反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

2024年エリザベス女王杯の直線の事故を画像で振り返る。ルメール、レガレイラには二つの不可抗力が働いた。ポジション取りが人為、技術で操作し難い水の流れのようなものになれば、競馬は今以上に不確実性に支配される。


下画像の4角せめぎ合いの時点で勝負あった。C、デムーロは一貫して好ポジションキープしてコーナーリングしながら早めに激しく手を動かし早めに追い出す

ダントツ1番人気のレガレーラのルメは前の絶好位置にいたCデムーロが早めに追い出すのを見たが追い出したくても前後左右に馬がいて、追い出せなかった。あるいは隣のらち沿いのシンティーの追い出さない動きに合わせていたのかもしれない。

この瞬間、内の経済コースを突くのは闘争心のある騎手心理として当たり前の選択。ただ横にいる12番シンティの脚色が良くなく前に行かなかったのでシンティ―と一緒に内を突いて上がっていけなかった。下の画像参照。先行する緑の帽子、すでに追い出している。シンティ―は前が開いていても進出しない(できない)。この馬もレガと同じく不器用な馬。馬群処理、苦手。もう一つの要因は画像を見て分かった。

下の画像でレガの横にいるシンティ―が前に進出できるのにしない(できない)様子が解るスタンニングは激しく手を動かしコーナリングしながら追い出しに入っている。ルメはシンティ―が動かない限り動けない。

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ルメ、レガの横の4番人気シンティレーションパドック以降の動きを見て3番人気から4番人気に下降)はルメが想うほど伸びずバテ馬⑭番ハーパーとの隙間がなくなり、両馬にパッチンを食らうが無理やり押しのけて前進する(過怠金)

この時点で勝負あった。この位置取りでは①着は無い。ルメの誤算は横の11番シンティがもっと前に行ける、と想定。11番のはやり距離の壁があった。一気に前に行けず、バテて下がってきた⑭ハーパーと並ぶ内に舵を切ったルメハーパーとシンティ―の僅かな隙間をこじ開馬力無くなった12番シンティ―を内に吹き飛ばす

>なお、ルメの外のポジションを取ったラベル16番はG1牝馬ナミールの異父弟。

隙間はあったように見えるが、

①バテて下がってくる逃げ馬。

②調子が悪いのに無理使いして急激にバテたハーパー、

さらに③距離不安露呈で直線伸びない人気馬シンティ―のど真ん中に突っ込んでいった。結果論だが馬群の中の競馬をコレまで一切経験していない弱点がでた道中窮屈そうに走っていた。走りにリズムが無かった。

社台の生産の同世代の牝馬でNO3の馬だった(チェルビニア、ステレンボッシュ、レガレイラ)事が認知されたレースだった。馬群が捌けないのは育成段階で解るはず。

 @亡くなった競馬予想家の清水成駿 - Wikipediaの言。昔の感覚でいっているので悪しからず。「大学受験を控えた嫁入り前の娘(競争牝馬を嫁入り前の娘に例えている)。お茶大受験しても滑りそうなので不合格承知で東大受験コースを選んで箔をつける。」繁殖に上がる牝馬だから許されることで(競走馬として名牝は名繁殖牝馬にならないケースが多い)、種馬の路しかない牡馬であれば話は違ってくるG1勝ちは即、種付け料に響いてくる。同じ社台の馬であっても別路線選択は無い。

>しかし、ディープインパクト有馬記念で勝って以降のハーツクライは海外遠征をしたりして徹底的にディープとの勝負を避ける道を辿った

@もっともレガレイラのような使い分けは所詮経済動物であるサラブレッドの世界の常識ではあっても競馬番組の本当の意味での面白みを毀損している。賞金の安い欧米競馬は競争生活後に繁殖や種付けシンジケートでカネを稼ぐ将来カネのを稼ぐ見込みのある馬はさっさと引退する(ぼろが出ないうちに)日本競馬もその傾向が伝染してきた。

 さらに競走馬としてのレガレイラのポテンシャルを毀損している。牝馬クラッシック路線を歩み、勝とうと思えばエリザベス女王杯のような馬群中の競馬をもっと前にやっていたはずで、牝馬クラッシック路線は全て終了した今頃になって古馬牝馬G1に挑戦するに至って、スタート後馬群に入れる競馬に挑戦している。レガレイラの過去のレースの映像を見ると、スタートは遅いが出遅れ癖の付いた馬ではないと解る。2の脚も馬を即すと前に行ける気配があった。

ところが、3歳牡馬クラシック路線を選択した事で<負けても良い>という逃げ道が微かにあり、レースプランに必死の工夫が無かった。ということで今に至って工夫をしても馬は馬群の競馬に慣れていない。馬群の競馬も心なしか窮屈そうに走っていた。もっとも小脚の使えない不器用な馬かもしれないが。いつも後ろから直線大外の競馬は馬にとって楽な競馬。それで勝ちを積み重ねられる馬は稀有な存在。人間の事情で牡馬クラシック路線を歩んだレガは負けるべくして負けていたのに欲に目がくらんだ競馬サークルとファンが人気に祭り上げた。と今にして断定しても遅い。追い込み馬を持て囃しているのは日本の競馬ファンだけではないだろうか?競馬はゴール盤をどの馬が先に駆け抜けるか競うゲーム。なのにスタート後、何で他馬よりもゴール盤から遠いところから競馬を始める。傍目では勝てば鮮やか。しかも一番楽な直線だけの競馬をしているのも事実。

下の画像はルメールレガ(青帽子)が?マークを付けたシンティ―と武ハーパーの間を突こうとする瞬間。どう見てもこの画像から、こじ開けられる程度の隙間はあったと。何もしないでこの隙間を見逃すのはファイトある騎手ではない。馬主も競馬ファンもソレでは納得しない。採決の過怠金5万円の要因はこの画像にある。

狭い間をこじ開けて前進したとき、緑の帽子12番シンティ―の側面に激突した直後の画像。騎手が衝撃を回避するため両足で踏ん張り立ち上がっている。この直後シンティ―は馬面をラチの方に向けるほど、内側に吹き飛ばされた。

>激突した際、シンティ―の馬力(スピード)が遅かったためだ。

>同時に武、ハーパーが急激にスピードダウンし、レガのルメは挟み撃ちにあった(前の画像で武の馬は前にいるのでシンティ―との間がギリギリつ込めるほど開いていた)人間でも馬でもギリギリで走っていてスタミナを失うと急激にスピードダウンする。徐々にではない

ハーパー本命などと云主張する元若手騎手の予想家がいたが、馬を見る目は無い。立ち写真のハーパーはもう終わった馬に見えた。騎手やるのと競馬を予想するのは次元が違う。

前進気勢のないシンティーと急激にバテたハーパーという不可抗力突っ込んめるはずの僅かな隙間が無くなった

私見だがコレで騎乗停止していたら

ポジション取りが人為、技術で操作されない水の流れのようなものになり、競馬は今以上に不確実性に支配される。

激突の衝撃でマーカンド12番シンティ―の馬面がラチ方向に。ルメは姿勢を低くして馬を追う姿勢を崩さずだが、⑭番武ハーパーの方に衝撃で飛ばされて、危険を察知した武騎手は両足で踏ん張るために立ち上がっている。12番シンティ―は激突が無くても直線で伸びなかった。直前OZZ、3番人気⇒4番人気。馬が固い。1800までの馬。

12番マーカンド、シンティレーション逃げたコンクシェルの1頭半外側にいたが激突後内側に進路変更。ルメールはこの直線の激突前後、終始一貫して姿勢を低く維持していることに注目!闘争心は物凄い。この闘争心が薄れてきたら勝てなくなり良い馬の騎乗依頼の減っていく。馬主サイドに立てば頼もしい。

岩田(息子)はバテた逃げ馬をまっすぐ後ろに下げている。この時点で、まだ12番シンティー馬2,5頭分も内に弾き飛ばされたがマーカンドは馬を追っている

14番シンティーは下がってきた逃げ馬に進路を塞がれ遂に最内に進路を取った。この画像を見ると2馬身~3馬身程度の不利を受けている。だったら、2,12,0⇒2,16,0程度の修正値が出る。

 

>勝ったスタニングは2着に2馬身差、2,11,1。3Fも速く34,0で今日は強かった。

@しかし、離された2着以下の顔ぶれはレガレイラ発端の事故がなければ、変わっていた。ココまでの画像でシンティレーションの力を過小評価していたエンジンのかかりが遅い。馬群の中でモタモタているのは事実だが。右回りが苦手なのかもしれない。

@2024年エリザベス女王杯

@まともなレースだったら、スタニングローズ、レガレイラ、の馬券の組み合わせで決まっていた可能性がある。16番や1番はハプニングで2,3着なのかもしれないが、激突の瞬間はレガ>シンティ―の馬力の差は譲れない

@レガは牡馬クラシックを歩ませた結果、こういう事態が発生した、あえて言えば。もっとも競走馬は所有者のもの。競馬発祥に遡ればわかる。

やっと訪れた牝馬G1路線。

社台系の情報網では今まで通りの追い込み一辺倒では勝利は危うい。そこで馬群で競馬する作戦に切り替えた(馬に教え込んだ)。

所が馬には馬群を捌く経験値が全くない。そのためか道中の行きっぷりもすっきりしない。そして4角で先行するスタニングのCデムーロが早々と追い出すのを見て、ルメは外に出せず内を果敢に付く決断をしたが、横にいる12番シンティ―の勢いが思いのほか弱く、ギアチェンジに手間取ってさらに先を行く武ハーパーも急激にスピードダウンし、開くはずの隙間が無くなって激突事故となっった。瞬くほどの一瞬だった。突っ込んでいくのがルメール

8番シンリョクカも木幡の右鞭連打の不安定追いで右に斜行しレガレイラの進路をふさぐ。この騎手、新潟記念を勝った時の直線の鞭入れながらの粘り込みはキレイな騎乗スタイルではなかった。上体が横にブレブレだった。素人でもわかった。

この競馬、直線で一番進路変更をしたのは8番木幡シンリョクカであった。馬が苦しがっていた、ともいえる。とにかく真面目に走る馬だから。右回りのコーナリングの口向きが外に向いて悪い。シンリョクカは古馬になってもパドックでチャカついている。重厚感の無い軽い馬だ。立ち写真は良く見えるが大した馬ではなかった。ローカル競馬向きの馬だ。

シンリョクの後ろにいたシンティーは内に進路変更。

レガはシンリョクの内を追い上げるも力尽きた。ルメが諦めなかったのか、馬が強かったのか。あれ程の大事を起こせば普通は萎むはずだ。この時点では1番の3着馬よりもシンリョクが前にいる。ール前、力尽きた。馬をまっすぐ走らせていないのは騎手の責任。3着馬に馬体を合わせに行ったのかもしれないが、斜行のロスを考えるとそれは無い。

トロールビデオを見ると競馬は不確実性そのものの競技だと解る。

賭け事にしなくても競技そのものにギャンブル性がある

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1着の馬は強かったのは間違いない。前に行って最後に速い脚を繰り出している。

それにしても長期不振の雌馬が突如牝馬限定とはいえG1レースを勝ったのを初めてみた。記憶にない。

競馬のセオリーがまた一つ崩れた外厩制度を駆使した調教が進化しているのだろうか。昔競馬人間の出番は無くなったのか。野球に興味を無くし、競馬に興味を無くし~~。

7番ルメ、レガレイラは下の図を見ると12番シンティレーションをマークしたレースプランを立てたのかもしれない。しかし、シンティ―は勝ち切れるほどの馬ではなかった。

このラップタイムで先行して上がり3F34,0の脚を使う1着馬をレガレイラの牡馬クラシック路線のいつもの後方一気の競馬で差し切れたか、どうか微妙なところ。

13番サリエラ(後方3番手シャドーロール装着の馬)7着、の3F33.9211,8と自身の2,11,6。大きな不利があっての(自分勝手に不利を作っているのだが)3F34,1を基準にすれば、1着のスタンディングローズとG前際どい勝負に持ち込めたような気がする。レースの流れもスローではなくミドルペース、直線も長い。

@繰り返しになるが牝馬クラシックを使っていれば、後方一気の脚質は何とかしていただろう。人間の事情でレガレイラのエリザベス女王杯の今に至る。コレが真相。

JRAのビデオでスタート時のゲート内の中立具合とその後の行きっぷりを見ると、どうしようもない程の出遅れ癖のある馬だとは思えなかった。修正はもっと早くできた。

がしかし、馬群の中で競馬すれば能力が発揮できな馬がいるのも事実。ココが競馬の難しいところ。