W。バラードよりも軽快な唄が好み。フィナーレのグランパ。それまでの歌唱法とがらりと変わったソフトな軽快感を醸し出すテクニックに感心する。
高橋真梨子は昔、ライブチケットが取りたくてファンクラブ入会を真剣に検討したことがあった。柄に合わないので止めたが。
その名は<話の特集>という雑誌で通らしき人が何度も取り上げていたので知っていた。ただし、ペドロ&カプリシャスのソロ時代のイメージがあったので大したことはないと想っていた。
その後、かなり経って近所の小さな図書館の本棚に「高橋真梨子~扉を開いて~」川上貴光著(巨人軍9連覇の監督、川上哲治さんの息子)を偶然手に取って、アッコレは面白い本だ、と直感して借りてきた。若いのに苦労しているな、と感心した。
CDを聴いてみると、ペドロのソロ時代と違うのでびっくりした。コレまで知らなかったいい曲、渋い歌、があった。Fou You とか桃色吐息のようなヒットした唄よりも自分好みの唄が一杯あった。テープ録音は聴きすぎて、ダメにナルホド聞いた。
日本の歌手でエンドレスで流しっぱなしにできるのは高橋真梨子だけ、と想っている。
「小さな教会」は「五番街のマリー」⇒「ジョニーへの伝言」、と続くアンサーソングの別バージョン。駆け落ちして共に働き暮らし別れる、ココで一曲。そのヒトが亡くなって教会に弔いに行く、という設定。日常を素朴に唄うところに高橋の良さが出ている。絶唱するよりも語りかけるように歌うことが一番難しい、という。
高橋の唄で好きなのは「幸せは小さな金庫へ」「グランパ」「君の海」
高橋の作詞した唄が良い。歌詞に気取りがない。状況設定が上手く、光景が無理なく浮かんでくる。
ペドロ以後の高橋真梨子の世界を創り上げたのはペドロ時代の同僚であった夫のプロヂュースもある。二人三脚だった。良いセンスしている。