反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

坂口安吾「堕落論」より。あの偉大な破壊(東京空襲)の下で、猛火を潜って生き延びてきた人たちは、燃えかけている家の側に群がって寒さの暖をとっており、同じ火に必死に消化に努めている人々から1尺

(30、3センチ)離れているだけで全然別の世界にいるのであった。 道玄坂では、坂の途中にどうやら爆撃ののモノではなく、自動車に引き殺されたと想われる死体が倒れており、一枚のトタン板がかぶせてある。傍らに銃剣の兵士が立っていた。 行く者、帰る…

日本未来の党の結成について。その1、元々<国民の生活>小沢代表ー東幹事長体制は断固不支持だった。その2、肝心なことは今、日本と日本国民が内外でぶち当たっている最先端の課題へのリアルな対処。

国民の生活が第一のグループが民主党を脱退して、小沢代表ー東幹事長、その他の役員の人事、所属議員の顔ぶれを見て、コレでは絶対に支持できないなと、断定していた。 小沢代表が細かい事まで陣頭指揮する様子が動画から伺える党結成記者会見は、自分が大昔…

2012年師走、衆議院総選挙はすでに終了し結果判明。次の政治ステージへ。政治過程は団子状態になって、ユックリと坂道を転がり落ちている。早い段階で加速が付き、歯止めは効かない。

とにかく、現状の政界の塩梅が悪すぎる。合成の誤謬どころの騒ぎでない。 現状の日本には日本なりの確固としたファンダメンタルズがある。 日本の現状の基礎的な社会経済は政治家どもが危機感を持って国民を煽る様な悪いモノではない。 日本の政治家のズット…

司馬遼太郎風に云えば、日本は街道沿いの間口広すぎ、奥行きない大きな商家。主人番頭店員は店舗の2階に住んでいる。

日本の社会、政治、経済は基本的な想定に沿って事が運んでいる様だ。 こうなってああなって、そういう処に着地する。そこからまた先が始まる。一つのヤマを越せばその向こうに又山がある。峠に立って行き先を見渡せば山又山で平たん地がない。 日本の基礎的…

中空に漂う<糸の切れた風船>、或は<電荷を持たない自由電子>が日本中に何十万、何百万、何千万と浮かぶ。それはほんの少しの風や磁力でサァーと動いてしまう。戦うナショナリズムでけん引する政治の台頭。

タイトルは加藤紘一「テロルの真犯人」の一節を編集して借用。 昨日の記事のキーポイントは最後のカールシュミット、丸山真男を云引用し箇所。小沢氏の政治経歴の尋常でない出入りの激しさの原因を突き止めたかったが、踏み込んで論じる必要があった。 泥を…

小沢一郎とは?加藤紘一の生々しい小沢評。「テロルの真犯人」より。

小沢一郎 - Wikipediaを参照すると、つくづく小沢一郎と云う政治家の出入りの多さに呆れる。 小沢さんの派手な出入りは知らないも同然だった。 一々取り上げようと想ったが止めた。 その出入りの余りにも多い政治軌跡から、一つだけ云えることがある。 あれ…

国家、政党、民主主義、政治的同質性、民族主義、中間団体(共同体、個人の置かれた現状について。シュミット、丸山真男、小沢一郎、加藤紘一より抜粋。

1)カールシュミットによる新自由主義の政治リーダーシップ批判。「ワイマール共和国の憲法状況と国家学」 第5節。政治的統一体、民主主義及び多元主義。筆者パスキーノ。 「多元主義者は次の様に主張している。 イロイロナ忠誠義務の間で避けることのでき…

第1回。大正デモクラシーの時代に遡り、現在にまで至る日本支配層の国民統治思想の系譜。

<全体の構図> 1) 大正デモクラシーの時代風潮の下の国法学上の論争。 リベラリスト美濃部達吉その他(国体、民族主義は日本を日本たらしめる普遍的基礎だが、法や政治や国家の政体に国体論を持ちこむ非論理、不合理を指摘)VS欧州の帝国主義争闘をみて、…

民族主義とは個人は属する民族の血液と歴史に規定され、民族を偏愛する自然的衝動を有する、と云う<一つの事実>の承認を求めるモノだが、コレら事実の承認は我等の<生活にいかなる規範>を与えるか。阿部次郎。

1920年は大正9年。大正デモクラシーまっ盛りの頃で、大正デモクラシーの代表的論客、阿部次郎は「自らを理想的な国家主義者と位置付け」、国家を「我等にとって、その中に生まれ落ちたる運命の一種」として、民族主義を「日本人<個々人は属する民族の…

第4回、色川大吉の自分史より。浅沼社会党委員長刺殺。右翼の言論テロ(中央公論社、深沢七朗の「風流夢譚」)。

1、1960年10月12日。浅沼社会党委員長刺殺。 1961年2月1日、深沢七朗の「風流夢譚」を巡る中央公論社社長、中島邸襲撃、夫人重傷、お手伝いの夫人刺殺。 戦前日本帝国主義の民間ファシストの凶暴な先兵は敗戦直後の民主革命期=GHQ占領統治下…

第3回、色川大吉の自分史より、<岸信介の志>。60年安保改定を巡って。

今朝もウォーキング3キロ。階段登り500段。腹筋200回。腕立て伏せ120回。鉄アレイ、ハンドプレス3セット。 体の調子は良いが、頭の方がいつものように?。時間もない。 イラクの現状のネット情報を読みこんでいた。 60年安保改定を考える場合、…

第2回、色川大吉の自分史より。60年安保改定、浅沼社会党委員長刺殺テロ、中央公論事件、高度成長経済、東京五輪、大東塾、日韓条約、60年代後半の学生青年反乱、欧州旅行記。

>さて、前回の様に寄り道をしないで今日は色川さんの自分史を辿っていこう。材料を広げてたたき台にする つもりで。 7、1960年安保改定闘争の政治過程(5月19日強行採決~6月19日新安保自動承認、6、23岸辞任表明)の時系列。 色川 「近代日…

日本国家、日本人論の根源と坂口安吾の敗戦直後の「堕落論」に置ける天皇制を利用するズルイ支配層と国民性。

<メモ>気になる論点。 >国家論。ホッブス国家論に階層国家論を埋め込む。 >自然状態野放し状態から発生する合議体には階層支配の要素が既に含まれている。 (例) 朝鮮半島、古代の百済、高句麗、新羅時代に一番遅れて国家形成した新羅の国家形成過程。 …

大正14年(1925年)生まれ、在学中学徒出陣で海軍航空隊入体の歴史家、色川大吉の自分史から、岩戸景気ー60年安保改定ー高度経済成長の時代を抜粋。第1回。

色川大吉(1925年生まれ)さんは丸山真男(1914年~1996年)の一回り下の年齢で、同じく兵隊体験がある。 飛び級で旧制中学入学、仙台の二高から、無試験入学した東大文学部国史科学生時代、年齢が足りなかったので、文科系学生の学徒出陣を免れ…