反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

その6。東北アジアのハブ港釜山港と保管梱包加工機能を持つ物流団地。「釜山港で取り扱われるコンテナ量は、日本の東京港・横浜港・名古屋港・大阪港・神戸港の取扱量を足した量よりもまだ少し多い」

2016/08/04 Thu
知っていますか?日本企業も利用する韓国・釜山港のこと
引用
        そもそも、ハブ港って何?
「ハブ港とは、海上運送の中継拠点となる港のことで、通常の港よりも数多くの港への航路が確保されていて(路線便が充実していて)、多くの船が立ち寄り、貨物の積み替えなどで利用されている港じゃよ。
アジアのハブ港としては香港やシンガポールがよく知られているんじゃが、近年は釜山港もハブ港として、世界有数の規模を誇る港となっているんじゃよ。
釜山港で取り扱われるコンテナ量は、日本の東京港・横浜港・名古屋港・大阪港・神戸港の取扱量を足した量よりもまだ少し多いんじゃが、そのことからもハブ港にはどれほど貨物が集中しているのか、おわかりいただけるんじゃないかのう。」
 
     東北アジアのハブ港として地位を確立した釜山港
イメージ 1釜山港がここまで発展したのには、もともと地理的に優位な場所であったこともあるんじゃが、韓国が官民一体となってハブ港を目指したということが大きいんじゃよ。」       
 
 日本企業も利用が増加している釜山港の関税自由地域
引用
「、“物流面において自由度が高く”、“経費を抑えられる”というメリット
ある専門商社では関税自由地域に物流センターを構え、アメリカ・ヨーロッパなどからの輸入資材をまとめて保管
日本各地、またはアジアの顧客からの注文が入った時点で、それぞれ必要な分だけ輸出するという、いわゆる「輸入(保税通関)+保管+再輸出」の形で利用しているのだとか。
 
 
>また、ただ倉庫で商品を保管するだけでなく、輸出先の国の言語に合わせてラベルやパッケージの仕様を変えて梱包する「保管+梱包+再輸出」という形もあれば、
>関税自由地域内の施設で加工や組立を行う「保管+加工or組立+再輸出」という形もありますぞ。」
以上引用終わり。
 
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~参考資料~
 
 
     日本企業による釜山港活用の動き
「原産国と日本との間の物流の中継配送拠点として活用することで、物流コストの削減(主に国内配送料)
また、山新港物流加工団地の活用により、貨物集約倉庫としての保管機能に留まらず、従来日本国内で実施してきた検品、仕分け、包装との流通加工や製品組み立て加工が可能になる。→進出日本企業32社。
 
     我が国港湾倉庫事業への影響
欧米基幹航路の釜山港への寄港便数が増加した一方で、日本の主要港では減少基調にある
>近年海運会社は欧州航路を中心に、投入船舶の大型化、便数削減を通した輸送コスト削減するなかで、
アジアでの物流割合が低下する日本に代わり大型船舶停泊可能であり、物流取扱量の多い近接するアジア主要港への寄港便が増加している。
この結果、主要航路上で日本に最も近接する釜山港からのトランシップ貨物が増加している。
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「船から他の船へ積み替えられる貨物のことです。たとえば、海上コンテナ輸送では、大型コンテナ船か寄港するハブ港湾で降ろされたコンテナが、ローカル向けのフィーダー船に積み替えられますが、この積み替えられた貨物をトランシップ貨物と云います。」
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釜山港のトランシップ貨物は~日本の国内主要港に加え、日本海側や九州の地方港の増加が顕著である。」
 
   我が国の定温、低温物流の現状と日本企業の釜山港利用の動き
常温物流に加えて低温物流の分野においても釜山港を貨物のハブ港として活用する日本企業の動きが見られる。
日本の冷凍倉庫の保管容積は、冷凍食品市場の拡大を背景に1990年代後半まで順調に伸長してきたが
以降ほぼ横ばいで推移している。
三井倉庫山新港物流センターが天皇ン倉庫での保管を手掛けているほか、西濃運輸グループは釜山新興団地内で初めてとなる冷凍倉庫を竣工した。
 
    定温定温物流分野における釜山港活用の課題と展望
日本企業は定温低温貨物において、釜山港をトランシップ港として活用する場合、
物流コストの削減などの常温分野でのメリットに加え、以下の点で一層のメリットを享受できる可能性が強い
1)>日本の冷凍倉庫事業の売上原価の2割程度を占める最大のコスト要因である電力料金
韓国では日本の1/2程度であり
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グローバル展開する企業の物流最適化への取り組みは、今後一層進展するものと予想される中、定温低温物流分野においても、北東アジアのハブ港としての釜山港の活用が、徐々にではあるが進んでいくことが見込まれる。