反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

第1回。反俗日記収録の痴呆症記事再録「永久革命の主題」生きることは不条理を生かすことだ。 脳のはたらきからみた認知症 知的機能の基礎知識 - 博愛会

基本姿勢
 助けるものが助けられる。介護する者が介護される。実情としてそういうケースが多々ある。本人同士が気づいてないだけだ。
引用、アルベール、カミユ「シューシュポスの神話」
「一つの運命を生きるとは、それを完全に受け入れることだ。」
>「この運命が不条理と知ったときには、
「意識が明るみに出すこの運命を」
>「全力を挙げて自分の眼前に支え続けなければ、」
>「人はこの不条理を生き抜くことができない。」

>「永久革命の主題がこうして個人の経験内に移される。」
>「生きることは不条理を生かすことだ

>反抗とは人間固有の暗黒との不断の対決だ。不可能な透明性への希求だ。』



 脳のはたらきからみた認知症 知的機能の基礎知識 - 博愛会
 W。日常的に接するリアルな実例から、傾聴すべき見解が述べられている。ネット書籍に氾濫する理論や解説よりもWの目の前の現実に即している。
老人性認知症における知的障害
認知症という病気」という現場の表現は、
老人性認知症の理解を妨げる通俗的なことば」であって好ましくない。

前頭葉機能の病的低下から「認知機能の障害へ」
正常老化  前頭葉機能低下の一定レベルの機能低下

介護や医療の現場で用いられているMCI(早期認知障害という言葉は
「左脳が担う認知障害」を意味する言葉であり、
右脳が担う認知機能(非言語的認知機能)を含む「知能全体の障害」を意味する言葉ではない
 
右脳   感性の脳(動作性知能)。 言葉や数字で表せない情報を認知する機能
左脳   理性の脳(言語性知能)。 言葉や数字で表せる情報を認知する機能。 
           ↓               ↓W。左脳の機能を重点的に測る質問内容である。
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老化現象から老人性認知症へと進行する過程において
 まず、前頭葉機能低下
 「左脳機能が低下する」


>>しかし実際的な認知機能には右脳が処理する非言語的情報も重要な役割(直観イメージ)果たしている

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資料 引用  脳のはたらきからみた認知症 知的機能の基礎知識 - 博愛会  
                      知的機能の分類
 知的機能の分類                  担当領域             機能の特性   
①空間的機能                 
②運動的機能                       右脳           感性 動作性知能
③音楽的機能
              認知機能  
④論理的機能                       左脳          理性  言語性知能
⑤言語的機能

⑥心内機能      統合機能(心的機能)   前頭葉  人間性、人格を形成し環境や社会に適応         
⑦対人機能

               情動機能      大脳辺縁系  本能(習性) 自己や種族を保存 

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            W。重要ポイント

 従って、「認知症が重度であると」と判断された高齢者であって
一定の日常生活に支障をきたさない程度の認知能力が保たれている限り
表面的なあいさつや会話などに支障がみられないケースがしばしばみられて
「右脳が担う認知機能」が保持されやすい感性優位型 と呼ばれる認知症高齢者においては、
*「脳が担う認知機能」が「左脳が担う認知機能」の障害を補うために実際的な認知機能が保持される傾向がみられるので、
認知症の機能の障害が顕在化せず
介護施設の職員でも認知障害の存在に気づかないことが多いので注が必要である。

一方、理性に偏重し感性の乏しいタイプの認知症高齢者においては、
MCI(早期認知障害)の初期から様々な大脳辺縁系症状が顕在化しやすい傾向がみられます

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**大脳辺縁系  
A  情動機能 動物脳  海馬 快不快の情動。大脳辺縁系の本質機能→扁桃体と連動して<本能や習性に関する記憶の形成
               側坐核 「意欲や会館に関する情動機能」

B 自律神経や内分泌系の調整を担う視床下部 との密接なかかわりを通じて
   内外からのストレスに反応して身体の恒常性を維持する役割

C 食事睡眠などの「本能行動」や怒り、不安などに伴う「情動行動」に大きな影響
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左右の脳、辺縁系機能が前頭葉を中心とした知的ネットワークを形成し、一つの脳となっている。

   シンプタム オブ ドメンティアの場合
問題になるエピソード記憶「いつ どこで だれが どうした」などを覚えている(最近の出来事 短期記憶)=海馬で形成されるためには
   ↓
知的情動~前頭葉、左右の脳に記銘(入力) 必要不可欠

2)海馬で選別

3)左右の脳 に保存
  一つの脳として 全システムが順調に機能

4)再生(想起)される 

*老人性痴ほう症における知的機能の障害は、
認識障害や認知障害という脳の部分的障害ではなく
知能の全般的障害であり、これらを統合していく前頭葉の障害である。
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前頭葉          大脳皮質(人間は発達)       人間(霊長類)
 左脳                                    ↑
 右脳                                  高等哺乳類
                                        ↑
                                      下等哺乳類
                                        ↑ 
                                      鳥類
 大脳辺縁系                               ↑
                                      爬虫類   
                                       ↑
                                      両生類 (大脳辺縁系のみ)
                                       ↑
                                      魚類  (大脳辺縁系のみ)

          知的機能の退行;老化から認知症前頭葉は老化する脳 正常老化80歳で6歳レベル
             <大脳>
             前頭葉       老化現象
             左脳          ↓
             右脳         廃用変化
                          ↓
           大脳辺縁系      老人性痴ほう症  
<知的機能の退行に従って発症する」老人性痴ほう症とアルツハイマー認知症、レビー小体に代表される定説としての老人性認知症の異同の問題>
>後期高齢期に発症するアルツハイマー認知症は、進行性疾患と考えています。 W。頭の老衰は仕方がない。

          後期高齢期における知的機能の低下の進行(まとめ)

④ 右脳が担う認知機能や大脳辺縁系が担う情動機能は老人性認知症が著しく進        行する終末期の段階まで保持される。
⑤ 簡易知能検査は主に左脳が担う認知機能(言語性知能)を反映するもので、
右脳が担う認知機能(非言語的知能)にはほとんど反映されない。
⑥ 認知機能は右脳と左脳の機能の協調によって、維持されているので
>MSSなどの簡易知能検査によって障害があると判断される場合でも
>現実的には日常生活に支障をきたさない程度の認知機能が保たれている場合
がある(感性優位型、感性残存型)。