NSC法案 自・公・民が修正合意 きょう採決へテレビ朝日系(ANN) 11月6日(水)0時5分配信
期間限定の掲載になり、抹消されるので本文の主要部分の修正コピー。
「外交や安全保障の司令塔となる日本版NSC=国家安全保障会議を設置する法案について、自民・公明・民主の3党が修正で一致し、6日に採決することになりました。法案は、6日に特別委員会で採決され、7日に衆議院を通過する見込みです。与党は、直ちに特定秘密保護法案の審議に入りたい考えです。」
W。秘密保護法(法)と日本版NSC(運用実体の司令塔?)はワンセット。
次の文言で日本版NSCの輪郭がボンヤリと理会できる。
「3党の修正協議では、民主党が、各省庁からNSCへの情報提出義務や4大臣会合の議事録作成などを要求していました。与党側は、このうち、情報提出義務については法案に取り入れましたが、議事録については法案には盛り込まず、付帯決議にすると回答しました。」
秘密保護法を運用し、各級機関からの情報を一元的に集約し、違反者を告発する権限を有する国家情報機関が国会や内閣からの独立性を確保して新たに設置されたと理解できる。
ただし、この種の常設会議は既に防衛庁内に設置されていた、と見る。
それが国家機密法と一体的に今国会に上程された。
法と運用実体が整備され、日本版NSCは多くのエージェントを確保するに至った、ということであろう。
今、上程までいたる経過は次に概略されている。
法と常識の狭間で考えよう ネットワーカー弁護士の独り言 2013年10月27日。
「特定秘密保護法案は、日米政府とアメリカ政府が、2007年8月に締結したGSOMIA(General Security of Miltary Information Agreement、軍事情報包括保護協定)に端を発して、民主党に政権交代する前の自民党政権下から検討が開始され、民主党に政権交代した後の2012年8月に、有識者会議による「秘密保全のための法制の在り方について(報告書)」が公表されて、それに沿って法案化作業が進められていたものである。
W。続く次の記述の思考パターンは日本支配層の共同性を見ないものであると、疑問を感じるが、そういう事実はあると想い記した。もう安易な反米に流すのは事態を正確に把握していない、間違った見方である。
求めよ!さらば与えられん!日米支配層体制とはそういう間柄である。
「この法案の性格を一言で表すと、アメリカの秘密を守るための法律ということになる。そのことは、前述したGSOMIAにおいて強く要請されていたことでもある。
>コレは韓国の次の極端な事案を参照すれば、わかりやすい。
<韓国政府、野党の「解散」請求、存在が意見と判断。>朝日新聞デジタル 11月5日(火)配信
【ソウル=中野晃】韓国政府は5日、革新系の少数野党・統合進歩党の「政党解散」を求めて憲法裁判所に審判を請求した。同党の活動が「北韓(北朝鮮)の対南革命戦略に沿っている」などと指摘し、存在が違憲だと判断した。特定政党の解党を政府が迫るのは韓国で初めて。かつての軍政下でもなかった事態に野党勢力は反発している。
情報機関・国家情報院と検察は9月、体制の転覆を企てたとして同党の李石基(イソクキ)議員を「内乱陰謀罪」などで逮捕、起訴した。脱北者団体などが解散を政府に請願。保守系の与党セヌリ党も解散を求めていた。」
情報機関・国家情報院と検察は9月、体制の転覆を企てたとして同党の李石基(イソクキ)議員を「内乱陰謀罪」などで逮捕、起訴した。脱北者団体などが解散を政府に請願。保守系の与党セヌリ党も解散を求めていた。」
>一定の経済政治軍事情勢の条件が揃えば、そういうことになる。
日本で国家機密法ー日本版NSCに対して各方面から寄せられている懸念は、内外条件、情勢次第では拡大運用される危険性に対してである。
特定秘密保護法案全文 - 東京新聞(10月25日)
法律を社会のリアルな実体や経験から抜き出して、イロイロな懸念を書き出したもの何本読んでもピンとこない場合は解らないなりに実物に当たることも大切。
テレビ朝日系(ANNや朝日新聞デジタル 記事は外交や安全保障に限定するように書かれているが、
国家機構の長が特定秘密と断定したものすべてが保護され、公開されず、漏らしたものは重罪処罰される(日本は米国に次いで刑は重い。)又対象の特定は、大きく拡大できる。民間を監視対象にすることも許される。市民、国会議員の知る権利は萎縮させられる。裁判過程にも秘密事項は適応され、公開されない。
欧米の同種法案や機構と対比する考え方は単純比較であり、日本歴史の特殊性、民族性、ここ数年の急激な政治過程の独走を考慮していない。マスコミ報道の自由度指数も日本は非常に低くなっている。
他者不信を前提と下契約社会、異民族の統合あっての国家の欧米と同質性の強い日本社会では、社会の根源のあり方が違う。
そこにおいて欧米流をストレートに導入したら、結果的に曲りなりに成立してきた民主政の一方の柱である多元社会は死滅し、同質性(コレも民主政には大切)の更なる強化と同時に社会内部の排他性が強まる。
この緊張ストレス社会のはけ口は偏狭ナショナリズムの強化にしか転嫁しない。
ソレによって生まれる外圧は新たな危機感を醸成する。
日本には民主主義制度はあっても空洞化し、現時点や将来において民主政治は衰退していく。
この両法案は自分たちで自分たちの生き易い社会を葬り去っているに等しい。
戦前日本がおかしくなった道程を一言で言えば、既存の国家機構のなし崩し的強権化軍事化であった。
危機的事態に際し、日本支配層にはファシズムを必要としなかった。
歴史は螺旋的に繰り返す、形と中身は違っているが、国民の立場から見た本質は同じとなろう。
ただし昔のように、簡単に東アジア侵略にはけ口を見出せないが、
日本を含む東アジアの各支配層は軍事政治情勢の激化を国民支配の大きな支柱としており、この傾向は強まっていくだろう。
米国支配層の基本動向もそこに国益を見出している。
核兵器の軍事均衡が大きな軍事衝突を回避させている大きな要素である、と考える。
北朝鮮は独裁が面子に拘り、適正な政治経済路線を選択できなかったコトに原因する事実上の破産国家である。
次に挙げる視点は市民革命を自ら立ち上がって、成し遂げる機会なく、お上や偉いヒトの施策でやってくれる、
庶民は恐怖心、拒否反応、危機感を抱き、○やペケ、?の合図だけする慣習的な思考パターンだがソレを押さえた上で一応の参考にする。
巨大組織が順調に動く、というのがそもそも、あり得ない幻想。
YAHOO!みんなの政治
「秘密保護法」対象の罪と罰 最終更新日:2013年11月5日
点検。秘密保護法案。(東京新聞)
- <1>厳罰化 懲役10年 市民が萎縮(10月4日)
- <2>特定秘密 際限なく広がる恐れ(10月5日)
- <3>知る権利 市民も処罰対象に(10月6日)
- <4>適性評価 飲酒・借金・家族も調査(10月7日)
- <5>情報公開 永久に秘密も可能(10月8日)
- <6>国会 政府監視 自ら放棄(10月9日)
法案全文
- 特定秘密保護法案全文 - 東京新聞(10月25日)
<日本弁護士連合会>
秘密保護法とは?