反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

表層雪崩の如き政権交代時の変革拒否の岩盤層自公票38%は民主政権下で反動的拡張し、どこへ?好きなところに行くがよい!

問題意識としては
 1)政権交代時の38%の自公票の保守岩盤の意味とは?
 基本的に民主主義先進国?では戦後ほぼ、一貫して一つの保守政党が政権を担当することなどあり得ない。
しかもこの保守政党は単なる保守ではない。国家基本法憲法を改変することを党是として掲げており、過半の国会議員は戦前の「国体」イデオロギーとその政策を暗に肯定している。戦前の体制とイデオロギーを戦後的状況に適応させ継承している。
 従って、戦後的な内外の政治軍事情勢が変更されると、党が丸ごと戦前的なモノに(らせん状)に回帰する可能性が大である。
 
 この党の前の参院選の選挙綱領を見たときあきれた。人間の書いたものとは思えなかった。
人間性、国民生活を否定した経済至上主義に特化した動物的思考が満載されている。この経済至上主義と偏狭国粋主義を許す政治体質が合体した政権下で、国民はどんな状況下におかれるか?
 今の最大の関心事はすでにそこに飛んでいる。
 
 民主党内の政争の一方に肩入れする様な観点に興味はない。民主党は小沢であろうが反小沢であろうが、拡大した国民<F層>にまとめて、国政選挙で葬り去られる。完ぺきな暫定政権である。
 
 未だにアレコレその次元の言説を振りまいている方は目の前の見えることしか目がいかず、表層の下で進行している大きな底流においていかれている。
 
 小沢一郎と云う過去形になりつつある大政治家の動向を中心に情勢を見ていくから、置いていかれるのだ。これは情勢判断する立場としては基本として歪である。彼個人の政治力でできることは限られている。
 
 ただし、彼は政治弾圧に晒されても、よく頑張っている。民主主義のために守らなければならない。
しかし、もはやそこまで。覆水は盆に返らない。
国民の生活が第一」の路線を吟味して肉付け、する方向しかあるまい。
この路線は支配層の目指している政治方向(新市場原理主義によって拡大するあらゆる分野の格差、それをイデオロギー幻想で統合する愛国排外主義)に対立する質を持っている。
 
 >支配層の政治的思惑の大きな方向性を読み解くとこうなる。
 
 日本経済は成長路線で世界市場に対応していくしかない。成長路線とはGDP国内総生産=付加価値の総和を生み出しているグローバル企業の資本蓄積過程を政策的に保障するだけでない。国内の内需型の大企業や中小企業も海外に出て行って稼ぐ様にするということだ。経産省や外務省のサイトでは官僚のその様な方向性が明示されている。
 
 <経産省>の思惑
とすれば、世界市場への日本企業の総ぐるみの進出を政府が支援する体制と政策をとっていく。そういう大方向によって得られた付加価値を税収としていく。
しかし、こうした海外への資本流失路線は国内投資が回避されるのだから、国内各層を更なる貧困にさらし、国内需要は伸びない。 
 海外進出企業から、二重徴税はできないのだから、財政への寄与に限界がある。
 
結果、アメリカ経済の衰退パターンを日本が後追いする。ここ10年の経済基本数値を見るとアメリカとともに日本の停滞はハッキリとしている。
 
<外務省>の基本路線は、
経産省の様な「日本は今後どうやって稼いでいくか?」という日本主体の路線認識は希薄で、いったいどこの国の役所なのだと想うほどアメリカ支配層の政治路線に寄りそっている。
 
TTP推進の急先鋒は外務省である。
従ってこの省は基本的にアメリカの影響力が非常に強い半米省である。
 
鳩山政権下で普天間基地移設問題が焦点になっていた時の外務省の対応は自公政権時代の従属路線を堅持するものであって、民主党政権の新しい模索を事実上サボタージュあるいは、妨害するものであった。 
 
 <防衛省
ここは半米どころか、「独立性」さえ怪しい。
 
 省内に日米制服、私服トップによって構成されている常設の「影の司令部」が存在している。
 
 こういう組織の存在を前提として、田母神の米軍へのお願い=せめてNATOの様に臨戦態勢時の核のボタンを日本にも共有させて欲しい、が出て来る。
 
 こんな条件闘争を米軍にやる馬鹿がどこにあるか?お人よしと云うか対米隷属下の軍事官僚ぼけが治らない。
軍人トップは冷静、理論的じゃなくちゃ。未だに戦前日本軍の敗北体質の主観主義、精神主義を引きずっている。
 
 日本は敗戦国。
アメリカの対日支配の要は煎じつめれば、核の独占傘下に自衛隊=日本軍を自国の利益優先でコントロールすることである。
 
 冷戦体制が終結し、アメリカの世界経済への相対的地位が低下顕著の大枠があるから、世界に展開するアメリカ軍は一国利害を優先して動いていく。弱い相手に挑み、屈服させ、世界的軍事プレゼンスを保持していく、基本方向。
 
 北朝鮮はこの方向を知っているから、政権維持のために核は絶対手放さない。
 6カ国協議はそのことを前提とした米中が主導し露日韓が補完するパワーゲーム。
 
 中国共産党政権崩壊のドサクサを政治関係の流動のチャンスとアメリカは狙っている。
ただこの時期を逃せば、中国では今以上の反日本政策を実行するする中華民族主義的政権が誕生しよう。
 それは、プーチン、ロシアを見ればよくわかる。
 
 こういう情勢において、アメリカがどうして核のボタンを日本と分け合うのか?
 絶対条件しかない時に条件闘争をあらかじめ提起することは日和見主義の典型である。
核武装したけりゃ、リアクション承知で自前でやるしかない。
 
 日本の防衛省の現状の対米独立性は韓国軍とどれ程の差異があるのだろうか?専門書にも載っていないと想うが。
韓国軍は戦時体制になれば、アメリカ軍の指揮下に入る、と法的に規定されている。
 
日本軍の場合、日米同盟深化=ガイドライン体制への移行が歴史的曲がり角だった。
現状では東アジアの米軍プレゼンスへの対米隷属性がさらに深化して、米軍世界戦略に従属するようになっている。イラク、アフガン、全てその様な方向の一環である。
 アフガンへの対応。自公政権時代のインド洋上の給油より、民主党政権の5000億円のアフガン「民間援助」の方がたちが悪い。
 
 <財務省
は調べていないので解らない。この方面は無知と自覚している。
地方自治体でも財務部は各部局の中核になっている。
団体交渉などにも、予算を握る財務部だけは出席させないことが多い。
 
 観点は飛ぶが、私はもう、植草一秀さんの財政論を信用していない。
というか、あの方がブログで連発している政治論に大きな疑問を感じるようになって、財政論にも疑いの目を持つに至っている。以前は注意深く読んで参考にしていたが、今は眉唾モノ。
 ああいう、頓珍漢な政治ブログの連発は本業での信頼をなくす。
 
いづれにしても、この省をアメリカに抑えられたら、日本は本当に属国になる。
 
 2)政権交代時の38%層は民主党政権下で生まれた情勢に反動的に反応し、拡大した<F層(ファシズム受容層)に転化しているいる、とみる。
 小泉政権市場原理主義下で様々な問題があらゆる分野での格差など露呈しているにもかかわらず、阿部政権の発足時の「美しい国」路線への国民の圧倒的支持(支持率80%)があった。
 
 国民の中でいかなる時も支配体制に批判的な観点を失わない層は20%弱、とみている。
80%はその時々のマスコミの吹かす風任せ、と云うこと基本的にマスコミの垂れ流す情報を鵜の様に呑み込んでいるのに知った被りをしている。
 
この激動する世界情勢。
国民も自主的判断が求められるときに、宣伝扇動に乗る情けない事態だが、どうしてそうなるのかと云う真相追及が求められている。歴史、文化の中にしか真相は求められない。 
 
   時間不足で終了。