W。認知症サポーター養成講座を2か所受講してきた。ともに印象深かった。
最初に講義を受けた、比較的若い講師の 講義中の一言が今でも脳裏に浮かんでくる。(自宅をデイサービスに改造し、認知症の母親を介護中)
「母親の在宅介護中の自分は、ステップ3とステップ2の間を行ったり来たりしているのがリアルな現状である」と。
それほどまでに認知症の介護には困難な側面がついて回る。脱却できない。ステップ3からステップ4への道は遠くて険しい。
>その根本的な要因は養成講座準教材の次の箇所であろう。
>認知症とは絶えず現在進行形の症状である。
頭の老衰は進行していく。
引用
認知症を介護している家族の気持ち
第2ステップ
混乱、怒り、拒絶
認知症への理解の不十分さからそう対応してよいかわからず混乱し、
>些細なことに腹を立てたり叱ったりする。
>精神的、身体的に疲労困憊、拒絶観、絶望感に陥りやすい最もつらい時期。
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混乱と苦悩は家族全体に広がります。
毎日の苦労とこんな生活がいつまで続くのかという不安が重くのしかかり、絶望的な気分へと追い詰められます。
家族だけで問題を抱え込む段階ではありません。
医療や福祉の相談窓口を訪ね、診察を受け、介護サービスを利用すれば認知症への理解が徐々に進む、諸症状への対応方法もわかります。
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第3ステップ
<割り切り>
*怒ったり、イライラしても何のメリットはないと思い始め、割り切るようになる時期。
*症状は同じでも介護者にとっても『問題』としては軽くなる。
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様々な情報や経験によって、次第に認知症介護に精通していきます。
医療、福祉や地域社会から適切に援助、協力を得られれば、在宅介護で十分やっていけるのではないか、という気持ちに変化し始めるのもこの時期の特徴です。
認知症の症状が同じでも『問題』はずっと軽くなります。
>ただし、認知症がさらに進行して新たな症状が現れることもあります。
>ここで再び混乱してしまうと第2ステップに逆戻りしかねませんので、落ち着いた対応が必要です。
W。男の介護者の一つの傾向は、ディメンティアの人の存在状況を社会化することで、介護者自身の存在も社会化し、被介護、介護の閉じられた小世界をより大きな世界に替えていくことで負担を軽減しているようである。
二つの講座の講師はともにディメンティアの母親介護の経験者であった。
ネット上の記事やPDF「論文」の影響というよりも
安岡章太郎 - Wikipedia 「海辺の光景 - Wikipedia」、の文中で、母親を収容した施設の医者が認知症について説明する下りであった。
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2017/10/8(日) 午後 1:35 反俗日記 引用
資料①
「そのまま出ていこうとする医者ともう少し話したい気持ちで、母のかかった老人性痴ほう症(W。認知症の呼び名は2004年厚労省の公募によるものであり、まだ15年しかたっていない。英語圏ではディメンティア<痴呆症>)とは、どんな病気かを聞いてみた。この男ならざっくばらんな話を聞かせてくれるかもしれない。
『さあ、我々にもよくわからんですな。』~
『とにかく戦後増えましたな、こういう病気がーー』
『身体の各部は健全なのに、脳細胞だけが老衰する。
医学が発達して人間の寿命が延びるにしたがって、この種の患者が多くなった。現在ではアメリカで最も多くみられる症例である』
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