反俗日記

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You Tube動画。中国強制隔離21日間 日本人カメラマンの記録【ガイアの夜明け 特別版】(2021年8月6日)政府なるものは、ブルジョア階級全體のためにその共同事務を處理する委員會に過ぎない。⇒W。グローバル資本主義の下の政府はコロナ渦を通じて、金融寡頭支配層の共同事務を処理する委員会の本質を露にしている。

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2021/08/06
テレ東BIZ
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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために必要なことのひとつ「水際対策」。 世界で最も厳しい国といわれる中国にテレビ東京の中村カメラマンが赴任することに。 御多分に漏れず、中村カメラマンは、決められたホテルに21日間強制隔離されることに。 ホテルの部屋から一歩も出られない生活とはどんなものか? 隔離生活では一体どんなものが食べられるのか? ガイアの夜明けでも放送され好評を得たドキュメントの拡大特別版。

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W。引用 The Communist Manifesto 堺利彦訳 幸徳秋水訳 青空文庫より
第一章 ブルジョアジーとプロレタリア

「かくて我々は、近代的ブルジョアジーが、長い發達行程の産物であり、また、生産および交換方法におけるいくた連續せる諸變革の産物であることを知る。

~~~~以下の叙述はヨーロッパ史を中心としたブルショアジーの生成成長の記述であり、植民地半植民地、及び日本近代史とは区別されるが欧米ブルジョアジーの出自を確認するという意味では参考になる。~~~

 初めは封建的領主の支配下に抑壓された一階級であり、

また武裝した自治團體のコンミュンであり、

あるところでは(イタリーおよびドイツにおけるごとく)獨立の都市共和制となり、

あるところでは(フランスにおけるごとく)王政治下の第三階級(租税負擔階級)となり、

 次に工場的手工業の時代(産業革命以前の生産関係)にあつては、

>半封建的もしくは專制的王國内における貴族との均衡物となり、また一般大王國の主要なる地盤となり、

最後には、大産業および世界市場の發現以後、近世的代議制國家において、全くその掌中に政權を把握した。

@近世國家の政府なるものは、ブルジョア階級全體のためにその共同事務を處理する委員會に過ぎない。⇒W。グローバル資本主義の下の政府はコロナ渦を通じて、金融支配層の共同事務を処理する委員会の本質を露にしている。国家は多数住民のセキュリティーを守る存在ではなかった。

ブルジョアジーが政權を握つたところでは、すべての封建的、主從的、牧歌的なる諸關係が破壞された。(從來)人を、その生れながらの目上と結びつけてゐた封建的の色絲は、無殘に引きちぎられて、人と人とを結びつけるものは、ただ赤裸々の利益、冷酷な現金勘定よりほかには何ものもないことになつた。宗教的の熱情や、武士的の感激や、町家的の人情などいふ神聖な渇仰心は、氷のやうに冷たい主我的な打算の中に溺らされてしまつた。個々の人物の値打ちは交換價値の中に消え去り、永く確保された無數の特許的自由の代りに、ただ一つの無茶な商業的自由が設定された。これを一言にすれば、ブルジョアジーは、宗教的および政治的の幻影をもつて覆はれた搾取の代りに、公然たる、恥知らずの、直接な露骨な搾取を設定したのである。

ブルジョアジーは、家族關係からそのしほらしいセンチメンタルなヴェールを破り取つて、純然たる一個の金錢關係に引き戻してしまつた。ブルジョアジーは、生産機關を、從つて生産關係を、從つてまた一般の社會關係を、絶えず革命することなしには存在することが出來ない。

ブルジョアジーは、世界市場の搾取によつて、各國各地の生産および消費にコスモポリタン的性質を附與した。産業の足のしたから國家的地盤を引き拔いて保守主義者の大なる悲嘆を招いた。古來の國家的産業は既に破壞され、なほ日々破壞されつつある。そしてそれに代る新産業を輸入することは、すべての文明國にとつて生死の問題であり、またその新産業は、もはや内國の原料でなく、最も遠隔した諸地方からの原料に加工し、またその生産物は内國ばかりでなく、世界のあらゆる方面で消費される。昔の、内國産によつて充足された需要の代りに、今は最遠隔の國土の産物でなければ充足されない、新しい需要が生じてゐる。

ブルジョアジーは、すべての生産機關を急速に改善することによつて、また交通機關を絶えず進歩させることによつて、すべての國民を(野蠻國民をすらも)文明に引き入れる。彼らはその商品の廉價を重砲として、あらゆる支那の城壁をも撃破した。彼らはまたそれによつて、頑固に外人を憎惡する野蠻人をも降伏させた。すべての國民は、もし滅亡を欲しないならば、ブルジョアジーの生産方法を採用することを餘儀なくされる。いはゆる文明を自國に輸入すること、すなはち自らブルジョアとなることを餘儀なくされる。これを一言にすれば、ブルジョアジーは自分の影像に從つて世界をつくるものである。
ブルジョアジーは、いよいよますます、生産機關(生産手段)の、財産の、および人口の散在を抑止した。人口は集團され、生産機關は集中され、そして財産は少數者の手に集積された。それの必然な結果は、政治上の中央集權であつた。べつべつの利害、法律、政府、税制をもつてゐた獨立の諸地方、殆んど單なる聯合に過ぎなかつた諸地方が、一個の國民、一個の政府、一個の法律、一個の全國的階級利益、一個の關税區域に押し堅められてしまつた。

W。参考資料  幕末マニュファクチャー論争の総決算~~~W。(工場制手工業、「manu(手)とfacture(製造)」の二語でできているが、歴史的用語としては、被雇用労働者の大規模手工業を意味)~~~

https://core.ac.uk/download/pdf/12531435.pdf

重要論点の引用~Wの想定する具体例、藍玉生産、生糸生産、昭和の傘内職製造~

 レーニン「ロシアにおける資本主義の発展」~レーニンのデビュー作。人民の意志党とのロシア資本主義論争。精緻なロシア経済史の著作。反俗日記では、人民の意志党とベーラフィグネルを取り上げた記事でこの著作が獄外のナロードニキ運動と社会民主主義運動のロシア資本主義論争において強烈なインパクトを与え、その影響が獄中まで及んだ様子を載せている

小営業のなかで商業資本がとる主要な」四形態をあげる。
第1形態:商人ないし経営者による小商品生産者からの製品の買い付け
第2形態:それと高利貸業との結合
第3形態:製品に対する商品での支払い
第4形態:製品に対する原料・補助材料での支払い

買占人は小工業者を完成品市場から切り離し、こんどは原料市場からも切り離し、それによって生産者を最終的に従属させる。この形態は、買占人が決まった支払いのかわりに材料を生産者に配って加工させるという商業資本の最高の形態にもうほとんど変わらないところまできている。生産者は事実上の賃金労働者となり、自分の家で資本家のために仕事をする。買占人の商業資本はここで産業資本に移行する。資本主義的家内労働が生じる。それは多少散発的に小営業にも見られるが、大々的に用いられるのは、資本主義発展の次のより高い段階においてである


レーニンはここで、生産者がしだいに商品や原料の市場から切り離され、独立性を失い、事実上の賃金労働者になっていく過程、また、資本が商業資本から産業資本へ移行する過程を述べており、それが資本主義的家内労働一問屋性家内工業だとしている。

>要するに、傍線部分は商業資本支配自体の最高の発展段階をさす。

@日本幕末は繊維素の問屋制生産で広く行われた原料や加工材料の分配、生産用具の貸し出し等に見られる生産者の労働手段の私有の欠如、賃金労働性からして、上の傍線部分にあたる形態であり、それも大々的に行われている。⇒W。幕末、明治初期の各地方の民衆運動は前記のような環境の下の発生している。

@以上のレーニンの言葉に従うなら、幕末はマニュファクチャー段階に属することになろう。マニュファクチャー段階小営業段階といっても、マニュファクチャー自体はもともと量的には少ない。この時代が国民的生産を極めて断片的に征服するにすぎず、つねに都市手工業と家内的・農村的副業とを広い背景として、これに支えられている

問屋が独立経営者の生産物を買い占めるだけの形態問屋制ならともかく、問屋が生産者に材料を配布し、生産用具を貸し付ける形態の問屋制では、生産者はもはや独立経営者でなく事実上賃金労働者となり、資本は本質的に商業資本でなく産業資本となっている。

各自の家で問屋から前貸金、貸付用具、加工材料を受けて生産する問屋制家内工業の方法は、孤立自営の小経営の生産方法とはっきりちがうし、多数の労働者が同じ場所に集まって働く単純協業やマニュファクチャーとも明らかにちがう。
このように問屋制家内工業一資本主義的家内労働は工業の資本主義的発展の段階の一つ
となる十分の資格があるといえる。そ単純協業はマルクス自身もいうように古代から見られ、近代資本主義的労働とは必ずしもいえないのに反して、問屋制は近代の洋の東西において近代資本主義の直前に広汎に普及し、近代資本主義を準備した点、まさに近代資本主義の前段階というにふさわしい。他方、マニュファクチャーはそれ自体機械制大工業の直接的前身形態だとはいえ、その内容はすでに問屋制に先取りされている。それにマニュファクチャーの存続期間は短く、普及度も少なく、近代資本主義実現に果たした役割は問屋制家内労働のほうがはるかに大きい。問屋制家内労働なしでは、マニュファクチャーもありえず、大工業もありえなかったのである。それは広範な賃金労働組織の出発点をなす点で近代的資本主義畢生産方法の発展の上で分水嶺ともいうべき画期をなし~~

W。込み入った議論展開なので省略。

W。引用

アジア諸国との関係論では、視野を幕末から明治時代へ移行しつつ、日本の近代化の成功を周辺アジアの政治的情勢から捉えたり、アジア諸国間の交易関係から帰結したりする試みがなされている。日本だけが他国が屈服した外圧から免れえたとする後者にくみしていたが、のちに前者(W,近代化成功内在要因説)に近い考えへと修正している。内在因を認めるということは、即ち幕末マニュファクチャー論に接近するということであろう。また、浜下武志や

ja.wikipedia.org

などは、日本の近代を西欧からの力以上にアジア諸国からの作用のもとに捉えようとして、日本近代化の成功の原因をインドや中国などとの経済的競争に勝ったことに求めている(46)。しかし、近代に生じたそうしたアジア諸国との関係のもとにあるのは本来西欧の作用だから、基本的にはそれはアジア対西欧や日本対西欧という形に収敏されるのであって、そこをつきつめていくとやはり幕末マニュファクチャー論ないし原工業化論が現れてくるはずである。

 

Wの意見。徳川幕府⇒各藩の関係=幕藩体制鎖国という環境の下、日本列島固有の朝鮮半島、中国大陸にはない各藩の漸次的な商品経済発達を基盤にした独自の政治経済政策可能な中途半端な封建専制支配(ヨーロッパよりも封建軍事貴族多すぎ、人質浪費的参勤交代も異質~戦国内乱武力闘争の不徹底による幕藩体制を生み出した。幕末にマニュファクチャが散見されたのは、各藩の独立した経済政策の後押しがあったからでコレは日本固有であった。~なお、推論でアリ、東アジアの具体的な事例と照らし合わせていないよそうである~~欧米外圧を目前にすると専制支配特有の統一的な武装抵抗闘争から、武力徹底抗戦の軍事貴族下層が台頭し、それらは純軍人的観点を発揮して、一気に抵抗闘争の戦線から欧米軍事技術受容、国内主導権奪取路線に転向し古代的族長支配スタイルを維持してきた王の象徴訴求性を掲げて内戦勝利を経て中央権力を樹立した。

@一応日本資本主義の原始的蓄積期は明治政府成立過程の紙幣大量発行によるインフレを整理するための急転デフレ政策期における藩政財産不当奪取や農民税負担率据え置き、外資導入による一方における産業資本の成立と他方におけるデフレ政策による農村と都市の生産する商品生産物の価格低迷=税負担増による生産手段から切り離された自分の労働力を商品として売ことによってしか生きることのできない労働層の創出となっている。

@しかし、Wの私見日清戦争による賠償金の獲得が日本資本主義の原始的蓄積に大きく寄与したとしている。もちろん明治維新は欧米列強の監視のもと実行されたので、その国際金融資本(ユダヤ金融資本)は東アジア東端の列島をカネで支配するために高額の利息を取って勃興しつつある日本資本や対外戦争利得を狙う政府に資金を貸す。

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     W結論

現代史は20世紀初頭のスペイン風邪パンデミックの時代にらせん状に回帰している。

グローバル資本主義の自由放任経済が行き過ぎ、その先端で勃興する地域の資本制バーバリズムが人獣共通感染症であるパンデミックの発火点になった。かつてはアメリカカンサス州、今は中国、インド。

スペイン風邪の時代は

世界戦争によるヒトモノ移動による感染拡大が頂点に達したころ、戦線は膠着していた最中のロシア革命もあり急激に休戦になった。

コロナパンデミックの今は、

対コロナ戦争を徹底できる国々が感染を抑え込んでいる。

東アジアの台湾、韓国、中国は構成員住民個々のセキュリティー危機を経験して成立したセキュリティー国家である。それは各々の現代史を直視すればわかる。

オーストラリア、ニュージーランドはヨーロッパ現代文明の縁辺に位置して、伝統的なキリスト教共同体的な要素が周辺に残った結果、その「政府は、ブルジョア階級全體のためにその共同事務を處理する委員會」ではなく、国民の素朴な国家共同幻想に基づき対コロナ政策を実行できるのではないだろうか。もちろん近隣との戦争によって国家形成されていないという地政学的要素も強い。これらの国は帝国主義の歴史段階はから外れていた。

日本やドイツは帝国主義を実行し住民はその先兵となって参戦したが、ナチスや軍部を悪者にするがその国家を容認している国民が多く国民政治意識の統合にはマスコミ媒体や教育による絶え間ない大掛かりな刷り込み作業が不可欠であり、コロナ渦対応において政府は信頼されていないし、また政府も国民全体枠のセキュリティーを守ってこなかった。

アメリカの国体はスペイン風邪を引き起こした時代と基本的に変わっていない。