“失われた20年”で変化した日本の稼ぎ頭、商品ではなく「資本」の輸出国に
引用
「 所得収支が急改善⇒高齢化と直接投資の拡大(W。金利生活者国家化ですか?)
金利生活者国家(きんりせいかつしゃこっか)とは? 意味や使い方 - コトバンク
引用 コトバンク
『レーニンは,もっぱら海外投資からの利子・配当収入に依存する国を〈金利生活者国家〉と名づけ,それを資本主義の〈腐朽〉の一つの重要な表れだとしている。
またケインズは,自由主義経済において投資が減退し景気が沈滞する原因の一つに,流動性を重視した金銭的な投機に終始する傾向のある金利生活者の存在を挙げた。…」
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帝国主義論の構成
- 生産の集積と独占体
- 銀行とその新しい役割
- 金融資本と金融寡頭制⇒W。支配の基本形態はココに。
- 資本の輸出
- 資本家のあいだでの世界の分割
- 列強のあいだでの世界の分割
- 資本主義の特殊な段階としての帝国主義
- 資本主義の寄生性と腐朽
- 帝国主義の批判
- 帝国主義の歴史的地位******************************************************************
8,資本主義の寄生性と腐朽( 腐朽性ふきゅうせい 寄生性きせいせい
「 帝国主義論 - Wikipedia 概略
W.手短に良くまとめている。感心する。
『自由競争段階にあった資本主義において生産の集積がおこり、独占体が生まれる。
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W。利潤率の傾向的低下の法則 W。資本論のなかで唯一頭に残ったところだった。
w。産業資本主義段階=自由放任を条件にすると下記のマルクスの指摘は妥当であった。各生産部門の資本は淘汰され生産と資本の集積から、独占的(寡占的)企業が生まれる必然性がある。特に資本主義体制を先行させたイギリスよりも後発のドイツ(保護貿易、株式発行巨大資本集中)、米国(規模の経済⇔独占体)の優位性は明らかだ。
w。グローバル資本制の下、米国覇権にチャレンジすると身勝手に決めつけられた、かつての日本(日米貿易摩擦=構造協議)、そして現在の中国(米中経済戦争=中国への市場分離)の対米相克は帝国主義論の歴史段階論を踏まえた現状分析によって解明を志すと個々人の実存的立ち位置がはっきりする。右往左往するのは止めよう。日本資本主義とその社会や文化は古典的帝国主義の段階に至った絶対矛盾の自己同一Self-Identity of Absolute Contradiction世界である。
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本質は「あいだ」にある 〜動的平衡という生命のあり方に学ぶ〜 【第3回】「動的平衡」と「絶対矛盾的自己同一」 - Executive Foresight Online:日立
W。「あいだ」「動的平衡」という生命の在り方、というのは都合の良い俗流、解釈。
絶対矛盾の自己同一の認識から生まれる一点突破全面展開の<革命的な躍動性>を覆い隠している。
西田哲学の戦前に果たした役割を考えると解る。
引用
「西田の「絶対」という言葉、これを普通に絶対と解釈するとそれ以上理解が進まなくなってしまいます。」
「おぼろげながらわかったのは、西田が「絶対矛盾」や「絶対無」と言うときの
>「絶対」とは、「相反する二つのこと、逆方向の力の作用が、同時に存在している」という意味なのです。
つまり「絶対矛盾」とは、
>矛盾する二つのベクトルが同時に存在しているということです。「絶対無」とは存在と無が同時にある場所、
二元論では割り切れない、有るようで無いという概念を意味します。西田は、そうした相反する二つのことの「あいだ」を思考したのです。そのように解像度を高める~。」⇒W絶対矛盾的自己同一を意識した主体は跳躍するしかない(生まれ変わるしかない)固定の思想ではなく変化の思想である。
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利潤率の傾向的低下法則
『資本家が剰余価値を不変資本により多く振り分けると、資本の有機的構成が高度化する。すると総資本に対する剰余価値率(搾取率)は低下する。すなわち、利潤率は必然的に低下することを示した法則である。マルクスが『資本論』第3巻第3編で論じた』
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帝国主義論の解説
「同時に資金の融通や両替など「ひかえめな仲介者」であった銀行は、銀行自体も独占体となり、資金融通などや簿記を通じて産業を支配するようになる。銀行独占体と産業独占体が融合・癒着した金融資本が成立する。⇒W.大銀行や保険会社ではない。
金融資本は経済だけでなく政治や社会の隅々を支配する金融寡頭制を敷く。⇒W。日本の代議士制度は金融寡頭制支配層の手下を選ぶ制度に変わった。無常である。何回選挙をしても結果は同じ、と解りきることが大事。しかし、シューシュポスは実存的に戦うしか生きる術がない。
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「巨大な生産力を獲得した独占体に対し、国内大衆は貧困な状態に置かれたままになり
⇒W。ボロボロ貧困化論などと揶揄される。
この問題意識を扱った論文を下記に挙げる。時代の風潮(世界的な戦後高度経済成長時代)によって全否定されたが、グローバル資本制の深化と世界的相克の時代に再び大衆レベルの階級格差と貧困が問題視されるようになった。
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引用に戻る
「過剰な資本」は国外へ輸出される。この資本輸出先を巡り資本家団体の間での世界の分割が行われる。やがてこれは世界の隅々を列強が分割し尽くすことになり、世界に無主地はなくなる。
⇒W。ロシアと中国の解体後、グローバル資本支配層は国家的富の簒奪(ソ連邦解体の夢よもう一度)、新開拓地(当該だけでなく新興国を従属化させる一個二重の意図が隠されている)とすることを目論んでいる。コレがグローバル支配層の世界政治の最終の獲得目標である。そのお零れに預かろうとしている輩が多数いる。
言い換えるとそこまで凶暴化しなければ自国と世界の統治力を歴史的に後退させるのだ。
以上の言説は妄想だろうか?
ソ連邦崩壊後、現におきたことではなかったか。
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資本主義の発展は各国ごとに不均等であり、新興の独占資本主義国が旧来の独占資本主義国の利権を打ち破るために再分割の闘争を行う。
>したがって、再分割をめぐる帝国主義戦争は必然である。
ゆえに、帝国主義戦争を不可避でないとする潮流は誤りだ。
⇒W。中野剛志の「変異する資本主義」に<ハイブリッド戦争>なる珍奇な用語が出てくる。紛争以上戦争未満の状況が世界化するという意味か。そういう危機管理をしながら住民の政治性を押し込め、自らの地位の安寧とどさくさにまぎれたカネもうけを低成長下で維持していく。IT、マスメディアの宣伝力による刷り込み作業が決定的な役割を果たす。
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W。以下は寄生性と腐朽の解説
自国の帝国主義戦争を支持しようとさせる労働運動・社会主義運動の潮流は、資本輸出によってもたらされた超過利潤によって買収された労働貴族が担っており、労働者階級の利益を裏切っている。
⇒W。この部分のとらえ方は必ずと言って良い程、間違っている。
⇒W。労働貴族とは資本輸出によってもたらされた超過利潤によって買収された、あるいはアルバイト非正規労働力商品の不払い労働分を経営者によって過分に分配された大企業社員層を指す。上記のような労働貴族層を基盤とする帝国主義労働運動を牛耳る組合幹部層が労働官僚である。
⇒W。したがってここでいう労働貴族とは労働官僚を指す。
「プロレタリア革命の背教者カウツキー」の文中で労働貴族と労働官僚の両者を明確に区別している。
日本でこのような誤使用が意図的に行われている理由は、労働貴族を層として明示すると、大企業高級社員たちは全部、資本輸出によってもたらされた超過利潤によって買収された、あるいは非正規低賃金不払い労働の分配に預かる買収された支配層の別動隊の如くなってしまい、労働者の利益に即した<社会変革>にとってあちら側の人たちに分類されてしまうからだ。
この誤使用は社会党系総評系労働運動が平和と民主主義の基盤となってきた時代より始まった、と解釈できる。
ただし高給なのはダメというのは経済主義である。
帝国主義労働運動を拒絶し戦う人たちもいる。
政治闘争は全方位から行う。コレが原則!
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引用 帝国主義論ウィキ解説
「帝国主義に発展した資本主義の基礎は独占であり、この段階では生産の社会化は極限まで達しており、資本主義は実体的な富の生産による搾取という本来的な経済のあり方を失い、金融詐術や独占の利得によって利潤をあげる、寄生し腐朽した資本主義になり、次の社会主義にとって代わられざるをえない。
⇒W。マルクスの悪い影響を受けている箇所である。
このような方向からの議論は過渡期社会における重点政策の混乱を生み出した社会主義万能の勘違いに通じる。
社会主義は世界革命が達成されなければ訪れない!一国で社会主義が達成されることは絶対にない!
ましてロシアや中国は資本主義生産様式の後発国だった。
したがって旧ソ連や中国は過渡期世界のままだった。
社会主義とは
革命達成後の一国では実現不可能な、資本主義生産様式の先発国の革命と連動した将来の社会経済像である。
社会民主主義は資本主義政府の一政策体系(発祥イギリス)である。
現代帝国主義論の諸潮流
W。この論文は「左翼」ショーウィンドウショッピングのごとくだ。自分の確たる主張がない。ただし、問題意識だけはある。
>Wの今まで読んだ限りでは世界論として目から鱗だったのは、エマニュエルトッド「帝国以後」藤原書店である。問題意識が斬新で煮詰まっている。
https://www.tomakomai-ct.ac.jp/wp01/wp-content/uploads/2014/06/kiyou/kiyou28-22.pdf
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所得収支が急改善⇒高齢化と直接投資の拡大
引用
「所得収支の黒字が拡大し、資本輸出国への転換が急速に進んでいるのは、ふたつの要因がある。
ひとつは、対外純資産(対外資産-対外負債)の増加だ。日本は30年以上も世界1位の地位を維持(W日本的特殊グローバリズム!と割り切った方がその歴史的立ち位置、政府の現在将来の政策の中身が解る。)している。
ただ、これを日本の対外競争力の強さがもたらした成果と手放しに喜ぶべきではない。対外純資産の増加は、マクロ経済的には高齢化による経済停滞の裏返しでもあるからだ。
⇒W。高齢化という単一の問題に収斂されるのだろうか?資本輸出過多であれば対外純資産は増える。
高齢者の割合が増えると、老後に備えて貯蓄が積み増される一方、経済活動の停滞に伴って国内の投資機会も減る。この結果、蓄積された富は、国内に行き場がなく、海外に向かい、対外純資産が増加する。
⇒W.ダイナミズムを失くした経済という他ない。信用創造の連鎖、希薄ともいえる。
W.ナルホド。ポートフォリオの結果だ!「現金、預金、株式、債券、不動産など、投資家が保有している金融商品の一覧や、その組み合わせの内容を指します。」
所得収支の黒字が拡大するもうひとつの理由は、対外資産の収益率の上昇だ。その背景には、証券投資よりも収益率の高い直接投資のシェア増加がある。
>この十年間で、証券投資残高は269兆円から526兆円へ2倍近く増えたが、
>直接投資は69兆円から206兆円へ3倍近く跳ね上がった。
W。直接投資の中には現地工場や法人設置、資本参加、会社買収などが含まれ資本ストックである一方で
W。証券投資は資本フローである。
↓
W。ケインズ「自由主義経済において投資が減退し景気が沈滞する原因の一つに,流動性を重視した金銭的な投機に終始する傾向のある金利生活者の存在」
W。家庭がやらなくても貯蓄した金融機関、保険会社がポートフォリオ的に資金運用している。ケインズは投資が減退し景気が沈滞する原因の一つの挙げている。
++++
世界的な金利低下に伴って証券投資の収益率は低下基調にある一方、直接投資のリターンは高水準を維持しているためだ。
直接投資の高収益率アジアの成長の取り込み
W。絶対矛盾の自己同一を孕んでいる!中国への直接投資の収益率15,2%ダントツ
成熟した資本輸出国への道 証券投資の収益率向上
少子高齢化を背景に国内市場にて高い成長が期待できない中、資本の輸出を通じて海外の成長力を取り組む成長モデルへの期待は大きい。人口動態予測に基づくと、日本は今世紀の半ばまで対外純資産を高水準で保有し続ける見込みだ。
ただ、日本に残された数少ない強みである巨額の対外資産は、最大限有効に活用されているとはいえない。証券投資と直接投資の双方で収益率を引き上げていかなければ、真の資本輸出大国として繁栄することは難しい。W?
特に証券投資は、収益率を引き上げる余地が大きい。日本の家計は、資産の大半を銀行預金、保険商品で保有する保守的な運用姿勢で有名だ。
>お金を預かった銀行や保険会社、年金基金は、海外証券投資で収益率を上げたくても、規制の縛りもあってリスクテイクに限界がある。
家計が自らの責任で資産運用の最適なリスク/リターンを再考する必要があるが、「貯蓄から投資へ」キャンペーンは苦戦を続けている。W。嗤える
直接投資が直面する課題 地政学リスクと気候変動対応
世界中に溢れる貯蓄が運用先を探す競争が、一段と激化していく中で高い収益を上げるのは一段と難しくなっている。
これまでの非製造業の直接投資は、だぶつくカネの運用先に悩む金融・保険業の寄与が圧倒的で、投資後のリターン向上には時間がかかっている。
一方、非製造業の稼ぎ頭であるべきIT、デジタル分野では出遅れ感があるのも不安材料だ。W。そもそも国と国民のIT化が遅れている。
製造業の直接投資は、地政学リスクへの対応が大きな課題だ。稼ぎ頭のアジア向け投資では、中国の高い収益性は引続き魅力だが、米中対立激化の下で中国集中リスクを回避するために、適切な地域分散をどう進めるかは難問である。⇒W。中国の社会経済制度の特殊性、特徴についてなるべく早く記事にしたい。本の一論文の内容を検討中。視座をきちんと固める必要があり時間がかかっている。
気候変動
W。⇒ EU帝国主義とGAFAが主導権を握れる可能性のある分野、程度の基本認識である。世界市場の再分割戦の一環として注目している。
「気候変動対策への配慮も一段と重要になる。グローバル企業は、グローバル・サプライチェーン全体の炭素排出量に責任を負う時代になる。
各国の産業毎の気候変動への対応状況をモニターし、機動的にサプライチェーンを貼り直す姿勢が求められる。」
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#76 狂気のヨーロッパ、次はガソリン車廃止政策
W。イタリア、EU、NATO脱退を主張するイタリア在住反グローバリスト。
W。日本が参考比較するのは、英米仏ではなくイタリアである。統一地方選挙終了(ロンバルディア州、ラッオ州)投票率30%右派勝利とか。表メディアはほぼ一方向の報道、裏メディア(ネット)は日本よりも充実しているようだ。長時間番組カネをかけている(募金)。このヒトの政治関係の話題はそこからだ。ワクチン接種拒否。
W。中国の話題が突然出てくる。
「グローバリストがやろうとしていることは、中国に利益をもたらしているのかよくわからない~~」反俗日記はこの一説から異常、斬新な世界は中国化している論をネットで見つけた。欧米の民主主義に対する懐疑が生まれてきた。
W。政府のやっていることと一般市民の生活がどんどん乖離していいっている、という。