反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

小出裕章さんも出演する大阪毎日放送「種まきジャーナル」3月16日放送、キャスター水野晶子の被災地、福島市駅前ホテル二泊してのレポートは題して<分断>。が、結果的に現地に暮らす人たちと国民分断。

 昨夜はお馴染みのNHKラジオの「いとしのオールデイズ」、今週ゲスト、山形弁のダニエル、カールを聴いた後、
久しぶりに大阪毎日放送「種まきジャーナル」を聴いてみることにした。
 毎日放送報道局の水野晶子キャスターが原発事故取材で福島氏を訪問してのレポート。
福島市駅前のホテルに二泊して、持参している線量計がピィーピィー鳴る中と称する、彼女流の福島市民のリアルな日常生活を浮かび上がらせるようとの意図だった。
 
 二泊した駅前ホテルの駐車場の線量は0,6マイクロシーベルト/毎時だという。
この数値は常連出演者の小出宏章さんがいつも述べている、病院のレントゲン使用区域などの制限値0、7マイクロシーベルト/毎時と比較していかに高い値かと解説する。
 
 それにもかかわらず、福島氏の街頭では若い女性たちが、何事もなかったかのように、肌を露出した服装で闊歩していた、子供たちは普通に遊びまわっている、と。
 
 以上の様な描写で福島市内の一般風俗を俯瞰して印象付けた後、
放射線被曝に晒された子供たちの母親たちの置かれたリアルな状況と一人の高校教師の生の声の取材への展開する。
 
 放射線被ばくに日常的に晒された子供の母親は互いに本音を語りあうためには、相手が<逃げる派>か<逃げない派>のどちらかの探り合いがいるという。
ごく少数の、逃げる事を実際に行動に移した人たちは、事故の最初の段階で逃げているが、それ以外の圧倒的多数派の一般市民の間には互いに不安感を煽る様な言動は慎もう、という暗黙の了解があり、それが被ばくに対する一般的心構え、絆の様になって、被ばくに対する互いの生の情報交換を妨げている、とキャスターは云いたいらしい。
 
 キャスターはこの線にとって、市内のある女性教師は同僚教師の間で内部被ばくの危険性を取り上げたり、ましてや生徒たちに教えたりすることができない、と報道する。
女性教師は3、11原発事故当時、春休み中で、中部地方の出身者である事から、実家に一週間ほど避難したが、この事実さえ、同僚に明かせないという。
 
以上の取材を総合して、被災者たちのパニックにならず、冷静に総合的に判断し事態に対処しようとする暗黙の了解が、個人、家族と云う小単位に情報伝達、交換の分断と孤立を招いている、キャスターは云いたいらしい。
 
 >私はこの「種まきジャーナル」は、原発事故以前から、敬遠していた。
 
 イロイロ真面目な事を云うが、結局、肝心な政治的結節点で橋下徹の政治方向に持っていこうとする力が働いている、と断定していた。
 
 社民党共産党はいつまでたっても、支持拡大の要素なく、絶対少数者のままで、政治的影響力は限られている、と多くの有権者は感じている。
他方、「種まきジャーナル」は語りつくされた政治とカネの一般論で金権小沢の報道姿勢から、出ることはない。
 
 ならば、散々、危機意識を煽る報道を毎度、聞かされている聴取者に橋下支持が増えるのは、大阪の現実政治からは政治の力学である。
 
 >要所要所でのキチンとした橋下批判はあって、初めて報道のバランスがとれる。
 
 処が橋下批判は全くやっていないどころか、政治の要所要所の橋下の動きを無批判どころか、政治混迷の解決の糸口の如き暗示をする。
 水野晶子キャスターの折り折りの要での、橋下擁護の姿勢は政治に敏感なモノなら、一発で見抜ける。
それもそれと気付かせず、巧妙にやるからたちが悪い。
 
 尤も、この番組に限らず、関西マスコミにこういう橋下報道が蔓延している。
今の内外情勢下においては、報道姿勢の主観的良き意図にもかかわらず、受け散る側には、悪い作用もするという、マスコミ媒体として時代にリアル即応した問題意識が欠けている。
 
原発事故の当初、この番組を聴きだしたのは、京大の小出さんの意見を聞きたかったからだ。
元より水野晶子キャスターなど論外である。
小出さんからの情報を参考に原発事故現場お記事も作成したことがあった。
 
>しかし、事故現場情報に集中した自分の記事にも間違いがあった。
やはり、小出さんの事故現場の展望に基づく部分は、現場の実体とは違った過剰反応、過剰危機意識の部分があった。
汚染循環ろ過装置は予想より簡単に設置された。汚染貯水施設も溢れださなかった。
 
>事故当初、無人偵察機の映像など、様々な情報を総合した自分の思い描いた事故現場の実態は、大げさに考え過ぎていた、と途中で気付いた。
 
>結果的に「種まきジャーナル」の小出情報も大きな観点からすると、過剰反応の部分があった。
そう理解したから、途中から、小出さんの話を聞くのをやめた。
 
>また、ある時、彼の若き日の京大時代の生きざまを「種まき」で聴いたことも大きな切っ掛けになった。
多分、小出さんが一緒に動いていた友人は私の間接的に知っているヒトである。
 
多分、今も私と大して変わらない思考にあると想う。
 
煎じつめると従って、私と小出さんとは同じ位相の政治的立場にいる。
 
>が、そうであればこそ、それと原発事故に関する彼の情報と判断は別の次元だとよく解ったのだ。
 
>>私の間違いは小出さんにも起こりうる。
我々は苦しい時代を己の核心を放棄することなく、頑なに守り続けてきた。
その為に捨て去るモノは多かった。
 
>>この捨て去っているモノの中に、何が入っているかだ!
これ以上は書く必要はあるまい。
 
>彼の原発事故関連の意見は絶対化できない一参考意見である。
 
>>処が水野晶子キャスターにとっては、小出基準が絶対であるかのようだ。
ここにそもそものボタンの掛け違いがある。
 
この度の福島市の現状レポートの冒頭は、レントゲン立ち入り禁止区域並みの放射能汚染があるにもかかわらず、子供たちや住民はうわべは何事もない様に日々を送っているという、異様な現実なるモノの提出である。
 
>処が全国最新汚染マップによれば、事故現場法的規制区域外で、一番、汚染数値が高いのは、福島県郡山市虎丸町0、313マイクロシーベルト/毎時であり、年間に置き変えると、2、79ミリシーベルト
確かに数値は高いが、自然放射能被曝の数値も2ミリシーベルト程度ある。
 
水野晶子キャスターの取材中、2日間宿泊した駅前ホテルの駐車場の数値0、7枚マイクロシーベルト/毎時、明らかにホットスポットである。
街中で、若い女性が何事もなく明るくふるまっていた地点の計測値もその可能性が強い。
 
 確かにホットスポットとは断っていたよう記憶するが、強く断りを入れないから、全体の報道姿勢からは、福島市民が被ばく不安を表面上ひた隠しにて、個々人家庭職場で分断され、口をつぐんで異様な生活している如き印象報道になっている。
コレが事実であっても、この事実は別の見方もできるのだから、それも合わせて報道すべきだ。
 
>そうしないと、原発被災地と全国が結びつくかないと思うが?
逆の効果で、被災地、被災者への偏見になる可能性も否定できない。
私もかつて、スーパー店頭の福島産のキュウリに対して間違った記事を書いたことがある。
今はそれも食す、と決めている。食物汚染を忌避するあまり、悪玉コレステロールが増え過ぎた。
要はプラスマイナスをトータルに判断すべき事だ。
私的疎開が正しいとは言い切れない。マイナス部分も大いにある。一般論だけでもダメで個々の実情がポイント。
 
>直接放射能汚染、被ばくに晒されていないから、現地にあるホットスポットを全体であるかのように印象付けたり、現地の人たちの心の一傾向だけを取り上げ、耐えよう、割り切ろうとしている、心の在り様に分け入って取材できていない。
 
疎開に関して、過去の記事で、第二次大戦時の都会の疎開まで調べて、考えてみた事がある。
確かに戦前戦後の官僚層と政府に継続する住民、国民を蔑にする厳と事実が浮かび上がってくる。
 
>そして今回は東日本大震災大災害に連動しての原発事故であり、支配層が戦争時における住民国民対応とと同じ手法とったいることは間違いないし、今後も被災者やその他の国民に向けた対応は、戦争前後とほぼ同じ姿勢にあると云わねばぬ。支配層は軽負担で国民に重負担を押し付ける。
 
>コレに対して、できるだけ国民規模でまとまった戦いを展開していく必要がある。
>その場合、独りよがりで、他方に違和感、拒絶感を密集させるものがあれば、身内であればこそ、批判すべきだ。
水野晶子キャスター等はキチンと批判して修正させるべきモノだ。
 
NHKラジオのダニエル、カールさんからは、当たり前の素朴な東北、福島支援の心と実行が伝わってくる。
庶民が消費によって、おカネを回す事、普通に生活することも支援である。