反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

認知症高齢者の<日常生活>自立度~重要な客観的指標の再確認~

   
  1. 認知症高齢者の日常生活自立度とは?
  2. 各レベルにおける判断基準と、実例など
  3. 日常生活自立度の判断基準一覧
  4. 日常生活自立度Ⅰ)
  5. 日常生活自立度Ⅱb)
  6. 日常生活自立度Ⅲa)
  7. 日常生活自立度Ⅲb)
  8. 日常生活自立度Ⅳ)
  9. 日常生活自立度M)
  10. 判断基準で重要な点
  11. いつ?どこ?で起きているかが分かれ道
  12. 介護認定調査員はここを観ている
現在の要介護度
「非該当、要支援1、要支援2、要介護1、要介護2、要介護3、要介護4、要介護5」の8段となっており、
>要介護者の介護にどれだけの時間が必要なのかという判断が、その人の要介護度の判定となります。

判定基準の1つとして重要なのが日常生活自立度です。
認知症高齢者の日常生活自立度」とは簡単に言うと、認知症の方にかかる介護の度合い、大変さをレベルごとに分類したものです。
主に医療関係者や施設事業者が書面で利用者(患者)の情報をやりとりする際や、介護保険の認定の際(認定調査の資料・主治医意見書)の書類に使用されます。
レベルには「自立・Ⅰ・Ⅱa・Ⅱb・Ⅲa・Ⅲb・Ⅳ・M」の8段階


    
          日常生活自立度の判断基準一覧
レベル   判断基準
①  何らかの認知症を有するが、日常生活は家庭内および社会的にほぼ自立している状態」基本的に        は在宅で自立した生活が可能なレベルです。←W。MCI(Mild Cognitive Impairment:軽度認知障害
>認知機能(記憶、決定、理由づけ、実行など)のうち1つの機能に問題が生じてはいますが、日常生活には支障がない状態         ↑頓珍漢な理由付けは仕方なしということ。


②A  「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭外で多少見られても、誰かが注意していれば自立できる状態」←W。その誰か、とは?
>A)孤立独居 制度側のサポーターだけなのか、B)日常生活の見守り可能な家族+制度側のサポーター、C)あるいは日常生活の見守りのできない家族+制度側サポーター。

>W。介護保険制度の利用者サービスは制度設計時の想定が見守り家族のいる状態、あるいは施設介護のサポートであり、独居(孤立)高齢者は想定していない
W。さらに核家族化のもっと進展した家族の絆の弱体化、個人主義化による独居親高齢者への事実上の放置状態の問題も出現している。
Wの遭遇したここ3か月間続いた独居高齢者の自宅事故死はこのケースであった。
よく言われる畳の上で死ぬということを再解釈する必要がある。
病院のベッド以外に孤立した独居高齢者の「事故死」も日常的現象として受け入れなければならない時代に突入したということだ。
>人間がリアルに一人で死ぬることができるのは、孤立死だけである。
>生きざまがあれば死にざまがある。連結し自己完結できる。
「施設に絶対に入りたくない」といった超高齢者は孤立事故死のかくごはあるのか!?実存する人間にその覚悟を問うのも酷というものだし、ましてやということ。

②B 「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さが家庭内で見られるようになるが誰かが注意していれば自立できる状態
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   ②Aと②Bの違いについての解説 ←W。科学には常識を覆す事象が多すぎる。
>外面よしこ、よしおさんが認知症のひと一般に言える現象
だから症状の進行具合を実感できるのは日常生活で対応している者である。
地域の見守りを難しくしているのはこの領域の問題があるからだ。
あの人はこ呆けているけれど、まだまだしっかりしたところがある
と近所の人たちは楽観視しがちになる。
日常生活で対応する家族との間に大きな認識の差異が出てくる。
実際に介護する者の負担の程度を近所の人はリアルに認識できず、結局、介護家族がつぶれていくのを遠くから見守るだけになる。
この状況は在宅の利用者を担当する介護福祉事業者にも言えること。
最悪の場合、近所を巻き込んだ事故が発生する
>軟着陸できない飛行機は墜落し、犠牲者が出る。
地域見守り活動推進はよいことだが、外から見て感じる事情よりも家庭内の苦労はもっと多い、との啓もうが不足している。

日常生活自立度Ⅱb)

客観的に認知症の進行度合いを観察する上で、自宅外と自宅内ではどちらが認知症の方にとって活動しにくいでしょうか? 答えはもちろん自宅外です。
何故なら住み慣れた自宅の中ではある程度生活習慣に根付いた行動が出来るため、自宅外と比較すると活動しやすいと思われます
しかし自宅外では環境が常に変動し、新しい事の記憶や適応能力が低下した認知症の方にとっては、外に出る事が毎回「未開の地での冒険」のようになってしまいます。
従って、自宅内での活動にも支障がみられるようになるということは、それだけ認知機能が低下したと判断する事ができるのです。←W。リラックスし、日常生活習慣、動作に基づく活動ができる居宅での「日常生活に支障をきたすような症状・行動や意思疎通の困難さ」は、その人のありのままの症状の進行具合が現れる。
認知症地域見守り、啓蒙運動のマニュアルは肝心なところを前面に打ち出していない。
その理由は簡単、リアルな在宅介護者の生の意見が届かないところで解説を書いているからだ。
  
  <参考>


    W。服薬自己管理できなければ②B以下。
 また、医師が主治医意見書を書く際に「内服管理が自分で出来るか出来ないか」で「Ⅱbレベル」の分岐点となる事が多いです。服薬管理が出来るならⅡbより良い状態、逆に出来ないならⅡb以下という具合です。 
 
 都会の訪問診療の医者、看護師の中には、服薬管理生活指導をスルーし、バイタルチェックと聴診器を当てパソコンに打ち込んで、「いつもと変わらず」で、サヨナラする者がいる。その間たった5分程度。
事なかれ主義を通していれば、全体の仕事量は軽減できるのは解り切ったことである。
介護の事業者の世界には自己保身が横行している。制度の中身が事業者サイドの都合に合わせて空洞化してきているのだ。
だから、無理してでも介護は家族でということになる。
もともこの現状が国の狙いかもしれない。
国→事業者の構造のなかで割を食うのは1号2号保険者、制度利用者であるである。



日常生活自立度Ⅲa)

認知症の中核症状・周辺症状が共にⅡレベルより悪化し、支援を受けていても在宅生活が困難となった状です。
事や排泄といった日常生活において重要な行動が自力では出来、周辺症状により介護者へ重い負担が掛かるようになります。
このような症状が日中を中心に発生している頃がこのレベルです。
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Ⅲaの状態が夜間にみられるようになるとⅢbレベルになります
夜間の介護負担増大は介護者にとって甚大な負担となるだけでなく、介護者自身の体調も悪化させてしまいます。
また日中は傾眠、夜間に認知症状が出て覚醒するという昼夜逆転の状態となり、更にADL(日常生活動作)面の低下を招いてしまう悪循環が懸念されます。


W。③A③Bは施設入所の対象者。
しかし実際のところ、施設入所のリアルな過程において様々な労苦が介護側に圧し掛かる。
②B→③A③Bの介護する側される側が家庭内で頑張った結果、悲劇に暗転する場合がある
 認知症の場合、本人納得づくの施設入所は困難という事実は重い。

結果、そままズルズルと家庭内介護状態が続き、悲劇が起こる。

介護環境、介護力の見極めが必要。 
 <参考>

まず、介護が必要な時間帯は日中が中心か夜間が中心か。

主に介護が必要なのは家庭内なのか外出先なのか。を判断します。

その次に認知症の問題行動の内容を細かく検証していきます。

今までの暮らしの中で身近に行っていた行動に対してミスが目立ち出すことの方を重く判定します。

外出先で度々道に迷う。お店で買い物の計算が上手にできなくなると言うことより、
服薬管理が上手にできない。留守番ができなくなる。と言うことの方が重い判定となります。

そして、至極当たり前で身近である、排せつ、食事、着替えなどにミスや問題行動が起こることで、より重いランクへの検討を重ねていきます。