wacwac 今回の記事はアメリカ事情第3回のつもりであり、この間
集めた情報が手元にある。それを反俗日記というノートに残しておく。
<記事を書き終わっての感想>
民主政治の度合い そんな基準があればの話だが、
白井聡流に言えば、米国では歴史を遡ること1930年代大恐慌時代のダストボウルによる南西部のプワーホワイト農民大移動、以降の各種の大ごとがあるたびに年代を経て堆積したザ、ブロックは、
日本では戦前から継承された岩盤の下に(国体圏)ザブロックとして温存されてきた。よって、仮にグローバル資本制の進展がもたらす悪循環を排外する形で米国のような過剰露骨な蠢きが日本の(国体圏)ザブロックから連発されると、日本はカウンターの反撃力が脆弱なので
なし崩しに池上彰のいう<おしゃべりな独裁国家>はさらに変容する。
グローバル資本制の上部構造の最弱の環、日本から民主政の失陥がおこる。
マスコミ上のおしゃべりの内容がさらに一方向に統一され自粛するだろう。
いわゆるデジタルSNS系の情報は
①受動的な受け手で済むマスコミ情報と違って個人の意思による情報流通なので、
>情報社会のど真ん中に位置することはない。
②しかも短期限定情報流通なので論理や理性主導の情報発信には向かいない傾向があり、非論理的、非理性的宣伝扇動の領域で済む人たちが集中しやすい空間である。
③また、日本語という限定があるので、日本庶民が世界の情報プラットフォームに同期することは不可能であり、日本列島限定に閉じ込められた所詮、インターネットではなくナショナルネットに過ぎない。
>ここにも各国民レベルの情報格差が生まれている。
(例、アメリカのWikipediaの翻訳。フランス語、ドイツ語、スペイン語翻訳まで。その他の言語の翻訳機能はWikipediaにない。日本文への自動翻訳アプリを使った場合、直訳みたいになるから、専門用語など連発される文章になると(例、ニューヨークタイムズの野球欄、直訳だから却って意味が解らなくなる。原発情報も集めるのに手間取った。)翻訳された日本文の読解さえ苦労する。
>こういう事情があるので、世界の情報プラットホームに日本庶民は同期できない、世界の情報基準から立ち遅れる日本列島限定情報に閉じ込められる。別の見方をすれば、いつまでたっても世界基準の情報に接近できる創造性のない情報屋が職業として成立する。つまり日本の情報流通は世界情報に直接接する術を持たない庶民といわゆる知識人との二重構造なのだ。Wもその庶民の一人。高校卒業した時点の読解力は完全にさび付いて歯がゆい思いをしている。
アメリカのネットのほうが情報が充実していてデザインも数段上だ。
フランスのウェブサイトも福島原発事故の際、原発事業当局のホームページにアクセスしたが、ハイレベルな技術を使っていて感心した。ただし、フランス語の壁が厚すぎて情報収集を断念した。それでもフランスの旧植民地は今でもフランス語なので世界的言語とはいえるが、日本語は日本列島限定になる。
また、日本とは情報インフラのレベルで違いがあるのではないかな?画素数が違うみたいだ。)
日本国民は列島情報空間に閉じ込められている。
今、目の前にある事物の変化からしか将来は見通せないのだから~。自民党独裁政権。
北朝鮮や中国は遅かれ早かれ紆余曲折を経て独裁性は弱まっていくと想像できるが
逆に日本はおしゃべりの量は多くなっても独裁性は実質的に強化傾向になっていくだろう。それも世界の情報プラットホームから見てということで、<中にいる>我々はそれを当たり前とするのだ!奴隷は奴隷である立場を知ることで初めて奴隷になる、と言えば言いすぎか。異物排除の傾向は強まる。
過去の反俗日記 引用
教育、学校制度。1989年ドイツ「シュピーゲル」誌。
「日本では大勢順応が美徳と見なされ、規範への適応が目標となっており、幼稚園から始まって小中高から大学までが、規律と訓練によって勤勉で従順な市民を作り上げる場所と云ってもよく、
<日本で最も成果を挙げている工場は、日本人を生産している学校と云う工場だ>」
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冒頭に載せた記事は①マイケル・ゴールドファーブ、ジャーナリスト①Michael Goldfarb - WikipediaのBBCニュース英文記事の翻訳であり、その趣旨の流れは②トッドギトリンTodd Gitlin - Wikipediaの論説によっている。
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BBCニュースへの寄稿者である
①マイケル・ゴールドファーブはアメリカのナショナル・パブリック・ラジオhttps://ja.wikipedia.org/wiki/ナショナル・パブリック・ラジオの出演者、ジャーナリスト。
「 National Public Radio, NPR)とは、
アメリカ合衆国の非営利・公共のラジオネットワーク。
約900の加盟局に番組を配信、組織化するとともに独自編成によるインターネット放送や、加盟局のストリーミングサービスの代行を行っている。
加盟局そのものが独自の組織体であり、編成権は各放送局に委ねられている。
独自番組はニュース・文化系が中心であり、通勤時間帯に放送されるワイド番組『Morning Edition』及び『All Things Considered』がある。クラシックやジャズなどの音楽番組も制作している。
NPRの予算は12%が政府からの交付金、50%が聴取者とスポンサーからの寄付金、残りは財団や大学などから提供される。」
2011年の隠しビデオ・スキャンダル
W。おとり捜査の手法をつかって引き出した情報が果たしてスキャンダルに値するのかどうか怪しい。事実を含む情報ではないのか。
引用
「以前からNPRの政治傾向に不満を抱いていた保守派の政治活動家ジェームズ・オキーフは、ムスリム同胞団に関連するイスラム団体の関係者だと偽り、500万ドルの寄付金を提供するとNPRに持ちかけた。
オキーフは隠しビデオを用意したうえで資金集め担当の重役ロン・シラーと会食し、誘導的な質問によって「現在の共和党、特にティーパーティー運動はキリスト教原理主義そのものだ。キリスト教徒だと呼ぶのもいやだ」「共和党の重鎮は党が過激派に乗っ取られていると話している。彼からはイスラム恐怖症でレイシストだ」とのコメントを引き出し、ビデオを公開した。
>オキーフは以前にもリベラル系の市民団体ACORNに対して同様の罠を仕掛けて政治問題化させている。
このスキャンダルによりロン・シラーは辞職、さらに議会におけるNPRへの補助金削減への圧力が高まることを懸念してCEOのビビアン・シラー(ロン・シラーと血縁関係はない)も辞職した。 」
ナショナル、パブリック、ラジオ本社社屋
W。米国でも公共ラジオ局はあったのだ。<NHKをぶっ壊す党>やっていることの本質はオキーフとかいう人と変わらない。
②のヒトも全く知らなかった。
トッドギトリン
「トッド・アラン・ギトリンは、アメリカの社会学者、政治作家、小説家、文化評論家です。彼は、マスコミ、政治、知的生活、芸術について、人気のある出版物と学術的な出版物の両方について書いています。」
W。日本ではなじみがないが現地では知られた人物。
地球規模でメディア情報が氾濫している情勢では、がっしりとした枠組みを持ったマスメディア論が必要になる。
前々回の記事の最期のあげた宮台さんと神保さんのYOUTUBEをアップした後でじっくり視聴していてその名を知り、関連で調べてみた。現在は神保さんの出身大学の教授をしている。
日本でも1960年代の運動で一部に名を知られていたトムヘイドンTom Haydenと同じSDS~SDS(学生運動)(えすでぃーえす)とは - コトバンク~第一世代の活動家ということらしい。
コロンビア大学の社会学、ジャーナリズム分析の専門家としてその筋の翻訳本が出版されているようで日本の学会でもそれなりの評価があるようだ。
Wも日本の学者さんの記事でさわりだけ読もうとしたが雲をつかくようでピンとこなかった。翻訳本はムッソリーニ時代のイタリア共産党の理論的指導者グラムシの運動論をマスコミ分析に応用しているとのことだったが、Wは昔、グラムシを読みこもうとして拒絶反応を起こした。それが今も続いているのか、受け付けなかった。使用する概念が合わない。
生い立ちからSDS時代を振り返った回想録も日本で出版されている。
下記の動画は本文とは直接関係がなく、参考資料である。W未視聴。
当時の戦いのドキュメントである「いちご白書」は日本で出版された。立ち読みでざっと眺めた程度だったが、コロンビアSDSの中心人物はマーク、ラッドだったと記憶している。
映画「いちご白書」は関心はなかった。
ラッドはSDSが分解したとき、ウェザーマン派に参加した。その後、テキサスで高校教師をしていた。詳しい消息は動画の下に記した。
コロンビア大学紛争を振り返るW未視聴。
マーク、ラッド
引用 10.8山崎博昭プロジェクト2019年秋の関西集会 1960年代から70年代の米国学生運動活動家リーダー、マーク・ラッド氏が語る!
「マーク・ウイリアム・ラッド(1947年6月2日生まれ)は、政治オーガナイザー、数学教師、反戦活動家およびカウンターカルチャーの象徴であり、1960年代後半のSDSとコロンビア大学ストライキ闘争や1970年代前半の極左暴力主義組織(W。当時、各警察署の入り口に極左暴力取締本部の看板がかかっていた。時代の一部の空気は伝える必要ありとあえて記す。)ウェザーマン・アンダーグラウンドとの関りで有名。
マーク・ラッドは、1963年に米国民主社会学生同盟(SDS)コロンビア大学支部に加盟、1968年には委員長に就任し、同年のコロンビア大学闘争で様々な問題、特にベトナム戦争に反対する反体制学生のスポークスマンとして活躍した。
戦争の激化に伴い、マーク・ラッドは他の若い活動家リーダー達とともにSDSをさらに過激な路線へと導かんとしたが穏健多数派の反対に遭い、中国紅衛兵の影響を受けボブ・ディランの曲の歌詞からとって“ウェザーマン”を名乗り極左軍事主義的分派を創設した(W。ウェザーマン派の主張が載った本は当時の日本でも翻訳発売された。こういう書き込みをしておかないと歴史が修正される。政治的可否は別問題である。)。
1970年マーク・ラッドは、3人のウェザーマン・アンダーグラウンドの同志を亡くしたグリニッジビレッジタウンハウス事故爆破事件以後、当局からの目を逃れ地下に潜伏。7年間の逃亡生活を経て1977年に自首投降し、数年間獄中生活を送る。出所後ニューメキシコ州アルバカーキ市のコミュニティカレッジで数学教師を勤めるが、現在は同地にて引退。
2010年、マーク・ラッドは「アンダーグランド―私の人生とSDSとウェザーマン」という自叙伝を出版(W、多分SDS第一世代の中心人物ギトリンの回想録~日本で出版済み~よりも面白い。)その中で過去の闘争と自己人生を総括し、ウェザーアンダーグランドの路線と自己の役割を悔い改め、今では非暴力主義、民主主義選挙による変革を提唱しコミュニティ活動に献身している。」
引用終わり
W。アメリカはベトナム戦争の一方の旗頭、50万人が出兵している。
W。当時のアメリカはベトナムに50万人もの兵士を出兵させた当事者。韓国も出兵した。若者は徴兵されてベトナムに行った。
一兵士としてベトナムに出兵した経験が<黄晳暎 - Wikipedia>の文学にも影響を与えている。日本のへなちょこ文学とは迫力が違う。北野武の初監督作品「その男狂暴につき」の冒頭の<凶暴につきの男~たけし本人~>が長い坂道をゆっくり上半身を現しながら歩いてくる長回しのロングショットはファンソギョンの作品中の描写を拝借したものだろう。
>日本との違いは大きい。
ただし、そういう視点からの批判はいくらでもできるし分かり易いが、大きな視野で状況を見渡すことがもっと大事なことだ。
その程度でとどまっていたら、
この記事にあるトランプの<ザ、ブロック>~この表現は文中のトッドギトリーによるものだが日本語訳で最も近いのは**圏、
韓国でよく使う運動圏、議会圏の圏~政治文化用語かな。
=ロイヤルアーミイ~揺るがない人々の英文~忠実な軍隊~>と同じ圏内移行する。
日本においても同様で
根拠なき淡い期待を抱いた民主党政権へのダメだしが
訳の分からない政党支持やアパシーに直結した政治層が今現在大量に<ザ、ブロック>化し、その中にはロイヤルアーミイ=忠実な軍隊になった層もいる。
コレは政権を取り巻く状況を無視した視野の狭い観点から来たものであるし、元から原理原則の在り方が間違っていて妥協ができない人々や、
行動を伴わない1票だけの物理的政治参加に因果を求めることができる。
さらにつくづく思うのは泥をかぶらない政党は一種の政治宗教集団化する。
内にヒエラルキーが厳然となければ組織が持たない。そういった環境に馴染む人となじまない人がいる。
当時のインドシナ半島の戦争はソ連、中国などの東側の軍事力や世界中の反戦運動の支援があったことも事実であり、地政学的な位置、遊撃戦に向いた土地柄でもあった。
その意味で純粋な軍事衝突だけならば、朝鮮戦争のような結末を迎えていたかもしれない。
もうひとつ、あの時代から引き出すことがあるとすれば、
グローバル資本制とは純粋な経済的現象だけではなく、政治軍事的文化的要因によって成立しているという厳然たる事実だ。
冷戦終結はUSAアングロサクソン新大陸的資本主義の論理、文化、経済原理が世界に浸透するということ。
マルクスが資本論を頂点に展開した経済理論は旧大陸ヨーロッパの資本主義の歴史経緯、リアル状況を前提にしているのであって、
新大陸のアングロサクソン系資本主義は資本の論理がもっともっと野蛮に貫徹する資本主義であった。
その本質がカムフラージュされたのはひとえにヨーロッパ近代の成果とヒト資源土地などファンダメンタルズが豊かな処女地(W。原住民無視の用語だが適当な表現がなく使用)あって、その意味で元から生産性や規模の経済に不当に恵まれ、新規参入者への分配が効いたという事実(アメリカ民主主義の原点的下部構造)に尽きる。
しかし、富の分配が上にたまりすぎて下に薄くなれば、
当然急速に階層分解が進行し、この文中にあるような対立激化現象が発生する。
システムそのまま放置ならそのベクトルは止めようがない。コントロールしようとすれば激しい抵抗が発生する。
歴史は螺旋的に繰り返している、としか言いようがない。
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なお、ギトリンの2冊の翻訳本の紹介は省く。SDS指導者当時の回想録は興味深いが広告拒否のソフトが本屋さんの紹介を拒否しているようだ。
なお、神保哲生 さんについてはビデオドットコムに出演した西部邁 -が面白いことを言っていた。
「(経歴自己紹介)をきけばこの人は半分アメリカ人のような人なんだな」
彼は大学4年間ニューヨークでAP通信に勤めて独立ジャーナリスト業を日本で開業したが、知性が邪魔すれば、いわゆるアメリカかぶれになれるわけがなく日本人的なところは十分すぎるほどの御人である人と思う。ニュートラルな人だ。
現地の会社に就職すれば、アメリカかぶれにはならないようだ。
[追悼・無料放送Part1]西部邁氏:西部邁流、保守主義のすすめ
[追悼・無料放送Part1]西部邁氏:西部邁流、保守主義のすすめ
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【寄稿】揺らがない人たち――トランプ氏に忠誠を誓う支持者とは 2016年10月31日マイケル・ゴールドファーブ
「トランプに入れるつもりがない人たちが当惑しているのは、別のことだ。どうして自分と同じ米国市民が何千万人も、まだ彼を支援しているのかが分からないのだ。いったいどういう人たちが、トランプをまだ支持しているのか?
答えは、私が「ブロック」~ザブロック=W。政治反動圏と呼ぶ集団の中にある。
ここで言う「ブロック」とは、有権者の約4割を占める。
米国の大多数ではないが、国内で最大のまとまった有権者集団だ。
過去6回の大統領選のうち4回敗れた。しかし連邦議会の上下両院のいずれか、あるいは両方を常に支配してきたし、複数の州の議会を支配してきた。
民主党政権が国を統治するのはほとんど無理なのは、このためだ。
「ブロック」は2008年の大不況で生まれたわけではないし、2001年9月11日の同時多発テロで生まれたわけでも、2000年のITバブル破綻で生まれたわけでもない。今回選挙で経済問題の悪の象徴にされている1994年の北米自由貿易協定(NAFTA)も、そのきっかけではない。
そうではなくて、相次ぐ出来事の連鎖がまるで地質学作用のように働き、有権者の層が積み上がり、共和党支持者の分厚い「ブロック」が出来上がったのだ。
「経済が悪化して人が居場所を失うたびに」、
>かつて民主党支持者だった人が共和党支持に転じて、新しい層が積みあがるのだという。そしてそれは圧倒的に白人だ。
ギトリン教授は、
①この動きの発端は1930年代のダスト・ボウル、米中西部で相次いだ砂嵐なのだろうとみている。
オクラホマやカンザスの農民の多くが畑を捨てて移住を余儀なくされ、多くは南カリフォルニアにたどりついた。
その子供たちが、極右組織ジョン・バーチ結社の支持者となり、1964年大統領選の共和党候補バリー・ゴールドウォーターの支持者となったのだろうと。
②1960年代後半には、南部の白人も大勢「ブロック」に加わった。
公民権法と投票権法が成立し、奴隷制廃止から100年たって遂に、アフリカ系米国人に市民としての平等が保障されたからだ。
③①続いて1970年代後半と1980年代前半に、北東部と五大湖周辺の工場が次々に閉じると、
ペンシルベニア州西部のジョンスタウンのような地域は次々と破綻していった。
強力な労組を誇る鉄鋼労働者でさえ、職を失ったのだ。職を求めて大勢が移住を余儀なくされた。
新しい仕事といってもそれは、何世代も続き地域社会の発展を支えた工場の仕事のように安定したものでは決してなかった。
1930年代に住む場所を追われた人たちと同じくらい、苛烈な流浪だった。
かつて栄えた工場が使われなくなり、さびついた姿から、こうした工業地帯を「ラストベルト(さび地帯)」と呼ぶ。
①「ラストベルトは、我々にとってのダスト・ボウルだ」とギトリン教授は言う。
ジョンズタウン (ペンシルベニア州) - Wikipedia
W。現在、最盛期7,5万人から2万人に減った住民の構成はドイツ系住民が一番多い。次いでアイルランド系、イタリア系で50%以上、イギリス系は7%、白人80%。
鉄、石炭採掘、製鉄基幹産業の町。
引用
「第二次世界大戦直後の時代は、ジョンズタウンが製鉄とその加工者として最盛期を迎えた。この時期に13,000人以上のフルタイムで給与の良い仕事があった。しかし、国内さらに海外との競合に、五大湖西部の鉄鉱石産地と比較的遠いという事実が組み合わされ、その収益性が徐々に落ちて行った。新しい投資も萎んだ。ジョンズタウンの山がちな地形と、その結果生じた川床に沿って11マイル (18 km) にわたって延びる工場のお粗末な配置が事態を悪くした。」
この町が全米に知られるようになったのは、大洪水もあるが、この町の閉鎖的土地柄、発展と衰退の圧縮された歴史性が際立ち映画、音楽、文学に格好のロケーションを提供したからだ、とおもう。
ブルース・スプリングスティーンの歌『The River』ではジョンズタウンの会社に言及し、「私は建設現場の仕事を得た。ジョンズタウン・カンパニーで、だがこの頃は経済のために仕事はない」と歌っている。スプリングスティーンによる別の歌『Highway Patrolman』では、「『ジョンズタウン洪水の夜に』をバンドが演奏していたので」という歌詞がある。
ジョージ・ロイ・ヒル監督、ポール・ニューマン主演による1977年の映画『スラップ・ショット』
>トム・クルーズ主演の1983年の映画『トム・クルーズ/栄光の彼方に』は架空の町アンパイプでの高校アメリカンフットボールの話である。←W。傑作!
映画に出て来る場面は、カーンビル地区の旧ジョンズタウン高校であり、撮影から間もなく解体された。イーストコーンモーのカーパソ・ルシアン・シティズンズ・クラブ。>W。同級生の恋人がいる主人公はこの先町に留まっていてもお先真っ暗とみてフットボールの奨学金を得て大学に進学し建築設計を学びたいという強い希望をもっている。奨学金がでなければ、仕事のないまちにとどまるか、ブルーカラーの労働者になって町を出ていくしかない。そのためにフットボールのコーチに認められるしかないが、コーチに無視されがちになる。
ストーリー、登場人物相互の関係、ロケーションはジョン、フォードの「わが谷、緑なりき」を思わせるほど狭苦しく鬱屈しているが、石炭採掘最盛期と当地の衰退という背景がちがうので、働く者たちの根本的な楽観性を謳い上げられることなく、現在のアメリカ版プロレタリア階層のリアルでシリアスな映画に仕上がっている。
日本ではこういうエンターテイメント映画が作れない。その伝統がない。山田洋二監督の「幸せの黄色いハンカチ」(原作はアメリカのロード小説)面白いし、よくできているが根っこに本物のシリアスがない。
W。鉄や石炭が採れる地形であり、現状の川は上流のダムでせき止めらているのか水量が少なくなっている。
ここに製鉄所立地の利便性、経済性追求。ジョウンズタウンはアメリカ経済が急速発し世界ダントツになった証でもある。
おそらく最盛期は黄砂みたいなスモッグで見通しも悪かったのではないか。もちろん大気汚染も大変だった。そういう地域で頑張って働いていた膨大な人たちが国中にいたからアメリカ繁栄はあった。だったら次は大量移民労働導入という順番になり、ジョウンズタウンは衰弱する。この流れは資本主義の不可逆性なのだが~。世界規模で!
だったら、食い逃げの論理があたらく。世界規模での焼き畑農業の論理ともいう。
あからさまに言えばやらずぼったくり。
>これにたいして、民主党のウォーレン上院議員の言説はWには至極真っ当に聞こえるが、日本ではこういう人と人のストレートな関係ではなくここに国家という媒介物が入る言説にある。
引用
「ウォーレンは、富裕層により多くの課税をすることは「階級闘争」となるのではないかとの意見に対し、他階級での経済基盤なしではアメリカでは誰も富裕層に入れないと指摘した。
この国では自分の力だけでは誰も富裕層に入れない。誰も。
あなだが道端で商品を売り、我々の中の誰かが買い取り、あなたは我々の中の誰かを雇い教育費を支払う。
我々の中の誰かが支払った税金により警察署や消防署が守ってくれるため工場は安全を保つことができる。
我々の誰かを警備に雇えば工場での強奪の心配もない。
今あなたが工場を創立すれば、大失敗するかもしれないし逆に大成功するかもしれない。努力を続けるべき。
しかし社会契約の基礎の一部として、富を得たなら協力してくれた人々にお返ししなくてはならない。」
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引用に戻る
「あるいは、④連邦最高裁が1973年に「ロー対ウェード」裁判で女性の人工中絶権を認める判決を下してからというもの、この問題のみを選挙の争点とするようになった人たちも、「ブロック」に加わった。
しかし米国の2大政党はいずれも、大連立政党だ。
失意の民主党支持者が伝統的に裕福な共和党員と共闘するようになった過去50年の間に、民主党も生まれ変わっていたのだ。
新しい民主党の構成は多様だ。少数者や女性への何百年にわたる職業差別を修正しようと優先的雇用を推進し、性については社会的にリベラルな立法を後押ししている。
アフリカ系米国人の圧倒多数が民主党を支持する。ヒスパニックやアジア系の有権者も大多数が民主党を支持する。そして大学出身の白人が党を支配し、党の世界観を作り、発信者となる。
大学キャンパスや主要メディアでの政治議論は常に、自己アイデンティティーやジェンダーを取り上げる。
民主党側が今年提起した議論のほとんどは、白人男性のアイデンティティーに関するものだった。
ニューヨーク・タイムズは「怒れる白人男性」について何十本もの記事を掲載した。
最近の記事は「男性には助けが必要、ヒラリー・クリントンがその答えなのか?」W。2016年当時のこと。という見出しだった。筆者は、ジェンダー編集長になったばかりのスーザン・チャイラ。
興味深いことに、「ブロック」が急成長を始めた1960年代後半から1970年代にかけて、同紙にはフルタイムの労働問題担当記者がいたのだが、今はもういない。
「ドナルド・トランプがあの独特の語り口で、「NAFTAがアメリカの職を奪った」と攻撃すると、「ブロック」は歓声を上げる。
ジェンダーとアイデンティティーを政策課題として重視する民主党を、その「ポリティカリー・コレクト」な物言いをトランプが攻撃すると、「ブロック」の人々は同意してうなずくのだ。
民主党支持者のほとんどは、信じられないと首を振る。いったいどうやったらあの共和党候補に投票できるのか、まったく理解できないのだ。
しかし「The Unswayables(揺らがない人たち)」というラジオ・ドキュメンタリーを作っている最中に出会ったクリントン支持者は、理解していた。
教職を引退したボニー・コルドバと私は、ニューヨーク・クイーンズ地区の「ボヘミアン・ビア・ガーデン」で2回目の大統領候補討論会を観ていた。
その後で、どうしてトランプに投票する人がいるのか分かるか、尋ねてみた。
彼女は理解していた。
「(マイノリティーの多い)都市中心部の学校で30年も教えていたので」とコルドバは説明した。
「マイノリティーじゃないので、絶好のポストへの昇進で何度も先を越された。
移民の子供だからと生徒が、歯科や眼科の治療をただで受けられるのに、自分の子供の医療費を払うのに苦労する、
そういう学校でずっと教えていた」。
そういう経験から自分の中に不満や恨みがたまっていったと、コルドバは認める。
「その火を煽れば憎しみに変わることもある。自分でそれを乗り越えないと」
しかし誰もが乗り越えられるわけではない。
それゆえに米国社会と政府は分裂している。危険な形で。
しかし「ブロック」は、常に必ず共和党に連結しているわけではない。
民主党は、かつての支持者をいくらか取り戻せば、統治するにあたってかなり楽になる。
そのための最善の策は、雇用に直接関することだ。
経済的な居場所の喪失が「ブロック」を作りだした。
安定した雇用は「ブロック」を縮小するかもしれない。
しかし1960年代以降、米国の左派リベラル運動を指導してきたギトリン教授は、そうそう直ちにこれが実現するとは期待していない。
「社会民主主義のビジョンとはなんだ?
バラバラなビジョン、細分化されたビジョン、小さなビジョンはある。
しかし情熱的な中心がない。
より良い世界とはどういうものか、明るく照らしてくれるようなアイデアがない」とギトリン教授は言う。
「市民であること、それにはどういう苦労が伴うのか、多くの人は理解していない。
自分たちを国民として統治するのが、どういうことか、理解していない。
これは右派だけの問題ではない。左派でも、政治的な努力とはどういうことか持続可能な考えが持てずにいる」
「ブロック」は少なくとも半世紀かけて形成されてきたものだ。
少しずつ突き崩していくにしても、1回の大統領選だけでは無理だ。まして米国史上最も大統領らしくない候補に話題を独占された大統領選では。
有権者を説得して、民主党に戻るまでには至らなくても、せめて妥協と、機能する政府が実現可能になるところまで来てもらうには、時間をかけて説得する必要がある。
しかし民主党の側で、そのために何年もの時間を捧げてもいいという人、それほどの忍耐力のある人が誰なのか、定かではない。
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W。参考記事 人民網日本語版 W.人民<網>?漢字は即物的表現ができる。
米ニュースメディアの影響力低下 最新調査
「米独立系調査機関ピュー・リサーチ・センターはこのほど、ニュースメディアに対する一般市民の態度などを調査するアンケートを実施。
回答者の31%が、「ニュースメディアに興味がない」と答え、その理由として、「必要な情報を提供していない」「詳細を報道していない」ことを挙げるなど、米国のニュースメディアの影響力が低下していることが明らかになった。
「情報の発信源が日に日に多元化するにつれ、多くの記者が、従来のようにニュースを選別したり、制作したりする代わりに、ソーシャルネットワークやデジタル科学技術に頼っており、ニュースを伝えたり、事件を調査したりする役割というより、情報を横流しているにすぎない」と指摘。
デジタルメディアの台頭の影響。
従来のニュースメディアにはリストラの波が襲っている。
社員のリストラに踏み切っている米国の大手ニュース機構には、週刊誌「ニューズウィーク」や「ニューヨークタイムズ」、ケーブルテレビ向けのニュース専門放送局「CNN」、ニュース情報誌「タイム」など、歴史ある機機構も含まれている。
同センターが発表しているデータによると、全米で新聞の編集に携わっていた人の数は2012年、最も多かった2000年と比べて30%も減少した。
また、新聞業の正規雇用者の人数も1978年以来では初めてとなる、4万人以下にまで減少した。
深みのある報道で知られるCNNが発信するニュースの文字数は過去5年間で半分に縮小された。
パソコンとインターネットさえあればニュースを収集できるようになり、記者が取材に出かける必要は全くなくなった。
あるアナリストは「デジタル革命が世界中のメディアを1つのプラットホームにまとめたため、従来のメディアは熾烈な競争を強いられている。
>「メディア、特に伝統的なメディア広告収入の分野での損失を埋め合わせるために、情報を収集したり、ニュースを探したりするスタッフをリストラしている」とした。」
引用終わり
記事終了