反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

ユリカモメとカモメについて~ユリカモメは都どりだった。絶滅懸念種?の驚き。カモメは水かき鳥。日本プロ野球の6試合4勝制、本拠地全開催のCSシリーズとMLBリーグ優勝→Wシリーズへの道。

腹200 腕50~ 階、1000
大空にうろこ雲、橋のスロープ照明灯の上に、カモメが来た。スロープ階段を降り切って見上げると、3羽に増えていた。2016年10月15日(日曜)、こんなにたくさんのカモメが来たのは、春以来だ。気温が上昇するとカモメは姿を消し、秋になって気温が下がってくると照明灯の上にとまるようになる。
カモメたちはスロープ階段を上り下りしている間に大きな羽を広げて滑空していった。
 
少し間をおくと、遠くの水面に浮かんでいるカモメらしき姿から独特の鳴き声が聞こえてきた。カモメが水面に浮かんでいる姿をまじかにみたことがない。ココで云っているのはユリカモメ - Wikipediaではない、普通のカモメ - Wikipediaである。

~とウィキペディアでわざわざ調べてみると、意外な事実が判明した。
その1のエッ!
ユリカモメ - Wikipediaは、「国際自然保護連合(IUCN)により軽度懸念(LC)の指定を受けている[1]。1992年に多摩動物公園が、ユリカモメで繁殖賞を受賞した。」
エッてなものである。ユリカモメは季節になるとそこら中にいるモノと思っていた。市街地の河川で、人間が餌を与えることにならされているのか、たくさんのユリカモメがうっとうしいほどなれなれしく近寄ってもななか逃げない。その様子はスズメもどきだ。
*ただし、軽度懸念(LC)の指定の概念をよく調べてみるとあいまいなものであった。
つまり軽度懸念とされた種は、絶滅のおそれもなく、近い将来絶滅に瀕する見込みが低い種である。
2006年の時点で、軽度懸念に分類された動物は14033種(アオガエル科の新種1種[2]を含む)で、それに加えて101の亜種がリストアップされている。また植物は約1500分類群(1410種、55亜種、35変種)が軽度懸念とされている
スズメカワラバトハツカネズミなど身近な種が軽度懸念と評価されているほかに、ヒトもこのカテゴリに該当する←W。生物の自然状態を破壊する側のヒトも経度懸念種とは?
~つまりこういうことある。
日本の環境省が定めたレッドデータブックや、アメリカ合衆国絶滅の危機に瀕する種の保存に関する法律で作成されたレッドリストでは、軽度懸念に該当するカテゴリーはなく、絶滅のリスクがない種についてはリストに掲載されていない。
 
 
その2のエッ! ミヤコドリ
イメージ 1日本の古典文学に登場する「都鳥」~W。学校の教科書で習う万葉集にも都どりは謳われてた。~は、現在の和名ミヤコドリ (Haematopus ostralegus) である鳥ではなく、ユリカモメを指すとする説が有力である。 その根拠として、『伊勢物語』の「九段 東下り」が示される。
 
なほゆきゆきて、武蔵の国と下つ総の国との中に、いと大きなる河あり。それをすみだ河といふ。(中略)さるをりしも、白き鳥の嘴と脚と赤き、しぎの大きさなる、水の上に遊びつつ魚を食ふ。京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず。渡しもりに問ひければ、「これなむ都鳥。」と言ふを聞きて、『名にし負はばいざこと問はむ都鳥わが思ふ人はありやなしやと』とよめりければ、舟こぞりて泣きにけり。
このように、「都鳥」は「隅田川にいる鳥で、体が白く、嘴と脚イメージ 2が赤い、シギ程度の大きさ、魚を食べる水鳥」とされているが、この条件に当てはまる鳥としてはユリカモメが最も近い。そのため、「都鳥=ユリカモメ」と推定されている。
>なお、ミヤコドリは嘴と脚が赤いものの体色は黒(腹部を除く)であり英語名(Oystercatcher)の通り、食性はカキなどの貝類を食べる。このように両者は異なる。
 
>なお、現在の京都ではユリカモメは鴨川などで普通に見られるありふれた鳥であるが、鴨川に姿を見せるようになったのは、1974年のことである[5]。それ以前は「京には見えぬ鳥」であった。
 
引用 万葉集: 都鳥(みやこどり)を詠んだ歌
 
「都鳥(みやこどり)は、ユリカモメのことです。チドリ目カモメ科の鳥で、全長40センチ程度です。北半球の寒帯と温帯に分布し、日本には冬鳥として渡ってきます。万葉集に1首だけの登場です。
http://www6.airnet.ne.jp/manyo/graphic/ball/yellow.gif都鳥(みやこどり)を、チドリ科のミヤコドリと考える説もあるそうです。」
 舟競ふ堀江の川の水際に来居つつ鳴くは都鳥かも ←Wの万葉集に唄われていた、は勘違いであった。

>水面に浮くことができるまではなんとなくわかるが、足先が水かきができるような足先をしているとは思えず、カモメは泳げるのか?
ソコで調べてみる。
  ↓
水かきの種類 
イメージ 3水かきの種類・・・  蹼足(ぼくそく)と弁足(べんそく)
カモ目,アビ目,ミズナギドリ目,カモメ科ウミスズメ科,ペリカン目には,
趾(あしゆび)と趾の間に蹼膜(ぼくまく)=水かきが張った蹼足があり,
カイツブリ目,オオバン属,ヒレアシ科,ヒレアシシギ科には,各趾が木の葉状の弁膜になった弁足があります。

イメージ 4イメージ 5
 
 
 
 
 
 
 
カモメは水かきが張った蹼足を持つ水鳥であった。
 

2016年、10月15日(日) 公園デッキから見えた水鳥
カルガモ 12羽
ヒヨドリガモ の画像検索結果 2羽 W.ホシハジロ鴨と良く間違いやすい。
オオバン 2羽  
    ヒヨドリガモ 日本で越冬する変わりモノもいるヨ。                 ホシハジロ ヒヨドリガモと良く似ている
イメージ 6イメージ 7
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

日本プロ野球、クライマックス(CS)セパファイナルステージ(第2ステージの旧呼び名の方が分かり易い)。
パリーグファイナルステージで日本ハムが2勝したので、1勝のアドバンテージがあるのだから、コレで終わりと思っていたらまだ試合をやっている。
5試合制と勘違いしていた。
6試合4勝、シーズン優勝チームアドバンテージ1制 しかもリーグ優勝チームが全試合本拠地開催する、という変則スケジュールだったのだ。
 
>今までCSシリーズに関心が薄かったから、こんなことも知らなかった、というべきなのだが、
>日本の野球ファンのかなりの人たちもクライマックスシリーズには、この程度の関心しかもっていないのではないか。
>出場するチームのファンだけが熱くなっていて、他のチームのファンには、そっぽを向いてひるヒトが多い。
例えば、曲がりなりにも今でも日本で一番ファンの多い巨人ファンは、広島VS横浜にいったいどれ程、関心を抱くだろうか。
 
同じリーグの半数のチームが参加し日本シリーズ出場権を争う制度を実施しているから6試合4勝1アドバンテージ リーグ優勝チームの本拠地開催 などというリーグ戦優勝チームに2つの特典を与えなければならない変則的な制度にしなければならないのだ。
 
>そして、CSファイナルステージにはじき出された1チーム(2016年リーグ戦2位巨人)のファンは悔しさもあってファイナルステージに見向きもしない。
>2016年に限って言えば、リーグ戦2位の巨人ファンは悔しくてみる気もしないだろう
CSシリーズファーストステージは3試合2勝制で、リーグ戦2位チームアドバンテージはコレだけだ
        ↓
引き分け試合が発生し、3試合終了時点での対戦成績が「1勝1敗1分」或いは「0勝0敗3分」と同じ勝敗数になった場合は、2位球団が勝者となる」
開催球場についてはウィキペデアに書かれていないのでわからないが、2位チームの本拠地2試合開催というところに落ち着いているのだと想う。
 
その他の3チームのファンは元より無関心。
 
>理不尽さが付きまとう制度である。
>リーグ優勝の価値を下げている。
日本シリーズの意味も何だか怪しくなっている。
たとえば、2016年パリーグソフバンVS日ハム。
日ハムが2勝してもまだやっている。3勝して+1アドバンテージの4勝で初めて優勝である。
ソフバンは6試合中4試合に勝たなければならない。
*シーズン中の1カード3試合に換算すると2勝一敗ペースを2回続けなければ日本シリーズに出場できない。
 
>それで、2016年パリーグのファイナルステージはソフバン3勝、日ハム2勝で本日の最終戦を迎えた。
6試合リーグ優勝チーム1アドバンテージだから、6試合目に突入すれば、この試合の勝者が日本シリーズ出場権をつかむ。
*そして大谷恭平の先発投手出場はコンディションが整わず、叶わなかった。
日ハム先発  加藤 貴之
ソフバン先発 50攝津 正
 
*という現状をみると、結論だけを云えば、日ハムは大谷恭平の投打にわたる力におんぶにだっこで優勝できたという事だ。第1戦に先発し相手を完全に封じ込めて勝利投手になった大谷恭平選手を、続けて野手として使わなければ、次の1勝がおぼつかない程度の打線の力しかない。
言い換えると、大谷選手の使い方に限界の生まれる状況ではソフバンが強い、ということ、本当のチーム総合力はソフバンの方が上ということだ。
 
日ハム栗山監督はシーズンを通して大谷恭平という二刀流のスーパーパワーを上手く使ってリーグ優勝を果たした。
しかし、こんな状態がいつまで続くのやら~。リミット設定は必要だろう。大谷の力にも限界がある。
 
 
参考資料その1.
 
参考資料その2.
Q:メジャー・リーグのプレーオフとはどういうものですか?
W。一発勝負のワイルドカードを設ける道理も解る。
西地区中地区東地区 3地区各6球団もあれば、各地区の間に格差ができるので、それを解消するためには優勝チーム以外のリーグで勝率の高い2チームに一発勝負させる以外にない。
 
「準決勝である『地区シリーズ』は、
優勝した3チームの中で最も勝率の高いチームとワイルドカード・チーム、そして残り2チームがそれぞれ対戦します。
~W。細かい規定は紛らわしいので省略~
 
W。例。ナリーグ ドジャースVSナショナルズ カブスVSジャイアンツ(Wカード勝利で進出)
          ↓準決勝である 『地区シリーズ』
地区シリーズは5試合制で、先に 3勝したチームが勝者となり、レギュラー・シーズン中の勝率が高かった2チームが1・2・5日目の試合をホームグラウンドで行うことができます。
 
W。要は今、ナリーグ、カブスVSドジャース  アリーグ、インディアンズVSブルージェイズはこのステージ
          ↓リーグ決勝戦 リーグ優勝シリーズ
この地区シリーズで勝ち残った2チームが
リーグ優勝に向けて戦う決勝戦『リーグ優勝シリーズに進出します。」
          ↓
リーグ優勝シリーズ7試合制で、先に4勝したチームがリーグ優勝チームとなり、地区シリーズと同様、レギュラー・シーズン中の勝率が高い方のチームが 1・2・6・7日目の試合をホームグラウンドで行うことができます。
 
W。リーグが3地区に分かれていれば、こう云う段取りで、リーグ優勝を決めるしかない。筋が通っている。
リーグチャンピオンチームへの道→ワールドシリーズ優勝への道である。
*リーグ優勝の価値は何の毀損もうけていない
 
ところが日本プロ野球では
>レギュラーシーズンのチャンピオンチームはリーグ戦で決定されている。当たり前である1リーグ6球団1地区しかないので、リーグ最終戦終了と同時にオートマチックで1位のチーム2位以下の順位は決定されている
 
>それにもかかわらず、
今度は日本チャンピオンチーム決定戦出場権をかけて、リーグの半数のチームが参加するリーグ優勝とは別次元日本シリーズ出場権獲得リーグ戦が行われるのである。
 
日本では、
リーグチャンピオンへの道 はレギュラーシーズン終了と同時に決定されている。
*しかし、その価値日本シリーズ出場権獲得リーグ戦という新たなリーグ戦もどきを行う事で毀損されている。
 
>当然にも日本シリーズの価値も低下する。
 
 
    <追記>
2016年、MLBワールドシリーズの勝者はクリーブランドインディアンス、と現時点で予想する。
ナ、リーグのドジャースVSカブスの行方は混とんとしている。両チームはインディアンスに比べて、力負けする。
 
24 アンドリュー・ミラー (Andrew Miller) ←W。インディアンスの左腕の抑え。
Andrew Miller 2016 Highlights (Yankees) 
 
「ヤギの呪い」はどうなる?108年ぶりのワールドチャンピオンを目指すカブス
 
◆マスコットのヤギが侮辱された! 激高した店主ビリーの捨てゼリフが呪いに…
 
長らく語り継がれてきた「ビリー・ゴートの呪い」は、1945年にかけられた。
ビリー・ゴートとは、当時カブス・スタジアム(現ユナイテッド・センター)の通り向かいにあった、居酒屋の店主ウィリアム・サイアニスさんの愛称
 
ウィリアムさんはトラックの荷台から落ちて、近所を彷徨っていた子ヤギを引き取ったことから、ビリー(ウィリアムの愛称)・ゴート(ヤギ)と呼ばれるようになり、居酒屋の名前も「Billy Goat Tavern(ビリー・ゴートの居酒屋)」(http://www.billygoattavern.com/legend/curse/)と改称した。
子ヤギは「マーフィー」と名付けられ、店のマスコットに。←W。マフィーの呪いは半ば解けた。
ナショナルズドジャースに敗退した。ナショナルズの主砲マフィーに2015年のリーグ優勝戦にコテンパンにやっつけられたが(そのマーフィーはWシリーズに全く打てずナショナルズはロイアルズに完敗)。、2016年はドジャースが接戦の末、ナショナルズを退け、リーグ優勝戦カブスVSドジャースとなった。
 
店も繁盛し出し、大勢のスポーツファンで賑わった。
当時のカブスはイケイケの強豪チーム。
同シーズンを98勝55敗の地区首位でワールドシリーズへと進出し、タイガースに2勝1敗とリードした。そこで頂点まであと2勝となった第4戦、ウィリアムさんはマーフィーを連れて応援に球場へ駆けつけた
チケットも2枚揃え、マーフィーこそ「幸運のお守り」と信じて訪れたウィリアムさんだったが、「ヤギは臭いから」と入場が認められず。
怒したウィリアムさんは、「カブスはもう勝てないぞ。今後もこのヤギをリグレー・フィールドに入場させない限り、カブスワールドシリーズを制することはない」(※)と言い捨てると、その通りに同シリーズにも敗れ、今に至っている。」
 
ジャイアンツファンの“ヤギ頼み”も失敗、呪いは解けた!?
この後も呪いを解こうと、店の後を継いだ甥のサムさんが“マーフィー”の子孫(名前は“ソクラテス”)を連れてリグレー・フィールドに入ったことも。
実際、1984年と86年にヤギの入場が実現すると、カブスは45年以来となるポストシーズン進出を果たしたが、いずれもリーグ優勝決定シリーズで敗退した。
2003年はリーグ優勝までアウト5つの場面で、カブスファンによる捕球妨害事件が起こる。ファンが手を出さなければ、奪えたとされたアウトだった上、この後にカブスが逆転を許して敗退を喫したため、この妨害事件が敗因と、妨害捕球したファンがスケープ“ゴート”になった。
カブスは昨季もリーグ優勝決定シリーズに進出したが、今度は対戦相手のメッツにいた同じ名前のダニエル・“マーフィー”の神懸かった活躍でカブスは敗退。なんだかんだで「呪いは解けていない」と信じられてきた。
ということで今季もヤギの話題が席巻。ジャイアンツとの地区シリーズでは、敵地のAT&Tパークでこの呪いを“後押し”しようと、ヤギのかぶり物をして観戦に訪れたジャイアンツファンがあちこちに出没した。
ついには本物のヤギを連れてきたジャイアンツファンも現れた。現地のアンドリュー・バガーリー記者が見つけ、何のために連れてきたのか尋ねると「呪いにあやかってさ」とにやり。
ところがこの日、ジャイアンツは9回に大逆転を許してシリーズ敗退。勝利を目前にしながらの惨敗に「カブスの呪いを引き継いだのか?」とジャイアンツファンの悲鳴が上がったとか」
松山 ようこ
W。「ビリー山羊」の呪いの日本語記事ではこの記事が一番面白かった。
阪神タイガース、1985年、日本一に沸き立つ群衆に道頓堀に投げ込まれたカーネルサンダース人形が長年の捜索の結果?引き上げられたが、カーネルサンダースの呪いは、2度ほど日本シリーズに挑戦したが、解けていない。
カブスのビリーゴートの呪いは、70年を超える。
その間カブスは弱小球団であり続けた。スティーブバートマン事件はリーグ優勝決定戦の出来事であった。
>野球にはジンクスという厚い壁がある。
 
>「グランド外の見えない敵と戦う」 カブスは勝敗を超えた面白い球団である。
野球ファンにとって野球の面白さは、伝統であり記録である。
 
 アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 老人と海. THE OLD MAN AND THE SEA
 引用
「~~
どこで洗うんだろう。少年は思った。村の水道は、二つ下の通りまでしか来ていない。水を汲んで来てあげなくちゃいけないな、それに、石鹸ときれいなタオルも。どうして僕はこう気が利かないんだろう。シャツももう一枚要るし、冬用のジャケットも、靴も要る。毛布ももう一枚必要だ。
「このシチューは素晴らしいな」老人は言った。
「野球の話をしてよ」少年は頼んだ。
アメリカンリーグなら、やっぱりヤンキースだ」老人は嬉しそうに言った。
「今日は負けたよ」
「問題ない。大ディマジオが調子を取り戻すだろう」
「他の選手も強いしね」
「もちろんだ。だがディマジオは別格だな。ナショナルリーグなら、ブルックリンかフィラデルフィアだが、まあブルックリンを取るほかない。しかしディック・シスラーの、あの球場でのものすごい打球を思い出すと、フィラデルフィアも捨てがたいぞ」
「あんなバッターは他にいないね。あんなに遠くまで飛ばす人は見たことないよ」
「あいつがテラスによく来てた頃を覚えてるか? 俺は漁に誘いたかったんだが、とうとう勇気が出なかった。それでお前に誘わせようとしたけど、お前もやっぱり勇気が無かったんだ」
「うん、あれは失敗だったよ。一緒に来てくれたかもしれないのに。そしたら一生の思い出になったのにね」
「俺は大ディマジオを漁に連れて行きたいんだ」老人は言った。「あいつの親父は漁師だったらしいじゃないか。きっと俺たちみたいに貧乏だったんだろうから、話も分かるだろう」
「大シスラーの親父は貧乏じゃなかったね。あの親父さんは、僕くらいの頃にはもう大リーグでプレーしてたんだよ」
「「アフリカの話がいいか、野球の話がいいか」
「野球がいいな」少年は言った。「ジョン・J・マグローのことを話してよ」少年はJをスペイン語式にホタと発音した。
「あいつも昔は、テラスに時々来てたな。でも飲んでると荒っぽくて口が悪くて、手に負えない奴だった。野球と同じくらい馬が大好きでな、何は無くともポケットには必ず馬のリストが入ってるんだ。しょっちゅう電話で馬の名前を言ってたよ」
「すごい監督だったんだよね」少年は言った。「一番すごい監督はマグローだって、親父が言ってた」
「そりゃ、奴が一番ここに来てたからだ」老人は言った。「ドローチャーが毎年ここに来てれば、親父さんはドローチャーが一番だって言うだろうよ」
「本当は、誰が一番なの? ルケ? それとも、マイク・ゴンザレス?」
「二人とも同じくらいだな」
「一番の漁師はサンチャゴだね」
「いや。もっと腕のいい奴は何人もいる」
 
「日に当たり、指をずっと動かしていたので、左手の引きつりはすっかり良くなった。彼は負荷を左手に移し始め、背中の筋肉を縮めてロープの痛みを少しずらした。
「魚よ、お前が疲れていないというなら」彼は声に出して言った。「よほどおかしな奴にちがいない」
 彼はひどく疲れていた。じきに夜が来ることも分かっていた。別のことを考えようとして、大リーグの試合のことを考えた。大リーグ、彼の言葉ではグラン・リガスだ。ニューヨーク・ヤンキースデトロイト・ティグレスと対戦しているはずだった。
  試合 (フエゴ ) の結果が分からなくなってから二日目だな。彼は思った。だが俺は自信を持って、大ディマジオに負けないようにしなければ。大ディマジオは、かかとの 骨棘 (こつきょく ) が痛んでも、全て完璧にやれる男だ。骨棘とは何のことだろう。彼は自問した。 骨の棘 (ウン・エスプウェラ・デ・ウェソ ) か。俺たちには無い。闘鶏につける 蹴爪 (けづめ ) が、かかとに付いたような痛みだろうか。それは耐えられないな。闘鶏は片目を潰されても、両目とも潰されても闘い続ける奴らだ。立派な鳥や獣に比べれば、人間など大したものじゃない。やっぱり俺は、海の暗闇の中に潜るあの獣になりたい。」