反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

第14回。フィンリー「民主主義ー古代と現代」の「民主主義の伝統的原理が機能することを許されない、民主主義の先進国、英米という逆説」は市民革命で天下を取った資本家に民主主義の諸原理は搾取の邪魔。神棚へ。

「民主主義ー古代と現代」より。 民主主義の伝統的な原理が機能することは許されない、民主主義の先進国イギリス、アメリカという逆説。 「今日では~圧倒的多数の人々は、民主主義が最もよく知られ、考えられうる最良の統治形態であると認めている。 >それ…

世界経済の不均衡発展は鉄則。先進諸国の世界経済の占有率の低下は著しい。戦前、2、4の列強最低から、現在8%の急上昇は日本経済のみ。アベノミクスは後退促進要因。自分たちさえよければ他は野となれ山となれ。

JSミル。-竹中労ー人間は弱いから群れるのではなくて、群れるから弱いのだ。 .確かに「政治」「軍事」の究極の局面ではこの覚悟が必要だったし、これからも変わらない。「 」は広い意味を含む。 フィンリーの挙げるJSミルの言葉はアメリカ大学教員職からの…

第13回。日本マスメディアとアメリカの総合マスメディア、コングリマットの報道支配の現状。

日本メディア資本関係におけるクロスオーナーシップの規制がないことも事実である。 クロスオーナーシップ。ーグーグル引用。ー 「新聞社が放送業に資本参加するなど、特定資本が多数のメディアを傘下にして影響を及ぼすことをいう。アメリカではこれを排除…

第12回。人口扶養力に乏しいギリシアの気候風土を航空写真地図で改め実感。が、奴隷制や諸々を含めて、古代ギリシア人を他の民族とはっきりと区別するのは観念と価値観、という説には納得する。

ギリシア都市国家の軍事史の専門家、ビクター、ハンセンは、「古代ギリシア人と他の民族をはっきりと区別するのは<位置とか天候>ではなく、<観念と価値観>」であるという。 確かに自分もハンセンの指摘すような方向で古代ギリシアに向き合ってきたつもり…

第11回。古代ギリシアの戦争と民主政。前4世紀の古代ギリシア史の退行現象。資料~フィンリー「民主主義ー古代現代」。ハンセン「古代ギリシアの戦い」。澤田典子「アテネ 最後の輝き」。

1、フィンリー「民主主義ー古代現代」第三章、民主主義、合意及び国益。 <アテナイ帝国と3層櫂船の下層階層の漕ぎ手とアテナイ支配層。> W。アテナイ民主政に対して次の視点から、疑問。 A)アテナイ風土の人口扶養力の大きな限界性~アテナイ政治を政治…

第10回。古代ギリシャの戦争と民主政。同時代の世界共通、専制国家の道を歩まなかったアテナイ民主政への鈍感。

アテナイの場合、以上に加えて、多数のオールの漕ぎ手を要する戦艦の充実に軍事的活路を見出していったこと=多数の漕ぎ手は重装歩兵のように自前の軍備を必要としない、肉体提供だけでよかった. 重装歩兵以下の貧困市民が採用され、結果的に政治発言力を得…

第9回。古代ギリシャの戦争と民主政。アテナイ部族制の民主的再編と課税、重装歩兵大隊、。都市国家全般の自給自足経済。

1、アテナイ帝国化と富者、貧者の利益と負担。 Wのまとめ。 A)市民への税金の課税の仕方。<アテナイの社会構造がハッキリする重要ポイント> 各部族ごとにまとめて課税され、部族から下に下ろされる。 財産や所得に対する直接税は原則的に専制的であると…

第8回。古代ギリシャの戦争と民主制。フィンリー「民主主義ー古代と現代ー」。第4章ソクラテスと彼以後。J、Sミル「自由論」引用。

J、Sミルは「自由論」の中で次のように書いている。 「この論文(自由論)の目的は、~法的刑罰という形であれ、世論という道徳的強制であれ、 強制と統制という形での個人に対する社会の取り扱いを 絶対的に支配する資格のある、ひとつの単純な原理を主張す…

第7回。古代ギリシャの戦争と民主政。フィンリー「民主主義ー古代と現代ー」の重点箇所、引用を続ける。

1、アテナイ民主政の不可欠の要素としての国家宗教によって強化された共同体意識。 「共同体意識 (W。政治的同質性は民主主義政治の条件である、とはワイマール時代の左右の共通認識だった。)こそがアテナイ民主政治の実際上の成功をもたらした不可欠の要…

第6回。第5回継続記事。古代ギリシャの戦争と民主政。フィンリー引用、シュンペーターの<民主主義のエリート理論>と小沢一郎「日本改造計画」。

>最後に職業政治家も変わる、という指摘について。 人は変わる。確かに。 が、職業政治家への選挙民の回答は事実問題を挙げて、変化を問いただすべきじゃないのか。 漠然としたムード的了解は悪い癖。 そういう傾向が国民規模で根付いているから、小泉純一…

第5回。古代ギリシャの戦争と民主政。フィンリー引用、シュンペーターの<民主主義のエリート理論>と小沢一郎「日本改造計画」。

1、民会の行動を見れば、技術的な専門知識と同時に政治的な専門知識の存在を認めていた。 W.。直接民主制には民会、裁判制度の他に評議会、陶片追放~不適切提案訴追制度などの制度が機能していた。(W。民会での発言の具体的記録が現在に残っているのはペ…

第4回。古代ギリシャの戦争と民主政。フィンリー「民主主義ー古代と現代」より。指導者と追随者、アテナイのデマゴーグたち。重要ポイント要約引用。

1、アテナイ奴隷制への議論に対するフィンリーの切り替えし部分。 「アテナイの社会構造は自由人と奴隷という二元的なわけかたでが決して言い尽くせるものではない。 我々はデモス(W。人口の6分の1程度の18歳以上のアテナイ男性市民。なお、フィンリー…

第3回。古代ギリシャの戦争と民主政。フィンリー「民主主義ー古代と現代」から。デマゴーグの主導によって民主政は衆愚政治に堕落し、国家を崩壊させた、という俗説へのフィンリーの反論。

今回はフィンリーの全面的な引用になるが、日本人の我々がギリシャを論じる場合と、アメリカ人、ヨーロッパ人?が古典時代(ギリシャ、ローマ)を論じる場合、大きな段差があるということ、を踏まえる必要がある。 特に近代以前の民族国家の歴史のない(原住…

第二回。古代ギリシャの民主政と戦争。アメリカ南北戦争はアメリカの市民戦争(内戦)。翻訳語は日本人にしか通用しない。

人民の人民による人民のための政治、government of the people, by the people, for the people)はエイブラハム・リンカーンが1863年11月19日、南北戦争の激戦地となったゲティスバーグで戦没者を祀った国立墓地の開所式での、272語、3分足らずの短い挨拶(…

第一回。古代ギリシャの社会と文化、戦争と民主主義。

<参考資料> A)フィンリー「民主主義ー古代と現代」。 B)フランソア、シャムー「ギリシャ文明」。 C)ビクター、デイビス、ハンセン。ジョンキーガン監修、図説「古代ギリシャの戦い」。 まず、A)に基づき、古代ギリシャの時代区分をはっきりとさせる。 …

「民主主義ー古代と現代」Mフィンリー。名著であるが、イメージとしては対スパルタ、ペロポネス戦争(政、官、業、外、電の寡頭支配、時々選挙)のペリクレスのアテナイ城塞篭城(専門家の英知駆使)持久戦の如し。

前回の記事の末尾で日本の古代ギリシャ、ローマの学者センセイたちの論文集?「ギリシャ、ローマの世界における他者」の序論「ギリシャ、ローマ世界の他者との対話」を典型的な日本人限定の古代ギリシャ論であるとして、徹底批判を予告していたが、歴史家と…

古代ギリシャ関連書籍を読み込むと、古代ギリシャのリアルな世界は解らない、という限界を実感する。

ネット上の古代ギリシャ関連の記事をつなぎ合わせたような作文ではまずい、と大きな図書館から、これはとおもう書籍を借り出してきた。 次のような書籍である。 1、「ギリシャ文明」、フランシス、シュムー。 2、「民主主義ー古代と現代ー、M、Iフィンリー…