踏まれて、蹴飛ばされる<路傍の石>は固くあらねばならぬ。
議論が寄り道して、空回りしている観がするが、回り道の中で<路傍の意思>は固くなる。
そしてこれは、一大阪の地方選挙ではない。明日の日本の政治状況である。リアルに云えば、民主党政権終焉後の日本の政治状況である。
政権担当期に支配層の使用人として、国民の憎まれ役を果たし終えた民主党は溶融して、その一部は橋下や名古屋河村にすり寄る逃避行に入る。特に政治基盤の弱い小沢一郎支持勢力は行き場がなくなって、その方向を指向するだろう。
ただし、橋下等はまとまっての合流は排除するだろう。この国民政治意識の浮動期に渦中の栗を敢えて拾うモノはいない。
小沢氏らの政治勢力は厳しい試練に立たされるだろう。
いづれにしても、維新の会を使った大阪制覇は国政へのステップボードに過ぎない。
以上の様な見通しもあって、今回のダブル選挙は一大阪だけの事ではないと主張する。
>この政治的カオス状態によって国民多数派の得られるモノは、権利はく奪、生命、生活、労働環境の悪化しかない。金儲けマスコミ資本の興味本位の報道に踊らされていると、気が付いたらとんでもない事態が目の間ににあった、と云うことのないようにしたい。
訳の分らぬカオス政治の跳梁跋扈は日本国民の敗北過程と云わなくてはならぬ。
例え、極端だが、アフガンやイラクはカオス的に揉めているから揉めているから、外国にとって格好の餌食になった。
大阪府民市民はどこまで考えて橋下を選択しているのか?聞いてみたい気がするが、イロイロ立派なお考えがさぞ御有りなんだろう。
なお、どうしてそうなるのか、昨日の続きは今日はひとまず置く。この問題は意外と根深いです。
>勿論その時にはTPPの結論も出ている事だろう。
ただそこに持っていく過程で、誤魔化すために、謀略やマスコミを使った宣伝が激しさを増す。
米を例外、品目にして農協を黙らせる手も十分に考えられる。
米国もこの間の交渉過程で自国の農業保護を譲っていないらしいから。
従って、コメ完全自由化方針でズ~ト引っ張っておいて(何しろ農協は1200万の署名を集めた最大の組織的反対勢力。その他の組織的反対派としては医師会、薬剤師会だが、様子がおかしいくなる可能性がある)、国民の耳目をそこに集中させておいて、懸命の交渉の結果、自由化は回避できましたと、スッパット解き放ち、肝心要の処がクリアーできたから、サァーTPP締結へ!
と云う世論の流れを作り出す。
正念場にはイロイロな手口を使ってくると云うことは、鳩山ー小沢政権時に学んだはずだが。
忘れっぽいし、関連付けて考える抽象力に乏しい。ただ目先に出てくるメニューに惑わされている。
馬券親父でさえ、競馬新聞を開いて馬柱で過去の記録、現在の状態を確認して、将来を予測するが、こういう当たり前の分析習慣のない方が多過ぎる。
>TPPの本質は、個別分野の問題点を総括したところにある。
日本国家と国民にアメリカの法的支配(アメリカ社会制度の強制)を拡張し移植してしまう事で完全衛星国家化し、永続的に日本国民多数派の労働の成果を収奪することである。生き血を吸い続ける相互関係をシステムとして恒常化する事だ。
「この戦争(第二次大戦)は過去のモノとは異なる。占領国は被占領国に自国の社会制度を強制する」
>占領によって社会制度を強制された国はそれなりの経済発展した衛星国システム(生き血を吸い続けられる)として恒星の周囲を周回する。
「現在の帝国(の本質)は連邦、同盟の裏に潜んでいる」
第一目的は経済(収奪)。一国の法的支配の他国への拡張。
>日米同盟の深化とある時期から、ムード的によく使われる概念だが、実体の裏付けがキチンと存在する。
日本に軍事上の緊迫状態が生まれても、米軍は直ちに出動しなくてよい。
尖閣、中国人船長逮捕曳航問題ではアメリカに行った前原はクリントンに即刻釈放を突き付けられた。米国は日本抜きで中国とチャンネルで繋がっている。北朝鮮も例外でない。現実をワザと見せない様にしている日本マスコミ。親米偏狭愛国に都合が悪いから、見ない様にして空騒ぎしている一部国民だけ。
アメリカを扇のかなめにする東アジア関係が成立している。
と云うことは、米国の軍事プレゼンスが完全に貫徹し、東アジア各国が分担支配されていると云う事だ。
ヒトこでこの状況を表すと新冷戦体制だが、中身は米国利害の強制だ。
>>ところが、元々、日米安保体制にはまだその先が構造的に仕組まれていたという訳だ。
米国の極東の衛星国支配システムには経済収奪を第一目的とする一国の法的支配(法治国家)の他国への拡張がそもそも、核心的に含まれていた。TPP事態は元々、核心に内蔵されていた。
>>日米貿易摩擦が発生するまでの米国の日本衛星国支配システムは自民党、官僚、自立精神を骨抜きにする低い民度、経済効率第一主義などの政治的上部構造を掌握する支配だったが、アメリカ経済の後退(GDP20%)とともに、TPP法制によって、さらに進んだ「アメリカ一国の法的支配(法治国家アメリカ)の日本への拡張」による経済支配、収奪、期に突入した。
>だが、このような日米支配層の同盟深化による両国民への支配収奪システムの構築は、TPP成立過程のいい加減さ、成り行き任せを見ても解る様に、EUの前身、経済共同体時代の如き綿密な構想と交渉過程で成立に漕ぎつけたモノでない。
こんな次元で国のかたち(国民多数派の生活様式の事)が決定したら、最初から、破たんが決定付けられている様なモノだ。
>最初のボタンが大きくかけ間違っている。
その最大の被害者である両国多数派国民を蔑にして大資本と支配層は潤っていこうとしている。
故に典型的な売族主義になる。売国と云う言葉を使用する方が多いが、完全に立場を弁えぬ見解である。
>>>昨夜、ラジオを何気なく聞いていると、「種まきジャーナル」で市長候補、の二人を呼んで討論会をすると云う。中身は関心が全くないので聞いていない。
一体、この基本的政治スタンスがクルッテいるモノどもは、自分のやっている事が解らんのか?
選挙運動においては様々な制限が設けられている。全部、公平に有権者に判断させるためだ。
>一民間放送の一番組が候補者を呼んで、政治討論の場を設けるのは、如何なものか?
こういうことが、あちこちで行われると、選挙運動がマスコミを使った、扇動行為に逸脱してしまう。
ホイホイと一民間放送の番組に出演する両候補のいい加減な政治スタンスも大問題だ。
少なくとも、片方が断れば、この企画は通らなかったが、両候補が同じ様な次元に立っているから、民主主義制度の分別わきまえず、出演する。
一方は民間放送局のアナウンサー出身の元経営幹部から市長へ、他方は弁護士出身と云ってもテレビタレントとして名を売って府知事になった人物。
この両人は云っちゃ悪いが同じ穴のムジナ。
>しかし、余りにもハッキリしている事がある。
任期満了の大阪市長選挙に出馬しなければ、ダブル選挙はなかった。
何が、「あなたの一票が明るい未来を作る」だ。
TPPに参加すると云うことは、こういう社会経済の再編を必然化する。
経済飽和状態で経済地盤沈下の傾向の歯止めの利かない大阪で今発生している事はこれからの日本政治の魁である。
>言葉巧みなモノ、イメージ操作にたけているモノ、が大衆に支持されると云うことになる。
それで、当選した本人の政治が、言葉通り行われないのが通常である。またこうした巧みなマスコミ操作で地位を得た政治家は、以後の自分の政治にマスコミ宣伝、煽動を使って、大衆意識を自分の都合のいい様に操っていく。
>基本的に有権者は候補者の平等な限定された政見情報で冷静に判断を下すべきモノ。
解らないところがあったら、自分から労をとって情報を得るモノ。
このような最低限の作業放棄し、ただその場限りの民間営利企業に過ぎないマスコミ資本が垂れ流す、情報に反応して、政治判断をするぐらい危ない事はない。
「種まきジャーナル」は以上の様なことがなにも解っていない。
所詮、私企業でしかないマスコミ資本は選挙運動に介入すべきでない。
ワァーワァーやってヒートアップすれば、マスコミ資本はもうかると云う側面からも、自制しなければならない。
<追記>
今ネットで橋下関連の記事を調べた。納得できる記事はなかった。自力で解明するしかない。
不断マスコミに全く接していないので、マスコミで人気を得た橋下のことは知らない。
大阪の橋下人気は不気味。正直、ああ云う男に拍手を送るモノの気持ちは理解し難い。大阪育ちでないということもある。
一方、石原慎太郎を選択してきた東京都民はどうなのかと。
自分にとって石原は理解できるが、橋下の人物像は理解の範疇を終えている。
石原には枠があるが、橋下の枠は見当がつかない不気味さがある。これは危ない。
彼のモチベーションのかなりの部分は這い上がっていこうとする上昇志向の強烈さだろうか?
が、情緒は解らなくても橋下の様な人間が育まれ、もてはやされる社会環境は突き止めねばならない。
>>もう回りくどい、部分は少なくして、橋下解明に努める。
今回のダブル選挙の隠れた争点は橋下問題だと想う。
前回に挙げた、大阪における下層住民問題からのアプローチは正しかった、と改めて想う。
この視点と戦前戦後の経済繁栄と凋落を掛け合わせて見ていかないと大阪と人間、政治家?橋下徹は理解できないだろう。