反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

福島原発事故、海洋魚汚染情報1)~3)。政府の手では陸のような汚染地図は作成されず。個々の情報収集と判断によるしかない現状、将来。

1)情報
特殊ワイド:福島第一原発汚染水漏れ 食卓の魚は大丈夫か。毎日新聞 2013年09月03日 東京夕刊。
放射性物質は減少傾向/サンマ、心配なし/じゃこ、海藻がお勧め。
毎日新聞 2013年09月03日 東京夕刊。
福島県漁業協同組合連合会(県漁連)は8月28日、9月初旬から同県沖で再開予定だった相馬双葉漁協いわき市漁協の試験操業を延期することを正式決定した。いわきの試験操業は原発事故後、初めてとなるはずだった。「東電が『汚染水が海に流出したかもしれない』と言っている今、見送りはやむを得ない」と県漁連の復興担当者は嘆く。」ー貯蔵タンクからの300トン汚染水流出が明らかになったてめ、と思われるー
この文中の内容には疑問点が多々ある。週1回セシウム134と同137の合計、ヨウ素131、(ストロンチウムなどは計測されていない模様、)
「8月28日に公表された分では海産物55種158検体、川や湖の魚5種9検体、内水面の養殖魚5種7検体を調べ、国の基準値1キロ当たり100ベクレルを超えたのはコモンカスベ(エイ)のセシウムだけだった。」
 
2)情報(1、関連)
「確率的殺人に加担したくない」福島の漁師・新妻竹彦さんの苦渋」
>論旨明快!この漁師さんの冒頭に示すデーターはモニタリングによる検査結果の数値の推移(蛍光ペンで注意すべき数値のマーク付き)とその推移をグラフで表したものを併用して事実を有りのままに説明。
さらに大飯原発のある若狭湾の数値もあわせて説明。
最期の方では広島長崎原爆投下、第五福竜丸事件、原水爆事件~自らの避難体験と国の避難区域準避難区域の設定と他国の違いに言及している。原発のお膝もとの漁業の自覚は明白。関西方面では若狭産の魚は有名漁場でもアリ、普通に受け入れられている。
 
 現時点でも、こういった論旨明快、自らに倫理を問う説得力は、風評被害に抗して、つい応援したくなり、必要なものだ。
 
 (が、自分の調べた限りにおいても、様々な公的機関による公式発表の数値、調査方法等々には疑問点が拭えないが)
 
 <コメント>
政治家や御用学者より、はるかに倫理観、美学を持ってるよ。
福島県に、素晴らしい民主主義者発見です。
民主主義って、やはり、もって生まれて来るものみたいですね。
多難な前途を見据えての、この覚悟。敬服です。
なんだろう、京大原子炉実験所助教小出裕章氏の話を聞いている ­時と同じ安心感・信頼感を覚える。この人、~ 、電力会社の「絶対安全信教」の信者にならず、自分で ­原子力放射性物質についてかなり勉強されたのではないか。実際 ­に被害・損害を受けているにも関わらず、「自分は被害者だ」など ­とおくびにも出さず、淡々と信念を語っている。他人への配慮まで ­忘れていない。
こういう人が社会の多数派になったり、人の上に立つ事でしか我が ­国は救われない。
感銘を受けました。覚悟も行動力も今の政治家や官僚はこの方の足 ­元にも及ばないと思います。
しかし最近感覚がマヒしてきて、発表されている数値が高いのか低 ­いのか分からなくなっていたのですが...事故前の濃度を見ると ­、やはり今出ている数値はとんでもなく高いものなのだと再認識し ­てしまいますね。
福島訛りの
素晴らしい海の男ですね。
この方の意見に賛同します。
東電が保障すべきですね。
 
3)情報(1、2関連)
福島民報ニュース9月20日(金)<29日にも海域監視強化 第一原発汚染水流出>
「6月から再開した原発敷地境界付近の2カ所のモニタリング調査に加え、福島第一原発の取水口付近と沖合、双葉町の前田川沖、大熊町の熊川沖の計4カ所でも実施する。」
  「船で海水約160リットルを月1回採取し、セシウムトリチウムストロンチウムプルトニウムなど放射性物質濃度を調べる。海底土の放射性物質濃度は3カ月ごとに測定する。」
> 「県はモニタリング調査を3カ月ごとに実施していたが、原発事故後、現場が警戒区域に指定されたことなどから中断していた。原発の観測用井戸から高濃度の放射性物質が検出されたため、調査を再開した。」
>「6月の調査では、海水のセシウム137濃度は原子力基本法に基づく国の基準値(1リットル当たり90ベクレル)以下、海底土のセシウム濃度は、環境省による第一原発付近を除く本県沿岸での測定値と同程度だった。 」
 
>>26日から試験操業 いわき市漁協 底引き網漁、安全性確認。福島民報2013年9月20日(金)。
「対象となる16魚種のうち、当面はメヒカリやノドグロ(金目ダイ風、やや深海性で安全?高級魚)など8魚種を水揚げする。漁獲物の放射性物質検査は小名浜漁港で実施する計画」
「「安全安心な魚を提供するとともに、風評の有無についても検証したい」
 
河北新報9月13日記事。
>W。両漁協は福島第一原発事故現場から、グーグル地図で確認したところ、推定15キロ未満(旧避難区域)に位置している。
  <2012年6月19日記事より>
 
4)情報。
NHKスペシャル「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~」
海洋汚染 東北 関東 日本  2013.2.6.01:23AM
 
NHKスペシャル「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~」のあらすじ
「今回NHKでは、20キロ圏内は立ち入り禁止されていたので、まったく調査されていなかった20km圏内に専門家チームと共に初めて海の本格的な汚染調査を実施。
NHKと専門家チームの独自調査によって、新たな放射能汚染の実態が…。海や、山奥の湖で人知れず進行していた汚染。放出されたセシウムが、「水」を媒介にして広がる現実。
 国は原発事故の収束を宣言しましたが、魚からは今も基準値を超える放射性セシウムが検出されています。
今回東電福島第一原発ギリギリまで近づいた直下の海から、東京湾まで全長250kmを徹底調査しました。
そこから明らかになる知られざる汚染の実態です
。」
 
NHKスペシャル「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告~」ー
 
W。淡水魚関連は省略しているが、海水業よりも浄化作用が少ない。
政府の手では陸については汚染地図が作られてきたが海や湖の汚染地図はまだつくられていなくて全ては把握しきれていないので魚介類に関しても今回の調査以上の汚染があり、上限がわからない
 
*高濃度の汚染水が海に流出。総量10京ベクレル超。
 
海面近くの線量は0.06μSv(マイクロシーベルト)。水深13m、徐々に数値が上がる。海底付近は2.5μSv(マイクロシーベルト)を突破。
海面の40倍。W。公式発表はどの水位で計測しているのか。同種の問題は陸上汚染計測でもあった。
 
*泥の粒子が動くたびに放射能測定器の数値が激しく動く。泥の粒子に放射性物質が付着していた。
 
*土を採取して分析。泥はセシウム4520bq/kg。周囲の15000倍。
 
*20km圏内の32カ所で海底土を採取。沿岸1kmに2000ベクレルを超える汚染が集中。汚染は20km圏全体に、まだら状に広がっていた
放射性物質は拡散しきらずに海底にたまっていた。
>>国が事故直後に示した見解放射性物質は潮流に流されて拡散していく。魚や海藻に取り込まれるまでには相当薄まると考える」という発言は嘘だった
 
東京湾で海底にセシウムが集まりホットスポットができている。(W。仙台湾でも潮流の変化でホットスポットという細かい説明が別のサイトでされている。)
 
*魚:メバル2300Bqアイナメ1400Bq、(W。底魚は多くなる)採取した魚は国が発表したセシウムの基準値1キロあたり500Bq越えばかり(現在基準値100BQに厳しく。)
 
魚への汚染の経路:泥の中のゴカイを多くの魚が餌とする。ゴカイは泥を食べるので、海底の放射性物質を直接取り込む。泥→ゴカイ→魚への汚染経路
W。こういう当たり前の指摘さえ、スルーされがちな安全宣言?冒頭に挙げた毎日新聞などにそういう常識的指摘は見当たらない。
 
*ゴカイが生息していた海底土304ベクレル/kg、ゴカイ130ベクレル/kg。移行は4割。
しかし、ゴカイを食べるナメタガレイは316ベクレル/kg。食物連鎖のなかで放射性物質を溜め込んで濃縮(生体濃縮)される。放射性物質が海底に残っている限り、魚の汚染は続く。
W。陸上の放射能汚染された食物の問題を指摘するとき濃縮ー内部被爆がいわれたが、海では希釈効果を感覚的に過大視する傾向がある。
 
底魚(そこうお:海底を泳ぐおさかな)はどれも暫定基準値を2.5~4.5倍
 
放射性物質が海底に残っている限り、汚染はつづく。厳しい現実。これからの見通しは?
「現状では難しい」「チェルノブイリでは2、3年」「もっと出ているから、下手するともっと長くなる
 
沿岸流の影響で放射性物質福島第一原発から南に蓄積している
 
*なんと福島原発から180キロ離れた千葉県銚子沖で112ベクレル/㎏、値が2ヶ月前の調査の3倍に増加。海底の汚染はここまで広がっていた。
神 田穣太教授「局所的に集まる場所がある。いつも同じ場所にあるとは限らない
海況によって動く可能性はある。堆積物の推移が判断材料になる。
 
 W。何とかコングの動画は秀逸。銚子沖で取れたヒラメを福島市の市民放射線測定センターに持ち込み調べてもらったところ、職員はA検体の70ベクレルにビックリしていた。Bは30ベクレル未満。
コレは数ある魚体のうちの2匹。バラつきある、とみたほうがいい。
 
値が増加しているということは以前の測定で基準値以下が出ていた魚も今はどうかわからない
W.動画主演の漁師さんの示したグラフには測定値が上昇しているポイントがあった
 
*「セシウムは一旦生態系に入ると非常に厄介」「半減域の30年を待つしかない」
 
首都圏に降った放射性物質東京湾へ 江戸川と荒川河口付近は最大872ベクレル/㎏ 原発付近の海と同じレベルの汚染。
W。大きな川の上流からの広い河川区域が放射能を集めて河口にもたらす。湾内に溜まる。
 
*東京江戸川の海底でセシウムが最も溜まっている場所は、河口から8kmの地点。1623ベクレル。
河口付近の2倍の濃度。東京湾に流れ込むすべての川でセシウムが凝集、大雨で少しずつ移動しているとみられる。
 
京都大学の研究グループによるシミュレーション。事故後、東京湾周辺に降り積もったセシウム、その約50%が6カ月の間に川へ。ゆっくりと(年に5km)海へ移動。 今から2年2ヶ月後に海の汚染が深刻になると予想。汚染は10年以上にわたって続くと思われる。
 
できることは「事実と真正面に向き合い、調査を続けること」
 W。汚染が少ないところを選んで測定している可能性もある。
  
 <追記>
旬のさば、サンマ。
さば南下しては伊豆半島沖で産卵して、又北に回遊する。
 
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 >放射能測定の方法は、アジのタタキ風にしなければならず、結構手間がかかる。
それでも公的機関はやろうと思えばもっともっとやれるはず。
>しかも、モニタリングをする公的機関は調べた中でもバラバラにやっている。
民間検査に丸投げているのも実情ではないか。
結果が出てくる過程にどうしても不透明感が拭えない。
もっと、丁寧にやらないから、余計な警戒感が沸く。
それらと最期に挙げた2013年2月のNHKの沿岸部広域検査結果とは余りにも違いが大き過ぎる。