反俗日記。出典先は下。
2022年1月13日(金)アップ記事に左から3番目のトランプ元大統領演説動画を使わさせていただきました。
当初、NYKコンテナ船ヨーロッパ航路の動画①②を興味深く視聴し反俗日記の一分野でもある船舶関連の単独の記事にすることも考えましたが、現在進行形の関心とは直接関係がないので断念し、トランプ元大統領演説動画を記事に挿入することにしました。
NYKコンテナ船ヨーロッパ航路の動画①②は、様々な角度からの解釈ができる面白く貴重な資料を提供していると思います。
今回も前回同様、独自な視点で記事にしていくことにしますが、この動画から得られる最終結論はただ一つです。
>グローバル資本主義の進展はこの地球半周船便貨物輸送に対して、
>近隣地域内の交易のコストパフォーマンスを比較すると
>後者で間に合うのなら後者が断然優位。
@巨大コンテナ船一日平均消費重油(多分ヨーロッパ海域は特A重油)550万円。
@スエズ運河通行料、4000万円。
@航路往復費用約3億円。
@したがって、近隣諸国との経済連携が好むと好まざるにかかわらず強化される。
遠く遡れば、脱亜入欧で、先進文物を取り入れても、その結果において日本資本主義にとって東アジア地域が生命線になった(日本資本主義の原始蓄積は日清戦争による賠償金)。
>消費地、現地工場建設という資本輸出の手段もある。超過利潤は得られるなら多国籍企業はその道を選ぶ。
コレは資本主義というシステムに内在した問題系の展開です。
そのためEU本国中間層は分解し、東ヨーロッパ圏にエレファントカーブの図、現象が生まれた。ウクライナロシア戦争の経済的な動因はこれです。
>グローバル資本制は基本法則はヒトとモノの地球規模の平準化(カネとは指摘しない)ですが、
>その場合、近隣諸国、諸国民同士のヒト、モノの平準化作用が先行します。
@しかし、他方で、そうした地域の国境を超えたヒト、モノの密交流化に対する国民国家の枠組みに至上の価値を見出してきた、近現代史によって形成された「歴史的国民」層同士の相互反発が避けられない。
その場合、圧迫してきた民族と圧迫されてきた民族の差異を念頭に置くべきです。⇒ロシア、ウクライナ関係には間違いなくその政治関係が歴史的にあった。
>この仮想現実的あるいは実存的相互依存、相互反発の戦争手段を経由しない政治解決を政策で行動で実行するのが、政治家の役目だと考えます。
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石原良純の祖父(慎太郎、裕次郎)は山下汽船の幹部。裕次郎は当時北海道一の港町小樽に育った。小樽港のレンガ倉庫群は名所(横浜港にも保存されている)。港に下る坂の街で北海道で一番情緒のある町。高校生の頃の当地出身の伊藤整になぜか魅かれた。「若い詩人の肖像」の作中、高商の先輩で当時から名の売れていた小林多喜二が描かれている。
W。「山下汽船(1917設立。現,山下新日本汽船)など一部社外船主は他の社外船から用船してみずから遠洋航路での運航に乗り出しており~大戦中~大手社外船オペレーターの戦列に加わった。一時郵船や商船(W.商船三井)の運航船腹量の倍近い船腹を運航。」
⇒W.山下汽船は傭船を運用し、船便を維持拡大する会社だった。貨物船は(コンテナ輸送が主流になりだしたのは高度経済成長以降)巨大化した方が船舶輸送会社にとって利益の総量が大きくなるが、巨大船の建造コスト、減価償却費人件費、燃料代、メンテナンス費が収益率を圧迫する。そこで船舶輸送会社は社外建造船を運用するが、経済危機などの要因で総輸送量が減ると傭船契約が経営の過重負担になる。
大韓航空と同じ財閥の世界7位の海運会社。7位といっても傭船で水膨れ運航していた。
韓進海運のコンテナ船は経営破綻後、一切見なくなった。
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1,MSC MSC(Mediterranean Shipping Company
船腹にMSC
船首のマークが最大の特徴。偶に見かける場合はMSCマークのコンテナを積載していない。
MSCは、イタリアのソレント生まれの実業家・船主のジャンルイジ・アポンテ(Gianluigi Aponte)が1970年に最初の貨物船を購入した際に設立された。
⇒W。三菱財閥の中核企業だった日本郵船NYKと比べ社歴は非常に浅い。
1980年代末には北米やオーストラリアにも路線を伸ばし、世界有数の規模のコンテナ船会社へと成長した。
1994年には、中古船を使用し続けてきた同社としては初となる新造船をイタリアの造船会社フィンカンティエリに発注し、1996年に 「MSC Alexa」として就航させている。
MSCは現在もアポンテ家により経営されており、他の大手海運会社の傘下には入っていない。
W.設備投資巨大な割には業態は経済要因など外部環境に振り回され不安定なので海運大手は連携しグループ化
本社はスイスのジュネーヴにW税金の関係だろう、スイス系ユダヤ金融の系列下で成長してきたのか?巨大バンク資本支援がなければ、業界の技術水準はほぼ同じなのだから、とてもじゃないがここまで成長しない。
日本資本は戦略性がないなぁ~。残念ながら。造船疑獄って、新造船の融資利子を特別法で減税する法律を業界が政府に要望したときの贈収賄大事件。
船舶運航の本部はナポリ近郊のピャーノ・ディ・ソッレントにあり、世界350か所に置かれた支店や事務所がさまざまな運送形態での物流に対応している。
2008年にはインドに新たな本部ビルである「MSC House」を開業させた。
またハブ港湾をベルギーのアントワープ港に置き、「MSC Pamela」など世界でも有数の大きさのコンテナ船を使ってアジアやアフリカ、ヨーロッパ、アメリカなど世界中の270か所以上のコンテナ港湾を結んでいる。
収益:$282 億円 (USD)
従業員数:150,000
W。船舶会社は固定資本の負担が大きすぎる。
2,A.P. モラー・マースク(デンマーク語: A.P. Møller - Mærsk
この船舶会社を知らなければもぐりだな。
デンマークの首都コペンハーゲンに本拠を置く海運コングロマリット。1996年以来[3]2021年現在に至るまで売上高世界一の海運企業であり、コンテナ船部門に強みがある。
1904年4月、ピーター・マースク・モラー(Peter Mærsk Møller)、アーノルド・ピーター・モラー(A.P. Møller)親子が、フュン島南部の町スベンボー(Svendborg)で、中古の汽船「スヴェンドボーグ」を購入して事業を開始[5]。第一次世界大戦中の海運業の発達を受け、1918年オーデンセに造船所を建設し(2012年まで存続)業容を拡大、1919年にはアメリカ合衆国・ニューヨークにオフィスを開設した。
W.デンマークを代表する企業じゃないかな?
世界最大の海外貨物・運送業者である。スイスのGDPにほぼ匹敵する。
このデザイン
3CMA CGM(CMA CGM S.A., フランス語: Compagnie maritime d'affrètement - compagnie générale maritime)はフランスを本拠とする世界有数の海運会社・コンテナ輸送会社。
W。たまに見かけても覚え難い。
フランス政府の国営企業カンパニー・ジェネラール・マリティーム Compagnie Générale Maritime(CGM)
一方、レバノン~戦前仏統治時代、中東で一番西洋化した地域~出身の実業家ジャック・サーデ(Jacques Saadé)は1978年に船会社 CMA(Compagnie Maritime d'Affrètement、チャーター船海運会社)を設立して地中海での傭船業を開始
1996年、フランスの首相アラン・ジュペは CGM の民営化を決定した。さらに CGM をジャック・サーデが買収、CMA と合併させて CMA CGM が誕生
2008年後半からの世界経済危機で、CMA CGM は、運賃相場の低下・燃料の高騰・すでに発注したコンテナ船の支払いなどにより多額の債務を抱える苦境に陥り、フランス政府やフランスの政府系ファンドからの支援を仰いでいる。
日本に入港するときは傭船の場合がほとんど。コンテナはCMA CGMのカラーではない。船のデザインがあか抜けておりボディーのCMA CGMの長ったらしい文字がやけに気になる。
4、中国遠洋海運集団China COSCO Shipping Corporation
中華人民共和国の国務院国有資産監督管理委員会が持分の100%を所有する会社(国有独資会社)である。
組織形態として持株会社制を採用している。傘下の企業は、海運、物流、リース、造船などを手掛ける、複合企業
W.ロシアのように戦争が始まるとMASK ラインに運航を停止される場合が生じるので国家資本主義では物流戦略企業は国有独資会社にするのが賢明である。
>2016年
>中国海運業界の第1位の「中国遠洋運輸(集団)総公司(COSCO)」と第2位の「中国海運(集団)総公司(CHINA SHIPPING)」が合併し、正式発足。
~いまでも両名で運行している~~
中華人民共和国が掲げる一帯一路構想の中核企業で、2017年にギリシャのピレウス港湾公社の株式67%を取得するなど、欧州等各地における同構想の重要港とその関連企業に出資して運営を行っている。
船腹量はドライバルク船が隻数で世界1位、液体タンカーが載貨重量トン数換算で世界1位、コンテナ船がTEU換算で世界4位の規模。
W。ばら積み船世界1(商船の40%を維持)。液体タンカー世界1。
戦略性を感じる。
大型機械輸送はコンテナ船に不向き。そもそも船倉の構造が適さない。
この動画でもドイツからの帰りにドイツ製の鉄道線路強制機関車を船積みする場面がある。ふ頭のガントリークレーンで持ち上げられないので海上クレーンを使用して積みむのだが、ラッシング、ショアリングして洋上の揺れに対処する必要がある。
どこに積み込んだのか、どういう対処をしたのか、知りたかった。
そもそも、コンテナふ頭とコンテナ輸送が本格化しだしたのは、日本の高度経済成長にかなり遅れて70年代中期から、80年代にコンテナ輸送が定着した。海外のコンテナ船会社の歴史を見てもわかる。
それまでは全部、ばら積み船で手間のかかる作業が付きまとった。
そこで横浜の港のドンみたいな荷役会社とおきなかし(港湾労働者)の世界が展開する。
89歳「ハマのドン」退任 IRに反対、新会長は長男:朝日新聞デジタル
W.人情と合理主義が同居した人,知識人でもある。話の中にポンポン具体的な数字や事実が入り交ざり説得力がある。田中角栄の港版のようなひと。
ハリウッド映画ではマーロンブランド主演,エリアカザン監督の
テリー | マーロン・ブランド | ||
イディ | エヴァ・マリー・セイント | ||
ジョニー | リー・J・コッブ | ||
チャーリー | ロッド・スタイガー | ||
バリー神父 | カール・マルデン |
日本映画黄金期に港を舞台にし数々の映画が製作された。この前見た動画もが名優がいっぱい出ていて港を描いている場面にリアリズムがあった。
だけを覚えている。後は結構な名優が主役を張ったのだが印象にない。やっぱり三国連太郎が後を引くのと同じだろうか。
あの時代は港町と港の労働のシーンが観客に説得力を持っていたのだろう。
吉永小百合主演「キューポラのある街」は胸に迫る名画だけれど、肝心のキューポラや在日朝鮮人の方々の北への帰国などの時代背景が解らなければ、映画鑑賞にも限界があるだろう。
もっとも過去の時代の映画を見る楽しみは、俳優のちょっとした振る舞いしぐさ、セリフから時代を感じ取る楽しみもある。
1950年代の日本映画にひかれる理由は、その時代の空気感、風景、人間関係に自分の育った奥底に埋め込まれた何か、があるように感じるからだろう。記憶の中にはないのだけれどなぜか懐かしい。初めてその時代の映画を専門館で偶然見たときはえも言われない懐かしさが沸き起こってきた。親が見た風景が子にすりこまれるのか?自分の実際見た光景に前代の名残があったのか。高度経済成長初期は急激な成長に取り残されたヒトモノ、風景が残っていた。
戦前と戦後が同居しその矛盾した関係を何気なく風俗として描き出した映画に魅かれる。黒澤明の映画はほとんど見ているが、そこが欠けている。欧米流の価値観が根底にあるからだろうか。そもそも肩に力が入り過ぎだよ。
5.ハパックロイド
ドイツ
6.エバーグリーンマリーン
台湾
7.オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)日本。
W.ONEマークで運行している船舶は見たことがない。コンテナでは派手なピンクで時々見かける。動画のコンテナ船もNYKマークとカラー。積載しているコンテナのなかにONEカラーがちらほら。船体のカラー、センス悪いな。サクライメージなのか?このカラーの小さな貨物船を時々見かけるが目立つことは目立つが軽いよ。
商船三井(MOL=三井商船と大阪商船の合併会社)、日本郵船(NYK)、川崎汽船(K、LINE)という日本の大手3社が統合して誕生した新しい海運会社です。(三井物産、日本郵船、川崎汽船の3社が2017年に統合してできた新しい船会社です。
2017年合併後の新造船の就航数が少ないからだろう。茶色カラーのコンテナは川崎汽船のもの。紺色コンテナは日本郵船。MOLのコンテナは積んでいないようだ。
8.ヒュンダイマーチャントマリーン(HMM
現代グループの一員
9.ヤンミン海運株式会社
台湾
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W。台湾の船舶輸送会社が予想以上におおいのには驚いた。
TSライン、陽明海運、WAN HAI LINES、EVER GREEN。⇒日本の港でよく見かける。積み荷は中国製品だろう。
商業観光と共に国民党系の経済基盤と想像する。ITは組み立てるだけだからともかく先端半導体は若者雇用が多いので民進党系支持者が多いのか?
その他、香港 STIC 小型のコンテナ船が多い
韓国2社。KMTC HMM(現代商船)自動車、造船、重工業現代財閥はタコ足みたいだ。
財閥は分裂した。本家筋に残ったHMM(現代商船)は銀行団の管理下にある。
韓国経済危機による財閥分裂・再編
2019年現在、かつての現代財閥は、主に以下の集団に分裂している。
- 韓国の現代グループ。現代エレベーター、現代峨山を中心とした財閥[2][12]。
- 現代-起亜自動車グループは韓国最大の自動車会社である。代表は鄭周永の次男の鄭夢九。
- 現代重工業グループ。2002年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の六男の鄭夢準。
- 現代百貨店グループ。鄭周永の三男の鄭夢根が率いている。
- 現代海上火災保険グループ。鄭周永の七男の鄭夢允が率いている。
- HDC現代産業開発グループ。2019年アシアナ航空の買収を決定するも翌2020年に白紙化した。鄭周永の甥の鄭夢奎が率いている。
現代財閥の本家筋は1の現代グループであるが、現代自動車グループと現代重工業グループが大規模企業集団であるのにたいして、中堅企業という小規模なグループになっている。
骨肉の争い、ということか。どうでも良いことだがこの際念のため確認しておく。
1の現代峨山、現代商船を中心とした財閥は鄭周永の後継者とされた五男の鄭夢憲が率いていたが、2003年に自殺後、妻の玄貞恩が後を継いでいる。
2の現代自動車グループは鄭周永の次男の鄭夢九が代表を務め、弟との財閥継承争いの末に2000年に現代財閥から離脱した。世界有数の自動車会社となり、複数の系列企業を抱える財閥でもある。
3の現代重工業グループは2002年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の六男の鄭夢準。また鄭夢準は峨山財団理事長を務めており、峨山財団にはソウルで三星医療院などと並ぶ総合病院であるソウル峨山病院などの医療施設や福祉機関が所属している。
4の現代百貨店グループは1999年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の三男の鄭夢根。ロッテ百貨店・新世界百貨店とともに韓国の3大デパートの一つ。
5の現代海上火災保険グループ1999年に現代財閥から分離。代表は鄭周永の七男の鄭夢允。韓国国内最大級の損害保険会社である。
鄭周永は7人兄弟(六男一女)の長子で、創業後は弟達に系列企業の経営を任せていた。弟達はそれぞれの実子に跡を継がせようと図ったが、甥(周永の子)達が財閥の実権を握り、経済危機や後継争いなどから、離脱して企業グループを形成した。
1財閥の存在 大中小の財閥が韓国経済の8割を押さえている。韓国経済を知るためには韓国財閥を知らねばならない。~韓国現地では統一教会は財閥とみなされているというのはそういう意味だったのか。儲け口にとりついた企業所有者は多角経営を目指す。家族血縁主義。リスクヘッジの意味もある。日本よりも市場のパイが小さい、戦乱もあって安定しないこともあり、タコ足経営で少しずつ儲けるしかない。大儲けするにはコネも絶対に必要。
2,財閥があらゆる産業自分で持つワンセット主義
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ワンセット主義だが持ち株会社や機関金融会社は存在せず中核事業がはっきりしない
系列企業が株の持ち合いをし相互信用によって深く結びつき負債率が高い。
所有と経営が分離されておらず、家族論理(同族、血縁者)の排他的、恣意的経営が行われている。
>W。現代建設は朝鮮戦争時の釜山の米軍施設建設で基礎を築いた。
第1次オイルショックの頃、中東原油は格段に値上がりし、サウジアラビアなど現地では建設ラッシュが始まった。韓国の低賃金労の業者が一斉にこれに群がった。このとき現代建設は最大に利益を得た。
昭和50年、受注額はサウジの発注した工事額の半分を上回り同年の韓国の輸出額の2割に相当した。受注の際の見積額は欧米業者の半分だった。⇒日本の建設業者も中東オイルマネーをねらって受注競争に参加した。韓国建設業者と違うのは低賃金建設労働者とセットになっていないことである。従って受注見積額は高めに設定されるが、この時期、日本から中東に渡った建設労働者もかなりいた。日本よりも高級が保障されたからだ。契約終了後ヨーロッパを周遊し帰国する者もいた。
記事参照終わり
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>中国は世界の工場、一路一帯を標榜している割に海運は台湾に依存しているようだ。
コンテナ港湾設備が充実していることは韓国港湾の充実ぶりと共に反俗日記過去の東アジアコンテナふ頭記事で取り上げた。
@COSCO SIPPINGの統合会社は国営の複合に手を広げている企業なので、これまでの反俗日記の中国関連記事からの想定では、合併後の合理化がカギを握る。
MASKデンマークもガス、油田掘削事業を売却した。
@かなり前に海運業界を調べたとき、米国の海運会社も顔をのぞかせていたように記憶しているが影も形もない。戦争のための船はたくさん作るが商船は作らない。軍事覇権が先行すると軍事危機を背景にすれば、自国の商船航路は他国の会社で代替えできるというわけか。また他国への海を越えての工場移転も存外に少ないということだろう。ブランド特許、高級軍事製品の輸出が米国経済サイクルの決定的な要素となっている。多国籍企業は工場移転しても企業内製品の相互貿易が必要になるので商船は利用する。
米国はローマ帝国のように周辺からの生産物で潤っている。
@日本の港湾はアジアのハブラインから離れた位置にあり、スペース面でも巨大なコンテナふ頭を作り辛い。もっとも物流に応じて建設すべきものだけど。
日本の大企業は多国籍企業化し現地工場生産に主力を置いている。国際収支も貿易収支の赤字を資本収支の黒字で補っている。そういう意味で産業構造の変化によって経済構造がサービス化金融化しているのだろう。
悪評のあるデビッドアトキンソンのインタビュー動画は的を射ている部分もあると思った。相変わらず世代対立をあおる意見を維持しているが最近、中小企業の動向に注目し一部の見解を修正しているようだ。圧倒的多数を占める小企業は工夫が足りない、全国一律最低賃金は地域階差をなくす政策などと主張している。
この動画のコンテナ船の出港した大井コンテナふ頭は旧大井ふ頭にガントリークレーンを並べただけのもので、動画でクレーン数を勘定すると巨大コンテナ船一隻の荷役でいっぱいのようだ。
引用
「例えば、多国籍企業は世界各地に製品輸送するより、現地工場の建設に注力してきた。
その一方で、コンテナ企業は船舶数を競って増やし、破滅的な供給過剰を生み出すほど建造しすぎてしまった。
コンテナの過剰スペースは、これまで以上に海運会社の収益力を圧迫している。⇒W.コンテナの中がカスカスで輸送してしまうのか。そういえば番組の中で帰路のコンテナの中はどうなってい入るの?ということが話題になっていた。日本から輸出品に見合ったコンテナ数がヨーロッパで確保できるのかどうか、コンテナ輸送の赤字は往復路での占有率の如何の問題、ということに気づいた。みなとの接岸料金も意外に高い。積み荷ができるまで何日も待っているような事態は日本の港を見た限りなかった。
例えば、韓進海運は今年、輸送する各コンテナ当たり約100ドルの損失を被ってきた。巨大な「トリプルE」クラスの貨物船であれば20フィートコンテナを約1万8000個も積載できることを想像してみてほしい。
さらに、海運業界全体が近代化で遅れを取っている。船舶が登場した1950年代には、ハイテクの代表だったかもしれない。
しかし現在、最も効率よくコンテナを積み重ねる方法を生み出すソフトウエアも持たないことが多い。
⇒動画中、大井コンテナふ頭で荷積みするとき、荷積みは荷下ろしの順番などを考慮し荷積みする<計画図面>(紙の図面)を見て指示する場面。
コレなど貨物ばら積み船の船倉に図面に描かれている順番に積み上げていた時代と、荷物がバラであるか、コンテナ内に収まって積み上げているかの違いだけだ。
しかし荷物のばら積み時代は、海洋に出たときにに崩れ防止のためショアリングというワイヤーロープや角材を加工組立する非常に時間を要する専門作業が必須だった(荷積み大工⇒素人に毛が生えている程度では絶対に熟せない。
コンテナの正確な位置と中身を追跡するためのセンサーを、多くの会社が取り付けていないためだ。これは問題だ。船荷を積み込み、海に送り出す速さは極めて重要だからだ。
⇒各コンテナと不当ターミナル中央指令室、ガントリークレーン、現場荷役指揮者を結ぶソフトウェア―は巨額投資とメンテナンス費用が掛かる。また。現場でソフトウェア―を使いこなせるかどうかの問題がある。コンテナ積み荷の守秘義務という壁もある。
」