反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

八ッ場ダム。推進派マスコミの全国デマ宣伝から遅れること今頃になって週刊誌で実情が明らかになっていく不思議。

 今秋発売の週刊ポスト週刊朝日、週刊毎日で八ッ場ダム建設にからむ実情が生なましく報じられているが、お茶の間レベルでは一般紙はもとよりテレビで建設推進派のウソ八百が宣伝済みでこのニュースは賞味期限切れの状態だ。お茶の間レベルの情報に漫然と接している方々にとって、可哀そうな現地住民、工事は7割が完成済みで中止は却って負担になる、等々のデマ宣伝が刷り込み完了かもしれない。
 先週の毎日新聞の結構な紙面を割いた記者ルポも情緒的な報告に終始し現地の住民の生きた実情やごく当たり前の建設推進派の利害関係の絡み合い、反対派の反対してきた根拠は全く触れられていなかった。(もっとも新聞を読む機会はずっと以前からほとんどないが)
 
 ところが先週の土曜日だったかNHKの長時間にわたるスタジオ生討論番組では民主党の今、遂行している政策の各論点について全国からアンケート調査が寄せられたが概ね70%の人が賛同しているようだった。どの項目も反対者は1/3程度で現状の内閣支持率70%に即応するものである。

 意図的に質問の仕方が反対の数字を出やすくしていると見たので支持率はもっと低くなる思っていたからこの数字は意外だった。最もこの番組の構成上、二人の民主党内閣の要職にある議員、スタジオの招かれた識者、「一般人」というものだから強固な民主の政策への反対派はあらかじめ排除されていたが。
 
 利権癒着マスコミのデマ宣伝はやっているほど浸透していないようだ。巨額をつぎ込む公共事業にしても当事者は全国民から見たらほんの極一部にすぎない事実は動かし難い。圧倒的多数の国民は血税が特定のところに垂れ流されているという実感を深めるだけである。これは理屈ではなく日常生活レベルで感覚だ。そこにあからさまな事実が突き付けられると反応は動かし難くなる。どんなねじ曲がった説明が付け加えられてももうそのまま鵜呑みにする人は少なくなっている。特定の一部の者がこの間いい思いをしてきたという感覚が庶民の生活レベルで浸透してきている。この感覚は長い月日をかけて形成されてきたものだから簡単には突き崩せない
 マスコミのいうことを真に受ける人は確実に少なくなっている。新聞離れ、テレビ離れが進行している。
 
 小泉竹中政治、その後の自民党政治の諸問題、諸混乱の残した国民的レベルの経験は利権癒着の一角を占める御用マスコミのデマ、スキャンダル暴露作戦では簡単に糊塗できない、ということか。

 敗北した自民党は国会で完全な主導権を喪失したので自力で立ち上がることはできず、直接のダメージを受けていないマスコミや検察の力を頼りに復権を企てるしかない。
直接自分の力で国民を説得する政治力を喪失しているがマスコミの宣伝力、官憲の理不尽な暴力の発動をチラつかせてで国民意識を欺き、圧迫してもらうしか残された道はない。

 民主党の政策は中道の政策でり、いままでの政権党が当然やらなければならなかった政策を遅きに失したが実行しているだけである。時あたかも世界不況の真っただ中で経済環境が好転する見込みはない。こんなときに官僚制度の整理整頓や予算の本来の適正配分、外交の自立性の追求を実行しなければならないのは自民党の戦後長期政権の責任以外の何物でもないが、一番の被害者は国民である。

 こんな改革は遅くとも小泉郵政選挙の時にやっておくべきものだった。今にして思えばあの時の第一級の政治課題は郵政改革だったのか誰しも疑問に思うだろう。
しかし実行していかなければならない政策ばかりである。
このためにはどうしても自民党の政治力を封じ込めておく必要がある。マスコミや検察はやるなといっても自民党の手助けをする。
 自民党の政治力を抑え込んでおくことが諸課題を遂行する前提条件だ。
 また政府がキチンと仕事をすればマスコミや検察がどうしようが国民の多数の支持は得られる。
 党と政府が車の両輪となって前に出ていくことだ。
必ず、局面を突破する力がいるようになると思う。