反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

「この国の上層階層には正義も道義もない」(ゲンダイ)TPP推進。大阪橋下の「独裁への道」をレーニン「国家と革命」から読み解く。

 こういうクソ面白くもない記事を毎回製造していると、ホント、精神状態によくない。
今日の記事は事態を嗤い飛ばすぐらいのモノがやりたかった。
 
 江戸時代の浪速の大店、廻船問屋、桑名屋の若旦那、桑名正博さんの愛唱曲で名曲「月の明かり」の歌詞から、ボロ「大阪に生まれた女」に入り、最後は、いしだあゆみブルーライト横浜」で締める。
二つの歌は共に大阪を出ていく話。歌詞に情感あふれるストーリー性がある。
 
 いしだあやみの唄。
 
 歩いても、歩いても、小舟の様に、ゆれ~て、ゆれ~て、揺れてあなたの下に行く。と云う処に含みを持たせる。
 
あなたって誰なんだよ、ということ。歩き疲れて、小舟の様に揺れて、と云う処は立ち位置の足元をハッキリさせない様にTPPを云々させられている多数国民ということか?
 
  自分の立場をはっきりさせ、多少の勇気があれば、TPPなんて吹き飛ばせる。
マスコミによる戦後体制的刷り込みが激し過ぎて頭がイカレテいる。一種のアメリカ依存症と云う病気だ。
 本人たちはまともなつもりでも、傍(自立性のある国家、国民)はそう見ていない。
 
 ま、手前勝手に象徴的に云えば、視界不良の危険水域を航行中の乗組員と乗船客満載の日本と云う巨船は前方に突如出現した氷山を発見しても、余りに近過ぎて回避行動をとれず、衝突。
 
まるでタイタニックの遭難事故の様だが、全く違うと想うな。
 日本丸は沈没せず、船長他乗組員は事前に衝撃に準備できる立場を利用して、全員無事。
 衝突の大衝撃を受けて多数死傷者を出すのはボケッー船旅を楽しんでいた乗船客だった。
 
>さてと、ここまではスラスラ書けるが、ここから先は面倒だ。
 
現時局に近いところからレーニン「国家と革命」から。字数、時間制限のため要訳するしかない。レーニンの文章スタイルは読むモノに切迫感を与える迫力があり、前後を省略すると平凡になるのでできる限り忠実に抜粋する
 
 >>TPP事態における、国民を欺く事を特別の目的とした永田町政治と実務を取り仕切り、実際の政治を実行している官僚制の実態暴露。
 
「米国に始まってスイスに至るまで、また、フランスに始まって英国やノルゥーその他に至るまで、議会制国家の中から任意の国を選んでごらんいただきたい。<国家に関わる>正真正銘の作業は、省庁、官房、参謀本部の様な舞台裏において行われているのである。
 議会では<庶民>の目を欺く事を特別の目的とする駄弁を弄しているに過ぎない。
これがブルジョア共和制においても異論の余地のない事実である。」
 
 <すでに、APEC横浜開催への反対記事において、管首相が突如「平成の開国」を口走りだした裏における外務省の旗振りとでもいうべき急進的なTPPへののめり込みを暴露した。
 
 ネット発表外務省見解に基づくものであった。
 一つのTPP推進のための官僚の分を超えた急進的なイデオロギーであって、それに基づく、内外への根回しを含む政治行動の確定、との感想を持った。
 
 この連中はちょっと前まで、東アジア共同体の対アジア向け発信の実務を担っていたが、バブル崩壊後のアメリカの都合によるTPPへの乗り移り、利用に即呼応して、急旋回したのである。
 
 ここで大切なことは、日本側の即呼応の外務官僚もいい加減、成り行き任せだが、アメリカ側もいい加減、成り行き任せであった、と云う事だ。
 綿密な計算があれば、ASEAN、韓国、中国など当時の関係各国が共同体を云々していた時期に介入するはずである。バブルに浮かれて、後方で見守っていた。
そして、目先に都合でTPPに飛び乗った。
 
 日本の都合への思いやり、互恵精神はそこに一切ない。
 
従って、日本側に強烈なNOが出るのは当たり前だ。また出さないと、多数派国民の生活がメチャメチャニされる。
 
 それを無視するかのようにTPP交渉参加に突っ走るのは、日刊ゲンダイが云う様に「この国の支配階層は正義も道義もない」と云うことである。
自分たちの都合、些細な利益のために多数の国民生活を蔑にしているのだ。
 
 その時の通産省記事も批判したがこれも酷いモノだった。
これまで急進展してきた産業空洞化容認路線をTPP推進によって、さらに深化させ、非生産的な中小零細はTPPの市場原理の荒波中で切り捨てると云うことである。もう足手まといだからいらない、勝手にやってくれと。ジャングルの淘汰の原理だ。
 
  そこまで踏み込んで舵を切っている、官僚政治の実務の現状と多数国民のTPP交渉に参加するとかしないとか、想いとはかけ離れ過ぎている。
 
 積極的に急進的にやると云ってすでにその方向で動いているモノにどうして交渉参加云々の時期の窓口をまかせられようか?そういう事情があるから外務省は情報隠しをする。
 
 レーニンの言説にある通り、「国家に関わる」正真正銘の作業は舞台裏で行われており、<議会は庶民の目を欺く事を特別な目的として駄弁を弄している>にすぎないのだ。」
 
>>>戦後初の有権者が選んだ政権交代以降の管、野田の政権のリアルな状態描写。
「腐った小市民根性の持ち主は、美辞麗句と決議文を連ねて、お人よしの田舎モノを欺いている。
政府によるいつ果てるともなく、めまぐるしく人事異動が繰り返されるが、それは一方で、収入と名誉の源となる旨みのある官職をできるだけ多くのエスエルやメンシェビィキの間でたらいまわしするためであり、他方では人民の注意をひきつけるためである。
 ところが、国家の仕事に取り組んでいるのは官房や参謀本部なのである。」
 
<この描写に対して、やっている事は昔も今も変わらない、とだけとらえると、政権交代後のTPPにまで至った事態をリアルに掴みとることはできない。
 
 やはり、民主政権誕生は疑似にしぎないが、一種の革命の要素もあったのだ。
マニフェストとその精神をまともに実行されたら、戦後営々と築き上げてきた利権癒着構造は大きなダメージを受ける。
それを根拠とした強烈な反発は不可避だった。
 
 さらにそれに及ばず、政権の弱体化を見越して、ゆさぶりかけ、攻め込み、従来の市場原理主義政策を倍加して推進する。
民主党の政権はその攻撃に屈服し、その手先となって、目先の個々の政治家の姑息な延命を原動力として蠢いている。
 
 その様は1917年3月大衆蜂起によって誕生した臨時革命政府と労働者兵士協議会の有力政治家の動向とそっくりである。
 
 1917年ロシアにおいてのその後の政治進展も現在の日本と照らし合わせて、注目に値する。
ボリシェビキを弾圧した臨時革命政府とソビエトに対して、コルニーロフという将軍に率いられた反革命軍が迫ってきて、3月蜂起した臨時政府を含む全勢力がせん滅されそうになる。
 
 この内戦においてボリシェビキ武装大衆が最先頭に立って犠牲を恐れず勇敢に戦い、逆に反革命をせん滅して民衆の支持を決定的に勝ち取っていく。ボリシェビキはこの時初めて、労働者、兵士協議会の多数派を獲得する。
 
 そして情勢が煮詰まった「今日でなくては、明日じゃ駄目」の絶好の機会をとらえて、11月のその日、大衆武装蜂起を果たす。事実上の無血革命だった。ペトログラードの劇場では満席の貴族たちがオペラを鑑賞していた。
 
 この辺のリアルな事情はジョンリードの「世界を揺るがした10日間」に詳しい。
蜂起を指導したトロツキーの大衆を前にした論理的かつ火を噴くような生々しい演説が描写されている。
 また、ペトログラード労働者たちのボリシェビキへの熱い支持が朴訥な語り口とともにリアル書きしるされている。{世の中には資本家と労働者と云う二つの階級があるんだ。云々}
帝国主義戦争、3月蜂起のただ中でのボリシエビキの宣伝、煽動活動の基本はあくまでも、労働者の生活が第一と云うことであり(パンと平和)ロシア支配層の国家の危機の煽動との間に大きな一線を画していた。
 
 ま。以上の革命情勢の推移に対してイロイロナ見方は可能。
ただ、一つだけ確実なことは、民主党政権誕生ー小沢氏らへの政治弾圧ー普天間基地移設問題ー鳩山小沢辞任ー管政権の参院選増税路線ーTPP参加発言ー大震災、原発事故ーAPECハワイ開催に期限を切ったTPP交渉参加など一連の政治過程はアメリカを含む革命と反革命の特殊な政治力学が働く、これからの日本歴史を画する時期であると云う事だ。確実にターニングポイントになる。
 しかし、そこにおいて、多数派国民の危機感、現状認識は弱い。自分の生活実態に根差していない、支配層の立場に立った意見を自分の意見としている。
 支配層の側は、もう昔の全国民と日本国に責任を負う支配層でなく、無責任、自分たちの都合、利害最優先のモノになっている。
 ただし、先の巨船の例えは、戦後日本の経済発展と停滞の行き着く先としてのTPP、を指示した。
 
云い事に恵まれ過ぎていた。今問題にしている国々の国民はもっと辛い目を体験した。 
 
 
 >>時間不足により、橋下関連や多くの抜粋はできなかった。次回に回したい。
 
   
      <追記>
 経産省前の戦いに心が洗われる想いがします。がんばってください!
イロイロナ事がこれからハッキリとしていく時代に突入します。
自分にとって、怒りを原動力していた日々に戻る事。そういう方途でしか、生き生きと生きることができない時代の到来と考えます。そういう時代を断固として歓迎します。人生の第四コーナーを回って再び激動の時代に巡り合えたことに感謝します。