2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧
まず、尖閣、竹島領土問題のが声高に叫ばれる必然性の底の底に横たわる原理的次元の問題を確認する事から始める。この間の記事はこの点(煎じつめると国家論)を巡って試論をやってきたようなものだ。 前回の記事における丸山真男の二通りの国家論(ホッブス…
タイトルの冒頭、「敬愛する」としたが、リベラリストとして筋が通っていると云う意味で、大橋巨泉さんの言葉に耳を傾けるのと変わらない次元。ネット上に巨泉氏の週刊現代に長く連載されている「遺言」が公開されているが、なかなか面白い。 好きこそものの…
自分に根付いてきた安直な民主主義観によってシュミット議論の核心を批判してきた。 ファシスト党やナチス党は1920年~30年代経済社会情勢が生み出した時代に刻印された特殊運動形態と権力構造である。 日本の軍国体制は民主主義発展の後進のアジア的…
タイトルに挙げた本におけるカールシュミット、丸山真男、坂口安吾の主要な問題意識は整理すると、自然状態の人間の本性におけるセキュリティー国家の根源~弱者個人に対する脅威(戦争)と国家成立。政治的統一体・民主主義及び多元主義。 丸山とkim hangは…
<問題意識> カールシュミットは通常、ドイツ1918年革命の人民蜂起を圧殺した社民党多数派と旧体制勢力の妥協を基礎に成立したワイマール共和国の民主主義的混迷状態に対する政治的統一体への収れんを政治基準とする批判者として有名である。 その国家…
kim hangさんの「帝国ノイリ」の論旨に沿って、考えていくのは仕方がない。私には最良のテキストがなければ自力では考えられない。 >彼の日本帝国批評の基本視座は植民地支配の歴史的経験である。コレは彼固有に存在するモノであり、私が彼の立場を代替えで…
時間もない事から、大げさなタイトルの内容は十分詰められないが、問題意識としては間違っていないと考える。 kim hanngさんの「帝国のイリ」の丸山真男論の部分は日本語が母国語でないにもかかわらず、スリリングな論理展開になっており、傑作である事に変…
金抗さんの「帝国のイリ」は賞に値する本だと云う、前回の評価は撤回する。 まだまだ検討中だが、この本の優れた処は丸山真男論の部分であって、先のブログの<追記>にも記したように、後半三分の一を占める小林秀雄批判は批判になっておらず、迎合である。…
金抗(kim hang)著「帝国日本の*」2010年岩波書店刊。日本政治思想史の概説(丸山真男批判)としては最高傑作。残念、批判の根拠が過去現在の韓民族の存在や坂口安吾的実存主義に安易に委ねられている
kim hanng「帝国の*」。*の漢字一字。門に或を入れてイリと読むらしい。表紙の真ん中右隅に5ミリ程度のローマ字でteikoku nihon no (iri)と記されているのを発見した。意味はもうどうでもいい。 中身の濃い本でそういう方面に関心のある人はぜひとも読…
この著書は難解極まるもの。しかも、日本語で書かれている。 おまけに、題名の「帝国日本*」*この一字の漢字が私には全く読めないときている。闇でもないし、閥でもない。門へんに或るを入れて何と読む。このヒトと自分との間にはそれくらい、知識と教養の…
前回の記事の中で岸信介の1960年日米安保改定を自分なりに解釈している最中、どうも納得がいかないところがあったので、今日は早速、日米安保条約の全文を調べてみた。 キーポイントは 第二条。「締約国は、その国際経済政策におけるくい違いを除くこと…
PC画面ディスプレーがどうも寿命を迎えた様だ。仮面がチラチラする。蛍光灯が寿命を迎えたようなもの。 >今回、色川大吉「若者が主役だった頃」を取り上げる。 色川さんは、1925年生まれ、東大国史科卒、関東の田舎の中学教師、1949年共産党入党、…
経済成長路線の挫折=米国圧力のプラザ合意受諾ー米伝授のバブル発生と崩壊ー。冷戦崩壊以降の新帝国主義時代、反国民的市場原理主義は小沢ー小泉ー政権交代を漂流しTPPに座礁。インフレ派の反国民的言説を見よ!
前回の記事で<インフレ待望論の危険な罠>を取り上げた。同時に米連銀のバブル崩壊後の基軸通貨国の立場をかなぐり捨てたと云うか、利用するバブル崩壊後のなりふり構わぬ総需要喚起=国債直接購入、今後とも継続するバブル後遺症の対症療法=破たんサブプ…
エマニュエルトッドと佐々木融「インフレ待望論の危険な罠」の引用し米連銀QEヘリから、マネー永遠大量投下作戦=基軸通貨の優位性を利用した一国主義のドル安円高喚起、TPP日本併合に呼応する輩の素顔を暴く。
<最も豊かで最も力のある者にさらに多くの金と権力を!米国のシステムへの全面統合を指向する勢力は米国軍事経済の役割が低下しているまさにその時に、<不平等革命、寡頭制への転換>の全世界的旗頭を米国支配層に見出した>。 エマニュエルトッドさんから…
昨日の記事にあった<未だ癒えないバブル崩壊後遺症対症療法>、米連銀QE3の主軸であるモーゲージ担保証券6000億ドル購入。 モーゲージ担保証券の実体についても昨日の記事で実に解りやすい解説を引用した。 掻い摘んで云うと、とても住宅ローンを組めな…
11月6日の大統領選挙投票日に向けて10月3日発のTV討論が行われたと云う。 それを受けて、両者の支持率は2ポイント接近したと報じられている。 選挙戦の主要論点は<経済再建、雇用創出>に絞られている様だ。 (なお、情報源はネットだけなので限界が…
このコラム(ロイターのネット版記載)の筆者、佐々木融サンは米国ウォールの最大手、JPモルガンチェース銀行の債券為替調査部長。 本来でならば、市場関係者として日銀のカネばらまき政策によって、市場に流入する投機資金が潤沢になるから利益を得る役職の…
タイトルにある様に政局の連続=政局が次の政局を呼び政治過程として、独自運動してしまう。そしてその政治過程の独自運動は日本の実際の社会や経済の実態から、遊離して「バブル化」している。 従って社会や経済のリアルな在り様と遊離して独自運動する政治…