政治的人間に分類できる人は一般の方とは違う感覚を持っていると思って間違いない。大学を出て、そのまま政治の世界で純粋培養された人間は世間の感覚とずれた所に自分がいることに気づかなくてはならない。
特殊性な世界は何も、国政政治家に限らない。地方政治家、地域活動家、職業革命家など政治の世界に長く携わり、それで飯を食っている方もほぼ同列にしてよい。
普通の人間感覚をお持ちの方は長期にわたって、政治の世界の住人でいられない。
これは、戦後の日本が経済発展を中心に国づくりをやってきたという環境から、政治の役目が小さく、窮屈で大義が最も必要な分野に大義が見出し得ず、セコイ騙し合い、駆け引き、裏取引、人気取り、理由の希薄な追従などに満ち満ちて、とても一般人の感覚では長続きしないことにある。
だから、市民感覚なるモノが政治の世界に強調されているのだが、内容はどうであれ政治の世界の先端はプロの世界で動いている事実は深く受け止めなければならない。こういう政治しか産まない日本の「市民目線」を振りまわしてはいけない。市民も経済第一主義に侵されてきた。
市民もこれから、今まで通りの、政治忌避感覚では日本がこれから立ちゆかなくなっている冷厳な事実を知る必要がある。
検察審査会の連中は尤も純法的な審議がなされなければならない時に、ムード的な感覚を弄んでいる。
今日も前振りが長くなっている。
この方は要職についてはいけない方だと、断言する。この種の政治的人間は車でいったら、リコール対象車種。
現状の政治の世界はこういう方が紛れ込み易い環境にあり、淘汰されずに要職に就く場合がある。
1) 前原氏は承知のように民主党代表時代、ネット上で見つけてきた、メールを根拠に時の自民党幹事長を追求しようと画策するような子供じみた政治で辞任を余儀なくされた。同時に民主党そのものへの国民の不信を招いた。代表自らの浅はかな政治判断で党に大打撃を与えた。
その後を引き継いで党勢を挽回したのが小沢氏である。その前原が小沢氏追放の急先鋒に立っている不思議。だから、前振りで長々と政治世界の特殊性に言及した。
>普通の感覚さえ持ち合わせていないこの方は危険一杯の道を足元を確認せず、上を向いて歩くことができる特殊才能の持ち主である。「直球勝負」をご自身のキャッチフレーズにしておられる様だ。彼は高校時代、野球部である。
で、その程度の稚拙野球では甲子園は遥か遠かったはずなのだが、自分の政治家としてのキャッチフレーズに持ち出してくるところが嗤える。というか危険がいっぱい。
2)そんな方が国交大臣に就任することができる不思議があるのだが、就任早々、さっそく、不始末をやらかしている。
>例のヤンバ、ダムの件。
この方は地元住民のところに行って、自分たちの政策を説明する労を省略して、マスコミ発でダム建設を問題化した。政治家なら、たとえ説明会が地元住民に拒否されようとも、まず地元の理解を得る努力をすべきである。
で、結局、こんな事をやって、今現在のヤンバダム建設の進捗状況は何事もなかったかのように、粛々と予定どうり工事は進行している。本体工事の着手未定のままだが、このダム工事で本体工事にかかる予算は全体の1割程度という。従って、周辺工事が終わり、本体工事への流れは自然である。
>結局、この件に関して、前原氏のやったことはマスコミを騒がせたことだけでヤンバダム工事に関する実務は何もやらなかったということだ。
3)海上保安庁は所管する前原国交大臣の指示を仰いで、中国船、曳航、船長逮捕をしたはずである。
もちろん官総理も承知していただろうが、ちょうど、民主党の代表選前後のあわただしい時期である。
おそらくこの辺の事情も、今国会で野党側から追及されるであろう。
しかし、中国船長逮捕問題がなければ、国会は国民生活に直結する民主党政権初の予算概算要求などが問題になっていただろう。
前原氏は得て勝手な政治判断で国民生活に直結する予算審議の場を中国船問題追求の場にしてしまった。
>国民生活破壊者でもある。
で、前原氏の主たるOKサインで中国船曳航、船長逮捕、取り調べ、起訴の日本の司法の完全適応の方向性が決定づけられた、として間違いなかろう。もちろん、この指揮系統への立ちった検証は必要であるが、前原氏のこの件で果たした役割が大きかった事だけは間違いない。
中国側の強硬態度は素人の私でさえ完全に想定内として事が運べるのに、前原氏はこれができなかった。
> 政治は結果で判断するしかない。
釈放するくらいなら、最初から逮捕するな。中間的措置はない。やるかやらないかの前後左右、上下を見渡した上での迅速な状況判断しかない。
事案が突発した時点から、船舶曳航までの間に中国側と連絡しあったはず。その上での差配が問題。
中国との間にホットラインはないのかな?あれば突っ込んだ話しができて相手の出方の感触もつかめるのだが。
4)前原氏は子供政治家。危なっかしくて要職につけられない。
説明不要。
政治家としての軌跡の中でその資質の大欠陥は明らかにもかかわらず、マスコミは前原氏を重要視し続けている。いやむしろ大欠陥を隠ぺいさえしている。
前原氏は中曽根氏などに繋がる人脈の人である。彼の政治信条の本体はこの辺にある。
当然アメリカの影がちらつく。
戦後日本政治史の中でトップレベルの政治はアメリカのと深いつながりを抜きにして語れない。 史実が物語っている。一般国民に明らかにされていないのは、マスコミが口をつぐんでいるからで、ある種のタブーにさえなっている。
日本政治史の大きな転換点には、アメリカの政治介入が繰り返されている。具体例を挙げて説明できるが、今日は省略する。
もちろんアメリカは直接介入するのではなく、エージェントのクッションを置いている。このエージェントの摘発も国民に必要になる。