反俗日記

多方面のジャンルについて探求する。

日本プロ野球(NPB)はなぜアメリカ球界からかつてのような優良選手を獲得できなくなったのか?3つの要因の2番目、実質実効為替レートについて。為替市場の円、ドル交換レートとは違った現地での円の実質購買力の急激低下によりMLBの資金力に対抗できなくなっている。NPB選手流失⇔外国選手調達困難性はスパイラル気味加速。

   今回の記事の眼目。

近年、日米野球界を比較した際に大きな話題になっていることは二つ、ある。

①,2023WBC日本チーム勝利やNPB出身選手たち(特に大谷翔平)のMLBでの活躍

によってNPBのレベルが向上しMLBとのかつてのような格差が急速に縮まっている、との世評が定着してきている。私見ではNPBのレベル向上もあるが、むしろMLBのレベルの停滞に起因する両者の力量差の接近である。

 その証明は、今回取り上げる阪神タイガースシェルドン・ノイジー - WikipediaMLB時代の実績Baseball-Reference.com

www.baseball-reference.com

2023年セントラルリーグの打撃成績セイバーメトリック数値を両睨みにすれば,、解る。

画像

上記はWがXに掲載したもの。説明記事ではこう記した。

W。この程度の選手しか今は獲得できない事情が日米野球界に横たわっている
昔は日シリで活躍した助っ人もシーズンの成績が悪ければ契約しない事がしばしばだった。
>先の上げた3要因の②円安について<実質実効為替レート>で換算すれば(米国物価高)ノイジーの1億8千万は1億円ちょっと。そこから減棒

 上記のツィートの問題意識がその②の話題であり、

この点は相当な誤解があると思われるので深堀する必要がある。

 シェルドン、ノイジー程度の023年、NPBの成績であれば、

>いくら日シリで目を覚ましたように活躍しようがオフシーズンには解雇された事例が、かつての日本プロ野球界では常識のようにあった。

 だが、既定打数に達したセリーグ打者のなかでセイバーメトリックス数値がブービー状態(下から2番目だが最下位はヤクルトの若手有望選手SS~選球眼の指数上位ランク、なので実質、セリーグ打者の中で最低の打撃力)のノイジーは解雇されなかった(2000万円減棒、年棒1億6000万円)

>なお、付け加えるとノイジーの2000万円減棒、年棒1億6000万円は現地のドル購買力でいえば、×0.7程度。1億円、程度になる。

*****

 来日前の2022年のノイジーは9月にアスレチックスとのメジャー契約を解除されマイナー契約を結んでいるので023年シーズンから改定された3A年棒の下限を適応すると3万5800ドル(為替市場で円換算すると約473万円、実質実効為替レートでいえば331万円である~~実際のマイナー契約金額は交渉次第で決定され下限を上回るが伸びしろナシのノイジーの球歴からアメリカでプレーする限り、下方圧力が付きまとう。~~。

 マイナー選手で終わる可能性大なので、

阪神タイガースとの推定年俸は130万ドル(約1億8200万円)~~推定3A年棒3万5800ドル⇒130万ドル宝くじに当たったようなもの、と推断する。

***ノイジーの最終球歴*****

  アスレチックス復帰

 W、ウィキはほとんど球歴とはほぼ関係の無いことを書き連ねている~~~詳しくはBaseball-Reference.com参照。

>記事の最後のほうでMLB時代のノイジーに触れる。

来日前はアスレチックスとのメジャー契約は破棄されマイナー契約に変更されたことだけを解っておればよい。なので来日前のマイナー選手のノイジー年棒は023年シーズンから2倍値上げされ、3Aは1万7500ドル(約231万円)⇒3万5800ドル(約473万円)W。あくまでも下限。交渉次第。

 

****ちなみに

NPB支配下選手、最低年俸

  引用。

育成選手に関しては「最低年俸230万円」とやや低い設定ですが、支配下選手は「最低年俸420万円」と定められています。 それに加えて、年俸1600万円以下の1軍選手の場合、1軍登録1日毎に年俸の差額が加算されていく「出場選手追加参稼報酬」という制度」

>W。2軍で最低年棒クラスの選手はドラフト下位指名選手の契約条件なので期待値低く、数年で解雇される通常、2軍で長期間プレーする選手は期待値の大きい選手であり、年棒は最低年棒を大きく上回る

NPB2軍選手の待遇は3Aと変らない印象だが3A選手は選手側のオプションは整備され、NPBの現役ドラフトは所属球団主導だがMLBは条件を満たせば自動的に選手市場に登録される制度がある。

*****

マイナーリーグ労使協定初合意 選手の最低年俸2倍以上に増額― スポニチ Sponichi Annex 野球

                          [ 2023年3月31日 02:30 ]

引用

マイナーリーグの労使協定が29日(日本時間30日)、初めて合意に達した。5年契約となり、マイナー選手の最低年俸は2倍以上に増額される。

 3Aは1万7500ドル(約231万円W。NLBを目指したNPB選手たちの3A時代の苦労話は年棒231万円時代!確かに231万円では野球やっていてカツカツ。

3Aは3万5800ドル(約473万円)、2Aは1万3800ドル(約182万円)から3万250ドル(約399万円)などとなる」 引用終わり

****シェルドン・ノイジー - Wikipediaだけにざっと目を通しだけではMLB時代の実態は分からない。

MLBでのノイジーは3塁の出場が多く、その次に2塁手。1塁手の出場も数試合。3試合ほど投手としての登板記録、SS出場2試合。

特徴。肩が強かった、ことは間違いないが、

エラーが余りにも多すぎる!さらに肩は強いが守備範囲は狭すぎる阪神での外野守備からの類推~打球に対する一歩目があまりにも遅すぎる!)

022年アスレチックスで79試合程度出場機会(160試合の半分程度)があったので数値は信頼できる。コレがノイジーの最大出力とみる。

019年に出場機会が極端になかったのは、3塁にゴールデングラブ賞チャペス(現ブルージェイズ)が在籍していたためだ。

9月に戦力外は内野手失格の烙印(打てないことも加味~ホームランが極端に少ない~来日前の動画はその極端例を挙げた!)を押されたためと思われるが、

>外野手として出場したのは左翼手ドジャース時代の4試合、守備固め5試合だけであった外野手枠で登録されると、メジャー枠に入ることはなかった、ともいえる(①脚遅い、②長打力無し打力の独立指標悪すぎ(セイバーメトリックス指標)、③守備範囲狭い。

@しかし阪神がノイジーを離さないのは内野も守れるユーティリティープレイヤーとしての価値を少しは認めているからだろう。糸原内野手の代替えにノイジーは想定できるが、糸原の方が打撃に持ち味と実績がある。

いずれにしても内野手としては非道成績である。

 2023年のノイジーセリーグ打撃成績はほぼ、MLB時代の実力通りのもの。西海岸マイナーの打撃成績は打高投低のためにマイナーで打ってますヨ、は当てにならない。阪神編成はココを当てにして伸びしろ、と見たのだろうか?

 基本的に最近のNPBで活躍する外国人選手はメジャー時代に一度は見るべき打撃成績を収めた打者(ヤクルト、サンタナ、オスナなど)。

>ノイジーホームランがほぼ無いのも特徴。四球はソコソコなのでOPSは5割半ばキープ。これも2023年のノイジーセリーグ打撃傾向と同じ。

>ただし、この程度の選手でも手放せない事情が日米野球界には横たわっている。

  ↓     ↓

①セイバーメトリックス数値による選手評価が徹底し、選手独自の能力が数値化されMLB側は能力のある選手を手放さないようになってきた。

NPB側にとって以前のような掘り出し物の選手はいなくなった。偶々、NPBで活躍する選手がいても(投手)短期間でMLBに復帰する。高額の複数年契約の必要が生まれている。

②実質実効為替レートの影響で<為替市場の円、ドル換算>よりも大きな金額が必要になった。

③間違いなく日米プロ野球の格差は縮まっている。3Aレベルで好成績は以前ほど評価できなくなっている(基本、MLBのレベル停滞が格差縮小の主要因。)NHKBS中継を視聴しているとMLBのレベル低下は解る。シーズン中は面白い野球をやっていない。番組を最後まで視聴できたことは一回もない。途中で飽きが来る。淡々と大雑把な野球に終始する。

**********実質実効為替レートによると、KBO(韓国リーグ経由の元大リーガーの投手のWソックスと契約した1500万ドルは円の感覚でいえば、15億円程度年棒7,5億円

>22億円というのはあくまでも為替市場での円とドルの交換レートだが、

>この投手をオリと巨人が獲得しようとすれば22億円以上の2年契約金額を用意しなければならなかった。争奪戦に負けるはずだ。

できない!

年棒10数億円のKBO経由の投手を迎え入れるとすればチーム内の年棒バランスが完全に崩れる。また過去の例からも活躍する保障も怪しい。

 他方、ホワイトソックスの提示金額実質実効為替レートでいえば15億円程度。年棒7、5億円だから妥当な金額

この感覚は日本にいればなかなか理解できない

日本経済は最近でこそインフレ(しかも賃金上昇厳しい環境)だが長期に渡って物価は安定。

他方、米国は一貫して物価も賃金も上昇してきた(下方の賃金は停滞しているが)。この関係から、要するに円の現地でも購買力が急速に低下してきた。それは為替市場の円、ドル交換レート以上の推移である。

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韓国リーグ20勝&MVP右腕フェディ、ホワイトソックスと2年22億円合意報道 日米韓争奪戦(デイリースポーツ) - Yahoo!ニュース

  引用

韓国リーグ(KBO)、NCで20勝をマークし、MVPとチェ・ドンウォン賞(最優秀投手賞)をW受賞したエリック・フェディ投手(30)が米大リーグホワイトソックスと2年1500万ドル(約22億円)で合意」

>W。争奪戦に参戦したNPB球団は調べた結果オリックス、巨人だった。

画像

外国人選手の獲得も日本とアメリカの経済環境の激変で厳しい状況。1ドル149円なんだけど、実効為替レートという米国内の物価高を反映した現状がある。コレが実際に米国内のヒトが1ドルあたりで購入できる商品やサービス。

ノイジーさんの年棒1億8000万円にドル換算し買えるモノサービスは1億円ちょっと。

画像

 

<セイバーメトリックス関連指標サイト一覧>

プロ野球ランキング。

proran.jp/player_ranking

②essece of baseball

1point02.jp/op/gnav/glossa

③SPAIA

spaia.jp/baseball/npb/

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 時間不足により、今後の記事で活用する項目を今回掲載しておく。

 

①W.説明難しい。

www.nli-research.co.jp

韓国ウォンより弱い日本円、70年代に逆戻りの激烈円安がもたらす「悪いインフレ」の末路 | 有料記事限定公開 | ダイヤモンド・オンライン

 

なぜ日本は米国よりも一人当たり購買力平価GDPの順位を下げるのか〜米国を除くTPPよりも大きい米国の購買力〜 - 一般財団法人国際貿易投資研究所(ITI)

ビッグマック指数

日本のビッグマック価格は390円(3.39ドル)に過ぎす、米国の同価格(690円)よりかなり安かった。

>円はドルより約4割も過小評価されていたことになる

カナダ、欧州連合EU)、英国、豪州といった先進国に後れを取った。

それどころか、ブラジル、タイ、中国といった新興国よりも低水準に沈んだ。

比較対象の57カ国中、日本は33位と下位に位置し、先進国中では「最下位クラス」に甘んじた。」⇒W。日本にインバウンド観光客が来る動機(それでも訪日観光客は世界水準からみるとたいしたことはない、極東は欧米から遠い、結果東アジアの観光客主流)。その他、不動産、株式、企業など日本買いの経済要因。

>EU加盟各国の拠出金の割合は購買力平価に応じている<らしい>。

weekly-economist.mainichi.jp

韓国、すでに日本を一人当たり購買力平価GDPで追い抜き…数年内に名目でも逆転か | キヤノングローバル戦略研究所

W.よって中国脅威で国防力強化なのだと~~~~。格差大拡大である。

世界の賃金・経済状況を比較する――日本経済は1人負けなのか|日本人の賃金のいまを探る|リクルートワークス研究所

引用

経済の状況を比較的長い目で見ると、1990年以降、やはり日本のポジションが後退していることがわかる。ただ、日本経済の停滞の背景には、2000年代以降の経済が低調だという側面よりも、1990年代の経済が実態より上振れしていたバブルの状態であったという側面があるということには注意が必要である。

実際に、バブルの後遺症が解消された近年の成長率を見ると、日本の成長率は欧州先進国の成長率とはさほど変わりはない。」⇒W。冷静な分析、とみる。闇雲な悲観論は駄目!

ただし日本経済後退要因にアベノミクスの弊害はある。悪貨は良貨を駆逐する!まして世界単一市場化急進の状況で自ら悪貨を増発する愚。コレ経済の自然法実体経済の在り方を蔑ろにした緊縮財政批判の議論は間違い。

 経済はここ10年米国の1人勝ち

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W.日本買い迎合もここまで来たか!不動産デベロッパーに大金が入っても日本経済全体に循環しない。

diamond.jp

⑧W.景気が悪くなっているのは肌身に感じる。超大型コンテナ船の入港が途絶え、小型コンテナ船の入港が目立つ。設備投資関連がマイナス。

戦争止めなければ、日本のような戦略物資乏しい経済体質では景気は悪くなるばかり。

>当たり前の議論をしようよ!

 

ところが、ウクライナ、ロシアに追加してパレスチナイスラエルで戦争発火

①グローバル資本制内の階層格差拡大、

資本蓄積増大とともに

③周辺や縁辺への侵略性が増している。

ウクライナ、ロシア戦争、パレスチナイスラエル戦争の大枠はそのように理解している。

news.yahoo.co.jp

メジャーリーグ最低保証年俸 - TSP SPORTS

最低保証年俸

2026 780,000ドル
2025 760,000ドル
2024 740,000ドル
2023 720,000ドル
2022 700,000ドル
2021 570,500ドル
2020
短縮シーズン
(563,500ドル)
208,704ドル
2019 555,000ドル
2018 545,000ドル
2017 535,000ドル
2016 507,500ドル
2015 507,500ドル
2014 480,000ドル
2013 480,000ドル
2012 480,000ドル
2011 414,000ドル
2010 400,000ドル
2009 400,000ドル
2008 390,000ドル
2007 380,000ドル
2006 327,000ドル
2005 316,000ドル
2004 300,000ドル
2003 300,