第3回 1、介護現場の実例
症例ごとにケアの判断が点数で分かる
認知症ケア~あなたならどうする~伊刈弘之 医療法人さわらび会福祉村病院
客観的には症状がないのに、いろいろなクリニックで薬をもらって飲んでいる。
85点→いつも介護者が傍らにいて、本人が安心できるような対応をする。
「認知症高齢者の介護で本人が信頼できると感じる介護者が常にそばにいることほど安心できる状況はありません。
常に介護者が傍にいてくれたら認知症高齢者が自分で調子が悪いと感じて近くの病院などに出かけようとする際にも、その介護者の話を聞くだけで安心し、受診する必要がなくなる可能性(W。その程度のことがが結構厳しい)が出てきます。
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しかし認知症高齢者と一緒に生活し、介護することは、大変な苦労を伴います。
1対1で介護することは難しいでしょう。←W。看取ったケースも介護者が身体を壊したことも知っているが、可能な限り、そのような状況は避けるべきだ。
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>この方法は認知症の介護という純粋な視点からは非常に良い対応なのですが、現実には困難も多く、実行するには難しい面があります。」
おすすめの『こうする』
認知症の高齢者は本当にどこかが悪いと感じて、病院で受信したり、医師に訴えたりしているのです。
まずは本にとって事実を受け入れることが重要です。
そのうえで本人の望むような、満足するような対応をすることが基本になります。
本人に対して、病気じゃないと説明したり、納得させようととしたりすることは意味がありませんし、薬を取り上げるような行為も無駄になることを理解していただきたいと思います。
>本人が自由に好きなように行動しても支障なくストレスを感じることなく生活できるような環境が最適なのです。
● キーポイント
認知症高齢者が、なぜ必要ないと思われる薬や治療を要求するのでしょうか。その理由を考えてみたいと思います。
認知症とという状態は、記憶が悪いだけでなく、思考や判断力に障害が認められます。
考えるとか判断するとかという能力が低下すると、自分自身の状態を正確に把握できない状況が発生します。
正常な状態でも、、ほっておいて大丈夫な状態でも、事実誤認をしてしまうのです。
逆に、
非常に危険な状態であっても「たいしたことはない」と関jてしまうこともあり得るわけです。
>これが思考力判断力の障害なのです。
認知症高齢者は自分の状態が悪いと考えているわけです。(たとえ事実で履くても本ににとっては真実です。)
デイサービスを始めたいが、本人が嫌がって、行きたがらない。
90点→慣れるまで本人と一緒に出かけて行ってともにデイサービスに参加する
95点→訪問介護の方などに来てもらい、仲良しになり一緒に連れて行ってもらう。
● キーポイント
>介護者のリフレッシュによる新鮮介護の実現
>通所サービスを上手に使うことは、在宅での認知症の介護を上手に進めるうえでの重要なポイントとなるのです。
他方脳血管系障害による認知症の方はなかなかなじめないで苦労することも多い印象があります。
介護者は認知症の本人ができなくなったことを、元のようにできるようにと一生懸命に訓練するが、本人は敗軍者が急に冷たくなってい買ってばかりいると、悲しそうに泣いて訴える。
90点→怒ったり叱ったりしない介護の仕方を徹底してもらう
怒っても叱ってもダメなのだと思っていても、怒ったり叱ったりすることがやめられないのが家族であるという証拠なのでしょう。
認知症の場合には、怒ったり叱ったりすることは何の意味もないのです。
意味がないどころか脳槽や暴言、暴力など介護上の悪いことを誘発しかねません。本人の性格や人間関係によってはうつ状態になることもあります。
ですから何があってもにこやかに穏やかに対応することが大切なのです。
プロの介護者にとっては簡単なことですが、家族が介護する場合には、時としてつらく悲しいお網がこみあげてくるかもしれません。
>すべては認知症の本人を幸せにして絵げるためであると割り切ることが必要となります。
85点→本人が夫と離れている時間を増やすようにする。
75点→楽しい話や本人が好むアクティブプログラムを実施する
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共通の思い出話に花を咲けセル回想法 作業療法
おすすめの『こうなる』
>しかし、家族の介護、特に配偶者を介護する場合、解っていて実行できない、どうしてもイライラしてしまい優しく介護できない、などの状況が発生します。そのような場合は二人だけで頑張るという姿勢は捨てて、子どもたちの協力を得るとか様々な介護サービスを利用していくなど、皆で支えあえるような対策を考えるべきです。
在宅で見ればよいのか、早めに施設入所を考えた方が良いのか迷ってしまう。
85点→主たる介護者である夫の気持ちや意向を、一番尊重する
もしも夫は自分が疲れ果てて死んでしまっても、その瞬間まで妻の介護を続けることが生きがいであり、そのように死ねたら本望であると心から感じているのであれば口出しは無用でしょう。
銭思いのまま最後まで生きてほしいと応援したくなります。
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認知用の方は自分の気持ちや石を、相手に十分に、適切に伝えることがむつかしくなっています。
そのような場合には、その人の気持ちをもっとも分かり合える第一責任者、主たる介護者、跡見人などの気持ちや考えを最も優先すべきであると考えます。
おすすめの『こうする』
決して第三者である介護専門委員が勝手にこうすべきであると決めつけるような行動はよくありません。
>注意すべき点は、認知症の方の状態が毎日の生活環境によって、よくなったり悪くなったり、行動障害が増えたり減ったりすることを、家庭で介護している方々が十分理解したうえで、今後のことを判断しようとしているかどうか、ということです。
>プロが行うような認知症の介護をすれば夜間の不穏状態などが減ることを家族が知ることなく、認識のないままで重要な判断を下すことだけは避けたいものです。
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>介護専門員は認知症や介護のに関する情報を提供して、本人や家族皆が幸せになれるような法王性を保つために相談役に徹することが良いのではないでしょうか。