負のスパイラルから抜け出す方法
41万 回視聴 2 日前
W。来日し横浜ベイスターズに所属したトレバー、バウアー投手が圧倒的に撃ち込まれ負け投手になった試合は2023年5月9日、地方球場新潟の公式戦対巨人戦であった。6回を投げて6失点。その前の登板、本拠地横浜の対広島のデビュー戦で勝ち投手になっている(7回1失点)とは今回の記事を書くまで知らなかった。
下の画像は5月16日、本拠地横浜球場の広島戦で滅多打ちにあって2回でKOされたときのもの。打者は広島の4番打者西川。インコースギリギリ高め胸のマーク付近の、とても打てないような剛速球を左打者の西川はバットを立てててコンパクトにクルリと軸回転し弾劾ライナーを左翼外野席に運んだ。高度なバッテング技術であったにしても、こんなにうまく打つシーンはペナントレースで滅多にみられるものではなかった。
バウアーの撃ち込まれた新潟の巨人戦。2回KOの広島戦をともにジックリTV視聴した。マウンド上のバウアーは来日1試合目に勝利して2試合目、3試合目に完全に撃ち込まれていたにもかかわらず、ポーカーフェイスを貫いていたことが印象に残っている。
今回のバウアーの動画の一つのテーマである、負のスパイラルにバウアー自身も陥る可能性があったわけだ。
>ただしこの動画内でなぜ撃ち込まれたのか、バウアー自身が語っていないことがある。
>日本プロ野球界隈でバウアーが突如、滅多打ちにあった原因は、マウンド上のバウアーが投球動作を起こす際の球種ごとの癖が第2戦、第3戦の巨人、広島の動作解析班によって、特定され打者は狙い撃ちできた、といわれている。高速度カメラで撮影し映像解析をする技術が今の日米プロ野球界では常に行われている。各球団は専門の解析班を持って試合に臨んでいる。
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W.参考資料。
「いい球を打たれたのは何で?」MLBやヤクルトなどで導入「ホークアイ」でわかること…スポーツテック野球編 : スポーツ報知
引用
「野球では、2020年にMLBの全30球場にホークアイのトラッキングシステムが設置され、収集されたデータは中継にも使われているほか、データサイトの「MLB Savant」でファン向けにも一部が公開されている。
>日本でも同年からヤクルトが試験導入を開始。本格導入した21年、22年とリーグ連覇を達成しているが、最近では、ヤクルト以外でも導入が進んでいる。」⇒W。バウアーは2021年にMLBから出場停止処分を受けていたので<トラキングシステム>の洗礼を受けていなかったので自分の球種ごとの癖とチェックしようがなかった。2023年のMLBの捕手の手動サインはほぼ廃止、手首に装着した電子信号器で帽子内に装着した投手にサインの伝達を行っている。2021年、2022年ヤクルトの優勝は新トラッキングシステム導入によるところが大きいといわざる得ない
⇒甲子園に新兵器!動作解析システム「ホークアイ」導入 データ収集&分析で阪神の投手王国盤石― スポニチ Sponichi Annex 野球
[ 2023年1月12日 05:15 ]
https://twitter.com/home?lang=ja
―カメラはどのように設置していますか?
「一般的に、8台から12台のカメラを、球場を取り囲むように設置しています。カメラの台数を増やすとデータ量も増え、選手と選手が重なったときでも精密にデータを取ることができます。」
打席の打者は次に投げる球種が完全に解っていれば、バットの芯でとらえることができる。コレがプロ野球1軍公式戦の技術レベルである。もちろん、MLBにも同じことが言える。
月・日 | 対戦相手 | 球場 | 勝敗 | 登板 | 回 | 球数 | 安 | 振 | 四 | 死 | 失 | 責 | 最速 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
05.03 | 広島 | 横浜 | 勝 | 先発 | 7 | 98 | 7 | 9 | 1 | 0 | 1 | 1 | 155km |
05.09 | 巨人 | 新潟 | 負 | 先発 | 6 | 103 | 11 | 8 | 0 | 0 | 7 | 6 | 156km |
05.16 | 広島 | 横浜 | 負 | 先発 | 2 | 69 | 8 | 1 | 1 | 0 | 7 | 7 | 157km |
05.28 | 中日 | 名古屋 | ‐ | 先発 | 6 | 90 | 7 | 7 | 0 | 0 | 2 | 2 | 159km |
06.03 | 西武 | 横浜 | 勝 | 先発 | 8 | 109 | 3 | 10 | 3 | 0 | 2 | 2 | 155km |
W。広島の打者西川(現4番)がバウアーの投じる際どいインコース胸のマーク付近のストレートをとらえる瞬間(バウアー動画より画像化)。肩に注目。厳しいインコースの球筋に肩を開いていない。足元に注目。そのまま真っすぐにステップ。結論、ストレートが来るのが分かっている。タイミングドンピシャ。後は打者西川の非凡なバッテングセンスの問題。このままバットを立ててクルリと身体を軸回転させ、弾丸ライナーをフェアゾーンのライトスタンドに放り込んだ。こんな高度なバッテングシーンは1年に何度も見られるものではない!
W。下の表の右端が表示できなかったが撃ち込まれ防御率6,86、被打率3,56にもかかわらず。K/BBは12,56に到達している。
W.バウアーはボール球を使わずストライクゾーンで打者と勝負し三振を奪える投球をしていたことを示している。つまり撃ち込まれていた当初も投げる球の一つ一つに威力があった、ということである。
>もっと大胆に言い換えると球種ごとの癖が盗まれていなければ、防御率、被打率は普通にやっていれば、段違いに向上し、勝ち星も自ずからついてくるということを数値は明らかにしている。
>今回のバウアー動画はこういう視点から見るとより深みが増す。MLB選手(サイヤング賞)であるバウアーは決して球種の癖が盗まれていたとは、プライドをかけて、いわない。言えない。
>サイバーマトリックスの数値である K/BB K=ストライク三振。BB=「Base on balls」四球
ストライク÷四球
引用
「一人の投手が奪った三振の数を、その投手が相手に与えた四球の数で割った数値であり、一つの四球を与えるまでに何個の三振を奪えるかを表す。三振が多く、四球が少ないほど数値が高くなり、単に三振を多く奪うだけでは数値が上がらないほか、打たせて取るピッチングでも数値は上がらない。」
K/BBが3.5以上で及第点とされ、5.0を超えると優秀とされる。2013年シーズンのMLBでは、レッドソックスの上原浩治が11.22というK/BBを記録し、話題となった。⇒12,56のバウアーの数値は、かなりストライクゾーンで勝負しすぎの感がある。来日第1戦の本拠地横浜球場での広島戦で7回自責点1で勝利投手になったことで、コレでいけると踏んで油断したのだろうか?日本のプロ野球は緻密な試合運びをする。弱点や癖が分かれば徹底的に利用する。30球団160試合のMLBと12球団143試合のNPBでは、相手に対する研究度合いが違ってきて当然だろう。バウアーはここらあたりも
月別成績
月 |
登板 |
先発 |
完投 |
完封 |
無四球 |
QS |
交代完了 |
勝利 |
敗戦 |
ホールド |
HP |
セーブ |
勝率 |
投球回 |
打者 |
被安打 |
被本塁打 |
奪三振率 |
与四球 |
与死球 |
暴投 |
ボーク |
失点 |
QS率 |
被打率 |
K/BB |
WHIP |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
6.86 | 4 | 4 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | .333 | 21 | 96 | 33 | 7 | 25 | 10.71 | 2 | 0 | 1 | 0 | 17 | 16 | 50.0 | .359 | 12.50 | 1.67 |
6月 |
2.08 | 4 | 4 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 30.1 | 118 | 18 | 4 | 38 | 11.27 | 11 | 1 | 0 | 0 | 8 | 7 | 100.0 | .171 | 3.45 | 0.96 |
7月 |
2.23 | 5 | 5 | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | .667 | 36.1 | 154 | 34 | 1 | 32 | 7.93 | 9 | 1 | 2 | 0 | 11 | 9 | 80.0 | .241 | 3.56 | 1.18 |
8月 |
1.58 | 5 | 5 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | .750 | 40 | 154 | 32 | 1 | 33 | 7.43 | 7 | 2 | 0 | 0 | 7 | 7 | 100.0 | .225 | 4.71 | 0.98 |
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時間不足。動画の内容については後日、編集して書き込む。それにしても中4日の登板間隔で福島原発事故現場まで足を運び動画にするとは!世界は広い、いろいろな人がいる。