反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

理研ー小保方騒動への即時対応の時期は過ぎ去った。回り道が面白い。人を信じることと状況自体の認識は分離。

(1)理研ー小保方騒動(ネイチャー論文胎盤、胎児の画像、今頃になって同一画像と判明報道、笹井の小保方  囲い込みと主導性判明)
(2)PC遠隔操作事件(保釈中の片山祐輔、真犯人メール自演逮捕)、
(3)福島原発事故現場の現状(11本の山側井戸掘削、地下水400トン/日のうち100トン汲み上げ、地下水バイパス沿岸放出開始→凍土壁工事の布石~メルトダウンした核燃との葛藤は、思惑を超えて長く続く 。
 
これ等三つの事態から共通性を抽出し、認識方法と行為を教訓化できる。 
状況自体(問題点、限界性が潜む)の独自性と、それを認識する主体を一端、分離し、前者を物自体の現象とし突き放して認識する。その後に主体側に結合する。
 
 具体的に見ていくと
 
    (1)その時マウスは緑色に光った!」若山教授が語った幻のSTAP細胞誕生秘話
~若山教授から直接聞いた真実のストーリー ~梶原しげる
 
            どんな言葉で慰めようかと思っていたら、光ったんですよ! 
 来る日も来る日も、失敗が続いた。
 若山教授は淡々と検体を顕微鏡で覗き続けた。
梶原小保方さんの情熱を目の当たりにしながら先生も<できっこ無い>から<もしかして成功するかも・・>と期待する方向に傾いて行ったんですね?」
若山教授いえいえ、全く。ずっと無理だと思っていました
梶原じゃあ、なぜ、そろそろ終わりにしようかって言わなかったんですか?」
若山教授「普通の若い研究者相手ならとっくにそういっていたでしょうね。しかし、彼女の失敗とその後の戦略の立て直しぶりを見ていると、例えこの件で芽が出なくても彼女にとってこの体験はムダにならない。後々役に立つ失敗を続けていると感じられたから、わたしも真剣勝負で続けました」
梶原「で、成功した瞬間はどうだったんですか?」
若山教授「いつもと同じように、彼女と一緒に研究室でマウスのお腹を見て、ライトを当てて、また何にも変化が起きないんだろうな、と思っていた。わたしも失敗には慣れていますが、彼女は失敗する度、毎回強いショックを受けているのが痛いほど分かる。さあ、今日はどんな言葉で慰めようか、と思っていたら、光ったんですよ! 緑色に!!」
 
           手順ミスがあったのかと不安がよぎる
梶原「やった!!大成功って、さすがの先生も興奮したでしょう」
若山教授「小保方さんは涙を浮かべて喜んでいました。でもわたしは何かの間違え、何かの手順をミスして光っちゃったのかと不安に思いました。我々はこれまでの失敗について、すべての行程を記録しています。記憶もしています。どこで何をどうやったら反応が出なかった。それをいつでも振り返られるように行うのが実験ですから。
 瞬時に今回の手順と過去の場面と比較してどの段階で何を間違えてしまったのか? 万が一のケアレスミスがあるとすれば、いつの何だろうか? 頭の中でぐるぐる考えていました。だって、万が一、緑の光が成功じゃなくて大失敗の結果だったとすると、小保方さんをぬか喜びさせたことになる。当りが大きかっただけに酷く落胆させる。残酷でしょう?
 山の天辺に登らせて地面に突き落とすようなことはしたくありません。小保方さんが<やった!やった!>と感涙にむせぶすぐ横で、わたしは<あそこでこうなって、ここはこうで>とまるで喜んでいない。ところがどう考えてもミスがない。でもあるかもしれない。私はまだ喜ぶのは控えておこうと思ったんでしょうね
 本格的に喜べたのは翌日でした。実験が正しく成功するとは、同じ状況で行うすべての実験が成功するということなんです。その通りそこから先はすべてのマウスが緑に輝きました。そこで初めて<やった!>と思いましたね」
 
           ネイチャー誌に論文2本同時掲載の喜び
若山教授「そうです。ネイチャーが認めれば誰も否定できません。ところが、そのネイチャーの審査がすんなり通らない。提出する度にここはどうだ? あれはどうだ? と全部で4回かな? 突き返されたんです」
梶原「<地道に築き上げて来た世界の偉大な科学者を愚弄する、とんでも論文>みたいな言われ方だったって新聞に出ていましたね。ビビりましたでしょう?」
若山教授「いや、それがわたしも小保方さんもこれにはさほど揺さぶられませんでした。だって、実際に実験で確実に証明できているわけですから。後は審査員の方達の注文に一つひとつ応える。時にはキッチリ反論する。この作業を1年ぐらいやりましたかねえ。 」
 
 (1)の事態に気が進まないままエンタメ、ネタの一種としてを取り上げるようになった当初、難波名誉教授の次の一節が物凄く気になった。~人を信じる信じない、ということとSTAP、小保方事案をどのように見ていくかということは別の次元の問題~。
猜疑心の強すぎるものにとって、人を信じることの大切さを改めて確認した。
が、上記の文中に在る若山さんの小保方に対する関わり方の変化は、結果論ではなくて、どうなんだろうか? 
小保方の科学者としての素養、能力の如何の判断ができなかった?突き放して観察できず、自分を対象に投影して判断している。
 そもそも、バカンティー大和のいう人間の70兆の細胞に細胞分化を遡れる極少の肝細胞が潜んでいるという仮説を、そっくりそのまま信じ込んで本業の研究テーマにできるということ事態に科学者としての小保方に大きな限界、不適正を見る。(他の研究者はそうした仮説を本業のテーマとしていない)
試験管の中でさえ空想にすぎない仮説を信じ込んで実験を繰り返しても、条件を確定し実験すれば何時までたっても実証できないのだが、小保方の大きな間違いは、あり得ない結論に実験条件を近づける早稲田大学博士論文の実験内容)、或いは適合させる理研STAP細胞発見=ES細胞すり替え)というところにある。
>STAP細胞研究にそもそも実証不可能という絶対限界?があった。(若山、ハーバード、バカンティらも小保方方式を疑問視~発想はストレス耐性で生き残った細胞はこのとき既に幹細胞という安易いい加減~)
試験管の中だけでも実証するとしたら、現存する二つの万能細胞のうち、IPS細胞はあり得ないのだから、ES細胞を利用するしかない。コレに尽きる。
博士論文では骨髄由来のミューズ細胞を杯盤胞に凝縮して(注入方式とは違う)、キメラマウスを作成したとされているが、論文通り、本当に実験は行われたのかどうか、素人にも不審点が多い。さらには素人ゆえに、そもそもミューズによって、博士論文方式で、キメラができる、できないか、の次元の疑問がある。(論文審査にパスしているところを見ると理屈上可能ということだろうが)
 
上記の梶原しげるのルポの最後の赤字マーク部分の文言をそのまま受け取ると、ES細胞の不注意混入の可能性は低い。
本格的に喜べたのは翌日でした。実験が正しく成功するとは、同じ状況で行うすべての実験が成功するということなんです。その通りそこから先はすべてのマウスが緑に輝きました。そこで初めて<やった!>と思いましたね」
この、若山発言から、不注意混入が続いた、という可能性は低い。よって、意図的なすり替えの可能性は非常に高い。
 
 なお、今頃になって、ES細胞由来の胎児の画像とSTAP細胞由来の胎児と胎盤?の画像が同一だったなどと指摘されている。
ES細胞すり替えはウォチャーの間で定説となっていたが、問題はSTAP細胞の胎児(実はES細胞から作成)と称する画像とES細胞から作成不可能な胎盤の不鮮明画像の存在であった。
ネイチャー論文の論旨ではSTAP細胞の増殖、多能性分化機能は胎児だけではなく、特殊工作によって胎盤にも分化するのだから、それを実証する胎児と対になった胎盤の画像は必要。
 ウォチャーには二通りも見方があった。
現場の実情のイメージが掴みきれないので省略するが、双方ともに妥当性は在る、と感じる。
いづれにしても、小保方以外に実情を最も知るものは若山以外にあり得ない。
実験ノート等々の当時の記録は残しているというから、【あの時の前後の状況】を振り返ると、今にして全貌はわかってきたはずである。
 
 なお、胎盤と胎児になり得るES細胞を丹羽が作成したという情報もあるが、実情はES細胞からTS細胞が誘導されるメカニズムの解明だけで、そのようなES細胞は作成されていない。
 
 理化学研究所、発生再生科学総合センター 2013年11月7日(この日付に注目)
「Sox2はES細胞(ESC)ではLIFに制御され、TS細胞(TSC)ではFGF4に制御されている。Sox2の結合パートナーがOct3/4からTfap2cに変わると転写活性化される遺伝子セットも変わり、その結果、ES細胞からTS細胞が誘導される。Oct3/4とTfap2cは相互抑制的であることが予想される。」
 
>1950年代後半にイギリスで起こった世紀の大発見→遺伝子の構造の解明に絡んだ事態から、理研小保方ー騒動や科学研究現場の人間模様の実態の一端をリアルに知ることができる。
研究者は社会関係、人間関係からかけ離れたところで、一心不乱に研究していれば良い、というものではないようだ。
実情を具体的に知るために、後で詳しく追認する価値がある。
ネイチャー論文記載の胎盤の不鮮明画像と胎児の画像が同一と判明した以上、笹井のいうSTAP現象の実在の大きな根拠のひとつは消去された。
後のライブイメージング画像の緑色に蛍光するSTAP細胞の件も死に行く細胞の蛍光と掃除細胞マクロファージの動きとの関連で論破されている、
ES細胞はSTAPのように塊にならないという件も、ES細胞を培養地の上の浮遊状態でほぼ同じ減少があられると、説明され論破された。
 結局、小保方が残した資料を精査すると結論を先送りにし、未だにSTAPの有無に囚われている世論の一部に迎合し、問題の所在を有耶無耶に出来難いから、やらないだけである。
ひたすら、情報を小出しにして、できる限り小保方単体の責任にして組織防衛を計るつもりである。
組織防衛とは、国民に理解してもらうことではなく、カネの流れの元栓(官僚ー政府)の具合をそのままにしてもらうことである。
元栓の具合をそのままにして貰うためには、税金を払う国民をたぶらかす必要がある。
そのための方途は今回の事態を国民の記憶からできるだけ、消去し、有耶無耶にすることである。
今回の事態に対する科学コミュニュティーの大方の反応は鈍い。
科学コミュニュティーとは古い日本語に翻訳すると科学ムラのことである。
理研ー小保方騒動は福島原発事故のような破壊力があったかといえばNOであり、科学ムラの利益共同体にとって、何ら激震でなく、彼等も理研の政治的収拾策に同感、協調している。
そもそも、論文の主旨に沿ったSTAP細胞由来の胎盤と胎児画像が記載されていることこそが研究不正の最大の証であるのに、今頃になって、ES由来の画像と同一画像だったなどとしていることから、6月中旬のネイチャー論文検証と小保方等の懲戒委員会の審査結果公表への布石、地慣らしといって過言でない。
他方で、理研本部はそうした神戸理研SDBの報告を調査しないなどと、検証委員会の有耶無耶路線との政治的バランスを取っている有様である。
 
理研ー小保方騒動の本線はES細胞すり替えと、研究現場の人間関係、構造及びそれを取り巻く社会関係である。STAP現象の有無などという理研検証委員会が1年がかりで新研究することなどは、どうでもいいことである。何しろ、STAP研究によって残された資料さえも、正面から見据えようという基本的手順を蔑ろにしている。


 (2)の保釈された後の片山祐輔被告の真犯人メール事件から自白逮捕までの経過を報道したジャーナリストは、片山被告に対する認識の誤りを人を信じる信じないの問題に拡張して総括文を書いている。        
この事件に関して過去の記事で取り上げた記憶があったが、記事として再読する価値がないとみなして抹消したようで見当たらない。日記を終了してから、再読することを楽しみとしているので、余計な記事は削除することにしている。
自省を込めて、改めて、人を信じる信じない、と区別された状況そのものの問題点、限界を探ることの重要性を確認しておきたい。
 
 (3)フクシマ原発事故現場の修復作業は、関心を持とうが持つまいが、メルトダウンした核燃の毒素は存在し続け、止む事はない。それぐらいでなければ、原子力エネルギーではない。現在、今後に大きな課題、問題点、限界が存在し続ける。
その対策費の源は税金と電力料金である。
2020年東京オリンピック開催は東日本大震災福島原発事故を忘却させるために政治的に仕組まれた無駄な巨大イベントである。世界通念からしても、常道を逸している。


 関連情報として、掴んだ興味在るところを抜粋する。即時対応の時期は過ぎ去った。回り道に得るところが多い。


W。解りやすくて、面白い、良くできている、詳しい、タメになる。絵図豊富。
そもそも、理研ー小保方騒動を連載しておきながら、中学高校の生物の知識さえなかった。         
この際、取り込んでおくことにした。
 
    中学生の知識でわかる私達の体の不思議~JhataのHP
             http://www015.upp.so-net.ne.jp/j-hata/
<ミツバチの危機>の記事
「ミツバチが大量にいなくなるという現象が5年あたりからアメリカ合衆国で始まり、やがてヨーロッパ各国でも深刻化し何と日本でもおきているというのです
この現象は「蜂群崩壊症候群(colony collapse disorder, CCDと略)」とよばれ、農作物、特に果物の生産に深刻な影響を与えているというのです」
 
「 ミツバチの社会(巣)は役割分担が非常にはっきりしていて、一匹の女王蜂と沢山の働き蜂、少数の雄蜂で構成されています。春になると、働きバチによって、王台という女王バチを育てるための特別な部屋がつくられます女王バチも働きバチも♀なので、孵化したときは同じ幼虫ですが、王台で生まれた幼虫だけが働き蜂からローヤルゼリーを与えられ、女王バチへと育ちます。
女王蜂の産卵能力は1日に1000~2000個です。産卵のために生まれてきたようなものなので、その他の機能は同じ♀である働き蜂よりも採取する肢が短いなど、退化しています 。
寿命も働き蜂が1ヶ月余りなのに対して女王蜂の中には6年ほど生き延びるものもいます
 一方の♂蜂は働き蜂のすることには一切関わらず、春の交尾シーズンになると1つの巣で数百匹にもなり、女王蜂を見つけると、♂たちは1匹の処女王に向けて、死に物狂いで戦います。女王蜂はこのとき続けて数回の交尾をします
♂は交尾によって命が奪われたり、交尾に与らないものは厄介者として外に出されてしまいます
ハチの世界では一つの巣が一つの個体に相当していると考えられます
ヒトは60兆個の細胞(120種類)がそれぞれの機能を発揮して一人の人として成り立っています
ミツバチの場合、この個体に相当するのが巣で、そこの一匹一匹のハチが細胞であると理解することができます。W。全部の蜂が突然、失踪→一ミツバチ世界のシステムから、巣全体を一つの個体として考えると突然の失踪はミツバチ世界の習性に忠実に従っているとも言える。
 
イメージ 1
W。ココでいうミツバチとはセイヨウミツバチのことで、改良品種。蜜が大量に取れることから、養蜂ミツバチといえば99%はこの品種。日本では在来種の日本ミツバチがいる。養蜂は素人の趣味。天敵のスズメバチにたいして、自主防御できて、病原菌にも強いが、採取できる蜜の量は5分の1程度とか。アメリカミツバチのように人間を刺す攻撃性がほとんどない。動画でも、無防備で巣箱につかよって作業しており、アメリカミツバチでは、考えられない。日本でもミツバチといえば、明治時代に輸入された、セイヨウミツバチを指す。
それ以前に養蜂はほとんどやられていなかった。
 セイヨウツバチの養蜂をはじめるときは10万円ぐらいで元ミツバチを買ってくるが、日本ミツバチは野生種を捕まえる(分けてもらう)。
 
 
一つの巣に30000~50000匹
「では、何故ミツバチが立ち去ったのか(実は死骸が見つかるわけではなく立ち去ったとしかいえないのです)? この原因はいまだに判明していません。農薬、ダニ、温暖化、中には携帯電話から発する電波などという珍説もあるそうです。
先ほど、述べたように蜂は女王蜂を中心に1個体のように振る舞う。
すなわち、個体が忽然として消えるということです、まさに神隠し、某国が関与した拉致?
この現象はカナダやヨーロッパ各国にも拡がりました。
 どうも、その背景に養蜂業の問題も絡んでいるらしいのです
農産物の収穫に欠くことのできないミツバチを手っ取り早く殖やす方法、それはおとなしく、よく働き、飼いやすい蜂を選ぶこと。それに選ばれたのがセイヨウミツバチなのです。
ミツバチにより優秀な品種が得られる農作物はカボチャ、かんきつ類、イチゴ、サクランボ、メロン、ナシ、スイカ、アーモンド、ラズベリーなどなど、実際には農作物の1/3という見解もあります。
 
 本来、9種類(多数の亜種)のミツバチがいて、それぞれコロニーを作っていた(居る)。しかし、人の都合でその一種が家畜化され、酷使された。そして次第に種々の環境に対して抵抗性を失っていき、疲弊して消えていったということは容易に想像がつきます
 つまり、人間の都合で生態系を変えてしまったことが大きな原因ではないでしょうか?
われわれは生きるため食物を食べなくてはならない。その食物は自然が作るはず。しかし、いつの間にかヒトは自然の中に生きているのだということを忘れて、われわれもその一員であるはずの生態系を壊してしまった。その報いの象徴ではないでしょうか?
この問題は果物を含む農作物に限らずヒトが生きるために自然とどう付き合うべきか?への厳しい問題提起だと思うのです
因みにわが国でもセイヨウミツバチを大々的に使っていて、大きな影響が出はじめていることは報道の通りです。日本には固有のニホンミツバチという優秀なミツバチがいるのですが、、
さすがにアメリカでは農務省がいち早くその調査と対策に乗り出すとともに、基礎研究も進んでいてミツバチの今まで知られていなかった特性が判明したと。そして、その対策が一定の成果を上げつつあるとの報もあります。
わが国はというと、やはり現場では早くから気がついていたのですが、例によって対策は後手後手で、調査をはじめるという農水相の談話が出たのがつい先日、4月3日です。ミツバチ


   

       食べるということ -その1 生きるためのエネルギーはどのようして得るか
続く