反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

新帝国主義激動世界に投げ出された日本国民に必要なのはサバイバル術。

 昨日の記事で今頃の過保護、ヤワ丸出しのガキどもについて、書いてみた。
大震災被災地、宮城県最北端の漁師まち気仙沼中学では窓ガラスに「自衛隊の皆さんがいてくれるだけで安心です」と大きく張り出されているとか。
 
 私は憲法第9条擁護の反自衛隊主義者とは全く違った立場だし、単純な平和主義者でもない。
自衛隊は軍隊として、まじめな存在であってほしいと望む。
このことに関しては今まで記事の中で再三指摘してきた。
 
 自衛隊は旧軍の階級称に変更しなければならないと考えている。名称もきちんと、国軍とする。
いつまでも、ジャパン、セルフデフェンス、フォースの様な奇怪な名称であってはならない。
 
 ただしその大前提として、国民を守る国民の軍隊に粛清、改変してもらう。
 
 タモガミや髭の佐藤の様な反国民的軍人が隊内から絶対に排出しないような軍隊であるべきだ。
 
そのためには下級兵士の権利と義務をきちんと整理整頓し、上級士官を監視できるようにしなければならない。
タモガキや佐藤のようなやつが出現したら、隊内で処罰できるようにしなければならない。
 
 被災地で活動している自衛隊の隊員は軍隊として当たり前の任務を果たしているだけである。
大災害や戦争的危機の時こそ国民を守るべき軍隊の大仕事の場である。
普段から市民社会の中で治安活動にあたっている消防や警察と違って、もっと上の緊急事態に絶えず、備えて、出動する役割を果す、これが軍隊である。
 
 警察消防軍隊は国家が存在する以上、必要なモノである。
本質的に巨大な共同体には警察消防軍隊の役割は必要である。
問題の核心は誰のため組織か?ということだ。
 
 今回の様な大災害こそ、軍隊の真価が問われるときである。
私はその活動に疑問を感じたから、早い段階から指摘しておいた。
「いてくれるだけで安心」ではだめだ。
活動の中身が問われている。
 
 防衛省にはアメリカ軍と自衛隊の制服、私服のトップからなる統合参謀本部のようなものが常設されている。
 
 韓国軍隊は日常の統帥権は自国にあるが緊急時の統帥権は在韓アメリカ軍当局に移行するようになっている。
民族を二つに分けた朝鮮戦争において、南側の軍隊が北の軍隊に完全せん滅され、半島南端まで追いつめられたとき、アメリカ軍大兵力の上陸部隊に助けられた傷跡が、こうした自国軍隊の主導権さえ明け渡す、屈辱的事態を招いている。
 
 北側もアメリカ軍参戦で不利になった軍事情勢を中国人民解放軍の血みどろの人海戦術で助けられている。
 
結果、半島情勢はソウル北たった60kmの38度線の休戦、こう着状態のままになっている。
 
 日本の自衛隊は、以上の様な中国革命、それに引き続く、朝鮮戦争に呼応して、後方守備部隊として軍備増強を行ってきた。
 
 いうまでもなく、戦後日本経済は復員兵をGHQ方針で大量解雇し、全社会的合理化を済ませたところに、朝鮮戦争後方補給地として、特需に恵まれ、反転、生産設備がフル稼働していくのである。
この時期に日本資本主義の中枢は完全に戦争の痛手から立ち直って、資本蓄積ができた。
 
 1960年初頭から始まった高度成長経済のステップボードを準備できたのも、朝鮮特需のおかげと言って過言でない。高度成長経済は日本国内の自己資金で賄われた。
 
 かくして、日本にとって、何なら何まですべてが幸運に恵まれた。近隣の戦乱に経済的に参加して、儲けた。
 
>さて、大問題はこうした日本の戦後の歩みを今現在のアメリカ、韓国、北朝鮮、中国の側からみたらどう映るかという観点である。相手の立場に立って考えてみる見る必要がある。
 
>上記した防衛省内の「日米統合参謀本部」の存在は政権交代後の鳩山政権の普天間基地移設問題、対米離間的な含みを持たせた東アジア共同体の国家戦略化などの事態に十分に役割を果たした。
 
 鳩山政権の意向などお構いなしにアメリカと日本の自民党時代の関係を維持するために様々な策動をした。
外務省も同じようなモノである。
 
外交と軍事を抑え、アメリカ隷属のしっかりと、位置につなぎとめる。
 
であれば、次にすることは何だ?
 
 日本から財貨をアメリカに横流しするルートを確保することである。
イロイロナやり方によって、今まで日本から、アメリカに「流失した」財貨の総量は大変な額になる。
 
 こういう観点からの思考はよく知らないが、これまで日本共産党がずっとしてきたように想うが、一般には広まらなかった。
 
 それが、ブッシュのイラク戦争などの単独行動主義の様なアメリカの奇怪な動き顕著になりだしてから、日本国民の間に今までにないアメリカへの不信感が根付くようになったいった。
 
 日本だけでない。イラク戦争への派兵を拒否したフランス、ドイツをはじめ世界各国でアメリカへの不信感が高まった。
 
 だが、実際の世界経済の動向は冷戦後のアメリカ一極支配の様相を呈しており、これを梃子にアメリカそのものが世界の過剰生産、過剰資本を吸収する過剰消費のケインズ国家になることで、世界のヒトモノカネはアメリカ中心に回っていた。
 
 この時代は冷戦後の世界経済の一つの段階と、位置づけられる。
 
 >アメリカが世界のケインズ国家の位置を滑り落ちた底流は何か?
この点をしっかり押さえたい。
 
 >>ブラジル、ロシア、インド、中国の様な資源や人口に恵まれた潜在的な巨大市場に、それまでアメリカに流れてきたモノカネがシフトしだしたからだ。アメリカンバブル破たんは世界市場の再編の結果であって、原因ではない。
 
 通常のインチキ経済評論はこの点を無視している。これでは世界市場におけるアメリカの力の相対的な後退を抑えられない。
 私は無知で能力が足りないが、歴史的立場に立って経済のすう勢を見ているという自信がある。
私の様な立場に立って、分析しているのは佐藤優さんだけである。
その他の人は結局、アメリカ風経済分析の影響から逃れられない。
 
 我々の様な立場に立てば、そこから、当然、帝国主義論が出て来る訳で、これで世界情勢分析をしていくことになる。
 
 今の世界情勢は世界市場で古いものと新しいものが絡み合って、ぶつかりあっている。
 
 日本は世界市場の新しいプレーヤーだった。日本の急激な経済成長のおかげでアメリカを筆頭に衰退した産業部門は多い。当然、失業者も出ている。
 
 >ところが日本の急激な成長は完全に止まった。
 
日本をそれまで成長させてきた政官業のシステムからアメリカ流の経済秩序に転換しなければ、世界が許さず、その転換はアメリカへの財貨を供給する世界システムだった。
 これは、日本に軍事力政治力がなかったから、世界の要求をのまされた。
今の中国の姿勢を見ればこのことがよくわかる。
日本には日本にあったシステムがあったのである。資本主義は世界一様でない。
 
 日本人はアングロサクソンユダヤ移民国家の真似をさせられた。
社会や経済がうまく回っていくはずがない。
 
 日本の停滞がアメリカの繁栄だった。その前は逆に日本の繁栄がアメリカの停滞だった。この関係は偶然でない。
 
>>今アメリカでは政府の債務超過によるデフォルト問題が取りざたされている。
 
アメリカ政府はバブル崩壊を受けてあこぎ極まる金融機関に総額214兆円ほどのカネを注入してきた。
その他、外国で騒乱を演出し、人殺しを計画的にやっていくため毎年60兆円ほどに資金がいる。
また国民の面倒も見なくてはならない。
 
 バブルでアメリカの基幹産業である金融業界に天文学的な資金ロスが生じた、その手当のやり口は自国の中央銀行に自国の国の債権を買わせるという禁じ手をやらざる得なかった。
 
 国の借金が多すぎるといつも騒がれている、日本でもこういうことは禁じ手として、法律で禁止されている。
もっとも世界通貨でない円の国はアメリカの真似はできないが。
 さらに、アメリ中央銀行ばかりでなく、中国、日本などが官民総ぐるみで、せっせといまだにアメリカ国債を買いこんでくれている。
 
 要するに、世界中でなかなか投資しても安定的に儲からない、異常なカネ余り現象があるということだ。
経済成長のスピードよりも貧乏人を増やし、企業を大きくし、金持ちが税金を払わなくていいシステムが世界中で横行しているからそういうことになる。 
 アメリカのデフォルト危機から抜け出す唯一の残された道はあまりにもカネをため込んでいる金持ちからしぼりとることだが絶対にできない。
 
 よって、現状の政府債務残高が1155兆円ほどになり、法律で定められたリミット一杯になることが危ぶまれ、オバマ政権と民主党議員も含む議会との間で債務上限を上げること巡って、駆け引きが行われている。
 
 以上をまとめるとどういうことになるか?
日本の政治中枢の中でもアメリカに対する疑問が燻り出してきた。
日本がうまくいっている時はこういうことはなかった。長期停滞の中で財貨が不当にアメリカに吸い上げられていることに気付きだした。投資するのなら、世界の新興国市場がある。
 
 アメリカは日本や世界から財貨を吸い上げてるシステムが先細っていっているから、国家経済が苦境に陥っている。日本からみると貢いでも貢いでも見返りがないばかりか、ただの紙切れに過ぎないドル札をつかまされている。
 
 そうすると日本の立場が微妙に揺れ動く
そんなアメリカにまともに付き合ってられないという国民感情はまっとうなモノであり、この間広く浸透してきている。 
 
 アメリカ側としては日本に距離を置かれたら、世界中で安定的にカネモノを供給されるところがなくなる。
 
戦後世界でアメリカの海外での強力な基盤は敗戦国ドイツ、日本の両工業国の経済力だったが、ドイツはEUの中に自国の戦略的方向を見出し、イラク戦争出兵拒否の様にアメリカの言いなりにならない。
 
 と、すれば、日本だけがアメリカの唯一、頼りになる国である。
どんな手を使っても、日本からできるだけ財貨を引き出したい。
ところが、それに協力するはずの日本支配層の中からも、アメリカの現状に不安が出てきた。
世界の新興国に投資したほうがもうかる。
 
 かくして、アメリカの戦略のキーポイントは自分の持てる最大限の力である軍事力、世界的覇権力ということになるしかない。
 
 今後、アメリカとしては極東で軍事緊張が増大させ、戦略性のない日本を自分の鎖に無理矢理でもつなぎとめていくしかない。対中対北朝鮮への軍事的緊張がアメリカとその手先どもによって演出されていくだろう。
中国、北朝鮮側も、アメリカによる、そうした緊張感の増勢は独裁体制を維持する道具となって、不都合なものでない。