反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

第2回。大阪<都>構想住民投票を終わって。探索資料集。2015年住民投票の分析結果が生かされた。賛否の差は数字以上のものであり、民意とはまさにこれだ。

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W。探索資料その1。2020年11月01日22時15分

www.jiji.com

W。時事通信社にどれほどの調査能力があるのか、眉唾物だが。

主な政党支持層の賛否

wacwac。「いしん」という政党は大阪は発祥の地域政党という原点を持っているが、基本政策グローバル資本制を大胆に地域に導入すること要するにグローバル資本の収益の上がる市場、地域を行政自ら創出する)が「国民利益」日本経済発展に連動するというものである。道州制規制緩和=民営化、緊縮財政、憲法改定。

以上のようなグローバル資本制導入の政策をむき出しにすれば、有権者から感情的な反発を受けるので、やってる感を出すために騒がしい話題作りや、目立つところの小手先の「改革」が必要となるが、それらを一つ一つじっくりと検討すると、単なる政治パフォーマンスに過ぎないという側面が露になる

こういう視野から「いしん」を眺めると徹底した反対者になるしかなくなる。

 

@この図を見ると、大阪都構想が否決されても、議会レベルで条例を作り拡大解釈し大阪市解体、特別区設置、一元的な地べたの住民生活蔑ろの財源運用が巧妙に推進されると予測される。事実そのような記事が報じられている。

news.yahoo.co.jp

大阪は悪魔に魅入られた都会として、今まで通り今後も行政運営されていくと予測される。

 

>賛否の差が僅差という報道が無条件に報じられているが、実態を見ない洗脳報道の一種である。

>理由その1.党派的な10年の選挙と行政運営において「いしん」支持層は固定しており、投票所に出向く習性のある人たちの30%近くを占めるに至っている。しかしそれは有権者の一部でしかない。

@「いしん」支持基盤は後段で研究者が分析したような限界がある。

言い換えると、「いしん」支持基盤には一定の強い特色がある。一言で言えば、グローバル資本制に浸食され繋がりが脆弱なった地域で、個々人各家庭が分断され漂っている状況に「いしん」の吹かす風、アドバルーンが耳目を集め、その基本政策らしきものに人々は群れを成して出口を求める。狭き門より至れ!求めよさらば与えられん!いつまでたっても実現しない経済幻想を鼻の先にぶら下げられて疾走する。だからこそ「いしん」の政治はそういった層の欲求に沿っている。

支持層は「いしん」の提示する「改革」気分に一貫して同調してきた層であり、その刷り込み度が強烈でもはや信心レベル(共同政治幻想である)まで達しており賛成票を投じる。なぜそうなのか?それだけ生き辛い世の中、コレが根底にあるのだが、支持者の多くは政治野心家や投機分子のの言説に載せられている。

「いしん」を支持して具体的に得るものがない層が確実に存在するが、そういった層こそ刷り込み効果のえじきになる。物理的具体的に得るものがなく支持し続けるためには政治共同幻想に頼るしかない。

具体性なく、数字の裏付けのない漠としたいつまでたっても叶えられない経済幻想一貫して支持するためには<信心>するしかない

公明創価学会の強い地域であり固定支持層の層は厚くトップダウンで政治決定が下達されるので、創価学会支持層が賛成に転じた票数はかなりのものと思われる共産党の反対票に近い票数の<80%程度>が賛成に回った、と想定できる。

なお、公明党の政治戦略は、この記事のNHK調査で明らかになった。出口調査政党支持率共産党と大差がない。

共産党の2倍もない政治基盤で権力のうまみに預かろうとすれば、強く大きな政治基盤にすり寄って宗教と政治を一体化して勢力維持するしかないつまり議員数の維持は絶対命題である。

 

>理由その2.自民党支持層の中で賛成票が多く出るのもうなづける

もともと「いしん」は自民党という保守層から、小泉純一郎のような「改革」のアドバルーンを挙げて出立し、日本的保守政治にグローバル資本制の論理を巧妙に接ぎ木したものである。

 したがって自民支持層と「いしん」支持層は政策的にかぶって当然である。菅首相らのいう「改革」も小泉手法に先祖返り、プラス陰険な権力政治を行うことは「いしん」と瓜二つである。

立憲民主党大阪の一部を除いてムード的な支持基盤を「いしん」に食われ政党支持率は低く、反対票が多くても実数+分は大したことはない。昔民主党政権交代何となく支持、今や「いしん」支持は層として存在している。

共産党も支持者の絶対数が少ない。

@以上から、大阪都構想なるものへの反対票は党派の意向と距離を持った大阪のいわば地の底から湧いて出た民意である

賛否の票差は政治的経済的な事実に直面した時に有権者が選択した判断である

    ↓

賛成と答えた人に理由を聞くと「二重行政が解消されるから」が最も多く、「大阪が発展するから」維新を評価しているから」が続いた。反対は「大阪市がなくなるから」との回答が最多で、2番目以下は「メリットが分からないから」「住民サービスが低下するから」だった。」

 年代別はほとんどの層で拮抗(きっこう)。18、19歳を含めた20代以下は反対(きちんと詰めて理由を確認する必要がある~漠とした不安感が若い層に蔓延している。)30~50代は賛成がやや多かった(「いしん」支持年代層、このきつい世の中で何とかなると思わなければ働けないだろう。)。60代と70代以上は反対が上回った。」

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W,探索資料その2.

www.sankei.com

女性ほぼすべての年代が「反対」

自民党支持層は…

 また、支持政党別にみると、住民投票で否決を目指す自民党支持層のうち反対は53・3%、賛成が36・6%だった。前回の調査から反対が7・9ポイント減る一方、賛成が9・6ポイント増えた。

一方、都構想を推進する維新の党の支持層の賛成90・2%で、4月の前回調査から3・1ポイント減り反対は3・7%で1・9ポイント増えた。3月の前々回調査で86・6%が賛成し、前回調査では93・3%へと伸ばしていたが、頭打ちの傾向も見て取れる。←W.実利の問題が大阪市廃止、特別区設置という選挙目的明確化で露になった。廃止すれば大阪市の権限が減って府に吸い上げられるのは子供でもわかる。そこから先の判断は政治経済の多少の固定知識がいる。<信心>から少し抜けた人は少しはいたということだ。

 「支持政党なし」の無党派層は反対が52・0%、賛成が28・0%だった←W.大事なのはココ。W流に言えば今の政治で特定政党を一貫して支持する理由は狭まっている。支持政党なし=政治無関心層ではない。庶民は政党のヒエラルキーの中に切り込んでも良いことはほとんどない。アパシー状態を維持しつつ一端外に出て行動する。

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W.探索資料その3

www3.nhk.or.jp

非常に参考になる資料である。

無党派層の反対票が賛否を左右した。

【期日前出口調査結果】。

>最近の選挙では期日前投票の割合が増えている(たぶん、20%台に接近)

基本的に組織政党の意向によって動員されている。「いしん」は名簿を持っているので動員可能。下から積み上げ方式をとっていると思われるので支持者の把握は正確である。選挙の際に電話をもらうと支持者(地域の繋がり乏しい壮年、非高齢単身者、)世論でいそいそ従う。政治共同幻想性を実現する絶好の機会が選挙だ。それで権力獲得で留飲を下げる。

大阪市内の24から25か所で、期日前投票を済ませた有権者3万524人を対象に出口調査を行ったところ、「反対」と「賛成」がほぼ並んでいます。」

W.以下、詳細過ぎて、一定の問題意識を持っていないと解読できない情報であるが参考に載せておく。「いしん」支持者は経済幻想、政治共同幻想のとりこになっている人たち。何を言っても聞く耳は持たない信者の群れ、といみなしてよい。理屈、討論が通じない。政策論議の彼方の政治をやっている。   省略。基礎資料として大事なのは変わりがない。

 

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W探索資料④ 強固に反対を主張した人の分析である。政治実行に直結する情報が適切に処理されいる。

〈第9回〉賛成率が高いのは住民と地域の関係が希薄な地域 - 大阪府保険医協会

2020/5/25 W.2015年住民投票の結果分析である

W.2015年住民投票の総括が立体的にできており、2020年住民投票の現場活動の役に立った。

W。このヒトの問題意識を搔い摘んで提示するとこういうことになる。反俗日記の前回記事の問題意識をきちんと整理してくれている。

引用

大阪市住民投票の場合、出口調査世論調査に照らせば、高齢層の反対率が高かった一方、現役世代では賛成率が相対的に高かった点は事実なのだろう。

>しかしながら、それは単なる世代差に起因するものではない。

@住民の世代構成

@各地域の家族形態分布転出入率などと重なる部分が大きいのだ。

図1が示す通り、住民投票で賛成率が51%を超えたのは、北(59.3%)、西(57.66%)、福島(55.56%)、淀川(55.52%)、中央(54.09%)、都島(53.05%)、浪速(52.67%)、東淀川(51.21%)の8区であった(城東・鶴見・東成も僅かに賛成多数)。これは、全24行政区の三分の一に当たる。

 引用

そして、図2が示す通り、これらの8区は、全て65歳以上の住民が少ない上位10区に入っているのである。

>つまり、現役世代の賛成票の少なからざる部分は、かなり地理的に偏った範囲から投じられたと推察されるのだ。←W、2020年淀川区賛否の差、最大8700賛成票。

@実際、これらの区では、選挙の際にも大阪維新の会の得票率が常に高い。」

引用

しかも、図3が示す通り、賛成率上位8区は全て、非高齢単身者の多い上位9区に入っている。

北区・西区・浪速区中央区では、全体の半数を超える世帯が、現役世代の一人暮らしなのだ←W.驚くべき数字である!非婚中年も多くなっている。これによって一定の地域特性が出るのは当たり前だ。

>江戸は地方から出てきた単身者(奉公人)の墓場だった社会のヒエラルキーががっちり確立していくこれからも大都会で昔の江戸のような単身者の人生の墓場状態が増加していく。

地域の繋がりから外れ「いしん」を積極的に支持する者の一部は自分の墓穴を掘っているといって過言ではない。

>こうした単身者の投票行動が高齢化の弱者家庭の要求をふまえることはないだろう。だとすれば、これらの1票が弱者を踏みにじる1,5票ぐらいに値する。

大阪維新の会へ支持率が高いのは、こうした地域である。

@そこにあるのは、単に年齢の問題ではない。

@むしろ地域性の問題であり、地域と各住民の紐帯の問題なのである。

引用

一般的に、高齢者は現住地での居住年数が長く、将来的にも住み慣れた地域を離れる可能性が低い。

当然のことながら、若年層になればなるほど、ましてや単身者であれば、その反対傾向が強まる。事実、図4が示す通り、賛成率上位8区のうち6区までもが、転出率の高い上位7区に入っているのだ。

@要するに、大阪維新の会の支持率が高いのは

①高齢住民の割合が低く、

②非高齢単身世帯が多く、住民の移り変わりが激しい地域に他ならない。

@つまり、住民と地域との紐帯が弱く、地元のコミュニティーそのものが希薄な地域なのである。

引用

「高齢層にとって、大阪市は地元であり、その将来は我が身に関わる切実な問題にならざるを得ない。逆に、賛成率上位8区に住む現役世代の多くは、大阪市との紐帯が弱い。あくまでも推測だが、出口調査の数字には、平野区住之江区ではなく、北区や中央区といった市内中心部の傾向が強く反映されているのではないだろうか。そうした地域の若年層において、賛成票が多かったのだ

W,ここからが大事なポイント。2回目も反対票が上回る真相が明らかにされている。

   ↓

だが、連載初回に記した通り、大阪市全体で見れば現役世代の投票率が大きく上昇した中で、住民投票は否決に終わった。

@おそらく、平野区大正区などでは、同じ現役世代でも北区や西区ほど賛成が多くなかったに違いない

@問題は、単なる世代差やシルバーデモクラシーではないのである。」←W.前回の記事で地下路線価格に注目した理由の一端が述べられている。肌身に感じる地域の繋がりが、ある地域とない地域の差は大阪市廃止、特別区設置住民投票という地域の深刻な課題に対して、若者壮年層の投票行動に影響を与える。この格差は誰も指摘しない。

上記の記事の作者の論文的情報

5.17「投票率 66.83%」の意味
二度目の住民投票の危険性 

W.ズバリ的中した!やっぱり本物を読むと論理展開がスリリングだ。

         薬師院 仁志 帝塚山学院大学教授・社会学

https://satoshi-fujii.com/wp/wp-content/uploads/2018/08/acc339035b6defeee74d775d1a2f6ae2.pdf

1. 異例の高投票率

2. シルバーデモクラシーではない

3. 関心と理解の乖離

  関心が高いという事は、もっと知りたいという事です。

>ところが藤井聡さんの研究室が調査したことが論文になっているのですが、そこにこんな記述があります。
大阪都構想が実現すると、大阪市の扱いがどうなるかについて、住民投票で反対を投
じた人々ですら正答率は 2 割弱にとどまり、賛成票を投じた人の正答率はわずか 2%にすぎなかった」【表1】 

 要するに、全然理解されていないのです。関心は高い。実際に投票率はものすごく高かった。それなのに一番肝心な点である「大阪市が無くなる」ということでさえ、人々はほとんど知らなかったのです。ここに問題意識を感じます。関心があるのならもっと知っていてもいいではないか、と。現状を衆愚政治だとか、有権者が馬鹿だとか言う人がいますが、そんなに難しい事は訪ねていません。このアンケートで正解するためには、たった 2つの知識しか必要ないのです。

 つまり、「大阪市は廃止される」という事と「政令指定都市は権限が強い」という事です。←W。反対する人々のの政治宣伝はここに焦点をあわせていた!

この 2 点さえ知っていれば、それだけでも伝わっていれば正解できる選択肢なのです。なのに、大阪都構想が実現すると大阪市はどうなるか?」という問いに、「政令指定都市のまま残る」とか「政令指定都市ではなくなるが、今のまま残る」とかいった回答が続出しています。重要な問題は、ちゃんと説明すれば伝わる簡単な事実が、実際には伝わっていなかったということです。←W.それでも伝わらないメンタリティーの持ち主が層として存在するのが大阪政治の特色であるから厄介「いしん」の大衆政治基盤は、こういう信心レベルの大衆基盤の広がりに支えられているなのでどんな根拠のないアドバルーンもあげたい放題も言いたい放題。ジリ貧大阪マスコミにもそれを報じる。

となれば、結局「いしん」政治とは支持者自身の問題に跳ね返ってくる

 

大阪都構想」が実現すると大阪市はどうなる       

                     度数    割合
政令指定都市のまま残る           79     25.5%
政令指定都市ではなくなるが、今のまま残る       20 6.5%
廃止されるが、大阪市と同じ力を持つ特別区が設置される 111 35.8%
廃止されて消滅する                  27 8.7%
その他                        0 0.0%
分からない                      73 23.5%
                          計 310 100.0%

大阪都構想」が実現すると大阪府はどうなるか    度数    割合
東京と同じく「都」になる                    45     14.5%
大阪「府」のままだが、副首都扱いを受ける            95    30.6%
大阪「府」のままで地位も上がらない               99     31.9%
その他                                  4 1.3%
分からない                          67     21.6%
                                 計 310 100.0%

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