佐野史郎は昔から気になる存在だった。
引用
「1992年、『ずっとあなたが好きだった』の桂田冬彦(冬彦さん)を演じたことで広く知られるようになり、「冬彦さん=マザコン」となるほどのブームを生んだ。
冬彦役の影響から、「知的ながらもどこか狂気を宿した演技」での起用が多いが、正統派演技からコミカルな演技まで幅広くこなす。」
昔からテレビは見ないので一般に知られるようになった切っ掛けである<冬彦さん>役の佐野史郎はほとんど知らない。佐野史郎はミュージッシャン、ギタリストバンドマンが本業で役者の世界に進出したヒトぐらいにおもっていた。ウィキを参照すると、筋の通った演劇活動を長く続けてきた人と知ってびっくりした。唐十郎の状況劇場出身の俳優でテレビ映画界で最も幅広く長く活動してきたのは佐野史郎だった、と思う。
さらに佐野史郎の印象を深くしたのは活字の世界、それもサブカルチャー系(趣味系少数文化系)の雑誌で語っていたうんちくで、彼にわれわれの時代の正統な文化的後継者を見るようなところがあった。
われわれはあの時代も少数者、それが本質だった。当時も実感する場面が多々あった。活動的場面よりも個人的な感慨をふと漏らすようなとき、エッと思うことがあった。ホンネの所で大それた政治野心など持っている者は皆無だった。政治的人間はいたが所謂、政治を志す者もいなかったが、組織と自己を一体化する人は一杯いて、
議会圏と切断された系譜から出立していた居場所は各々固有の独自の組織原理が作動するに任されていた。
われわれ一人ひとりは変わり者、硬派、どこか何か突出するところを秘めたヒトだった。それが時代と世界に「なぜか」マッチしあのような結果を生んだ。人性の途上で多数派側に回った人たちは、その少数派たる本質をどこかで「処分」していったはずだ。それが家庭であったり会社(団体)であったりだったと想うが、佐野史郎はカルチャー系のステージを生きざまに選んだ人たちのなかでその後の時代とシンクロして生き残った貴重な存在である。
佐野史郎を映像でじっくり見たのはコレだ。
- 実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(2007年、若松孝二監督) - さらぎ徳二 役
- 関連映画をもう1本見た。見なくてもよかったが見る必要があった。
- この映画の佐野史郎はプロの役者として最高の演技だった。完全というほどに役柄の来歴、前後左右を把握し表現している。多分事前に実在を調べ上げて、その場面に遭遇すると必然するだろうと想定した実在人物の存在感を醸し出している。当時、あのような振る舞いしゃべり方は見かけた。あの人物はそういう振る舞い方、しゃべり方で人を動かし、かくかくしかじかの結果をたどったのだろう、と。
- 郷原信郎 の話も興味深かった。時代が育んだ人だった。その素地があって、政変があり、本来の領域に帰り深めている。
- 過程に生き、過程に死ぬ、最終結果は自明の理になり得ないのだから!
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W。2020年東京五輪(コロナ渦延期021年開催)⇒大阪万博⇒大阪、横浜、北海道?IRカジノ誘致は政府与党の空疎な国策だ。
横浜港カジノ誘致を住民投票にする政策は、一見住民の意思決定尊重のコンプライアンスに適合しているように見えるが、大阪都構想住民投票と同じ次元の衆愚利権政治。カジノ誘致には反対か賛成か、中間の立場はない。東アジアの東の果て日本列島でカジノ誘致してもやってくる外国人はせいぜい韓国中国系。客の圧倒的多数は日本人。ギャンブル依存症を心配する以前に投資額程、儲からない、地域経済波及効果も薄い。メリット少なくデメリット多い。カジノの自力運営ノウハウはないのだから外国カジノ専門会社が薄い利益を持っていくだけに終わる。
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横浜IR、住民投票による決着が不可欠な理由 | 郷原信郎が斬る
設置運営予定事業者の公募、事業者からの事業計画案の提出も終えているのであるから、現時点では、住民投票で市民に判断を求めるIRの事業内容は具体化しているW??。また、前者の、「住民投票を行うこと自体の意義」は、地方自治における二元代表制の下で、直接民主主義をどの程度に活用していくのかという問題であり、まさに、市長選挙で市民に意見を問うべき重要論点である。
山中氏を推薦する立憲民主党の阿部知子県連会長が、住民投票に賛成の意見を示していることからも住民投票に前向きな姿勢に転じる可能性は高いと考えられる。データサイエンティストとしての山中氏にとって、最適な方法によって住民投票を行って、民意を的確に計測することの提案は、まさに専門家としての面目躍如。
結局のところ、IR誘致についての住民投票を明確に否定しているのは田中康夫氏だけである。しかし、「IR誘致への反対の市民のコンセンサスが得られている。市長選挙は住民投票を含む」とする同氏の見解が誤っていることは、【横浜市長選挙を通して、「住民投票」と「候補者調整」の意義を考える】で既に述べたとおりである
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横浜市長選挙を通して、「住民投票」と「候補者調整」の意義を考える | 郷原信郎が斬る
引用
「各種世論調査の結果だけで、「IR誘致反対についてのコンセンサスが得られている」と言えるのかも疑問だ。世論調査で、IR反対の意見が多いことは確かだが、民意を正しく反映したというためには、横浜市がIR誘致の理由としていることも正しく理解された上で、判断が示される必要がある。
それは、主として財政上の理由であり、(1)今後、横浜市でも生産年齢人口の減少等による、消費や税収の減少、社会保障費の増加など、経済活力の低下や厳しい財政状況が見込まれており、そうした状況であっても都市の活力を維持するための財源確保が必要、(2)横浜市は上場企業数が少なく、法人市民税収入が少ない。(3)今後、小中学校の建て替えなど、公共施設の保全・更新に膨大な予算が必要となる、などの事情だ。
そこで、従来、観光客は日帰りが多く、観光消費額が少ない横浜市の観光収入を飛躍的に増やし、IRからの収入で将来の横浜市の財政を賄おうというのである。
これに対して、IR反対派の主たる論拠は、IRに含まれるカジノ賭博によるギャンブル依存症の増加、治安悪化等の負の側面があるとの指摘だ。
これらのIR賛成派、反対派の論拠が正しく示された上で、横浜市民が、IR誘致によって、経済を活性化させ、賭博の収入で将来の市の財政を賄おうとすることの是非について、横浜市民に判断を求めようというのが、住民投票を実施することの意義だ。
かかる住民投票と比較した時、各種世論調査における、「山下ふ頭に、カジノを含むIR(統合型リゾート)の誘致に賛成ですか、反対ですか」という質問への答が、本当にIR誘致の是非に対する民意を反映するものと言えるのかは、甚だ疑問だ。」
引用終わり
⇒W。中央競馬会いわゆるJRAの場外巨大馬券売り場の周辺の商店や街が潤っているのか?否である。なんとなくカジノ賛成派には博ち場を設けると周囲にも波及効果が生れるようなうぶな幻想がある。ギャンブル客は博ち消費だけが目的で街は疎通り。その他消費があるとすれば博ち場内消費。それも日本人客主体なのでたかが知れている。ラスベガスやマカオの日本での再現は夢のまた夢。近世封建支配や軍国近代化の精神的文化的影響が刻まれたまま、戦後経済成長に突入した日本人は真面目、単線的過ぎてギャンブルとリゾートを両立させ楽しむ精神風土が決定的に欠如している。カジノ反対派の依存症心配や治安悪化の議論も、賛成派の単純裏面に過ぎない。自治体がカジノギャンブル場設置を率先する程、費用対効果は薄い。共にギャンブルの実態を知らないか、偶にしかやったことのない人の意見。コレが日本カジノの真実。ちなみに、日本中央競馬会の運営費用を差し引いた国庫への上納金(農水省特別会計、畜産などを主体に浪費)は年間2000億円ほどである。あれほど、マスコミで毎週大騒ぎし、てら銭を売上金の25%以上かすめ取っての、上納金2000億円は少なすぎる(多分現状、1500億円程度)。その他の日本人向きの公認ギャンブル(地方税収)には地方競馬、競輪、ボートレース、オートレースがあるが、それぞれカジノのような大型公共投資不必要で、内国運営団体の管理責任が徹底されている。なお、10数兆円産業といわれているパチンコのてら銭もほぼ、他の公認ギャンブルと同じ25%程度とみられているが、国や地方の税収にどれほど貢献しているのか不透明な部分が多すぎる。
@要するに、費用対効果、デメリットとメリットの比較に尽きる。ギャンブル依存症(ギャンブルは個人のせきにんでやるもの結果も個人の問題)とか治安悪化(ギャンブル反対に治安を持ち出すのは子供じみている)は枝葉でカジノ反対の主要論拠にならない。
@なお、Wのカジノ認識は「いしん」の会のカジノ誘致(万博とセットの臨海埋め立て地の開発、新規長距離輸送路線建設を含む東京五輪と同類の異常な大型投資になり費用対効果薄過ぎる)、大阪都構想(地域住民自治破壊、命健康破壊殺人行政)などの主要政策に対する認識という限界がある。
@<敵の敵は味方である>
>候補が乱立している横浜市長選挙は8,22に公示される。
@郷原信郎氏が立候補を断念したのは、カジノの是非とコロナ対策をめぐる選挙戦が予想される中でカジノ住民投票の持論が8人も候補者が立候補し票が割れる状況下で確たる支持母体に受け入れられず、さらにコロナ対策では一般受けする経歴の候補者がいたからだ。
①横浜市は菅首相の選挙区である。野党系団体は対決軸を鮮明にして勝ちたい。②有権者市民の中には東京オリンピック強行開催とカジノ誘致をイメージ的にダブらせる人も出てくるだろう。
③政治スローガンには黒か白かはっきりさせなけれなならない局面がある。この時期のカジノ誘致問題は政策ではなくて白黒つけるべきスローガンが必要な政治対決の局面になっている。政局スローガンに賛成か反対。それ以外にない。郷原氏の住民投票は政局から浮き上がっている。
>すでに水面下でアメリカ系カジノ会社の横浜撤退が伝えられおり、それを知ってか、誘致を率先した現市長以外の候補者は含みを持たせているが全員誘致反対である。
@行き詰まった誘致の現状にたいして、住民投票に問うという議論に拘れば、カジノ誘致推進 の林現市長ー菅首相ラインの上書きとイメージされてしまう。カジノ誘致住民投票を野党系も主張した時期はアメリカカジノ会社がまだ横浜カジノに魅力を感じていた時期でアリ、議会多数派も誘致賛成であった。
@郷原氏は政党の鋳型に嵌ることを拒否したが、落選運動まで突き進んだのは急カーブを曲がり切れなくなって脱輪した車に似ている。山中とかいう教授。小保方晴子的な胡散臭いところがあるが~。