反俗日記

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自衛隊に破壊措置命令=野田首相「万全な態勢を」―北朝鮮ミサイル。日米韓中、当局による師走、総選挙向けた<軟な日本国民への揺さぶり>。果実の一杯実った木は下から揺すぶると熟した果実は簡単に落下する。

 時事通信。12月7日(金)9時4分配信。
 
「政府は7日午前、首相官邸安全保障会議を開き、北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に備え、自衛隊法に基づく破壊措置命令を発令する方針を決定した。北朝鮮が10~22日とした予告期間を目前に控え、迎撃態勢の構築を急ぐ。
 野田佳彦首相は席上、「4月の(ミサイル発射時の)対応の反省点を受け、十分な準備を行い、態勢に万全を期してほしい」と指示。会議終了後、森本敏防衛相は自衛隊に対し破壊措置命令を出した。
 北朝鮮は日本や米韓両国など国際社会の自制を求める声を無視してミサイル発射を強行する構え。予告期間には2週間近い幅があるが、防衛省幹部は「天候さえ良ければ、10日にも発射される可能性がある」とみている。」 
 
 もう、そろそろ、多くの日本国民は、こういう劇場型の緊張情勢の演出の背後にある複雑な利害関係の錯綜を読み解く力をつけないと、<果実の一杯実った木は下から揺すぶると熟した果実は簡単に落下する。>と云う被害を受ける。
 
 歴史を振り返れば、激動の時代には軍事的謀略が利害達成の重要な政治手段となってきたし、現に今発生している事態もまさにこの視点抜きに語れないと考える。
何時までも、<カンタンな答えー難しい問題には簡単な、しかし間違った答えが存在する>状態では最終的に損をするのは残存日本国民。
 
 北朝鮮弾道ミサイル発射で最終的にだれが得をし誰が損をするのか。
 
一番ハッキリしている事は、この事によって、得をするのは、太平洋の彼方から出っ張ってきて、東アジアに軍事基地を有し、東アジア各国を分断して、ハブ的位置とプレゼンスを維持したい(オバマ大統領選挙公約。輸出倍増。太平洋国家アメリカ。)アメリカ軍事当局とミサイル発射の先軍政治で果実を引き出したい北朝鮮
国内格差拡大激化、経済成長に陰りの見えるの中国、大統領選挙中の韓国も得をする。
そして、現在、総選挙中の日本で誰が得をするのか。
 
 勿論、こういった各国の先軍政治からの日本国民自身によるセキュリティの獲得は重要。
軍事を抜きに政治を語れる時代趨勢ではなくなっている。
本当のセキュリティーとは国民の自主性に基ずく多面的な自衛である。
 
 だが、<難しい問題には簡単な、しかし間違った答えが存在する。>状態では進行している事態の背景が読めず、繰り返し単純、感情的な反応しかできない。
 
 今後ともこういった日本の戦後的脆弱性を突き、揺さぶりを掛ける攻撃は肝心な局面で連発される。
 
 民主党政権になって、こういう事態が多発している事に注目。偶然ではないし、かれらに国家観がないと云うのも大きな理由にならない。日本政治が動揺していると云うのは大きな主体側の原因ではあるが。
ただ、選挙に置いて多数を得たからと云って、政治体制の動揺が収まる訳でない。
根本原因は冷戦体制崩壊後のグローバル資本制の内外の矛盾である。
時代基調は新帝国主義の時代である。国と国の利害が激しく対立していく。さらに国民の間でも経済利害の対立が激化する。
こういう背景では政治と軍事の直接的両刀遣いの道を為政者は選択しがちである。
いいかえると、勿論それだけに反戦と平和への希求の大切さが高まる。
 
 すでに指摘している様に、朝鮮戦争直前の三鷹駅列車暴走謀略、福島松川町列車転覆事件。
日本の関東軍張作霖爆殺などの謀略を行いつつ、国内世論を形成し、暴走したのである。
 
 そしてハワイ真珠湾奇襲攻撃の道に引きこんだのは、欧州戦争に後ろ向きな世論を参戦に向かわせる政治的意図をもって、日米交渉を決裂させる要求を突き付けたルーズベルト政府の大きな画策が在った、と今や明らかにされつつある。
おそらくこれが最大の謀略だろう。ここまで事の仕掛けが大きくなると、後世の歴史家も判断付きかねるのである。
 
 が、コレが激動の時代における政治と軍事の密接に連携した現実である。
 
 結果、こういう政治と軍事の両刀使いによって、庶民のリアルな利害は浸食されてきたのである。
最終犠牲者は庶民でなかったか。
消費増税賛成、原発容認、TPP賛成。そして、挙句の果てに、ナケナシノ日本の資産はむしり取られる。
 
 その画策にまさか日本の特権階層が加わっている事まで、考えが及ばないだろう。
しかしこれが現実である。
 
 グローバル資本制のすう勢とは、全世界的に支配層と残存国民層の利害が鋭く対立である。
中国でもアメリカでもこの事態が根本矛盾である。
どうして日本だけが例外であろうか?
 
だと すれば、それらが、表向きの対立の下で、共通利害に基ずいて、手を握り合う場合がないとどうして云えるのか
現に日本国民の目で見たら対立している様に見える中国は世界最大のアメリカ国債購入国であり、米国バブル崩壊後、直ちに米国債の継続する購入を内外に断固として宣言している。
2009年民主党政権交代後、オバマ大統領の日本訪問は1日。中国訪問は2日で在った。
アメリカと中国がテーブルの下で握手しないとどうして云えるのか。
 
 TPP事態の奥底に横たわっているのはこの矛盾である。
マスコミ、経団連、連合、主要政党は一致したTPP推進派である。主要政党の言説はごまかしだ。