以上タイトルにした各々の中央政治、首都東京の地方政治の主導者の蠢動は、この国のエスタブリッシュメントが一繋がりになって、内外情勢に臨む基本動向を指示している。
このエスタブリッシュメントの蠢動する一繋がりを摘みあげると、ナントその下にオゾマシイ強欲貧欲、無知蒙昧、小心翼翼、奴隷根性丸出しの、上は経団連企業、金持ちから、下は生活に追われた小市民までが繋がっている。
支配層にも政治戦略はある。
今後予想される経済停滞の継続に苦吟する国民多数を
愛国、アジア排外の熱狂政治幻想に引きずり込み、
日本国家政治幻想共同体の一体感を持たせ、ひと塊りとして、
その結果、必然化する支配層とその追従者の繁栄に対比した、
あらゆる分野での格差拡大の不可避的現実から目をそむけさせ、
怨嗟と激烈な反撃の機運をナントカ薄めようとしている。
彼らは階層的本能で必死なのである。自分たちの戦後営々と形成してきた地位の安泰と生き残りをかけているのである。
>追従者には支配層ほどの階層本能はなく、其々の立場立場で勝手な思惑を抱いている、抱かされている、にすぎない。
支配層の一使用人に過ぎなかったものが、時代のヒトコマの事情で政治権力が転がり込んだがために、
インスタントで皮相な国家意識に凝り固まって、時代に対処するしかない姿を指示している。
即席国家意識ゆえの凶暴性、無原則性、非政治性も必ず、付随する。
>歴史を振り返ると、藤井裕久の様な事態は過去にあった。
ドイツ革命を受けた、1920年代ワイマール共和制時代、ドイツのおかれた特殊な内外の情勢によって、国家の政治権力を運営する付託をドイツ支配層から受けたドイツ社会民主党の政権担当者の内面、振る舞いは時代は大きく違うが、同じ位相にある。
>その果てにドイツはどうなったか?
国民はワイマール民主共和制の政治混迷の中から、強い権力を選択した。
この場合は国王の鶴の一声によって、政権を獲得したのであり、ドイツの純選挙選出とは違う。
政治過程、歴史過程は単純に進行しない。其々の事情、特殊性がある。
>日本の今と将来。
基本視点として今、我々国民の前に政治主人公、基本政治潮流は、出揃っている、と考える。
政治流動の中で組み合わせがどうなるかと云うのは二次的な事だ。
ということは、どういう政治的な組み合わせがあっても、このままでいけば、先に挙げた政治方向に日本政治は進んでいく。
>世論を形成する?マスコミのここ最近の政治言論の変貌ぶりには驚くしかない。
私などは彼らにめったに遭遇しないから、何気なく接している方より、その変貌のスピードが実感できる。
NHKも聴くに堪えない、支配層の政治方向に沿ったニュースを編集し、懲りもせず垂れ流している。
ある意味、小沢氏への偏向報道の洪水当時よりもさらに支配層の思惑に高度に明け透けに寄りそっている。
>ま。と云いながらも、世界は日本だけであるのではない。
フランス大統領選挙では社会党候補は富裕税の創設を政策に掲げている。
この間のフランス欧州政治のリアルな流れからすると、そういう勢力に支持が伸びるのは当たり前である。
ヨーロッパの民衆はシブトイ。
アメリカは究極の処、先進国では日本しか強収奪できる国が見当たらない。
TPPによる日米支配層の日本国民多数派に対する共同収奪が現実化するだろう。
なにしろ、米国の、社会経済システムの日本への移植ということだから、日本支配層とつるんでやりたい放題できる。
そこから沸き起こる不平不満には愛国排外主義を投げ与えて、目暗ましする。乱暴に云えばそういう事。
>中国情勢における共産党支配の崩壊と混乱は長期スパンで見ると、統治形態が変わるだけで、中国国民と中国国家の在り方を大きく変えるモノにはなりえないだろう。こういう長期視点のない中国論は疑問。東アジア動乱を恐れている。
その場合の中国国家は今より民族主義的傾向によって、国民統合をするしかないのだから、日本には風当たりが厳しくなるだろう。まともに相手にしない、と云う傾向が強まる可能性もある。