首相記者会見冒頭発言を精査すると支離滅裂。しかも、肝心な解散宣言のフレーズに、日本の首相とは思えないトンデモ発言まで飛び出している。発言のこの部分はアベ政治のメンタリティーと核心を象徴するものであり、シッカリと抑えておく。
アベノミクスの2年間の成果を冒頭に挙げながら→(貨幣記号物の膨大な散布や財政出動で関係方面の景気は一時的に良くなるのは当たり前。問題はその後で、劇薬効果は短期間で反動とクスリ漬けに転化状態。だから、先手を打って解散の解散。大義なき解散総選挙。またぞろ米国景気回復に吸引されての、自動車輸出など旧来産業構造の温存)
GDPの停滞の理由(コレはアベノミクスの3本の矢、1、異次元金融緩和 2、機動的?財政 3、経済成長戦略?(嗤う)の三番目に挙げた分野の失陥であるが、最初から解りきった結果現象を指摘しているだけで、原因は1と2=アベノミクスは大失政!)を増税による個人消費の停滞に国民の目を釘付けにして、2015年10月からの消費税10%増税スケジュールを18ヶ月先送りにする決定を持って、税と雇用は政治の要、国民の審判を問う、としての解散宣言であった。
アベ記者会見冒頭談話、解散宣言のフレーズ
「しかし、税制は、国民生活に密接に関わっています。
「代表なくして課税なし」。アメリカ独立戦争の大義です。「信なくば、立たず」。国民の信頼と協力なくして、政治は成り立ちません
口先では愛国的言辞を振りまきながら、、傍から見たら、大決断を要したであろう驚きの解散宣言の肝心要のフレーズの頭にアメリカ独立戦争の大義がでてきて、採って付けた様に、ロッキード事件の自民党を二分した田中角栄派VS反田中派の政争の際の三木武夫元首相の言葉を、付け足している。
「代表なくして課税なし」。アメリカ独立戦争の大義です。「信なくば、立たず」。国民の信頼と協力なくして、政治は成り立ちません
口先では愛国的言辞を振りまきながら、、傍から見たら、大決断を要したであろう驚きの解散宣言の肝心要のフレーズの頭にアメリカ独立戦争の大義がでてきて、採って付けた様に、ロッキード事件の自民党を二分した田中角栄派VS反田中派の政争の際の三木武夫元首相の言葉を、付け足している。
三木元首相の「信~~」派オリジナルではなく、ネタ元は戦前の有名な政党政治家である。そういうことで、信なくば、立たず」は使いまわしもいいところで茶番劇に相応しく、アメリカ独立戦争の大義というアベ宣言の、メンタリティーの、政治の核心の、付録のような言葉と位置づけられる。
アメリカの2世紀も前の大義が歴史的曲がり角にある日本の首相の大義に取って代わっている。過去も現時点でも、世界の先進国の政治リーダーの中で決定的な決断をした際に、アメリカ独立戦争の大義など持ち出す人物はあり得ない。何の不思議にも思わない政治中枢の政治体制のあり方を指し示している。
又、二つの心を持った政治家という疑念もむくむくと膨らむ。
首相著書「美しい国へ」のなかで自身が敬愛の意を再三再四、綴っている祖父岸信介がそうであった様に、政治家安部晋三にはその手の疑念がある。愛国的言辞とは裏腹に一体どこの国の、どこの国民の、ための政治をやっているのか。首相のいう日本国民とは一部インクルードされた支配層とその追従者であり、現実にその一部の利益に処する政治を実行中である。
どうしてそういう現象が起こるのか。一人の政治リーダーに二つの政治の心が存在する場合は、渾然一体、混沌としており、おそらくたった一つのケースしかない。米国の力をバックに政界でのし上がっていく。コレが最初のボタンの大きな掛け違い。二重の政治二つの心のある政治の始まりである。
今回の解散総選挙の選択後に続く政治過程の核心に米国支配層の現在と将来の対日戦略が横たわっている。アベノミクス大失政解散を見ても、経済政策は最後の一手を早漏で使い果たし、劇薬化必至で手詰まりの道を進むしかない状態であり、もう後は相も変らぬ規制緩和や経済特区、格差拡大の制度変更しか残されていない。
もっとも、そうすると、上記の経済成長戦略を理由にした上記の制度変更と、米国の差配の下で日本内外の政治と軍事を弄繰り回すしか、リアルな政治課題はなくなる。
そういうことで、自民党ホームページ上の首相談話の支離滅裂振りを一々指摘すると、この解散総選挙の日本の現状将来に持つ意味が明らかになると思うが、その大前提となる米国の状況を「さらば アメリカ」大前研一2009年小学館刊行によって、確認したい。
>なお、中韓FTAが実質妥結=交渉2年半、首脳会談で合意という事態も抑えたい。
【北京時事】中国の習近平国家主席と、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議のため訪中している韓国の朴槿恵大統領は10日、首脳会談を行い、中韓自由貿易協定(FTA)交渉が「実質的に妥結した」と宣言した。韓国大統領府が明らかにし、新華社も伝えた。
>こういってはおかしいが、安部首相のような政治家よりも、朴 槿惠(パク・クネ)韓国大統領の方が政治家として数ランク上のような気がしてならない。したたか者、腹が据わっているらしいことが、経歴からも伺われる。
ネット上でしか知らないが、外見的にも内から外にヒタヒタとにじみ出るモノを感じる。幽体解脱政治と揶揄批判されているそうだが、なるほど、多くの韓国民とって迷惑極まりないヒトなんだろうが、そういう煙に巻く政治テクニックも伺われる。
>他方、日本関連の発信としては、産経新聞元ソウル支局長の言論を理由とする起訴が行われたと、ネットにあったが、内容は全く掴んでいない。
やはりそこで取材したマイノリティー社会のおかれた現状はリアルそのものだったのだ。
近頃、動画アップされた大リーグの試合をボンヤリ眺めることが多いが、どの試合の観客席にも、黒人、ヒスパニックなど「マイノリティー」の姿をまるっきりといっていいほど見かけない、ほぼ白人ばかり。
米国の人口構成からしても、それはオカシナ事態で、結局、貧困のため球場に足を運べないのだという結論に達する。
参考資料
1988 World Series, Game 1: A's @ Dodgers
話している内容の全体が何となくつかめる。ナンシーレーガンが出ている。いっている内容は全部伝わってくる。
(完璧な政治家の発言だな。)
野球中継の言葉もわかる。
>それがどうして、今の野球中継の言葉が解り辛いのか?
コペルニクス的転回があった。意味は180度の転回である。
最先端の地域でのアメリカ英語さえも様変わりしてしまったのではないか。音声表現の言葉だから、マスコミが刺激的に言語を使用すれば、変化は早い。
「1989年に東西冷戦が終焉して以降の約20年で、アメリカという国はすっかり変容してしまった。
>その変わり様はコペルニクス的転回』に近いものだ。
私は過去40年間で400回以上渡米しているが、これほど劇的に変わったアメリカを見るのは初めてだ。
特に2001年に第43代大統領となり、再選も果たした共和党のジョージブッシュ前政権の8年間で一気に加速したといえるだろう。
東西冷戦時代のアメリカは、西側諸国から見ると<善玉>だった。
自由主義や民主主義を標榜する西側陣営のチャンピオンとして、共産主義や全体主義の東側陣営を代表する旧ソ連や中国と葛藤しているという構図の中で、西側諸国や日本や韓国にとっては、共同のイデオロギーや理念を持っていてもかまわない、というシンパシーがあった。
とりわけ日本人の大半は、戦後の復興を手伝ってくれた国であり、日米安保によって一心同体の関係だ、という感覚を持っていた。貿易戦争で理不尽な理屈を押し付けたり、傲慢で鼻持ちならないところもあったし、裏の世界では中南米などで結構汚いこともやっていたが、少なくとも表におけるアメリカは<正義の見方>であるというイメージを自他共に持っていた。
だからこそ、敵対していたソ連のホとびともアメリカが象徴している自由なライフスタイルにあこがれた。ゴルバチョフによるペレストロイカ(改革)、グラスノスチ(情報公開)の結果として余りかの情報がダイレクトに入ってくるようになって、ソレをソ連の若者たちが支持したことで共産主義体制の<自壊>がおきたのである。
>ソレほど見魅力が当時のアメリカにはあったわけだ。
W。何だか、エマニュエルトッドの「帝国以後」のアメリカ論のさわりの部分を連想するが、ソレを逆転させて批判的に見ていくコンセプトはそっくりである。
以下、次の項目が続く
テレビにあふれるけんか腰の議論
「視聴者の不安をあおり、その不安心理に漬け込んで商売しようとしている。つまりテレビから流れてくるコンテンツが、人々を不安に駆り立てる内容で埋め尽くされているのだ。不安を加速する番組他コマーシャルがあんなにいつも流れていたら、集団としてのアメリカ人の「人格」が変わるのも無理はないと思う。」
外国人に寛大な国はどこへ?
「要するにアメリカの主張から『真実』がどんどんすくなくなり、しかも「論理」より「感情」が誘導されるようになってきた。言い換えれば、一部の利益団体が利権構造の中で人々の不安心理をあおり、世論を操作する国になってしまったのである。
W。どこかの国はそんなアメリカの影響をダイレクトに受けて、そっくりそのまま真似ている。
>事実上、ディフェンスではなくオフェンスなのである。
W。コレもそのまんま、安部首相の積極的平和外交に当てはまる。
「そもそも敵が遠くのアメリカまで行ってリスクの高いテロを仕掛けようとする理由はなんなのか?
そこまでしてでも被害を与えようとする人々が後を絶たないのは何故なのか?
ソレをアメリカは考えようとしない。
アメリカは自省しなくてはいけない。世界がアメリカをどう見ているかということや、自分たちが【多分】無意識のうちに考えていること、やっていることなどを、一度、謙虚に自省する以外、この問題を解決する方法はないのだ。」
W。この著書の発行されたのは2009年。そして今、日本にも同じような文言が適応されるような状況になりつつある。
南部の「石油と軍事」が大国を狂わせた
その一方で、イラク国民が水や食料の不足に困っていたり、仕事がなくて生活が安定しなかったりといった民生分野には、全く関心がない。
W。大前の書斎では海外放送を流しっぱなしにしているそうだ。
ずっと前にイラク占領による石油採掘を筆頭とした利権がリアルにどのようになっているのか、グーグルを検索したが、どこにも見当たらなかった。勿論、日本のメデイィアはほとんど伝えない。
国を動かすキリスト教原理主義
「アメリカという国を理解するうえで、このハードコアのキリスト教原理主義者たちが大きなひとつの勢力を形成し、場合によっては、ブッシュのような人物を2期連続で大統領に押し上げるかもしれないということは、念頭においておかなくてはならない。
「清教徒のアメリカ」(W。という誤解)が、政治的にはユダヤ教徒キリスト教原理主義という二つの宗派に(外交を含めて)牛耳られるようになったのは大きな変化であり、アメリカの変質を語る上で欠かせない視点となっている」
<清教徒から福音主義へ>の項目よれば大前の理解するピューリタン(清教徒)は、建国当初の主導権を握った極一部の宗派で、よく耳にするキリスト教会派のパプティスト、メソジスト、長老派、などは、その後の移民の大量流入や西部開拓という環境変化に、対応した旧来のピューリタンにたいする1720年に始まる<大覚醒運動>Great Awakeningによって、急速に信者を拡大していった。
「この各会派を巻き込んだ宗教復興運動の中で伝統的な牧師は駆逐され、変わって無学であるけれども宗教的熱情に刈られた人々がキリスト教布教活動の前衛になります。」
「そのような中から伝説的な伝道者が幾人も現れます。
~このようなヒステリックな絶叫と恍惚のうちに
~当時最も急成長した宗派はメソディストです。1775年に三千人だったメソディストは、その八十年後に信徒百二十万の大会派になっています。」
「ジョージブッシュの宗教的回心はかなりの後年になってからのことです。
興味深いことにに、彼を回心と霊的再生に導いたのは、「スター説教師」リストに名前が出ているビリーグラハムとその息子フランクリングラハムです。」
「この福音派というのは教派というよりはむしろ信仰の態度(というより強度)についての形容詞のように思われます。
福音派について宗教学の専門家はこう書いています。
『福音派と呼ばれるキリスト教徒は一般に、キリストによって生まれ変わったという自覚、すなわち、<ボーンアゲイン>体験を有し、主として新約聖書の言葉を文字通りに解釈し、その教えと権威を協調して、積極的に福音を説き、迷える人々の魂をすくうと共に社会全体の救済にも関心を寄せる人々を指す」
>>ともあれ国民の41%が実践しているている宗教態度は~
W。あべさんの政治も一種の宗教がかった政治ともみえなくはない。「美しい国へ」特攻隊への感情移入は政治リーダーが著書で公言するものでなく、心にしまってくべき性質のもの。
日本会議とリフレ派という特殊政治存在が政権の座に着いた。というよりも権力を握った。
以前の記事からすると、<彼らがそういった政治状況を生み出したのではく、日本社会が彼等を生み出した>
>客観的には特殊な政治過程と惨禍が重なったことに要因を求めることもできるが、コレに対する国民主体側にも問題があった。抽象論によって現実を解釈するのではなく、実証的具体的に見ていく。