反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

小沢一郎氏の民主党幹事長就任を歓迎する!

 政権党となった民主党を支え、選挙で与えられた得票を支持基盤として定着させ自民党を包囲し瓦解させていくためには小沢氏の幹事長就任しかない。
 
 民主党支持層の小沢一郎支持はNO1でその中には強烈な小沢支持者も多い。ところがマスコミの小沢忌避、嫌悪は今でも根強いものがあり、最近の小沢を語るときは必ず枕詞のように西松献金問題が付け加えられる。

 先の選挙報道番組に出演した小沢一郎の共同インタビーは面白かった。
幹部の中で真っ先にに登場した小沢は開票間もなく次々と民主候補者の当確が報じられるなか記者たちの質問に「まだ結果が出尽くしたわけではないので今の段階で何とも答えようがない」と繰り返した。それは視聴者には木ではなをくくったコメントに受け取られたかもしれないが事実には違いなかった。またこの小沢の毅然とした態度が大量当選の報じられるなかでの鳩山代表や幹部たちに影響を与えた。浮かれるな!と自らの態度で示したともいえる。
 また、小沢チルドレン云々から始まる質問者にはそのような低俗な質問をするマスコミが問題なのだといって、まともに相手にせずとの態度を貫いた。日ごろのマスコミ報道には批判的であった者は密かに快哉するものであった。

 あの共同記者会見に小沢一郎支持者、忌避者、嫌悪者の関係がはっきりと表れていた。
支持者にとってあの会見は小沢らしく、当たり前の事実を当たり前に言っているだけだと見るし、マスコミに全く媚びない姿勢は傲然として胸のすくような思いだった。
 ところが当のマスコミや小沢嫌悪者にとってはいい気持はしなかったのではないか。
 後に続く鳩山代表が記者たちの質問に丁寧に答えていたことから余計に小沢一郎の存在が印象づけられた。

 小沢一郎はいわゆる弁の立つ人ではない。要点をさっとつかみ大衆の心をつかむ手短な政治言語に置き換える才能は並外れているが多弁要して説明を尽くす人でない。この点で今のマスコミ界では不利だし誤解も受けやすい。微に入り歳に入り丁寧に語る人が説明責任を果たしたなどと言って評価される。言い訳を良しとしない小沢一郎は誤解されたらされたでそのまま、逆に相手の誤解の上塗りをするようなこともあるのではないか。
 政治的敵対者はこんな小沢の傾向を反小沢に組織していったのだろう。

 偽メール事件で打撃を受けた民主党の代表就任直後の小沢はまず自分が変わると宣言していた。
小沢の戦略はそれまでの民主党にはない地方重視のもので地方で民主党自民党に真っ向と勝負することで対立点を鮮明にし活路を開くという路線だった。
これまで漫然とやってきた地方の首長選での相乗りをやめさせた。個別保障政策を掲げてこれまでにない民主党の農村部への浸透を果たした。
 この新路線は格差社会の出現、都会と地方、都市と農村の日本社会の分解という現実から導き出されたものである。
                                             大袈裟にいえば現代の毛沢東路線なのである。
小沢は民主党合流後、雌伏していたが代表就任後、今までの民主党にはない新路線を提起し実行させた。ここが中国共産党指導部が都市蜂起路線で失敗するまで路線の違いはあっても党の決定には従って、指導権を獲得すると農民に依拠いた建軍建党路線の新路線を実践した毛沢東と共通するところである。
 中国通の小沢が毛沢東の歩みを知らないはずはない。
 党を作っては壊した小沢には政治的純化傾向があるといわれるが文革を発動し自ら作り上げた中国共産党を思想闘争のため破壊しようとした毛沢東に似ていなくもない。生まれついての革命家は党と社会に永続的な変化を求めるものである。革命の過程にこそ生き過程に死んで行くのが定めである。

 小沢は西松事件で道半ばにして最高権力者の座を放棄したが代表就任からの歩みは事実行為として小沢変身を裏付けるものである。

 西松事件は小沢秘書を逮捕した検察こそ逮捕されるべきものである。衆議院選挙を控え、自民党の支持率低迷と民主党の順風満帆ぶりがはっきりする中で自民党アメリカの意をくんであえてに踏み切った完全な政治弾圧である。週刊誌などでは自民党の最後の手は民主党のスキャンダル暴露しかないと書かれていた。
 こういう検察の微罪による、しかし政治効果の大きい政治への介入はあってはならない。
 こんなことが度重なると政治混乱が日時用茶飯事になって国民のためによくない。
 国民も木を見て森を見ないことはやめた方がいい。政治でカネが問題になるのはカネによって政治が歪曲されたときだけである。

 民主党300議席超は小沢一郎の路線と実戦抜きにしてはあるえなかった。

 その小沢がスムーズに権限を行使できる立場に立たせたのは鳩山代表の党内外の情勢を見極めた勇気ある英断である。外部に多少の抵抗はあってもこの時期幹事長の重責を担える人材は小沢以外のない。