が認められた.このことは,CBBD が全般的介護負担感や中谷らの捉えた介護負担感より,認知症に対して敏感に把握できることを示すものと考えられた.←W。当たり前のことを言うな!
さらに,要介護者・介護者の基本属性別に CBBD の特徴を考察すると,「夜何回も起きる」ことや「常時監視の必要性」があるという負担は要介護者本人の身体障害が重症(要介護度が高い),または介護者の年齢が高い場合に訴えられやすいことが明らかになった.
逆に若い年齢の介護者は「介護者の言うことを理解しない」ことに対して負担を感じ,
>女性介護者は「常時監視の必要性」があることや「非難・拒否がつらい」という負担を訴えやすいことが明らかとなった。←なるほど。
3.本研究の限界と課題
@今後,認知症の重症度を加味して負担感を把握しようとする場合には,医学的診断的情報の活用も含めた認知症の評価が課題となるだろう。←W。脳のCTスキャン映像さえ見せてもらえていない!Wはそういうモノを非常に重視する。
4.問題行動由来の介護負担(CBBD)活用の展望
介護者の漠然とした負担ではなく,問題行動に由来する介護者の情緒的反応に関連した負担の部分も含めて,従来のものより適切な評価が可能であると言える。
中核症状である記憶障害、見当識障害が進行すると、この文中でWの示した二つの円世界の重なる部分の縮小(とどのつまりはは、日常生活動作範囲の縮小)加減に応じて、どのような介護最適環境を在宅で保障しようとも、行動心理障害の領域は拡張するといわざる得ない(アルツハイマー型の痴ほう症、レビー小体型痴ほう症を対象として述べている。脳血管性認知症は除外)
そして、BPSDの過激化とともに在宅介護の困難性は急カーブに高まっていく。そのことは、介護者が発信しなければ外部の人には実感できないという性質のものである。
>しかし、社会問題としてはその先がある。Wの直面しているのはここだ。
学者さんの論文は相変わらず仕分け作業に終始している感がする。訪問介護の現場をサンプルにしながら上澄みしか掬い取っていない。またこの論文が作成されて以降の年月の間に介護現場の状況厳しくなりすぎている。
>一番の弱者は誰なのか。
@否定の否定のヒロイン、おりん婆さんは息子の背中に背おられて、楢山行き、を断固拒否する。
@サバイバル戦士になる。