反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

第二回、福島原発事故事情。<チェルノブイリ事故と福島第一原発事故との比較>ー脱線、散漫だがー

 2013年10、13(日)。一転の曇りもない青空が広がっている。都会の高層ビル群の向こうに山並みがくっきりと見える。下りスロープの水銀灯の上に一羽のかもめがとまっている。1年の内に何回も同じ場所で見かける。
レモン色のくちばしの先がくるっとひん曲がって、まん丸のくりっとした目でアチコチをキョロキョロ、見渡している。
 下から見上げる体は鶏のようにボリュームがある。人間をマッタク恐れない。逃げない。
気の済むまでそこにいて、やがて小さなひなびた港に向かって大きな翼を目一杯広げて滑空して遠くに姿を消していく。
 大きな橋の階段を繰り返し上っては降りる。
 
 もしかして、アレは同じカモメ、かもしれないな。別の場所で見かけるカモメはあんな丸々と太っている鶏カモメ
ではなかった。
 
 遠い世界に
 作詞/作曲 西岡たかし

遠い世界に 旅に出ようか
それとも 赤い風船に乗って
雲の上を 歩いてみようか
太陽の光で 虹を作った
お空の風を もらって帰って
暗い霧を 吹き飛ばしたい

僕等の住んでる この街にも
明るい太陽 顔を見せても
心の中は いつも悲しい
力を合わせて 生きることさえ
今ではみんな 忘れてしまった
だけど僕達 若者が居る

雲に隠れた 小さな星は
これが日本だ 私の国だ
若い力を 身体に感じて
みんなで歩こう 長い道だが
一つの道を 力の限り
明日の世界を 探しに行こう

 歌詞の内容は、This Land is Your Landに触発されているところがある。
You Tubeでは  Pete Seeger & Bruce Springsteenライブがでている。ピートシーガー、若いな。
ま、ヘンリーフォンダ主演の「怒りのぶどう」の世界だな。 以前、余り唄われない歌詞の一部の内容を取り上げたことがあった。
 昔、カントリーの収集をしていた頃、日本唄では<五つの赤い風船>のアルバムが一番良い音が出ていた。
 
 原子力の話(一部において、太陽系誕生から物質の壮大な自己運動の果てに、この場所の自己存在に至る思念を、掻き立てる悪魔的な観点にであった。)や電気の質(周波数と電圧の+-誤差。たいした問題ではない)から、東芝ウェスティングハウス社2011年9月、完全子会社化
(日本の経済成熟段階<1~2段階。独EU枠で2段階。米3段階。英4空洞化段階>の遅れの象徴。
WH社本体は10年以上前に3大ネットワーク経営にチェンジ<GE社はネットワーク経営と劣化ウラン弾>。
買った先は大赤字の英国国営核燃料会社ソニーコロンビア映画買収の二の前、必至。)や、
電力の鬼といわれた松永 安左エ門
歴史的にみると、相当なねじれの果てに、結局、9電力体制もGHQ絡みで日本発送電の分割民営化で成立し<日本マスコミの戦後的特権獲得と同じ構造。政官業外電、構造。、復興期の電力需要の急増に強引な値上げで対応し、国家独占資本としての経済基盤を確立=原発事故の現状の遠因。松永は評価せず、単なる戦前戦後の日本史のねじれ現象とみる)にまで及んだ福島原発事故事情の資料収集は終了(ワンラ)。
 
 基本的たちばは東日本大震災福島第一原発事故を日本史の政治軍事経済過程の巨大な一階梯として、把握することである。
同時に、リアルな命と健康を守り大切にするために戦うことだ
 
 
   チェルノブイリ事故と福島第一原発事故との比較>ー専門知識はウィキなどを参照ー
 チェルノブイリ4号機事故は電源喪失時を想定した手動運転の実験中に制御不能に陥り、炉心溶融、原子炉は爆発した。
      <原子炉完全破壊のチェルノブイリ4号機の基本構造>
黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉 (RBMK) の構造図
 核燃料を収めた圧力管の間をポンプで送り込まれた冷却水が流れて蒸気となり、タービンを回す構造。
旧ソ連開発稼動。(この種の特殊原発には重水を減速材に使用するカナダ開発型原発)大容量発電が得られるが、事故原因は制御棒の差し込んだ際に異常連鎖発生する構造上の欠陥といわれている。
「乱暴なたとえ方をするならば練炭を立てて蓮根状に開いた穴に金属管を挿入し、管の中に核燃料を装荷して冷却用の水を流し込むと考えればよい。」ウィキ。
 
   福一原発事故1~4号機の沸騰水型原発(BRW){GEー東芝東北電力東電など}と原発世界市場の主流、加圧沸騰水型原発(PRW){WH社ー三菱重工、関電など西日本電力資本}
 
 前者の欠陥は一次冷却水の外部流失~福一1号機ツナミ到着前の配管破損メルトダウン開始事故がコレ
 後者の欠陥は、蒸気発生器内の細管{この絵では省略}破損事故~若狭湾原発関電事故?、詳しく調べていない。
 なお、原発には経済性安全性?重視の世代別に区分される改良型が出現している。
日本で一番古い原発は関電美浜1号機で1971年稼動ー現在、点検運休中。40年を過ぎており、福一1号機の震度6、400ガル程度の地震でも配管系の損傷事故が想定されてよい。廃炉費用は又電力料金に混入。
イメージ 1

>チエルノブイリ4号機の爆発、破壊された原子炉内の放射性物質のうち、推定10t前後、が大気中に放出された
 かなり昔、チェルノブイリ事故の直後に現場に踏み込んだ生々しいドキュメンタリーを小劇場で見た記憶がある。
事故現場映像の記憶では福一の比ではない凄まじい意破壊だった。
同時上映は韓国光州事態のフィルムだった。ネットで検索しても、コレに関する情報はみつからなかった。
                チェルノブイリ4号基事故空撮写真>原子炉無い。
イメージ 2
 
                             <福一1~4号基事故空撮写真>手前から4、3、2,、1号基>
 無人飛行機撮影。ネットでは事故直後から出回っていた。
他に現場空撮写真は何種類もあって、注目したのはMOX燃料3号機の破壊の凄まじさだった
使用済み燃料プールは大破して中の使用済み燃料棒は外部に飛んだように見えた。
周辺の敷地に散らばっている同じ四角の柱状の物体は、燃料棒に見えた。
その後の東電の3号機に関する作業状態の報告やズームアップ空撮写真(不鮮明)から、怪しむべきいくつかの事実はあった。
 
 現時点でも3号基に関しては、小規模核爆発(他と爆発に大きな違いがある)を含めて疑問点がネット上に提示されている。1号基はツナミ到着前の配管破損による空焚きメルトダウン開始の疑惑の状況証拠は複数ある。
たてや破損を免れているかに見える2号基は格納容器底部のチャンバーの破損顕著ーメルとスルーし易い。
なおGE製1号機の設計図も出回っていた。
イメージ 3

 チェルノ事故は、広島市に投下された原子爆弾による放出量の約400倍とする国際原子力機関 (IAEA) による記録が残されている。」ーウィキ引用ー
 
 W。ウラン238、97%とウラン235、0,3%の<放射性核種の存在量の膨大>な原発に対して、
人的物的徹底破壊を目的とするウラン235を純化させ核爆発を狙った原子爆弾を単純比較できない。
広島に投下されたリトルボーイのウラン235の10%程度しか核爆発しなかった、とか。
激烈な核爆発の勢いで他の90%は核分裂することなく吹き飛ばされたのだ
原爆資料館に展示されている、大理石の階段に焼きこまれた人影。人は瞬間的に蒸発したのだ。
 
 おそらくこのような比較をストレートに持ち出すのは被爆国日本の特性だと想う。仕方がない。
IAEAもその形成過程から、「加害者側」として、そういう比較を持ち出す。
今回を含めて、日本は人類史上ダントツの被爆国であった。
 
 コレを不可思議に思わない感性も稀有であろう。組織的逃避には日本的鎮魂が必要だった、と敢えて云う。
 
 現在のIAEA議長は元外務官僚天野之弥である
一度目の投票で必要票を獲得できなかった外務省関係者は丸坊主になったとか。
応援する元外務官僚はNHk深夜放送でイラクには大量破壊兵器があったなど時期はずれの奇異な主張を述べていた。
 
 IAEAってのは核拡散防止条約とワンセットの世界核クラブに都合のいい監視クラブじゃないのか。
監視対象はドイツ、日本という断定もある。
EUの大枠に収まったドイツは事実上、監視対象から除外されて、日本だけが監視されているという宮台真司
1989年ベルリンの壁崩壊、瞬く間のようなドイツ統一に対して普段、仲の悪かったサッチャーミッテランが慌ててドイツ封じ込めのためのEU統合に同意した、という話からも穿った見方とはいえないだろう。
パワーポリティックはそこまでシビアーなのか。
 
 北朝鮮は脱退し、インド、パキスタンはどうしたことかドサクサに紛れて、核保有を容認され、イスラエルはOKでイランONで査察に入っている。
IAEAダブルスタンダードどころじゃなく、三股四つ股をかけている
世界の核クラブ、特にアメリカの世界政治の道具だろう。ハッキリ云えば。
 
 先回りしていえば、
そういう組織の持ち出してくる緊急時の限界被ばく線量何某などが何処まで生身の人間の命と健康に寄り添ったものかどうか、疑ってかかるのは間違いでない。
それらは兵士や関係する職業人の被爆基準じゃないのか。
 
 さらには、在日アメリカ人の限界被爆圏内70kmはどうなんだ?
友達作戦のつもりの第七艦隊の空母は慌てて回避行動を取っている。
 
 リアルな原発事故報道を旨とする日本マスコミは爆発発生と同時に50km圏外に一斉退避した。
 
 とどめは「(SPEEDI) のデータ公表が事故直後に発表されなかったこと
しかし、事故の直後に外務省を通じてアメリカ軍には提供していた
 SPEEDIは事故現場残留作業員の詰め所であり、司令塔の役割を果たした免震塔に設置されていたはずで当局が当初、取り繕っていたツナミによる機能喪失はなかった。
確かに天気予報に毛が生えたような誤差のある装置かもしれないが、放射能を含んだ大気の流れは予測できた
まず何よりも情報を知らせてあげることが肝心だったのではなかったか。
後に計画避難区域に指定された飯館村は爆発当時北西風にのった放射性物質が雨と雪に絡んで降下し(有力村民のドイツでの講演より)、とんでもない数値のなか多くの住民は数ヶ月を過ごした。
初期判断が大切で、避難した1年も経って、個々の判断に任せるでは政治指導者としての本末転倒。
単なる口達者、後出しジャンケン。あんなのは実に多い。
 
 1986年ソ連邦自己崩壊に近づいた当時のチェルノブイリ4号基の事態と日本の福島第一原発事故では明らかに時代条件も国柄、経済基盤も違っている。
また、事故の状態もかなり違っている。
参考にできるが単純比較はできないのは当たり前。
ただし、そのことをもって、福一事故を過小評価して、新たな「安全神話」を意図する、しない関わらず醸成しようとするのはいかがなものか。
 
  事故直後の現状にコレは<何とか実験>じゃないのか、と書いた。
どこかで聴いた見たのではマッタクなくて、内側から自然と沸いてきた言葉だった。 
 
 そしてアレから2年半が過ぎ去って、東京オリンプック開催決定を受けて、日本支配層は<福島を消しゴムで消す>つもりか、と直感した。
長ったらしい東京オリンピック反対記事でその言葉を使用したかどうかは定かでないが、ネット動画を見ていたら
福島の20km圏内の田村市の地域で帰還を諦めたおばさんが同じ言葉ー福島を消しゴムで消すつもりかーといっていると。
 
 結論的に云えば、
福一原発事故とチェルノブイリ原発事故を比較すると大気中に飛散し、地上に降下した放射性物質の量は圧倒的にチェルノブイリが多い。
ただそのことをもって、国際原子力委員会IAEAの緊急時の安全基準の正しさが証明されたわけではない、とおもう。
 
 事故後、20ミリシーベルト/年間、を決定した当局のネット公開された報告書のグラフは平常時の1ミリシーベルト/年間~20ミリシーベルト/年間の間の右肩上がりの点線で結んでいた。
コレは何を意味するか?
 
 人体に悪影響を及ぼす被ばく線量は右肩上がりの確率であると、当局は認識しているということである。
しきい値はあってないようなものである。
 
 神学論争がどんなものはマッタク不案内だが、形而上学的にアレコレ執拗に論争するエネルギーがあれば、当たり前のことだが、他にもっと判断し、なすべきことがある。
 
 当初から、わからないとして、事故現場作業の問題に集中したが、当事者意識が希薄だからいえることである。
 
 しかしこの問題に関しても
結構、込み入ったことが書いてある興味深いブログを見つけた。
それに合わせるかのような福島の方々多数のコメントが寄せられ参考になった。時間があれば紹介する。人間の社会心理を垣間見る思いがする。
 
 内部被爆、低線量被爆被爆年齢、各人の置かれた状態、まだら模様の被爆地帯(これは湖沼海にもいえる)など場合による。
 
 他方。福一原発の<炉心に蓄積されていた放射性核種の存在量>(炉心インベントリー)はチェルノの約3倍である。
原子力安全基盤機構の支援を受けた原子力安全・保安院によるMELCORを用いた解析らしいから、一応の目安程度にしておくが、外国発の絵図にもセシウム137チェルノのトリプル地下へというものがあった。
基本的に福一原発事故報道では外国発のもののほうが、情緒を切っているので参考になる。
 数値、絵図の比較は別の機会に示す。ウィキ、丸写しだが自分の大局的にはそれでいいと思う。
 以上時間不足で、続きは又の機会に。