反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

第1回。認知症と共生する社会に向けて~認知症施策に対する懇談会報告書~注目点の引用による最弱者の大義の確認~

WACWAC。今回の記事は最弱者の大義を確認するために引用内容を再構成する。    

  わが国の高齢者における認知症dementia有病率

65~74 歳の前期高齢者では 3~4%,
>75~84 歳の後期高齢者では 10~20%
85 歳以上の超高齢者では 40~80%

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 W。軽度認知障害MCI(mild cognitive impairment: MCI)を含む数値であり、この文中のMCIの定義は生活習慣病などの外因性の認知機能の低下もMCIに含んでいる。

>このように認知症を前段階MCIを含めた広い範囲で定義し

85歳以上の超高齢者の40%~80%が認知症とするのは認知症に対する恐怖心を世間に煽り、さらに高齢者に対する忌避感を助長することになるのではないか。

>もっともその反面として、超高齢者になれば頭がぼけるのは当たり前という常識を世間に広め、コアな認知症に対する差別感を軽減する効果がある。

引用

「MCI は,認知機能が正常な状態から認知症へ進展する前段階として注目されている
が,

MCI から認知症へ進展するケース(conversion),

MCI から認知機能正常に戻るケース(reversion),

長期間 MCI のままで留まるケースなどが含まれており,

>それはMCIという状態の背景にある原因の多様性による。」

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W。注 引用

  W。<コアな認知症の前段階MCI~認知症に進展する~>

「日本神経学会(東京・文京)が監修した「認知症疾患診療ガイドライン2017」によると、MCIが認知症に進行するケースは年5~15%。

画像診断などで認知症の前段階であると分かった場合、多くは認知症に進行する。」

  W。生活習慣病など外因性のMCIは認知機能正常化に戻る可能性がある

「一方で、正常に戻るケースも年16~41%あることが分かっている。

正常な状態に戻ったMCIの症例の多くは、抑うつ状態や睡眠障害、多剤服用、糖尿病や高血圧など「改善や管理ができる症状によって起きた認知機能障害である可能性が高い」(東京都健康長寿医療センター研究所の粟田主一研究部長)」←W。アミロイドβの脳内蓄積による進行性認知障害ではなく生活習慣病などの外因性の疑似認知障害MCIであり、その外因が改善管理されると、認知機能は元に戻るのは当たり前

 

     <85 歳以上高齢者の認知症率>

 W。この数値もMCIを含む。超高齢化社会の進展すれば頭が老衰する人増えるのは当たり前!身体の老衰化よりも頭の老衰化が早いひとが病理現象として認知症と一般的に呼ばれている現状は認知症と共生する社会>の阻害要因になる。

><認知症と共生する社会>という課題を設定すれば当然、最終的には制度や国政、マスコミなどの社会的空気の在り方の問題になるが認知症と直接対応するのは地域という現場である。

>制度、国政など大きく重いものを動かすためにMCI段階を含む認知症の広義の拡大解釈を用いるのは一種の政治行為である。

>誇大宣伝が世間に流布されても周りに明らかに認知症と思われる人が少数で各々孤立状態であれば、誇大宣伝による認知症への中途半端な認識が逆に認知症のヒトを特殊扱いにすることにつながるのではないか。

 認知症に対する恐怖心(差別、忌避)と超高齢者になれば頭がぼけるのは当たり前という常識(一体感、我が身のことと感じる)の流布は紙一重

   ↓       ↓   ↓       ↓ W。非科学的誇大広告である。

 2025 年の段階では 55%,2060 年の段階では 70%

>「超高齢期を生きる高齢者の大半が認知症を生きる高齢者である。」

   

   <高齢者をとりまく今日の状況>

世界に先駆けて超高齢社会を経験しているわが国では,高齢者のいる世帯の構造も
大きく変化している.

1980 年代までは,高齢者の標準的な世帯類型は3世代同居であったが,

>今日では一人暮らし,夫婦のみ,未婚の子と親という世帯類型が全体の 8 割を占めている 。」

特に大都市における単独世帯の増加は顕著であり,認知症とともに一人で暮らすこと」はもはや特別なことではない←W。最弱者であるが、こういうことも言える。

人間は死ぬときは一人である(生まれる時は一人ではないが)~人性の晩年における科学的真実に基づく世界観であり人間的パワーが発揮できる源泉~。大往生は弟子たちのに守られて死んだ釈迦の望まぬ末路~釈迦の希望は彷徨の果ての野垂れ死にだった~を美化したものである。

 また人生の最終段階まで頭がさえわたっているのは一種の悲劇である。ボケたほうがかわいいし美しい。人性の最終段階は子供にかえり、最後の最期は物質に回帰する。

人間は宇宙の始原的物質の自己展開により発生した自覚する物質であり、自覚がなくなれば元の始原的物質に回帰する。生きるも死ぬも根底的土台は物質なので同じだ。

全身麻酔5Hの手術の経験から得た教訓は例外を除いて病院死は永遠の麻酔状態であるということ。なるほど現代において死は人々の身近なものとではなくなった、という事実の根拠は病院死が圧倒的多数を占めるようになったことも大いに影響している、と実感した。

 野垂れ死にとは、上記のような病院死を除く異常死であるとすればこのほう本来の歴史的死である。

 

   *一人で自立生活を営むには,

金銭管理書類の保管契約手続き買い物食事の
準備洗濯病気の気づき医療機関への受診,服薬管理

対人関係の形成,援助希求,社会参加,余暇を楽しむなどの日常生活能力が求められる.←W。以上はいわゆる手段的日常生活動作(IADL)

>Wは上記のすべてに関与しているが、当人の赤色マーカー金銭管理、服薬管理に過敏に反応しすぎた無知を恥じる。

*できなくて当たり前というざっくりとした認識がなく、直対応して当人とW両者が混乱状態に陥った。

>頭では分かったつもりだったが、実は理解が足りなかったのだ。

*まず何より、日常生活動作(ADL)と手段的日常生活動作(IADL)という紛らわしい翻訳語を現場実践にリアル即応した用語に置き換えるべきだった。

とくに手段的日常生活動作という難解な翻訳語よりもっと適切な用語が見当たらないかと模索してきたが遂に分かり易い用語を自作した。

日常生活動作(ADL)は基本的日常動作と翻訳する。

>手段的日常生活動作はざっくりとその実情が解る用語に置き換えた

複雑(困難)生活動作本人たちの実情と目線を大切にした用語であり、それができないからといって混乱する介護者への戒めの用語である。Wのお詫び、反省と自戒を込めた用語である。

   <日常生活動作と手段的日常生活動作の区別について適切な解説はコレ!>

>ネットで探してもこれ以上の適切な解説は見あたらない現状。現場感覚とその用語による抽象化が遅れている。「ADL Activities of Daily Livingは日常生活動作」と訳され、起床から着替え、移動、食事、トイレ、入浴など日常的に発生する動作を指します。←W。本人が長年の生活習慣によって体で覚えている日常動作。

Instrumental Activities of Daily Livingは手段的日常生活動作

日常的な動作の中でも、より頭を使って判断することが求められる動作になります。←W。この辺の表現も現場目線でない。特に当人の困難性を視野に入れていない。

>より頭が使えなくなっているのが認知症その状態の進行に混乱するのが介護者

例えば、買い物や服薬管理、電話の応対などが該当します。買い物の場合、メニューに応じて何を買うべきか理解することが必要で、会計時の判断力(=金銭の管理能力)も求められます。」←W。このような複雑な動作は生活習慣で覚えていても実行するときに戸惑う。85歳以上になればほとんどの人がそうなる。ましてや認知症のヒトはということであり、手助けが絶対に必要だが、自尊心が邪魔して助けられることに対する割り切りができない。放置していると事故が発生し介護者が後始末に追われる結果となる。

 また、できる限りやってもらうことが機能維持につながる、という側面があるので介護者はその辺の見極めが大切。

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このような生活能力の障害は生活障害と呼ばれ,それを支援することは生活支援または日常生活支援と呼ばれる.多くの場合,生活支援の担い手は家族であるが,家族による支援が得られない場合には,家族に代わる生活支援の担い手が求められる。←W。一人暮らしの認知症ひとの生活支援は核家族化の悪影響もあり、家族、親族ではカバーできず、ヘルパーなどの制度のみでは全く不十分であり、地域の支援がいる。

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 年金受給高齢者の半数以上が年収のすべてを年金に依存しており ,

半数以上は1年間の年金収入額が 100 万円未満である

単独世帯の場合にはそれが世帯収入となるので,貯金の切り崩しがなければ生計維持は困難かと思われるが,

超高齢期には,多くの場合,貯金も枯渇している。実際,高齢単独世帯の被保護世帯数は増加の一途を辿っている。

>低所得の認知症高齢者が入居できる居住施設は限られている.

有料老人ホームの入居費用は施設によって大きく異なるが ,当然ながら,施設の選択は所得に依存し,生活支援の質にも差が現れる。
>養介護施設従事者等による虐待の件数は右肩上がりに増加しているが ,統計に示さ
れる数値は氷山の一角に過ぎない。
認知症であり,かつ,低所得で,家族による生活支援が得られにくい高齢者は,人
権侵害の危機に晒されやすい.」 

W。大義の領域の課題である。

神奈川県の福祉施設入所者大量殺人事件はWの大義と対極に位置する。

スウェーデンにもこれに類する大量殺人事件が発生した。被害者は社会民主党の人たちだった。  

  大都市に暮らす認知症高齢者の生活実態

対象地域は東京都板橋区内の大規模住宅地であり,2016 年7 月 1 日現在の人口は 32,674 人,高齢化率は 33.2%である.

二次調査で MMSE を含む認知機能検査を完了した高齢者 2,020 名のうち335 名(16.6%)に認知機能低下(MMSE23 点以下)が認められ

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W注→引用 「ミニメンタルステート検査(ミニメンタルステートけんさ、Mini Mental State Examination、MMSE)は、認知症の診断用に米国で1975年、フォルスタインらが開発した質問セットである。

30点満点の11の質問からなり、見当識、記憶力、計算力、言語的能力、図形的能力などをカバーする。

24点以上で正常と判断、

10点未満では高度な知能低下、

20点未満では中等度の知能低下と診断する。」

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W。試してみたらいい。認知症に該当する人いっぱい出てくるよ

得点だけを見て評価するのは人間の個性をあまり考慮していない。例。計算ができなくても言語能力が高い人もいる。

そういう見方のできる専門家とできない専門家がいるとネット記事で知った。

ここの文面は注釈がないので、できない専門家とみなされても仕方がない。

認知症を病理現象に切り縮めている専門家は得てしてこういう見地を取る。現場に即応した見方ではない。

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「認知機能低下の有無に関わらず 4 割が一人暮らしであり,性・年齢・教育年数を統制しても,認知機能が低下している高齢者は,認知機能が低下していない高齢者に比較して有意に手段的・基本的 ADL が低く←W。インストルメンタルADLを含めると該当するが基本的日常生活動作が劣っているとは一概に言えない。個性によって異なる。

主観的健康感が低く,運動機能が不良であり←W。ここも一概に断定できない,

糖尿病の有病率が高く,血液データ上ヘマトクリット値が低くW。そうかもしれない。調べてみる

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引用

ヘマトクリット値(ヘマトクリットち、hematocrit)は、血液(ヘマト)中に占める赤血球の体積の割合を示す数値。貧血検査などに利用される。全ての血液100ml中の赤血球容積の割合を%で表現している。

成人男性で40-50%(平均45%)、成人女性で35-45%(平均40%)程度が正常値であるとされる。」

  <正常値よりも低い場合>

貧血の疑いがある。
何らかの原因で赤血球の数が低下、もしくは赤血球の大きさが小さくなってしまった。

ヘマトクリットが低い場合は、いわば血液が薄い状態、すなわち赤血球が少ないことを示しているため、まずは貧血が疑われます。

血球の体積比としていますが、血球はそのほとんどが赤血球(約96%)であるため、実際には赤血球比として考えられています。

 *鉄分を積極的に摂ろう!

「鉄分には2種類があります。

一つは動物性食品に多く含まれており体内での吸収率が高いヘム鉄

もう一つは植物性食品に多く含まれており吸収率が低い非ヘム鉄です。

ヘム鉄は主にカツオ・マグロ・イワシ・レバー(牛・豚・鶏)・赤貝などに、

非ヘム鉄はほうれん草・小松菜・ひじき・あさり・カキ・卵などに多く含まれています。

非ヘム鉄はそのままでは吸収率が悪いものの、ヘム鉄と一緒に摂取することで吸収率がアップするという特徴があります。このため、貧血が気になるときはレバーのソテーにほうれん草を炒めてつけあわせるとよいでしょう。

また、ヘム鉄と非ヘム鉄同士だけでなく、良質なたんぱく質やビタミンCを含む食材を一緒に摂取することでも鉄分の吸収効率はアップします。レバーにはたんぱく質が、小松菜にはビタミンCが多く含まれているので、単独で食べるだけでも鉄分の吸収をより高めることができます。また、ほうれん草は特に冬に採れたものにビタミンCが多く含まれています。」

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抑うつ症状を認める者/うつ病の治療歴がある者の割合が高く,社会活動にまったく参加していない者の割合が高く,年収が100 万円未満の者の割合が高かった。

MMSE23 点以下の 198 人に対する医学的評価の結果,約 4 割(78 人)が DSM-5 の認
知症に該当する状態であり(W6割は軽度認知障害MCIであるということだ。

認知症状態にある 78 人に限定しても,約 4 割(男性の3 割,女性の 5 割)が一人暮らしであり,

調査時点で認知症疾患の診断を受けていた人は 3 割,要介護認定を受けていた人は 4 割であった。W。介護保険の認定等級 自立→支援1→支援2→要介護1→要介護2→要介護3→~~

 

W。注→「DSM-5による認知症の診断基準 W.要するに軽度認知障害MCI以上の記憶障害、見当識障害という認知症の中核症状を特定する診断基準である。

https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/tool/tool_02.html