反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

【養老孟司】世界は二つある。人間の世界~「心」~とそうでない世界~「体」~。自然のほうがきれいに消えていますから、主観的な世界の中では人間世界のマイナスもプラスも倍に。生き物なんだから、やっぱり半分自然の世界がなければいけない。

養老孟司】「ざまあみろ俺は生きている!」と思えるようなことは何か? 

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アンケート

「自分の欠点を指摘してくれる友人がいる」

「自分を想ってくれる家族や友人がいる」

  養老

「なんの縛りも受けずに自由に時間を使える」

「コレはちっと違うと思うんですけど」

W。見守り介護の難関に遭遇したとき、人性の最期をこれから病苦と介護に費やす時間が多くなる想うと虚無感や絶望感を抱いた。

*****

@「これ全部人間関係なんですね」「人なんです」

@「それでこれだけ大勢の人たちが幸せというときに、」「人を見て幸せといっている」

>「人との関係で幸せということは」

>「これひっくり返すと人との関係で不幸せになるっていうことですよね」

「基本的に人間関係の世界なんですね。人間が集まっている社会」

「それも何らかの理由で機械的に集められた社会なんですよ、人が」

 

「コレはある人が自分が中学生の時に虐められていた経験を本にしたことがある。

「10年たって14歳だったときのことを24歳になって書いた。」

>「いじめらるって経験を今のヒトがどう想っているのかと興味を持って読んだ。」

>「その本を読んだとときの印象と皆さんがここにアンケートで書いた印象が非常によく似ているんです」

@「その本の中に一言も出てこなかったことがある。」

@「それを端的にいうと『花鳥風月』なんです。

花であり鳥であり月なんです。つまり広い意味での自然なんです。

人の世界でない自然というものがほとんどないんだってことに気づいた。

>「そうすっと子供の世界でそういうモノがないと何が起こるっかていうと人間の世界が大きくなる。

そうすると人間の世界の良い点と悪い点が大きくなります。」

「だから皆さんが特別なトラブルがなくて今生きていたら幸せだってのは解るんです。」

@「問題は不幸せの時ですよね。人と人との関係が世界を占めちゃっている。」

「僕らが不幸せっていうときにどこに逃げ場があったていうと、解剖やってりゃ死んだヒトです。死んだヒトに出るとたいていの不幸は飛んじゃいますね。

『さまぁみろ、俺は生きている』って感じですから。

そこまで極端に思わなくったって」

@「要するに亡くなったヒトって自然なんですよね」

「だからそういう自然の世界っていうのは

「人間の世界と別にあるんですよ」

「このデカルト心身二元論じゃないんだけど僕は世界は二つあると想っておりましてえらい苦労して自分が何かあれしたら一番いいのは虫みてるんです。そうすると苦労しているのが何となく馬鹿みたいに見えてくる。

>「俺がいくら苦労したって虫は勝手に生きている。~今は面倒くさいのでネコを見ている。よっぽどうちの家族よりも猫の方が勝手気まましている。あれ見てたら人間関係のごちゃごちゃは馬鹿らしく見えてくる。あいつらはちゃんと平気でそれでも一生生きてるんよ。ちゃんと。虫なんてもっとそうでしょ。

>「ところがこのアンケートを見る限り皆さんに幸せは良いんですけどそれを決めているのは人となんですね。

@「そうすると人だけに幸せを賭けると危ないって本能じゃないんだけどそういうモノを持っている。W戦前と戦後、世界がひっくり返った体験を語る。

「それやっていると人を頼るとあぶねぇ~よ』、というのは

「そうすると生きている患者さんではなく死んでいるヒトです。生きている患者さんはどんなうそをつくかわからない。~~だけど死んだヒトだとそれは一切ありません。

>「一切ないってのは冷たいようだけど気持ちがいい。

それでしかも一切ないから例えば死んだヒトを解剖していってよく問題が起こるじゃないですか。おなかの中からはさみが出てきたとか

>「そうすっと人間関係の社会の中ではそういうことに対してどういう表現をするかというと、『あってはならないこと』っていうんです。~~解剖学の世界ではどういうかというと『出てきたものはしょうがないだろ』っていうんです。

『身も蓋もないけど』

~~それが好きなんですよ私は、

~~

「だから幸せって僕が気になった。

「世のなか全体がやっぱり~~~

「これだけ花もなきゃ、月もなきゃね。

「そういう世界の中で何が書いてあるかというと家族がどういう風に反応したとか、どういったとか、友達が相談にのってくれたとか、くれなかったとか、そういうことだけが永遠と書いてある。

「私なんかそれを読んでいると途中で放り出したくなる。まあ~そういうこともあるけれど、お宅に猫居なかったのか、どこかに鳥が鳴いていなかったのか、その鳥はなんて名の鳥なのか、そういうことを聴きたくなるんですよ。

「そうすると世界がちょと広がります。

「私の育ったころの世界はちょうど人間の世界とそうでない世界が乱暴に言うと半々でした。」

「だから人間の世界の良いこと悪いこと、当然今と同じようにあるんです。

友達がいて楽しかった。いじめにあってたいへんだった。コレマイナスでしょ。マイナスもあればプラスもある。

>「自然もそうなんです。自然のプラスはいろいろありますよ。天気が良くて気持ちがいい。逆に3月11日の震災とか津波が良い例でとんでもないことが起こることもある。

@どっちもプラスマイナスがあるんですけど、人間の世界だけになった時を考えると、そっち側のプラスマイナスが自然のほうがきれいに消えていますから、何と人間の主観的な世界の中では人間世界のマイナスもプラスも倍になっている訳です。そうですね。世界が半分になちゃってそれが広がってんだから

>「本来は皆さんは生き物なんだから、やっぱり半分自然の世界がなければいけないような気がするんで余計なお世話なんですけどいろんな運動している。

「それはどうしてかっていううとさっきのこれは

>「心と身体の問題と絡んでいる」

だから皆さん。

@実はそういう面で云うと皆さんは幸せって書いたということは多分体が丈夫だからです

20代前後二十歳前後で体の具合が悪いはずがない。

だいたいその辺が一番死なないと誌ですし解剖学で云うと、その辺の年代の人が死んでくれたらぜひくれという。ほんとうに無いんですよそういう死体は。死体がないって死なないからないんでしょうがないんですけどそれでそういう風なことがあるからおそら>人間関係の中だけいても十分幸せでいられるんだと私は見ています

 

@実は最近読んだ本の中で一番ショックだったのは渡辺恒雄という読売新聞のえらいさんがいて「反ポピュリズム論」って本を書いている。

@読んだ私はいじめの話と全く同じだった。もうわかったでしょ。花鳥風月無し。

なるほど政治の世界はこうなんだ。だから俺は昔から政治が嫌いなんだと解った。

そうすると僕はなんかバランスが悪いような気がする。でもあれだけ偉いヒトでいるでしょ今でもコレは世の中が変わったんだな、とおもった。半分百姓のような格好でいる人の方が私は信用できるんだけど

そういう人はあの年でも頑張って本を書いているってことは、私より年上ですから世の中変わったなあ~

やっぱりそういう人がえらくなる時代だってのがある。

日本ってのは基本的には花鳥風月を大切に知る文化を持っていましたね。