ココ2回分の記事の散漫、重大箇所の書き落とし、から1)理研ー小保方騒動の現状と問題点をダイジェストしておく必要がでてきた。
なお、その3の「獲得形質はRNAにより遺伝する、新理論の紹介をコピーし終えて、突如ひらめいた。
研究現場の最前線ではアメリカ発で、実証性のあやふやな大仮説の科学理論の発表が世界中に蔓延している、のだ。宗教のキリスト教原理主義、経済の市場原理主義、そして科学に「原理」主義が浸透してきた。バカンティー小保方、万能細胞論はその系譜。その3の解説を読んでいるとそんな匂いがする。
小保方等研究不正を基盤とする論文はその最新の流れの棹差す中で形成された。
グローバル資本制の行きすぎた傾向の研究現場への反映の象徴だろう。
彼等の研究不正の背景は3つにまとめられ、その複合と見ていたが、それでも納得しがたい部分が多過ぎた。
3つに追加する4つ目でやっと視界は開けた。
>まとめるだけで簡単だが、今回は2)について調べていたら、面白い記事と情報に行き当たったので、時間不足で詳しいものは省略した。
>ダイジェストで強調したい部分は
検証実験に出勤している小保方の8月9月の体調不良によるリハビリを口実にした事実上、夏季休暇のようなスケジュールの本当の理由は、
STAP現象実験の猶予期間を2ヶ月置かなければ、法案提出前にSTAP現象無しの結論が出てしまい、国会会期中に理研当局の責任問題がクローズアップされることを避けたい、タメである。
9月から、本格実験を開始すれば(ただの発光のかくにん作業→「GFP OCT4陽性 かくにん よかった」のどこが本格実験だ!)、「只今、小保方は多くの国民のSTAP細胞の有無という疑問に答えるべく、懸命に検証実験中です」などという他愛もない言い訳ができる。
このスケジュール関連で大事なことはもっとある。
先の公式発表によれば丹羽等6人の検証実験チームは4月以降から、小保方等のネイチャー論文方式の弱酸性溶液30分間、シャブシャブと違った、体細胞の微細分化の機械的ストレス耐性によって、STAP細胞を抽出している、と述べていることである。
当初、公式文書で発表した検証実験のスケジュールによれば、
丹羽等検証実験チームは、まず最初に、小保方ネイチャー論文方式に基づく検証実験を6月中旬に結論を出すことを目途に行う予定だった。
ところが、4月から「一部ネイチャー論文方式と違う検証実験」をやり続けていた、と今頃、発表している。
だったら、小保方ネイチャー論文方式の検証実験は、全く手付かずだったとなり、そこで「小保方さん本人がやるしかない」などいう理屈が生まれる。
大嘘である。
丹羽等は小保方方式にチャレンジしたが、全く何の反応も見出せなかったので、元々、疑惑が持ち上がって以降、小保方方式ではマズイと判断していたので、早々と実験を切り上げた。
コレが真相である。当初の公式発表まで遡れば、このほうが辻褄があっている。
ということは、結論的に云えば、
その1。小保方弱酸性溶液シャブシャブの検証実験の結論は既に出ている。(なお、PH5,7は紅茶程度の酸味だが、女性の子宮のPHもその程度と想われ、ネイチャー論文では研究史を遡って小理屈をこねているが(笹井)、ほんとうのところは、子宮を遡る精子のイメージから着想を得たものと思われる。小保方らしい発想である)
したがって、小保方STAP現象には再現性はないという結論は検証チームによって既に突きつけられている。
200回見た、の小保方を厳重監視の下、傍に付き添って、事前にキチンと矯正できれば、小保方STAP現象無しの結論が2ヶ月以内に出るはずである。
かくして、8月9月の小保方は体調不良で本格実験ができない状態で、意味不明な準備作業をしながらリハビリしていなければならない。
その3。9月以降11月末までの小保方STAP現象実験によるSTAP現象無しの結論によって、
イ、理研当局の責任問題を月日の経過と共に薄れさせることができる。(引責の程度はわからないが、解体縮小など絶対に無く、トータルなイメージとして責任問題を【薄れさせる】。)
ロ、他方、小保方は200回も見たSTAP現象無しなのだから、実に遅きに失した責任を背負い込むことになる。
問題発覚以降、STAP政治の一つの駒として利用された、ということだ。
小保方側は自ら血を流してでも、真相の一端でも明らかにすることが状況へのイニシアチブをとる唯一の道だった。田舎弁護士が付いているから、小保方本人にとっても、当該学会、日本にとっても、いいことは無かった。目先のことばかりを考え対処してきた。大局な政治的な判断がない。
ハ、このころには理研特定国立研究法人指定の法案は国会を通過している。
さらに、前回の記事の次の部分のいい加減な記述もダメである。
2)『鳥類以上の動物と違って、移動できない、血管機能などがないなどの理由で植物には、こういう再生力が備わっている。
しかし、同じ場所に留まって再生機能があると、種としての変異による進化が遅れることになる。
この辺の理屈は難波先生の解説に詳しい。【理解のほどはいい加減】。
小保方等の万能細胞の基礎的な理屈は植物、特殊単細胞生物に起ることを哺乳類に当てはめるようなもので、生物の発展進化の流れを否定している。』
こういう基礎的な理屈方面を適当にやり過ごしているようでは、理研ー小保方騒動を取り上げている意味はほとんどないに等しい。ただ批判したり憤激しているだけではダメでこの騒動を、学びの場にする。
反俗日記 理研騒動についてーNO1- 2014/4/4(金) 午後 6:06
《【体細胞と胚細胞】》難波先生
40億年の生命の歴史」というのは、生物学的には胚細胞を通じて、遺伝子セットが次の世代に伝えられるということであり、その遺伝子セットとは二重鎖のDNA分子組合せのことだというのは、大方に理解されていると思う。
つまり《遺伝は胚細胞→胚細胞という系列でしか起こらない》から、【「胚細胞の道」】が存在するし、そこを【流れる40億年前からの「遺伝子の川」】が存在する。
40億年の生命の歴史」というのは、生物学的には胚細胞を通じて、遺伝子セットが次の世代に伝えられるということであり、その遺伝子セットとは二重鎖のDNA分子組合せのことだというのは、大方に理解されていると思う。
つまり《遺伝は胚細胞→胚細胞という系列でしか起こらない》から、【「胚細胞の道」】が存在するし、そこを【流れる40億年前からの「遺伝子の川」】が存在する。
>また【体細胞は胚細胞に獲得情報を与えられない】から、「獲得形質の遺伝」は起こらない←W。獲得形質の遺伝の意味がよく解らなかったので、調べたら、面白い記事に行き当たった(注、最後尾に詳しく引用する)、この記事は獲得形質の遺伝は「一部体細胞で獲得した形質の結果作られたRNA分子が、何らかのメカニズムで生殖細胞へと運ばれる」という仮説を解りやすく述べている。(実験で証明されたとしている)この記事だけでは是非は不明だが、そういう視点からの研究が行われている、現状がわかる。どこかバカンティ理論に通じるにおいがする。
この辺は、20世紀後半の生物学医学が到達したコモンセンスだろう。
個体の生存にとって決定的に有利だったのは、【鳥類以上でよく発達している免疫系の進化】である。
>【「遺伝子の川」】で重要なのは、次世代に伝えられる【「胚細胞遺伝子」が変わらないという点】にある
**が、【免疫系では個体を守るために体細胞の「遺伝子が変わる」】。
>この【再構成遺伝子】は【細胞分裂の際に次の世代に受け継がれ、クローンを形成】する。
>この【クローンが「STAP細胞」の元だとすれば】、その子孫であるかぎり【「指紋」=再構成遺伝のバンドが残る】はずだが、【「STAP幹細胞」には指紋がなかった】。これはありえない。
*「再構成遺伝子という指紋は幹細胞になっても消えないはずなのに、
*STAP細胞から大量生産可能な<STAP幹細胞>を作製した時点では、消えていた。
*STAP細胞から大量生産可能な<STAP幹細胞>を作製した時点では、消えていた。
W。上記から、FFP OCT4陽性 かくにん だけではリンパ球由来の細胞を実験材料に設定した意味がない。
笹井の説明資料では、リンパ球受容体の再構成は確認しなくても良い、FFP OCT4陽性 かくにん だけでOKと。
なお、安部首相の大腸潰瘍の原因は大腸と胸腺間のリンパの反応異常であり、最新の治療薬の出現によって、異常状態を調整できるようになって、潰瘍が鎮まっている。
実験のための実験(小保方の今回設定されている作業はあくまでもシャーレの中の現象確認)、いうなれば、実験用ハツカネズミの研究のような実験と再生医療の間にはとてつもなく大きな壁がある。そんなものは基礎科学の前身にさえ寄与しない。
W。解りやすくするために符号を打った。
《一時的に起こる体細胞突然変異》のために、W。通常の遺伝子の父母23本づつのDNAではない、リンパ球細胞独特の免役反応を生み出すための、リンパ球受容体の特殊多様な塩基配列のことを云っているのか。
それとも、そういう受容体を獲得するまでの突然変異の果たした役割を強調しているのか、理解しかねる。
後を読むと、後者だった。
免疫学的な多様性が生みだされ、抗体やT細胞の多様性がつくられ、個体を保護する免疫が成立する。
免疫学的な多様性が生みだされ、抗体やT細胞の多様性がつくられ、個体を保護する免疫が成立する。
興味深いのは、もともと多細胞生物が発生したとき、体内に
イ、「掃除・修理屋」として機能する細胞と
ロ、子孫をつくる細胞があったが、
>これははじめ一つの細胞で、時と場所により働きが変わっていたにすぎないということだ。
前者の子孫が
前者の子孫が
(イ)マクロファージや白血球であり、免疫を担当するリンパ球になった。
>後者は後に
>後者は後に
(ロ)胚細胞として特化したということだ。
>もともと【原始血液細胞】には、「遺伝子複製能力」と「遺伝子変異能力」があった。
【遺伝子を忠実に複製する能力の方は胚細胞】に受け継がれ、
*【「突然変異能力」の方は免疫細胞】に受け継がれた。
*この【分化を促したのは、血管系の完成】である。
>【植物の場合】は、血管系も遊走能力をもつマクロファージもないから、
*この【分化を促したのは、血管系の完成】である。
>【植物の場合】は、血管系も遊走能力をもつマクロファージもないから、
**【体細胞に個体全体を再生させる能力】が見られることがある。
よく知られた「ゲーテ草」(セイロンベンケイソウ)がその一つだ。
葉をちぎって水に浸けておくと、葉脈が葉縁に接するところから新しい芽と根が吹いてきて、幾つかのクローン性個体が生まれる。
葉をちぎって水に浸けておくと、葉脈が葉縁に接するところから新しい芽と根が吹いてきて、幾つかのクローン性個体が生まれる。
>>こういう現象があるから【「哺乳類では体細胞が胚細胞に初期化されることはありえない」とは言い切れない】。
*ただ植物と動物が分岐したのが10億年前、両者の時間距離は20億年も離れており、「体細胞の初期化」がそう簡単に哺乳類で起こせるとは思えない。
*植物の場合、動物と異なり移動の自由がなく、哺乳類と異なり血管系も免疫系もないから、
生殖の時期まで個体を維持できない場合に、
生殖の時期まで個体を維持できない場合に、
「自己そのものを体細胞から再生する」という遺伝子のエスケープルートが用意されている、と見るのが妥当ではないかと思う。
>この場合、その遺伝子から見ると、一周遅れで遺伝子の「適応放散レース」に参加することになり、必ずしもメリットとはいえない。W。難しい言い回し。
ー以上で本文終了ー
注 サイエンスあれこれ
自称駆け出しサイエンスライター・神無久が今の科学を伝えます・・・よう努力します・・・
2012年01月10日 08:09 引用 W。文章のつながりを飛ばした。
「獲得形質というのは、生物個体が一生の間に獲得した新しい能力や特徴のこと。
ラマルク(1744-1829)は、キリンの首の話に代表されるような、一代で少しだけ伸びた首という獲得形質が、次世代に遺伝することを繰り返した結果、少しずつ長くなって、あの長い首を進化させたのだという進化理論を提唱しました。
ラマルク(1744-1829)は、キリンの首の話に代表されるような、一代で少しだけ伸びた首という獲得形質が、次世代に遺伝することを繰り返した結果、少しずつ長くなって、あの長い首を進化させたのだという進化理論を提唱しました。
ダーウィンの進化論。ランダムな突然変異と適者生存の原理によっても、同様にキリンの長い首を説明できたことや、ダーウィンの進化論がその後、遺伝子の本体や遺伝のメカニズムといった物理的根拠を得ることができたのに対し、ラマルクの説は、獲得形質の遺伝メカニズムを説明し切れなかったため、生物学の表舞台からは忘れられた存在となってしまいました。
*ところが近年、獲得形質が遺伝したと考えられる事例が多く報告される。
そしてそのメカニズムとは、ダーウィン進化論も拠り所とする従来のDNA突然変異の遺伝でもなければ、近年脚光を浴びているDNAやクロマチン(DNAとタンパク質の複合体)の化学修飾が関与するエピジェネティックなメカニズムでもない、<生殖細胞を通して次世代に伝わるRNA分子そのものにある>ことをつきとめたのでした。
そしてそのメカニズムとは、ダーウィン進化論も拠り所とする従来のDNA突然変異の遺伝でもなければ、近年脚光を浴びているDNAやクロマチン(DNAとタンパク質の複合体)の化学修飾が関与するエピジェネティックなメカニズムでもない、<生殖細胞を通して次世代に伝わるRNA分子そのものにある>ことをつきとめたのでした。
Rechavi氏らは、獲得形質として、動物がウイルス等に感染した際、その増殖を阻害し、感染を阻止するための防御機構であるRNA干渉という現象に着目しました。
RNA干渉による感染防御は、通常我々の免疫のように、そのウイルスに感染した個体一代限りの獲得形質と考えられるからです。
2)次にこの個体を、RNA干渉に必要な遺伝子を欠損している突然変異体と掛け合わせ、再びウイルス遺伝子を活性化した時に、通常であればメンデルの法則に則って、ウイルス遺伝子が増幅する個体が、孫世代では1:3の割合で出現するはずです。
3)しかし、実際は、ウイルス遺伝子の増幅を許してしまった個体は、ひ孫世代まで全く現れなかったのです。
4)さらに一部の個体では、RNA干渉に必要な遺伝子をまったく持っていないにも関わらず、100世代目でもウイルス遺伝子の増幅を抑制できていたというのです。
5)したがって、これらの個体におけるウイルス遺伝子の増幅阻止能力は、<初代で得た獲得形質が、一般的な遺伝メカニズムとは異なった形で、次世代へと継承>されたものだと考えられるのです。
W。本当かよ。データ捏造ではないのか。
W。本当かよ。データ捏造ではないのか。
このRNA分子の維持には、線虫自身がもつ<内在性のRNA依存性RNA合成酵素が必要>なことから、<各世代の個体では、初代の個体で作られたRNA分子を増やしながら、次世代へと継承<しているのだろうと考えられました。
**すなわち、次世代へと受け継がれていたのは、DNAの突然変異でもなければ、DNAの化学修飾でもなく、RNA分子だったというわけです
RNA分子が継承されるという考えは(W。この特定を実験で本当に実証できているのか??)、他の獲得形質遺伝現象でも(とりあえず、コレはどうでも良い)、仮説として想定されているようです。
RNA分子が継承されるという考えは(W。この特定を実験で本当に実証できているのか??)、他の獲得形質遺伝現象でも(とりあえず、コレはどうでも良い)、仮説として想定されているようです。
>W?Rechavi氏らは、Discover Magazineによる取材の中で、第2次世界大戦時、ドイツ軍によってもたらされたオランダ飢饉の時に生まれた子供の子孫が、数世代に渡って肥満傾向を示したという獲得形質遺伝現象を挙げ(W飢餓体験をした親がその反動で可愛い子供に食わせ過ぎたんじゃないの?分母は国民規模でそんな素早く、反応が発生するのか)、同様の現象が線虫でもみられ、さらにそれがRNAによって次世代へと継承されるのかどうか検証したいと述べています。
*今後は、限られた体細胞のみで獲得された形質でさえも、次世代へと継承されるのかといった問題にメスが入れられるのではと思われます。一部体細胞で獲得した形質の結果作られたRNA分子が、何らかのメカニズムで生殖細胞へと運ばれるのでしょうか?
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追記
▽福島第一原発で地下トンネルの汚染水凍らず止水が難航。汚染水対策の柱「凍土壁」NHKニュース。
W。当たり前なんだよなぁ~ 。地下工事が一番、計画通り行かない難工事になる。
これからの日本は楽観視できない要素が多過ぎる。
なのに、理研ー小保方騒動。解りきったことなのにモタモタシテイル。
結局、このキビシイ時代に支配機構の維持を最優先。