輿石東は幹事長に就任しても
1)小沢氏の無期限党員権停止を解除できない
4)政権交代を先頭に立って指揮した小沢氏を今でも支持している党内政治勢力の重要構成員は輿石東の民主党幹事長就任を筆頭とした、野田民主代表のポストを餌とした取り込みに応じて、取り込まれ、引き剥がされていく、と。
かくして小沢氏の支持勢力は確信的支持者とその周辺部分のみの丸裸になり、
5)秋には公判中の秘書たちの裁判の大筋が明らかになり、党員資格無期限停止のまま、自身の政治裁判に拘束されざる得ない小沢氏の政治生命は先細って行く。
私に言わせると、もうそんな、1年スパン程度の政治過程はアレコレ云っても仕方のないこと。
これが生きた政治ノダイナミズム。押しとどめることは外野席にも入ってないモノにはどうしようもない。
ホッーそうなるんか、と眺めていく。自分の考え方、見方の参考にはなるし、証明でもある。
そもそも、自分の立場から、民主党内プレイアーの実際の姿も解らない、場所にいて、誰かに期待し、誰かを貶し、勝手に政治ゲームをやっていくほど、非生産的な時間消費はない。
それよりも、もっと先にスパンを延ばして、見ていきたい。
すると、現在進行形の政治過程の全体像、大きな政治の流れがつかめる。
共和党の大統領が選出されるだろう。
不況が長引き経済が落ち込むと、1930年代の民主党ルーズベルト大統領時の様な政府によるケインズ的需要創出政策が採用されるしかないが、歴史の判定ではその政策は上手く機能せず、政府はヨーロッパ戦線への参戦に消極的な国民多数派を戦争に誘導するため、日本軍を真珠湾攻撃に誘い出し、それへの国民的怒り湧き立たせることによって、国民意識を統一し、膨大な過剰資本、過剰生産を戦争体制で解消していく。
1930年当時のアメリカの世界の経済に占める割合は50%弱。次がドイツの10%。
今のアメリカの世界経済に占めるポイントは28程度。
戦後長い時間をかけて相対的地位は低下してきた。
アメリカの一国的矛盾を内外に解消するやり方は変わってくる。
衰退する国の政府と国民の最悪の選択である。
日本もあらゆる経済数値が指示しているのは停滞と衰退への道である。
民主党政権はそこに至る架け橋の暫定政権に過ぎない。
それ以外に何もない政権だ。
今現在、と短い先に民主政権内の誰と誰がどうしたを内向きに云々するよりも、将来を見越した陣形を提起したほうが、建設的批判である。
小沢一郎を、このような政治方向のキーワードすることはできない。
彼は政治のダイナミズムによって過去の政治家のフォルダに加えられようとしている。
押しとどめることはできない。
トロツキーの失脚と重なる。
彼への政治弾圧が開始される前の絶頂期に小沢一郎論の記事を書いていてそう思った。
民主党代表選の時、ザ、ジャーナル、サイトに平野貞文さんの記事が載ったことがある。
そこで彼はナント、小沢反対派にかつてのトロツキストがいて所詮傍流に過ぎない、それよりも元共産党の正統派であり信用できる、自分たちは自分たちは政治の本流を行くモノで、管直人らは所詮傍流の寄り集まりにすぎない、とか。
それを読んで瞬間的に想った。
こんなわきまえのない正統意識丸出しの政治姿勢では小沢氏を勝たすことができない。
ちょっと考えて見たらわかることだ。
それらに向けて多数派工作しなければならないモノが正統派を押し出しても、どんなものか?
民主国会議員の多くは自意識過剰。自分のキャリアで国会議員にたどり着いた。
上から目線で指令されたら、その内容が正しくても反発する傾向にある。
ここら辺りの心理状態をわきまえているかいないか?も大きな分かれ目になってきたような気がする。
解らない人が周りに多すぎたということだ。