昨日の記事で原発関連の記事に区切りをつけようと想っていた。
被曝の問題は今まで踏み込んで書いてこなかったはずで、これからも書くつもりはない。
上辺だけの知識になってしまうからだ。
正直に言って、いくら読みこんでも解らない面が多すぎる。
ただし、原発関連について、まだ書ける分野がある、と想っていた。
第一。
これから現場作業は夏の暑い時期に向かっていく。防護服、マスクをしての作業はとても大変。
働いている方のあらゆる意味での労働環境が気になる。
危険作業に報酬の多寡の問題は付きまとう。
働く方々のキチンとした権利意識が必要である。
条件がそろわなかったら、現場から撤退した方がいい。
仕事は納得してやるモノである。
使う側の雇用者責任が曖昧になる様な労働環境はこの原発事故現場の危険作業状況から許されるものでない。
その意味もあって、東電の様な従来から、下請け労働を使い捨てにしてきた会社に現場最高責任を持たすよりも、国家がプロジェクトとして収束作業を行え!と当初より主張している。
事故収束作業は今後、困難を極める。
困難作業だから、できることから、ほふく前進のように、手をつけていったらいい、とう簡単、単純な想いは、この原発事故現場収束作業には通用しない。
新しく発表された収束作業工程表の期限が従来通りとなっているのは、政権側の政治的思惑とは言い切れないのだ。
落下し、鋼鉄を溶かす可能性が常にある核マグマを鎮静化させる作業は期限を区切らないと事態は悪化していく。時間との戦いでもある。
現場作業に先の目途なんて立ってない。本当のところは。
評論している立場の人間は本当の所、スタンドの外野席にさえ入っていない。
外野席からは、グランドでなにが起こっているか、野球知識豊富ならよく解る。
グランドの状況もよく解らないであれこれ言っている、事を自覚して発言している方が、現時点での本物の評論を行っている。
これからの作業の進捗状況の困難性から、当局は現場が外野スタンドから見えるようにしなければならないと想う。
そうしないと、国民の信を失う。
また情報を受け取る側も、事情を科学的に知る術をもうそろそろ身につけた方がいい。
第二。
原発建設はどういう施工体制になっているのか気になった。
そこで調べていてたどり着いたのが、
タイトル通りの事態だ。
原発に詳しい方や新聞を丹念に読む人は知っていただろうが、私の様なネット情報、オンリーの人間は全く知らなかった。驚いた。
所が民主党幹事長岡田は現地を5月15日に訪れ、「安全性をしっかり高め、利用してしていかなければ日本の電力は賄えない」などと発言し、建設継続の必要性を強調して工事再開のお墨付きを与えている。
従来の経営内容は電力独占資本がその地域性ゆえカバーできない分野やパイオニア的な様々な発電事業を推進していたが、今回、大間に初めて原発を持つことになるが、その核燃料たるや全ての燃料棒に核分裂ウラン235の代わりにプルトニウムを使ったオールMOX燃料という日本初の原発である。
原発村の増殖作用は凄まじいモノがある。
>今、事故中の福島第一原発3号機は1,2、4号機とは違ったMOX燃料が使われていることは広く知れ渡っているが、詳しくは、全部で150本ぐらい炉内に差し込まれている燃料棒のうち40本ほどが、プルトニウム核分裂利用MOX燃料であり、他のモノはウラン235の核分裂を利用した従来型の燃料棒である。
当該原子力建屋の施工を請け負っている鹿島のサイトが日本初と自慢しているぐらいだから、間違いない。
半減期間は半永久的な2万数千年であり、130万KWのから生じる大量の使用済みの燃料棒はどうするのだという、これまた半永久的問題がある。また、建屋内のプールに貯めるつもりなのか?
使用済み燃料棒の貯蔵は日本国中、満杯だ。フランスに処理してもらっているほどだ。
だから、老朽原発の建屋に1000本も安置されていた。そのうちの3号機では水素爆発のついでに核爆発を起こしている。
「夢の原子炉」らしいが、そんな夢が叶えられる訳がない。あくまでも理論上のことを実行するまでオカシクナッテいる。
が、フランスをはじめ、当初、高速増殖炉を開発しようとした国は危険極まりない実態を知って撤退している。
>>>ところが、もんじゅは撤退しようにも撤退できない状況に陥っている。
悲劇と喜劇が半ばしている。オカシナ連中にふさわしい事態がそこにある。
このまま運転停止に持ち込むまで、50年ほどかかるだろうといわれている。高速増殖炉の特殊性が故障個所の修理を拒んでいるのだ。
両方ともやっていることは、間違った方向のエネルギー国策の最先端を担うことである。
ソフトバンク孫正義社長が東日本大震災、福島原発事故を受けて、太陽光発電など代替エネルギー開発の夢のある、投資効果のあるプランを発表しようが、福島原発被災者の多くの生活と健康被害がどうなろうが、ニッポン原発村は走り続ける。眠らない。
大きな船は目の前に障害物を発見しても、舵を切って回避できず、激突するしかないのだ。
もっと、以前に障害物を発見すべきだった。
最後に。
よく解らないが、こういう連中の云う事を真に受けていたとんでもないことにある。
<<追記>>>
原発の安全性を高めて、などと云ったらすぐ、防潮堤を想いうかべる昨今だが、事情を知るべきだと想う。
高い防潮堤を建設するためにはとんでもない、資金が必要となる。
目に見える防潮堤の地下、基礎の部分は大きな構造物を必要としている。
例えて言えば、高速道路の橋桁1本の下には3~4倍の構造物が支えている。
高い津波の圧力を受ける防潮堤。
その工事代金は電気料金に上乗せされる。
インフラとしての日本の電気料金は一般料金より割安に値引きされているのに高過ぎて、工場の海外移転の理由とさえなっているらしい。
そもそも電力会社は防潮堤を建設するつもりはない。安全論議が下火になるのをじっと待っている。
そのうちマスコミを使ってまた洗脳したり、政権の交代させて、力で封じ込めるつもりだ。