反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

高校野球事情の変転と2016年選抜高校野球。

前回の記事で、ベスト4第2試合、秀岳館高校VS高松商業高校の試合結果を予想したが、高松商業が4対2のスコアで勝って、予想は外れた。
ここ数年、高校野球には全く興味を失っていた。TVや生で観戦した事も一切なく、春夏の優勝高も、ハッキリしなかった。
今年は、プロ野球阪神タイガース、中心の記事を書いた流れで、フトした想い付きで、久々に選抜高校野球を生で観戦することにした。今回を最後に、<こんな日もあって>良い、こんな記事もあって良い。プロ野球の記事も、今回を最後とする。
 
 昔、遊びで、夏の甲子園出場校のハンデ表を作成した事があった。
週刊朝日の特集号の地方予選の紹介記事と各項目のスコアーを自己流の数値に修正し、各チームの総合力とした。
元々、興味の向かう方向に対する調べごとは苦にならないたちで、この際、ありきたりの観戦するだけではなく、自分だけの密かな楽しみを見出したいとの思いがあった。
 
 
 大会1回戦が始まったある日、飲食店で特集号を広げていると、近くにいた知らない人が、夏の甲子園大会について、話しかけてきたので、この際だ、相手を挑発してやろうと、青森山田高校と日南学園(宮崎)の対戦の自分の予想では、総合力に勝る青森山田高校が2点以上リードして勝つ、といってみた。
話しかけてきた人は、東北青森勢のこれまでの甲子園大会の敗退の事実を挙げて、日南高校の知名度、青森地方大会と九州勢の実力差を挙げて、そんなことは絶対にないと、一蹴した。確かに、この時期、宮城県の高校は別にして、北海道、東北勢は、1回戦で日南学園のような名の知れた高校と対戦すると、くじ運が悪いという事になるのか、ことごとく敗退してきた。
しかし、両校の地方大会の各スコアーを自己流に修正した数値では、日南学園よりも青森山田が、ハッキリとした上位にいる。
 
 さらに、日南学園に対して、青森地方大会のレベルの劣勢を修正できる隠れた加点ポイントを見出した。(もっともスコアーの検討でも全国レベルの強さが目立っていた)
青森山田高校は、東北リーグ(全国大学野球の強豪校、東北福祉大学も参加)に参加する青森大学の付属高校である点に着目すると、同高校には関連してレベルの高い指導が行われているはずだ、と想定した。
一方、この年の日南学園の各数値を検討していくと、実力は知名度をかなり下回っていた。
結果は、青森山田の強さが目立った試合で、この年以降、青森山田高校の甲子園大会の活躍は、意外でも何でもなくなった。

自慢話になったが、今から先に起こることの想定癖のある自分にとって、野球は一番、分かり易い分野であることに今も変わりはない。
 
前回の記事の引用。
「言い換えると、秀岳館高校(熊本?→大阪枚方ボーイズ卒、鍛治舎巧 - Wikipedia野球は、勝つべきして勝った。わずかながら、力の差は歴然としていた。
秀岳館高校は飛びぬけて選手はいないが、何処と云って隙のないハイレベルに鍛え抜かれたチームである。個々の野手の攻守に堅実さとスピード、力強さがある。
②投手は高校生投手として、ハイレベルの制球力、変化球、ストレートがある。
③ただし、秀岳館打線に気づいたことがある。
個々の打者は鋭いコンパクトなスイングをしているが、1、2の~3の<間>合いがない、全員1,2,3で振り出していることが共通している。
木更津総合の左腕の変化球にタイミングが合わず、右方向のポップフライが多かった原因はココにある。
④こうした、秀岳館打線と対照的なスイングをするのが、高松商業の打線である。全員ほぼ、1、2の~3でバットを振りだしている。ただしスイングの軌道が大きすぎるようだ。しかもやや緩い。バットにボールを乗せて打っているように見える打者が多い。好投手にかかると、打線が空回りする危険性がある、とみた。
高松商業VS海星高校の試合は、序盤少し見ただけで、後で確認するとあんなに点が入っていることにびっくりした。」
 
①はサイン盗みをする高校などは大したことがない、などと云う先入観、枚方ボーイズリーグの選手の繰り上がりは全く知らない情報不足による過小評価が、生観戦で一転して、過大評価につながった。
 
>②驚いたことに、秀岳館の先発投手は背番号は4ではないか。生観戦したときのエース1番の投手が完投した。結果論になるが、監督の試合イメージは、高知商業のベスト8の大量得点17点と失点8点から、点の取り合いになり、自軍の投手はある程度撃ち込まれるが、それを上回る得点が可能で、終盤にエースを投入し逃げ切るという、事だったのではないか。
余りにも大きな誤算である。策を弄しすぎたともいえる。己を知り敵を知れば百戦危うからず、とは程遠い、頭でっかちのイメージ(データによるものなのか?)を基に試合が開始され、回を追うごとに相手投手から点を奪えず、③の欠点を相手バッテリーにつかれ、なんとなく焦りが出てきているのは、選手たちの表情に表れていた。テレビ映像の映す選手たちの表情は、今までの高校野球では見たことがない白球に対する高校生一途な集中力を欠いたものであった。画面がアップする各選手の顔は、おっさん顔のようだった。
監督は、最初に掛けるボタンを間違っていた。
エースを先発させ、行くところまで行くという、甲子園大会の常道手段を取るべきだった。
2対2の同点以降のエースの2失点は、三塁手の余裕のゲッツーに際の、二塁送球が、右中間に転々とし、走者のホームインを許した1点にがっくりとした投手の走者2塁に置きての不用意など真ん中への投球である。
送球エラーをした3塁手は、それ以前の2回の正面の平凡な打球に対する1塁送球も、1塁手がやっと取るような危ないものであった。
多分、ゲッツーの時点で、イップス状態にあったのだと思う。
3塁手は偶々、2塁に暴投したのではない。
イップスに陥っていた3塁手に絶好のゲッツーのゴロが転がったところに、同校の不運があった。遊撃にゴロが転がっていたら、この試合の結果は逆にっていた可能性も多いにある。
 
しかしこう云ったことどもすべては監督の試合メイクの大間違いが呼び込んだものと、解釈してもよい。
 
また、こう云った采配を夏の甲子園大会への布石とみる見方も可能だが、筋肉量の多い完成した選手たちの体格、試合内容(1,2,3の間のないスイングは、「長い」球歴の選手に身に着いたものであり簡単に改善できない。また監督に技術指導力は望めない。)、ボーイズリーグ繰り上がり選手で構成されたチーム事情などを考慮すると、
このチームに過大な成長力は期待できず、春の選抜こそが、勝負どころであった、と見る。
この意味でも監督は勘違いをしているのか、そこまでの勝負に対する執念は、既に失せているのか、よくわからないが、所詮、功なり名遂げた監督の人生最後のホビーに関係者は付き合わされているのではないだろうか。
大阪のボーイズリーグのエリート選手の志望校の順位付けと学校側の選抜基準は、厳しいものがある。
トップクラスの大阪桐蔭高校、リセイシャ高校に選抜されるためには一定以上の学力が必要と聴く。そのためにボーイズリーグと塾通いのかけもちをしているものが多い。
その下にランク付けされた大学関連の高校もある。
枚方ボーイズリーグから、熊本の高校に繰り上がった子供らの事情は、その辺からもおおよその見当がつく。