明暗分かれる2人のルーキー 牧秀悟と佐藤輝明の“差”をデータで検証|au Webポータルスポーツニュース
引用
「①ボール球に手を出す割合、
ボール球に手を出す割合を示す「O-Swing%」の指標を見ると、佐藤輝は両リーグの規定打席到達者でワーストの47.7%となっている。ゾーン外のボールに対し、2球のうちほぼ1球は手を出す
②空振りの割合が高い佐藤輝
ボール球をバットに当てる割合を示す「O-Contact%」
佐藤輝は51.9%となっている。この指標自体では佐藤輝よりも数値の悪い選手はいるものの、その選手たちは「O-Swing%」は佐藤輝よりも悪くない。
@佐藤輝はボール球に数多く手を出しW。ワーストの47.7%
@しかも、その2球に1球は空振りしているということを表している。
>牧の場合はボール球に手を出しても、空振りするのは5球に1球ほど。もちろん凡打になることもあるだろうが、ファウルで逃れ、次のチャンスへと繋げることができていることが見える。
W。簡単に言えば、佐藤選手はボール球を振ってカウントを悪くし、ブール球を振って三振の最悪のケースがある。
ストレートにおける得点増減を表す「wFA」も両リーグワーストの佐藤輝
ストライク球に対してのコンタクト割合を示す「Z-Contact%」でも佐藤輝は規定到達者でワーストの65.7%。
@佐藤輝はボール球の見極め、そしてコンタクト割合という点で課題を残していると言えそうだ。
ストレート
球種別の得点増減を表す指標「wFA」で、牧は1.4とプラスになっているのに対し、佐藤輝は両リーグでワーストの-5.3となっている。ブービーのDeNA宮崎敏郎内野手でさえ-3.3で、
>佐藤輝がストレートに苦戦している様子が窺える。
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目の前のプレーを分析的な目で見ることと、それを基にコレから何が起こるか予測することが楽しみである。間違いもある。生の現場で野球を見るのが一番納得できる方法だ。外野席から投~本、間を注視していると、投球モーションと打者のテークバックの間合いぴったり合致し、打者がクリーンヒットする瞬間がある。アッコレは打つな!直感したら、必ずクリーンヒットである。この場合、センター返しのヒットが多い。
千葉ロッテマリーンズの今岡 真訪ヘッドコーチは解説者時代、バッティングでは<間>が大事、といっていた。タイミングといういい方もあるが、ちょっと違うような気がする。
野村克也さんはストレートだと1,2,3で打てるが、変化球だと1,2,<の>、3。<の>の間合いの大切さを説いている。王貞治さんの動画(非常に再生回数が多い)も投球モーションに合わせたバッターボックスでの始動とボールの見極めの<瞬間>の大切さを説いている。
>佐藤輝明選手が話題にルーキーとしてマスコミに登場したときから、今もって複雑骨折したひねくれ阪神ファンであり続けているものにとって、予め夢を託す存在であったことは否定できない。一方で偶像破壊主義者である自分を認める。その場合、眼前の偶像への強烈な否定は、原理的なものへの回帰願望を伴う、と自覚する。この心の至高性は厄介だ。現状否定と破壊に向かう衝動に駆られるが、分厚い現実と常識の壁にぶつかり、結局は自己破壊に行き着く。
OP戦の日本プロ野球記録の長嶋茂雄に並ぶホームラン記録を打ち立てたとき(打率も最終試合、休んだ結果)、300をキープした。当然ながら夢は膨らんだ。マスコミやプロ野球解説者の評判も絶大であった。日曜日のTVショーのスポーツコーナー<あっぱれ>の張本さんだけが、堂々と、今のままではインコースはうてないと断言していた。
ところが公式戦の始まって2,3試合は三振も多くしたが、ホームランもワンカード1本づつぐらい打った。ということで、やはり大物、張本さんの見立ては間違っていた、というマスコミファンの声が沸き起こった。
反俗日記でも名ショート高橋よしひこさんの佐藤選手絶賛の動画をアップした。その気になっていたのだ。
しかし、夢は風船がはじけるように萎んでいった。
佐藤選手の公式戦での成績低下をまえに、野球ウォッチの原点回帰に及んだ。過去、残した数字に対するネット欄のサジェスチョン的コメントに触発され過去の記録、動画を調べてみた。
佐藤選手はプロ野球史上、稀にみるフルスイングの打者である。プルヒッターそのものだ。三振の山を築いている今もなお、そこが魅力で大物感がありやがて超一流のホームランバッターに育つ素材だから、1軍の試合に出しつつ経験を積ませることが大切と主張する解説者は現時点でも大勢いる。それをうけてネット欄で1軍育成コース確信者の断固たるコメントが絶えない。もっとも阪神に勝ち負けよりも野球を楽しむ気分の他球団ファンの多く見かける。それ等は解説者のコメントと違って経験積み重ね自然成長説に凝り固まっているように思える。
と、ここまで回り道をして自説までたどり着いた。
佐藤選手の大学時代の各年度、春秋シーズンの成績は普通のドラフト1位の打者と大きく違うところに注目する。
①2年生、春秋(18年)3年生、春の打率は3割半ばである。
>ネットコメント欄でたまに見かける打率288とは通算打率のことであり、
>打率258とは最終シーズン、4年秋のプロドラフト直前の成績である。
@連続3シーズン3割半ばをキープしていることから、関西学生リーグで3割を打てない打者ではなかった、ということだ。
@ただし、注目すべき数字がこの期間にある。
長打率 .549(9位)583(4位)667(7位)。ヒット2本に1本以上の長打を打っているのに、リーグ長打率の順位は9位、4位、7位は何を意味しているのか
@佐藤選手の上に常に5人以上の長打率を誇る打者がいた事実から伺えるのは、
イ)リーグの投手力のレベルが低いこと。
ロ)佐藤選手の打撃フォームがHR新記録のかかった大学最終シーズンの成績、大学2,3年時のフォームは4年秋の
打率257、HR3本の時節の打撃フォームと違っているのではないかという疑いを生む。⇒このシーズンのフォームがプロ入り後も継続しているとみる。~ちなみに20年秋は新型コロナ流行でシーズン中止でおそらく試合があればもっと早く新記録は達成したであろう~
■ 大学時代成績
17春: 11 .270 37 10 1 2 0 4 10 2 0 .308 .405
17秋: 11 .267 45 12 2 1 2 12 12 0 0 .267 .489
18春: 12 .333 51 17 3 1 2 12 7 4 1 .382 .549(9位)
18秋: 12 .354 48 17 2 0 3 9 7 5 1 .415 .583(4位)
19春: 12 .333 42 14 4 2 2 12 9 8 1 .440 .667(7位)
19秋: 13 188 48 9 3 0 2 9 9 5 2 .264 .375
20春: 開催中止
20秋: 10 .257 35 9 3 1 3 11 15 11 3 .435 .657
通算: 81 .288 306 88 18 7 14 69 69 35 8 .361 .529
※ 18秋20秋:MVP 18春:ベストナイン(外野) 18秋19春:ベストナイン(三塁)
そこで18年秋の打撃動画を上げておく。18春:ベストナイン(外野<レフト?>)神宮大学選手権試合
この年に、大学選抜に選ばれている。1学年上の広島、森下(20年新人王、21年、現時点まで無失点記録続行中)、横浜ドラ2牧(同学年、中央大、目下リーディング1位)はチームメイト。19年は大学選抜には選ばれていない。
【 全国大会 】
試合 打率 打 安 二 三 本 点 振 球 盗 出塁率 長打率
17選: 1 .000 3 0 0 0 0 0 1 1 0 .250 .000(5番/指)
18神: 3 .273 11 3 0 0 1 1 3 0 0 .273 .545(4番/三)
通算: 4 .214 14 3 0 0 1 1 4 1 0 .267 .429
【 国際大会 】
試合 打率 打 安 二 三 本 点 振 球 盗 出塁率 長打率
18日米: 2 .143 7 1 1 0 0 1 0 1 0 .250 .286
18ハーレム: 3 .000 6 0 0 0 0 0 3 0 0 .000 .000
通 算: 5 .077 13 1 1 0 0 1 3 1 0 .143 .154
打席での動きが極端に小さく、トップに構えたバットのヒッチを今より大きくしてタイミングをとっている。踏み出す脚の挙げ方は今よりも小さく、ほぼ立ったまま一気にスイングを始動している。
@相手投手のインコースを強振するとバットは根元から真っ二つに折れた。近すぎるミートポイント、ボールを根元に当てて強振するのでバットが折れた。プロ入り後、5回以上見かけたシーンである。佐藤VS近藤投手、20秒以降⇒1分バット根元から真っ二つ。
@ちなみに投手は楽天イーグルスの外れドラ1投手であった。
②大学2年春、秋3年春が成績のピークだった可能性がある。似たような大学時代の成績の選手は阪神高山選手。新人王。成績急降下、低迷。
高校時代
引用
「日大第三高校への進学後は、1年生時の秋に1番右翼手としてレギュラーに定着すると、東京都大会で打率.435を記録。チームの都大会ベスト4入りに貢献した。2年春の選抜大会では準優勝。チームが優勝した2年秋の都大会では、打率.432、4本塁打、13打点という好成績を挙げた。3年時には春夏ともに、甲子園球場の全国大会に出場。春の選抜大会で通算打率.529(17打数9安打)を記録すると、5番打者を任された夏の選手権大会では、通算打率.500(26打数13安打2本塁打)でチームを優勝に導いた。3年秋には、山口国体でも優勝を経験。在学中には、通算で32本塁打を記録した[5]。
大学時代[編集]
明治大学への進学後は、1年時から右翼・中堅のレギュラーを確保し、3番打者へ起用。東京六大学野球では、春季リーグ戦で20安打を放った末に、打率.417でベストナインに選ばれた。2年時には、チームの春秋リーグ戦優勝に貢献。秋季には、通算13安打で打率.295ながら、自身2度目のベストナインに選ばれた。」
W.高校から大学1年までにピークのヤマを迎え、以降下降気味。もっとも異常な高打率は維持できるはずがなく、相手が弱点(インコースだろう)や攻め方を研究した結果というべきだ。
しかし、ドラフト時は過大評価を受けがちになる。
成績下降の下り坂を迎えてた選手の中で、トータルで高評価を受ける選手がいる。
>プロ入り前の成績下降にはそれなりの理由がある。それが故障なのか、単なる調子落ちなのか、大きな弱点を徹底的に攻められた結果なのか、
@はっきりわかっていれば、プロ入り後は弱点をもっと徹底的に攻められる。ボールを散らされ打撃を崩す。
@佐藤選手のピーク大学2年、3年春説。
19秋: 13 .188 48 9 3 0 2 9 9 5 2 .264 .375(長打率) 打数 H HR SO四球盗塁 出塁率
>故障を押して試合に出場していたのか、あるいは打撃を崩していたのか。
ホームランは2本打っているし、盗塁も2つしているところを見るとバットを振ることに関して邪魔になる故障はなかったとみる。
打撃フォームを崩していたのか。大学野球レベルで弱点を徹底的に攻められることによって。邪推の域をでないが。長期スランプに陥ることもある選手であると数字は物語っている。
③コロナ中止明けのHR記録のかかった4年秋シーズンの成績は数字上のピーク時から見ると疑問符が付く。
20秋: 10 .257 35 9 3 1 3 11 15 11 3 .435 .657
打率257は4球団競合のドラ1としては、素材型有望株として評価されたとしかいうほかない。
④記事の中でアップしている成績欄のコメントには、ストレートには強いが低めの落ちる変化球に弱点とある。
しかし、アマ。プロを通じて一貫して1、2,3のストレート対応で打っているのに、公式戦が始まって、ストレートへの振り遅れ、高めのボール球に手を出しての空振りが目立つ。それとインコース攻め+変化球とのコンビネーション。克服すべき課題が多すぎるように思える選手に1軍スタメン出場は妥当かどうか?本人の迷いや心を傷つける方向に事が運ばないか心配である。大切な選手を晒し者にしてはいけない、と勝手に思ってしまう。残酷なような気がする。仮に出場するとして、適切なアドバイスがいる。今まで野球を長く見てきたが、ここまで酷い光景に遭遇したことがない。
特大ホームランに感動を誘うかの向きもあるが、そもそも、ベースボールはそんな次元の団体競技ではない。もっと奥深い。だから楽しい。
>それでも佐藤選手はガンガン振りにいっている、ように一見する。果たしてそうか?
多くの大打者を育てた名伯楽、中西太さんは誘う選手の心理面を危惧している。それぐらいの洞察力がなければ名伯楽であり得なかった。失敗7割の打撃は心理的要素に強く左右される。イケイケどんどんは違うと思う。まして周囲の騒がしい新人。
>中西太さんの指摘するように「何食わぬ顔をしているが本人の心は傷ついているはず」で痛々しい。
⑤阪神タイガースの2021年OP戦初戦はソフトバンク3連戦だった。その後が阪神VS広島甲子園。
情報戦を得意とする両球団に、佐藤選手の情報収集を上手くやられた、感がする。後の球団もそれに倣った。特にソフトバンクは佐藤輝明選手ドラ一指名競合4球団の一つ、長所も欠点も知り尽くしていたのではないかな。トラッキングシステムを各球団採用しているので、いろいろ投げ分けて細工するために情報入力は絶対に必要。打ったのではなく打たされて情報収集された疑惑も持ち上がって当然だ。ある程度、故意に打たせると、公式戦突入で佐藤選手が面食らうのも織り込み済みになる。一挙両得になる。
@しかしそれだけ佐藤選手のOP戦HR連発、打率300の説明はつかない。
>佐藤選手の打撃は典型的な1,2,3スイングタイプ。極端に言えば、3がなくて1,2タイプ。打席でのステップ、など<動>の球筋に<静>でじっと待って強振するタイプ。いわば素人が厳しい球に対してジッと来る球を待ってスイングしている状態に似ている。後ろ重心で強烈な背筋力を駆使して一気にスイングする。
@この場合、一定程度以下のストレート、変化球、甘いコースの球への対応はできる。大学2年3年時の高打率を残していた時節はトップに構えたバットをかなり大きく揺らせてタイミングをとっていた。プロ入り後それは小さくなり、ステップする脚の挙げ方が多少多くくなった。
バット身体のどこかで<動>の球筋に<動>でタイミングを取らなければ、差し込まれる。
>ネット記事のコメントにはデビュー当時の王選手は三振王だった、ということで佐藤選手のマン振りを擁護する意見が間々見受けられるが、王選手が荒川コーチン指導の下、ステップする脚を大きく上げることにしたのは、従来のフォームでは差し込まれていたから、自分から動いてタイミングを取りに行った、と打撃解説動画で語っている。
OP戦試合日程
3月5日(金) ソフバンはローテ投手。この時期に成績云々はない調整登板。データ収集に不自由はない。
8:00 | ソフトバンク 0-4 阪神 | PayPayD | 勝:西勇 敗:石川 |
3月6日(土)
14:00 | ソフトバンク 1 - 3 阪神 | PayPayD | 勝:青柳 S:加治屋 敗:高橋礼 |
3月7日(日)
13:00 | ソフトバンク 4 - 3 阪神 | PayPayD | 勝:和田 S:泉 敗:チェン |
3月9日 広島もトラッキングシステムに秀でた球団である。開幕後の1カード2勝1敗で負け越している。
阪神VS広島 甲子園
3月10日 甲子園
阪神VS広島
⑥よく似ているといわれるソフトバンク柳田選手。後ろ重心ではなく投球に合わせてステップする脚を上げてタイミングをとって前に体重移動をしている。無駄な力が入っていない。
佐藤選手はステップする脚を早めに挙げたまま、球を待って一気に振り出しにかかる。投球動作にタイミングを合わせる箇所がないに等しい。だから、タイミング的には1,2スイング。3もないから一定以上の威力或るたまには差し込まれる。差し込まれバットを一杯折られるから、後ろ重心のフォームでは無理な始動を早めようとするから、ボールへに見極めが早くなる。一定以下のたまには良く対処できる。仮にソフトバンクに入団したら、素材型の額面通り、2軍スタートだったと思う。遠回りしたほうが近道。
ここまで来たら喧々諤々の末、周囲が納得するまで決断を先延ばしにするしか手がないのではないか。難しい選択が迫られる時期が近付いている。政治の世界の何かに似ている。杞憂でなければよいが、という気持ちと、残酷絵図は見たくないという気持ちが交差する。ただし、長い野球観戦の中で今まで遭遇したことのない光景を見ている。野球観とマッチしないので面白くはない。